富士山雪上訓練
- GPS
- 08:39
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 933m
- 下り
- 926m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
5合目まで、ほぼ雪がなく、凍結箇所多数。五合目から上は雪が多くなり、稜線の強風と急斜面ゆえ、この時期、安易に入るハイカーの遭難が多いそうだ。この日も単独ハイカーの遭難事故対応で、地元警察や関係者が対応に追われていた。5合目、6合目から上は強風と凍結雪面の急斜面で、滑落すれば2000m落ちる危険があるという。今回は、6合目付近での雪上訓練で、雪面、凍結面での歩き方(アイゼンなしとアイゼン有)、アイゼンとピッケルワーク(滑落停止技術など)、凍結急斜面ー岩稜のアイスクライミング(ダブルアックスなど)などなどの基礎技術の講習。 今回も遭難者が出て、登山口には地元警察がハイカーに事情聴取をしており、ヘリも飛んでいたようだ。 |
予約できる山小屋 |
里見平★星観荘
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写真
感想
前日、渋沢でインストラクターにピックアップしていただき、二人で道の駅富士吉田へ。他のお二人は翌朝、マイカーで道の駅で合流予定。
道の駅で車中泊。モンベルのダウンハガーNO1を初めて使用。やはり暖かいが嵩張る。直前に購入したシュラフカバーも使った。テント泊では氷点下20度以下でも大丈夫そうだが、八ヶ岳などではそれ以下に下がることもあるので、さらに寒さ対策が必要か。
朝5時過ぎに目が覚め、20分頃トイレに出る。戻るとすでにもう一組の参加者が到着していたのですぐに出発、富士吉田口駐車場に向かう。車中、コンビニ弁当の朝食を済ませる。幸いなことに凍っていなかった。
富士吉田口までの道は凍っておらず、スムースに駐車場まで登り、6時15分過ぎに到着。6時45分までに準備をして出発となった。荷物を車中で分けて、必要な分だけザックに積める。シュラフが空気が沢山入っているのでしまいにくいが、直接袋に詰め込んで空気を抜きながら入れ込むのだと教わる。持ってきたハーネス、カラビナ類、スリングなどは置いていく。準備が出来次第、各自でストレッチ、また出発前に十分水を飲んでおくように指示が出た。低山ハイクではあまり水を飲まなくとも問題ないが、雪山ではかなり体力を消耗するので水分を十分取る必要があるという。
午前7時前に出発。15分くらいで一合目、次の30分で二合目に出た。ここで一息入れ、水分や行動食補給。次第に凍結箇所が増えてくるが、アイゼンをつけずにツボ足で歩く練習を行う。歩幅を狭くし、凍った斜面では強めに踏みつけて(キックステップの一つ)、重心を真直ぐに保てば滑らないと講師。しかし簡単ではない。私も少し滑ったが転倒は何とか避けた。転倒して膝を打った参加者もあったが、大事には至らずほっとする。
登山口から二時間で3合目に出るも、通過し、その上の4合目の井上小屋跡で少し長い休憩。行動食、水分を補給し、ここから上は凍結が増え、傾斜もやや急になるのでアイゼンをつける。
アイゼンをつけてからは凍結箇所も不安なく進める。しかしここで私が大きなミス。買ったばかりのアイゼンの装着方法が間違っており、途中で片方が外れてしまう。しかし大事には至らず。すぐ正しい装着方法を教わり、締めなおした。装着した時点で、おかしいのではと指摘されたが、自分は教わったとおりと信じていたので、恥ずかしい話だ。やはり装着方法を確認すべきだったが、同じ間違った方法で練習していたのでなお恥ずかしい。急斜面に出る前に間違えがわかってよかったと感謝。
あれやこれやで少し遅れたが、10時15分、五合目に出て、佐藤小屋方面に向かう。歩きながら道の氷を観察すると、氷の中に霜が詰まっているようだ。雪崩を引き起こす弱層に関して何度か説明があった。霜やあられなどが凍結し、その上に雪が降るなどして、弱層ができるということだ。佐藤小屋方面に登って行くグループもあった。こちらはそこから少し進んだすり鉢上の斜面で雪上訓練を開始した。増す急斜面をアイゼンを利かして登る練習。逆ハの字型、フロントポインティング、フラット・フッティング、斜め歩き、トラバースの上り下り等を練習する。急斜面でのアイゼン歩行練習を一通り終え、その上まで登ってからすり鉢上の場所に出て、滑落停止の練習ーーピッケル・ワークの練習に入る。
初めてだと結構怖い。ここは下が平たいので、そこで止まるものの、恐怖感はある。講師のお手本を見てから各自、ピッケルのアズを使って足場を作り、そこから座ってすべり、ピッケルを打ち込む。しかしなかなかセオリーどおりにうまく打ち込めず、足も上がらない。基礎体力や身のこなしが十分でないことを痛感。しかしピッケルとアイゼンワークの基礎は体感できた。何度か挑戦して、休憩し、さらに急斜面の岩稜の凍った斜面でのピッケルワーク(=ダガーポジション)を教わる。
インストラクターはピッケルとアイスパイルを使ったダブルアックスでヒョイヒョイト氷壁を上り、下って見せた。ピッケル・アイゼン講習も一通り終えて、下山にかかる。まず登って来た斜面を各自、教わったアイゼンワークを何通りか使って、下る。そこからはかなりのスピードで登山口まで下山にかかる。講師によれば、早い人で一時間を切ることができるという。早く下る技術も下山時間を逆算できるという点で重要だという。下山時に時間と体力の余裕のない場合に悪天候が重なると遭難事故がおきやすいようだ。今回は下山に約二時間かかった。駐車場まで下ると、地元警察関係者が遭難者捜索の関係で、下山者すべてから事情聴取をしている。聴取が終わり、アイゼンやゲーターをはずし、帰宅準備をしてから、ビーコンの使い方の説明や雪崩に関する解説があった。終了後、紅富士の湯で入浴し、帰宅した。
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