鍋割山バリバリ(真西尾根+清兵衛沢左岸尾根)
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.5km
- 登り
- 957m
- 下り
- 957m
コースタイム
09:25 寄コシバ沢出会
10:00 真西尾根取付
11:05 鍋割山頂 12:30
12:45 清兵衛沢左岸下降点
13:25 清兵衛ノ滝上 14:00
15:00 清兵衛沢・寄沢合流点
15:35 寄大橋
天候 | 曇〜晴れ〜曇時々小雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
寄大橋〜寄コシバ沢出会:初級者道迷いリスクあり。 寄コシバ沢出会〜真西尾根取付:危険ないがゴロタ石続きで面倒。 真西尾根:初級者にとっては自殺行為。中級者も大変危険。 鍋割南陵:危険なし。 清兵衛沢左岸尾根:中級以上なら問題なし。ただし高度な地図読み能力必要。 左岸尾根から清兵衛ノ滝上への往復:上級者の物好き限定。 |
写真
感想
先週登った寄コシバ沢左岸尾根〜大崩〜地蔵崩の草原〜鍋割山頂のバリは、充実していたものの、フィニッシュが山頂下のプラトーであったことが今一つ不満だった。
鍋割山頂へダイレクトに到達するルートをとれないものか、とニゴイチとにらめっこ。・・・あった。行けそう。
それは、鍋割山頂に真西から到達するルートなのだ。
この真西尾根(私が勝手につけた名前)は、源頭部が大崩落している(ニゴイチに反映されていない)寄コシバ沢源頭部近くから取り付く事になる。
地図で読む限り、尾根取付きの標高は約1000m。
あとは現地対応で・・・と出かけることにした。
今日は降りを先週見に行った清兵衛ノ滝の左岸を降りるように計画した。滝に西から日が当たるのは午後2時過頃であろから、それに合わせていつもより遅く出発。
寄大橋Pから歩き出すと、トイレ上でエンジン音。対岸を見ると、トロッコに作業員の皆さんが乗っている。
トロッコが収納小屋から出て動いているのを見るのは初めて。終点は檜岳頂上下だが、どこで降りるのだろう・・・
しかし、てっきり荷揚げ用のモノレールと思っていたが、人が乗っていたのにビックリ。
寄沢沿いに登山道を詰め、寄コシバ沢出会へ。ここから鍋割峠方面へ右折。
河原のゴロタ石を踏んで登りちょっと面倒。途中で先週登った大崩落地の下端が見える。
沢をトウセンボしている巨倒木を超える。鍋割峠はここで右岸(下から見て左側)にある巻き道に行くが、同じポイントで左岸(右側)を登っていく。
実はこのポイントは二股になっていて鍋割峠下の崩落地は左俣の先にあるのだ。
きょうは右俣の右端を登る。しばらくすると、再び二股出現。
標高は1010m。地図読みから、目指す鍋割山真西尾根はこの二股の間に取り付くのが正しいと判断。
踏み跡の全くない自然のままの尾根を登ると、すぐに測量用の赤いプラマークが多数出現。
マジックで書いてある数字を読むと、「87−1」「15」「16」等となっている。
その後、尾根筋を外さないように進もうとすると、急登のうえ頻繁に60度以上のそそり立つ岩場が次々出現。
岩角を掴もうとしてもボロっととれてしまったり、根っこを持っても抜けたり、樹の幹持っても折れたり抜けたりと、全く気の抜けない時間が続く。
高低差5〜6m程度のヤバい岩場が何度も出てくる。イヤイヤなかなか面倒で厳しい尾根だ。初級者・中級者は多分途中で進退窮まって動けなくなるだろう。
時々現れる尾根筋に立つ大木で一休み。周りの風景を撮る。すぐ左に芽ノ木棚沢ノ頭、右に先週通った地蔵崩の草原が見える。
段々傾斜が緩くなり、鍋割山頂のカヤトと同じ雰囲気に変わる。
でた。頂上標章の下に立って一眼レフで富士を撮っている人がいる。フレームにあらぬところから登ってきた私が入ったようで、構えていたカメラを下ろした。
いやあ、すみませんすみません。
さあ、鍋焼きうどんいただいて清兵衛沢左岸尾根降りよう!と、小屋の中に入るが草野さんがいない。
《この間の出来事『鍋割山荘泥棒逮捕事件』については、別途別記録に記載します。》http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-253701.html
時間的にギリギリまで頂上にいたが、清兵衛沢左岸尾根下降のルートファインディングに時間がかかることを考え、12:30に出発。
ニゴイチにらみ、清兵衛沢左岸尾根は、緊急8番道標の先、標高1030〜1040程度から右に降りれば良いことがわかる。
その場所にあった立ち枯れの木の奥に進むと、それらしき尾根がある。どんどん降りていくと、赤い測量用プラ指標、ピンクテープ、青テープが豊富にある。
標高800mのところで、悩ましいポイントに出る。尾根本筋と思われるのは左だが、急降下の右支尾根のほうにテープが沢山貼られている。
ニゴイチ見て確信。滝の落ち口が標高770m程度。マーキングは滝の落ち口を示しているのだろう。迷わず右に進む。
急傾斜の小ルンゼは落ち葉で埋まっている。一番いやらしい状況。落ち葉の下がどうなっているのか読めない。
案の定一度スリップ転倒。何とか沢筋に降り立ち、水の落ち口をみる。ゴルジュの左岸は急峻で、ザイルの支点となるような樹木まで結構高低差がある。
一方右岸には、落ち口5mぐらい上に、ちょうど支点となりそうな丈夫そうな木が2本立っている。
沢沿いにいくのはためらわれたので、右岸を高巻きして、落ち口右の木まで右岸斜面をトラバース。
目標の木の幹に8mmX20mWロープを巻く。ザックデポでカメラだけ持ち、懸垂にならないのでペツルのシャントだけで降下。
滝口の斜め岩から撮影。
支点まで登り返し、ザック回収して戻る。うんざりする落ち葉ルンゼを「3歩進んで2歩下がる」式に登り、途中から右(左岸)に乗って尾根本筋へ復帰。
そこから尾根筋保って下降。いやらしい低身長の樹木(バラみたいなトゲトゲもあり)かき分け、やっとこさ出た尾根の終点は寄沢にぶち当たっている8m程度の崖だった。
もう一度ザック下ろしてWロープ懸垂で降りようかと思ったが、清兵衛沢上流を見ると、すぐそこに砂防ダムが見える。そこまで引き返してダム上に出て右岸に出れば先週通ったところなので楽勝なのがわかった。
こっちのほうが断然楽ちん。
寄沢への清兵衛沢合流地点に下りたのは午後3時。あとはいつものコースで下っていくだけ。最後のダムを超え、林道終点地点まであと少しというところで、上空からヘリのけたたましい音がした。
林道を歩くと、小さなあられのような雪が降ってきた。
ALFAROMEOさん、こんばんは。
この日の鍋割山荘、大変だったようでお疲れさまでした。
いろいろな想いが錯綜する事件ですね。
今回もまた刺激的ですが難しいルートですね
なんとか下から清兵衛ノ滝は行ってみたいですが
そこまでにしておかないとしでかしてしまいそうです
翌日、鍋割山荘に行ったのですが一日経つと平穏でした。
こんばんは。
さっき丹沢から帰ったところです。
清兵衛の滝は下から見たほうが、邪魔な木の枝とかないので全景が綺麗に見えます。
滝の落ち口に行かれる場合は、断然右岸からのアプローチがおすすめです。左岸からの往復はマゾっ気のある人以外一度で懲りると思います。
ツルンといくと60m落ちますので命はありません。行かれる場合はギリギリまで近寄らないか、セルフビレイしてギリギリまで行くかのどちらかだと思います。
くれぐれもお気をつけて!
追伸:鍋割山荘、多分草野さんは臨時にベニアかなんか貼ってしのいだのでしょう。返す返すも悲しい事件でした。
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