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Yamareco

記録ID: 2517864
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

鋸岳

2003年09月14日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
24.7km
登り
1,985m
下り
1,969m

コースタイム

日帰り
山行
10:10
休憩
1:30
合計
11:40
4:30
140
6:50
7:00
30
林道終点
9:20
0:00
50
造林小屋
10:10
10:20
40
11:00
11:30
35
12:05
12:15
50
13:05
13:15
30
14:10
14:30
100
林道終点
16:10
釜無し川ゲート
 南アルプスの鋸岳へ登るには、南側の戸台川からガレた沢を詰めて登るルートと、北側の釜無川源頭部から登るルートがある。他にも甲斐駒ヶ岳からザイルを駆使して縦走するルートもあるが、今回は交通のアクセスが良く、危険箇所の少ない釜無川から日帰りで山頂を目指す事にした。早朝2時前に家を出発、中央高速を小淵沢で降り、国道20号線から釜無川林道を少し走ると、林道ゲートに行き当たる。もう既に一台車が停まっていて、歩き始めた人がいる様であった。真っ暗な中で懐中電灯を頼りに装備を固めていると、後から登山者と思われる車が2台やって来た。行程に不安があるルートだけに、同じルートを歩く登山者の存在は心強い。まだ暗い朝4時半、カンテラを点けて林道を歩き始めた。
 釜無川には幾つもの砂防ダムが設置されている。地図上では林道終点から上流に、本谷第三・第四・第五とダムが印されていたが、実際には第五ダムのさらに上流で工事がされていて、昔の飯場跡まで林道が伸びていた。そして林道終点には新築のログハウスが建っていて、「避難所」と印されたベランダの下側はスノコ状になっており、幕営するには快適な場所の様に見えた。この日も、前夜に幕営したと思われる一行の荷物がデポされていた。蛇足になるが、平日は砂埃を巻き上げて沢山の大型車が行き交う様で、林道端の草は土ホコリで真っ白であった。日曜日は工事が休みらしく、この林道を歩くなら日曜日が良いだろう。

 林道終点で釜無川を渡渉し、林道とは反対側の川岸を歩いていくのだが、明確な登山道にはなっておらず、踏み跡を辿って歩く事になる。赤テープや、岩に記された○印を頼りに歩き進む。再び釜無し川を渡り返し、沢づたいに川原を詰めていくと、「富士川水源」と書かれた標柱が現れた。ルートは此処から沢と離れ、杉林の傾斜地を一気に登って行く。標柱か15分程登ったところで、傾斜が一旦緩くなり、倒木の多い杉林に出る。木の幹に赤い印がしてあったり、赤や銀色のテープを頼って進んでいくと、途中から踏み跡が一気に頼りなくなった。
  前進をためらって地図を見ていると、後から六人パーティーがやはり自分と同じルートを辿って登ってきた。赤と銀のテープを辿りながら、暫らく一緒に登る。道を誤ったかと思われる倒木帯から約30分程登って行くと、今は使われていない造林小屋が現れた。近くの木にはワイヤーも設置されている。登ってきたルートはこの造林小屋が使われていた頃のルートなのだろうか。辺りをよく見回すと、小屋の近くから、さらに上へと続く踏み跡が有ったのでこれを頼りに歩き始めたが、程なくルートが判らなくなった。赤や銀のテープも表れない。先程の六人パーティは、造林小屋から斜面を左方向に登って行った。再び地図を広げて現在位置を確認する。こういう時には1/25000が役に立つ。等高線がデフォルメされた登山地図では詳細が判らない。木々の間から見える景色からして、どうやら既に横岳峠と同か、それ以上の標高地点まで来ている様だ。少しでも早く登山道に復帰したい。等高線に沿って右に進めば、横岳峠から三角点ピークへ登るルートにぶつかるのは間違いないと思い、進行方向を右手にとる事にした。時計を見ると既に9時をまわっている。「もし10時半になっても登山道に復帰できなかったら、引き返そう。」と腹に決めて、木の枝をかき分けながら斜面を右へ右へと進んでいくと、ひょっこり立派な登山道に出た。ホッとする。道なき道を登って来た目には、しっかりとした「踏跡」は立派な登山道、いや高速道路の様にさえ見える。三角点ピークまでは、さらに標高差400m近くを登るが、再び道を失う事は無かった。

 現在の登山道は、倒木の多い杉林を右へと登り、1800m付近にある崩壊地の西側を通って横岳峠で稜線に出る。しかし古い地図では、ルートは崩壊地の東側を抜けて、横岳峠より標高が150m程高い地点で稜線に出る様になっている。何れのルートにも赤テープがあり、古いルートには銀色をしたテープまで付いていた。途中から踏み跡が怪しくなったが、テープがあった事と木の間を登り進む事が出来た為、旧ルートに迷い込んでしまった様だ。ただ距離的には旧ルートの方が短かく、道に迷った割には、正規のルートを歩いたのと同程度のコースタイムで三角点ピークに登る事が出来た。

 三角点ピークは、横岳峠から登って来た道から鋸岳への道を右に分けてから20〜30m先にあった。展望は余り良くない。三角点ピークでザックを下ろし一休み、ここから先は細い稜線歩きが続き、両手を使った登りが予想される。ストックをザックに結わえ付けた。三角点ピークから鋸岳第一高点までは、鋸の歯の様なアップダウンを繰り返して登ってゆく。左右の切り立った細い稜線を予想していたが、第一高点までは稜線の北側は潅木が生えていて、南側がスパッと切れ落ちているものの思ったほど危険ではない。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2003年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
釜無川より山頂を目指した。
砂防工事の釜無川を行く
砂防工事の釜無川を行く
林道終点から三角点ピーク
林道終点から三角点ピーク
赤テープを頼りに進む。
赤テープを頼りに進む。
富士川源流標識
現在のルートは此処から右の斜面を上がる。
現在のルートは此処から右の斜面を上がる。
赤テープを頼ってい葛くが...
赤テープを頼ってい葛くが...
暗い森を進む。
下山時に通った横岳峠
下山時に通った横岳峠
三角点ピークから鋸岳
三角点ピークから鋸岳
鋸の歯のような稜線を進む。
鋸の歯のような稜線を進む。
稜線の南側は断崖。
稜線の南側は断崖。
コルからの登り。
コルからの登り。
鋸岳山頂到着。
山頂から三角点ピーク
山頂から三角点ピーク
山頂から第二高点。
山頂から第二高点。

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 着替え ザック ザックカバー 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器 ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 保険証 時計 タオル ナイフ カメラ
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