【過去レコ】紅葉の雨飾山 小谷温泉から往復
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.6km
- 登り
- 972m
- 下り
- 972m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2004年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
体育の日の3連休は雨飾山と焼岳に登ろうと決めていた.最初の計画は,初日に焼岳に登ってその足で実家へ帰り,3日目に雨飾山から岐阜へ戻るというものであった.しかし,東日本に上陸する台風としては過去10年で最強という22号の影響で初日は雨になったので,2日目:雨飾山,3日目:焼岳から岐阜へ,という強行日程になってしまった.
新潟県糸魚川市と長野県小谷村の県境にある雨飾山は比較的手軽に登れる百名山ということで大変人気の山だ.あまりの人出で登山道が渋滞することもあるという.特に紅葉の時期は大勢の人で賑わうようで,今回もそこが一番の気懸りだ.小谷温泉の登山口には比較的広い駐車場があるが,混雑を予想して早立ちをした.
富山の実家を午前2時過ぎに出発する.糸魚川ICから国道148線に入ると,カーブのきついところもあったが,小谷温泉の登山口には4時20分に到着.台風で取り止めにした人が多かったからか,心配していた混雑はさほどでもなかったが,それでも約20台の車がすでに停まっていた.しばらく仮眠をしていると,隣の車の物音で目が覚めた.陽はまだ昇っていないがほんのり明るいのでパンを食べて出発することにする.天気は曇りで時折,小雨もぱらついている.
駐車場から一旦なだらかに下って,板敷きの水平道を歩き始める.しばらく行くと,右手に大海川の河川敷があり,左手には小さな滝もある.この道を800m程歩くと,尾根に取り付いて登り始める(尚,この山の登山道には400m毎に1/11,2/11,3/11・・・11/11と案内標識があり,歩く目安と励みになった).
荒菅沢まではブナに囲まれた気持ちのいい道だが,ぬかるんでいる所が多くて滑りやすく,何度も転びそうになったり,一度は本当に転んでしまった.土止めの板が登山道に見え始めると,少し下っていく.水音が聞こえ始め,荒菅沢に近づいているようだ.やがてパッと視界が開け,見事に紅葉した山頂が目に飛び込んでくる.まさに紅葉真っ盛りといった感であるが,ガスがかかって陽が当たっていないのが何とも悔しい.休憩を兼ねて写真を撮り,荒菅沢を徒渉する.橋はないので転石を拾って渡らなければならない.対岸に渡ると,スラブ(一枚岩)状の岩峰群である「布団菱」もよく見える.
ここからは急登で息があがるが,ガスが深くなって気温も下がり肌寒くなってきた.道は次第にガレてきて,歩きづらい.所々に小さな梯子もあるような岩場を越えていくと,やがて穏やかな笹原の稜線に出る.さらに少し進むと雨飾温泉からの登山道と合流する.この梶山分岐には登山道にはおよそ不似合いな巨大な案内板があった.
看板には「山頂まで30分」とあり,最後の急坂をひと踏ん張りすると山頂だ.雨飾山は双耳峰で三角点のある北峰と石仏・祓がある南峰から成っている.好天の日には北アルプスから日本海まで眺望できるはずの山頂だが,乗鞍岳を思い出させるひどいガスで全く何も見えない.ガスに加えて強風も吹いてきて,とてもご飯を食べる気にはならなかったので早々に下山することとした.
相変わらず苦手の下山では転んだり,股が裂けたりと散々であった.荒菅沢が近づいたころには次第に天気も良くなり,登りのときよりも紅葉が美しく見えた.荒菅沢でお昼を食べて,登山口へ戻った.もうすっきりの秋晴れで車の中は暑いくらい.駐車場の片隅にテントがあり,お土産類の販売をしていたので,山バッジを購入.
小谷温泉で湯に浸かってから帰る計画だったが,次の日に焼岳もあり,風呂に入ったら眠たくなりそうだったので,雨飾山撮影スポットで写真を撮って岐路につくことにした.鎌池も紅葉の名所であり,大勢の観光客やカメラを持った人が訪れていた.その後の湯峠からはバッチリ目的の雨飾山の写真を撮ることができた.
実際に登ってみて,雨飾山の人気の理由が分かった気がした.変化に富んだ登山道,荒菅沢の見事な紅葉,(今回はダメだったけれど)山頂からの眺望,風情ある名前,そして日帰りで登れる百名山.天気はいま一歩だったが,紅葉も見ることができ,十分満足のできる山行であった.
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