ひたすらラッセル!降雪直後の権現岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.9km
- 登り
- 1,427m
- 下り
- 1,416m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
天女山までは冬季閉鎖なので入り口付近の駐車スペースに駐車(5台程) 一応除雪されていたのでノーマルの車でも行けたが、スタッドレスやチェーンなどは装備しておきましょう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
今の時期は降雪具合で状況は大きく変化しますので各自しっかりした準備と判断で。 <ゲート前〜天女山(天の河原)> 登り始めから雪道。 ゲートから少し車道を歩き、左手側の樹林の中へ入って尾根を登る。 林道を歩いても行けるが遠回り。 降雪直後だった事もあり、場所によっては足首〜膝下ぐらいまで潜ることもあったが、それ程苦労せずに歩ける。 天女山、天の河原には休憩用のベンチ等あり。 ポストは天女山の駐車場から天の河原に上がって行くところにあった。 <天の河原〜前三ツ頭> たまに眺望のきくところがあるが、基本的に樹林の中をひたすら登る。2000mを超えたぐらいから傾斜が急に。 先行者が一名スノーシューでトレースを付けてくれていたが、踏み固まってはいないのでラッセルを強いられた。平均して膝ぐらいの深さ。深いところは又下ぐらいまで。この区間は距離も長いので結構体力を使った。 この日のように降雪直後はわかんやスノーシューが必要。 アイゼンは不要。 樹林を抜けると前三ツ頭。 南ア、富士山の眺望素晴らしい。 <前三ツ頭〜三ツ頭> 先行者のトレースは前三ツ頭まで。 稜線を少し歩いて三ツ頭まで再び樹林帯。 雪で正規ルートの面影もないので尾根をピークに向けて一直線にラッセルしながら登った。ところどころテープがあったのでルートはおおよそ間違っていないと思う。 雪が深く終始膝上〜又下ぐらいのラッセル。 深いところでは腰。吹き溜まりでは胸まで潜って難儀した。 わかんやスノーシュー欲しいところ。 この時点でもアイゼンは不要。 付けても重りになるだけ。 稜線に出て少し歩くと三ツ頭。 稜線上は風で雪が飛んで少なく、固まっているか凍っているのでアイゼン欲しい。 <三ツ頭〜山頂> 一旦樹林に入って稜線を登る。 樹林は雪深く再びラッセル。 本来は稜線を真っ直ぐに山頂方向に進めば良いのだと思うが、東側に小さいが雪庇がでていたのでそちら側には寄らないよう稜線の少し西寄りを場所によっては斜面を少しトラバース気味に歩いた。お蔭でハイマツの上を踏み抜いたりしてちょっと歩きにくかった。 山頂直下の岩を巻くところは鎖もロープも分からない状態で、岩に付いた雪の塊が今にも崩れ落ちてきそうで不気味だったのと、吹き溜まりでそちら側に進むのが割と大変で、ルート工作するのが面倒だったので岩と岩の間の急斜面を直登した。 かなりの急傾斜だがアイゼンが良く利いてピッケルも刺さったので登りは意外とあっさりだったが下りは流石に怖かった。 危険だと思うので真似はしない方が良いと思います。 岩の山頂は360度の眺望。 この日は飛ばされる程ではなかったが稜線は風が強いので防寒、防風対策はきちんとしておいた方が良い。 下山後は甲斐大泉温泉パノラマの湯で入浴。 この付近は温泉等には困らないと思います。 |
写真
感想
2月に入って最初のお休みです。
何とか雪山のシーズン中に大きな山に登りたいなぁと思ってはいるものの連休が少ないとこの時期の大きな山にはなかなか行けないのでこの時期は行くところに悩みます。トレーニングもかねてどこか行きたいなぁ・・・。
日帰りで、アクセスが良く、そこそこ登り応えもあるところ・・・。
(なんか毎回そんな事言ってるようなw)
こういう時は八ヶ岳。
今回は雪の権現岳を目指す事にします。
二時少し前に自宅を出発。
4時過ぎには清里に到着。
道の駅で仮眠してたらいつの間にか6時半・・・。
今日はいつもより遅出になってしまいますがまぁ、そんなに時間はかからないだろうとのんびり支度。
ゲート前の駐車場には車が一台。
ほぼ同時に一名到着。
あいさつを交わしスコップを借りて車を停めるスペースを整地させてもらいました。その間にお会いした方は準備が整ったようです。と、その時ワンちゃんが。
あれ?
見た事あるぞ・・・。
直接お会いするのは初めてですが、何度かヤマレコで拝見してたhanameizanさんとハナちゃんでした。少しお話させてもらいhanameizanさんは先に出発。ボクは自分の準備をしてから出発。
毎度のことですが今回もサングラスを車に忘れ、出発してから一旦駐車場に戻る羽目になりました。
しばらくは樹林帯。
昨日雪がそこそこ降ったようで新雪の上を歩いて行きます。
天女山まではウォーミングアップにはちょうど良い感じ。
思ったよりも雪が多いので天の河原で軽く休憩した時にわかんを履くことにします。
天の河原から少し進んだところで先行のパーテーを追い抜きました。
しばらくは樹林帯をひたすら登る感じです。
hanameizanさんがスノーシューでトレースを付けて行ってくれていましたが、踏み固まっいる訳ではないのでわかんを履いてもズボズボ膝ぐらいまでは潜ります。
今日はお昼過ぎには楽々下山♪なんて思ってましたが、ひたすらラッセルとは・・・。
前三ツ山まで行って下りてきたhanameizanさんとハナちゃんと少しお話をして再出発。流石にペースはそれ程上がりません。
と、ここでわかんがぷらーんとなってる事に気付きます。
ひもが緩んだと思いきや、金具が一個外れて固定できなくなってしまいました。
最初は持っている道具などを使い応急処置で何とか登っていましたが、いちいち直したり締めなおしたりしながらだいぶ時間がかかってしまったり、いよいよ無茶が利かなくなったので外してツボ足で歩く事にしました。
前三ツ頭で思った以上に疲れたので少し休憩。
風を避けられるような岩陰でおにぎりと温かい飲み物、妻から貰ったバレンタインのチョコを食べて一息つきます。
さて、再出発。
わかんが壊れてしまったのでツボ足で歩かなくてはならないので、あまりに時間がかかるようなら三ツ頭までで引き返す事も念頭に進みます。ルートはおおよそしか分かりませんが、尾根をほぼ真っ直ぐに登れば良いはずなので雪が深くてもとにかく直登。わかんが無いので膝上までは当たり前。腰や深いところでは胸ラッセルです。バンザイして腕を振りおろし自分の前を雪掻きして進みます。
テープが所々視界のどこかに入るのであながち間違ってはいないようです。
こりゃぁ大変だ。ダイレクトに登ってる分急だし・・・。
途中カモシカがすぐそばにいて、ずーっと気の枝をムシャムシャしてたので近寄ってみたけど全然逃げません。
隣に座って話しかけてみましたw
まぁ、返事は返ってきませんでしたが10分ぐらいボケーっと眺めてました。
ラッセルしてラッセルして三ツ頭についたときは全身雪まみれでヘロヘロでした。
袖口が凍ってつららみたいのが出来てて笑えました。
ここからの眺望も素晴らしく、南ア、中ア、北ア、富士山に金峰山や奥武蔵の山々が一望できました。
さてこの後どうしよう?
天候が崩れたとかならまだしも、わかんが壊れたとか、予定より時間がかかったのを言い訳に引き返すのは嫌だったのでもう一頑張り。行けるとこまでは行こう。
何より目の前にそびえ立つ権現岳が格好イイ!
稜線の東側は雪庇が出ていて、今日のように雪が多くてトレースが無い場合安心して歩けそうなところが分かりにくいのでおそらく本来のルートであろう場所よりもあえて少し西側を、場所によっては斜面をトラバース気味に歩く事にしました。(そんなにビビる程ではないけど一人なんで慎重に歩きました)
鳥居があるところを通過し、最後の一登り!
山頂直下に大きな岩があって、本来はそこを巻いて登るようですが、雪で鎖もロープも道票もなく、巻き道であろう辺りには崩れそうなデッカい雪の塊があるし、吹き溜まりで結構雪が深かったりするのでルート工作が面倒臭そう。
ウロウロしながら考えた結果、岩のすぐ脇を直登する事にしました。
かなり急な斜面でしたか、アイゼンもピッケルもしっかり刺さったので登りは問題なく登れました。下りはかなり怖かったです。
狭い山頂には壊れた標識と剣と大きな岩。
今回は苦労した分達成感はひとしおです。
が、だいぶ時間がかかってしまったので大きく深呼吸して小さくガッツポーズしてすぐ下ります。
山頂の少し手前ぐらいからカメラが作動しなくなり大展望といつものペンちゃんの写真が無いのが残念(T-T )
結構下ってきたところでカメラの電池を外し、暖めて再起動。
最初はダメでしたが何度かやったら復活しました。
登るときはガスに覆われていた赤岳が綺麗に見えました。
阿弥陀岳はこちらからだと権現の存在感におされて控えめな感じ。
下りは自分のトレースを辿るだけなのでだいぶ楽ですが、今日は結構足に疲労がきてます。トレースはあるとは言え三ツ頭からはラッセルなのでまた腰ぐらいまで潜ったりしながら進みました。
前三ツ頭の辺りで朝追い抜いた2人が登ってきたので挨拶を交わしました。大きな荷物を担いでいたのでテン泊かと思ってましたが、何とこれから三ツ頭まで登って今日下るとの事。ここまでのペースを考えると少し心配でしたが装備はしっかりしているようでしたので気をつけてくださいと声を掛けて下ります。
三ツ頭からの景色はやっぱり綺麗で、甲斐駒、北岳、仙丈は本当に綺麗でした。
雲海に浮かんでいるような富士山も素晴らしい。
ここから先は樹林帯。
今日通った4名のトレースがあるので今までよりは大分楽。
それでも登りのキツさで膝や股関節が弱音を上げているので、傾斜がそこそこあるところではシリセードしましたが、雪が多くてあまり上手く滑れませんでした。
天女山についたときは17時。まだ明るかったですが、当初予定してたよりはだいぶ遅くなってしまいました。hanameizanさんからイイモノを教えてもらっていましたが、今日はやめておきました。
駐車場に戻り雪を落として帰路につきます。
帰り道、甲斐大泉温泉でのんびりと湯に浸かり今日の疲れを癒してから帰宅しました。それにしてもキツかった・・・。
当日中から筋肉痛になるようなハードな山行は久々で、大きな山を登る為のよいトレーニングになったと思います。
帰宅後はすぐに寝てしまいました。
以前同じ道で残雪期に樹林帯の上の方だけラッセルになりましたが、それだけでもかなり消耗した記憶があります。
私も今年はツルネ経由のバリエーションで冬の権現岳に挑戦したいなぁと考えていましたが、この様子をみて早速「私には日帰りは無理そうだ・・・」と諦めモードです
残雪期を狙ってみようかな〜
この日は降雪直後だったので結構な体力を使いました。
登り慣れてる方もいつもの3倍掛かったと言ってましたしね。
遅出して帰って来る状態じゃなかったですw
赤岳の方みたいに入山者が多いところは登山道があるので良いですが、バリルートや入山者が少ないルートだと自分で道を作って行かなければならないので時間と体力はかなり消費すると思います。
日帰り狙いならかなり早めから出発するか暖かい日が続いて雪が少なくなったタイミングの方が安心ですね。
キツいけど、ラッセルも楽しいですけどね
始めからこれだけのラッセルを強いられるとは。
まだ、まだ、八ヶ岳。
雪山を楽しめる(?)ようですね。
mamepyonさんだから、権現まで行けましたけど、
これは普通の人だったら敗退だったと思います。
hanaちゃんとhanameizanさんに会われたんですね。
二人とも、凄かったでしょ?
私も会いたいです。
ワカンデビューしたいこの頃です。
(持って行っても、まだ実践で使用したことが
無いんです)本当の使い方も知らないまま。
今年こそはと思っているんですが・・・。
八ヶ岳牧場のコーヒー牛乳、美味しいですよね。
八つでも降雪直後の平日で静かなルートだと思いっきり雪山ですねえ〜
もうちょっと楽かなぁと思って行ったんで三ツ頭辺りでキツくてわかんが壊れたとか、出発が遅かったとかイロイロ言い訳を考えて戻っちゃおうかなぁと思いましたが、権現の頂が格好良くて最後に一頑張りしました。
hanaちゃんとhanameizanさんは楽しそうに歩いてるのが印象的でした。結構ペースも早かったですしね。
ラッセル続くと体力は相当消耗しますが、雪山の総合力を上げるためには経験しておきたいところですね。わかんの出番が来るといいですね
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