記録ID: 25608
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積雪期ピークハント/縦走
大雪山
凌雲岳北尾根から凌雲岳〜鋸岳北斜面滑降
2006年05月03日(水) 〜
2006年05月04日(木)
saito1987
その他1人
- GPS
- 32:00
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 1,810m
- 下り
- 1,746m
コースタイム
四号橋(12:00)凌雲北尾根標高1460mC1(16:00)C1(7:00)気温+5℃ 上川岳(10:00)気温-2℃ 凌雲岳(12:00)気温-1℃ 鋸岳(14:00)気温+2℃ 天幕沢支流引立沢標高790m(16:00)四号橋(17:30)
天候 | 5/3:晴れ 5/4:曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年05月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
(1日目) 国道38号線から四号橋を渡ると新築だというのに休業中?の「かんぽの宿」。その駐車場の一角に車を置く。リクマンベツ川に沿って左岸に伸びる林道をスキーで1kmほど進み、5万分の1地形図で水線となった二股に着く。支流は溶結凝灰岩の壁から10mの直瀑となって落ちている。滝の直下で飛沫を浴びながらスノーブリッジを渡り、左岸側に伐採道を見つけて高捲く。滝の上流で右岸側に渡り、あとはひたすらだだっ広い尾根をスキーで登る。傾斜の緩やかなところ一面が樺の林となっており、新芽が芽吹く直前の赤茶色と残雪の白のコントラストが鮮やか。標高1460mへの登り斜面には針葉樹がまばらに生えている。1460m直下の針葉樹の陰にツエルトを張って泊まる。正面にニセカウの大槍小槍を眺めつつ豪快な焚火。 ※白水川林道を奥まで入って直接1460mに上がる東側の斜面も雪の安定したこの時期には充分使えそう。アプローチの短縮になるかもしれない。 (2日目) 夜半の風雪でグラニュー糖のような新雪が1cm程積もった。スキーを履いて出発。標高1460mからは稜線が細くなり慎重に進む。所々東側に大きな雪屁が現れる。山岳部の現役時代にこのあたりで雪洞を掘った記憶がよみがえる(その時は悪天で敗退)。標高1620m手前からスキーを担ぐ。最初に出てくるの岩の突起(梅干岩、写真1)は西のリクマンベツ側を小さく捲く。時々膝まで踏み抜くラッセルがあるが、5月にしては気温が低いせいか、ステップが快調に決まる。 続いて上川岳手前にある岩稜帯(写真2)、出だしにチムニー状の岩の段差を越えて、一度岩稜上に出てから東の白水側の雪壁をトラバース気味に捲く。 上川岳から次の標高1900m岩稜までに熊の足跡を発見した。登攀熊の出現に驚く。 次に標高1900mにある核心部の岩稜帯、正面に見える岩の段差を越え、さらにその上部で明瞭な岩溝を抜ける(写真3)。ルートは大岩の間に体が入ってしまうせいか、高度感は無い。岩溝を抜けたところに懸垂用の残置ピトンが2枚打ち込んであった。この時期なら、核心部の岩稜ごと大きく白水側を捲いてしまっても問題はなさそう。ザイルはφ9mm20mを用意したが、使用せず。 稜雲岳とのコルは風の抜け道となるせいか、雪が着いていない。アイゼンを脱いでそのままキックステップで頂上へ。 凌雲岳から鋸岳へは、西側のコルから北鎮岳北東側の大斜面をスキーでトラバース気味に登る。そのまま鋸岳頂上周辺の岩場も南側を捲き気味に越え、比布岳とのコルへ着く。コルからいよいよ滑降開始。奇声を発しながら鋸岳北面の大斜面に飛び込む。以前、登攀した鋸岳の中央岩稜が正面に見える。標高差350mのカール状の斜面を思い思い滑り降りると、以前、春合宿で目印にしたシーデポ地点の岩に着いた(写真4)。 さらに下部までザラメ雪の斜面が続く。合宿に使った針葉樹の森を越えると次第に尾根が広くなりカンバの密林と化す。直滑降の姿勢のまま滑り降り、引金沢790m地点で隣のリクマン側尾根に移る。そこからブル道を伝って尾根のリクマンベツ川600m付近に降り立つ。リクマンベツ川は渡渉を数度繰り返しながら大函を抜け、560m付近に出来た立派な砂防ダムの左岸の林道に乗り下山。 長い尾根を繋ぐ山行で、岩稜あり大斜面あり。スキーがフルに使え、この時期ならではの山行が楽しめた。 |
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