金山〜辻ノ山〜宗谷山☆冬枯れの岡山市最高峰に


- GPS
- 03:17
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 677m
- 下り
- 700m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
辻ノ山〜宗谷山は踏み跡は薄いが頻繁にテープがある |
写真
感想
東北から北陸にかけては記録的な大雪が続いているが関西では好天が期待されるところ。この日は岡山での仕事が入ってしまう。首都圏で緊急事態宣言が発令された状態であり、主催者に何度も確認をしたのだが、今年度中に予算を使わなければ来年度の予算がつかないとの理由で強硬に研究会を現地開催するらしい。
折角の好天の予報の日なので、この機会に岡山市街の北にそびえる金山に登ることにした。標高499mの低山ではあるが、岡山市最高峰らしい。早朝に岡山を出発する津山線で牧山に向かう。玉柏(たまがし)の駅を過ぎると旭川に沿って宋谷山と本宮高宮山の間の山あいに入ってゆく。
牧山の駅で下車したのは私一人のみだ。岡山で交通系ICカードで入ってしまったのだが、この津山線は最初の一駅目を除いてICカードは使えない。車掌が発行してくれた乗車証目を岡山駅に持参して精算することになるらしい。
牧山から旭川に沿って北上すると川べりの近くでは川面が白い。どうやら川が凍っているようだ。やがて正面に送電線のある尾根が見える。線路を渡ったところにある松尾神社が尾根の取付きとなる。社殿のすぐ左手にピンクテープと共に送電線巡視路の踏み跡が続いている。
堆積したカシやクヌギなどの照葉樹の落葉を踏みながら尾根を登る。突然、ため池に出るとその向こうには開けた斜面にビニールハウスが並んでいる。林道から再び尾根芯の道に入る。
金山の北尾根に乗る。快適な雑木林の道が続くが、道路との合流部が近づくと周囲は車のタイヤや廃棄物が多く現れる。
舗装道路に合流し山頂に向かう。尾根上はやはり風が冷たい。ふと気がつくと髪の毛が硬い。汗で濡れた髪が片っ端から凍りついたようだ。標高500mにも満たない低山でこのような事態になるとは思いもしなかった。
右手に分岐する林道が現れる。どうやら山頂の鉄塔に向かうにはこの林道を辿る方が近道のようだ。林道の左手には樹高の高い松林の林相に笹原が広がる。残念ながら笹原の中には踏み跡はなさそうだ。山頂近くになると笹原は刈り払われている。早速にも笹が刈り払われた尾根を歩いてみる。靴の裏には笹の切り口が当たってやはり歩きにくいが、尾根には展望地があり、南東には岡山湾の彼方に小豆島の展望が開け、北東方向にも隣の本宮高宮山とその左手に吉備高原の山並みが広がっている。
紅白の大きな鉄塔の下には人が大勢集まっている。工事中なのだろうか。紅白の鉄塔のすぐ南には電波塔があり、その南には神社がある。妙見宮らしい。神社の正面から見上げると社殿の上に紅白の鉄塔がそびえる構図になっており、あたかも鉄塔が御神体であるかのような錯覚を感じなくもない。三角点を確認すると神社の社殿の裏手の薄暗い樹林の中に三角点の柱石が佇んでいた。
神社の西側には広い駐車場があり、岡山市街の展望が広がっている。南西の方向には倉敷市街とその彼方に白煙をあげる水島コンビナートが見える。駐車場の西にはかつての展望台の跡がある。展望台を目指してみるが、低木が繁茂して荒れ放題である。単なる藪であればよいが、藪の中にはサルトリイバラが多く、歩行は容易ではない。
妙見宮の参道の石段を下り、金山の東側の県道に出ようとすると道路は封鎖されており、県道からは山頂の駐車場一帯には入れないようになっていた。ここから金山寺に下るのにヤマレコではガードレールの切れ目から東側の斜面を下った軌跡があるが、どうやら道はなそうだ。
金山寺の集落までは県道を下降し、左から合流する林道を辿って集落の上に出る。山の斜面に建てられた民家の有様は岡山市街の近郊とは思えぬ景観だ。民家の間を縫う迷路のような小径を辿って谷間に下降すると招き猫美術館があった。
金山寺は初詣の幟が立ってはいるが、人の気配はなく寺の境内は荒れている感じだ。境内の奥の三重の塔はこんなところにこんな塔がと意外に思われるほど立派な塔であった。周囲には人の気配はないが扉が開扉されており、内陣の中央には鎮座されておられる大日如来を拝むことが出来た。内陣の内部はこれまた壮麗な装飾が施されており、三重の塔の風格を感じさせるものであった。
塔の裏手から竹林の中をトラバースする小径を辿って辻ノ山への稜線に至る。鞍部の一帯は墓地となっているが、その裏手から尾根伝いに踏み跡を辿って辻ノ山の山頂に至る。雑木林の樹林の中の山頂には小さな古い木製の山名標がかけられているが、それがなければ山頂と分かりずらいところだ。
宋谷山にかけての尾根は踏み跡は薄いが頻繁にテープがつけられている。雑木林の中をくねくねと蛇行しながら踏み跡は続いてゆく。宗谷山が近づいたところで尾根上には立派な林道が現れた。
林道を辿ると、宗谷山の手前には広い駐車場があり、宗谷山公園と看板がある。その北側には桜並木と石造の枯山水の庭園が造られているが、ここもかなり荒れはてている。公園の北西端にある大岩に登ってみると金山の眺望が大きく広がっていた。
宗谷山からは東に向かってなだらかに尾根を下る。竹林が現れると倒竹が多いがなんとか通れるように整備されているようだ。穏やかな木洩れ陽のさす雑木林を下ると小さな神社に出る。神社の境内の東端を線路が横切っている。広々とした田んぼの中を歩いて玉柏の駅に到着すると津山線の列車がまもなく来るところだった。
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