二上山(上ノ池横登山口〜雌岳〜岩屋峠〜原岳〜当麻寺駅)
- GPS
- 05:02
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 520m
- 下り
- 541m
コースタイム
【ダイトレを歩く人のためのサイトを立ち上げました!】
●ダイトレ Solo Walking Guide http://kupi-fw.com/wp/daitore/
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天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
半年振りの山行きに二上山の桜もむせび泣くのだ
【プロローグ】
昨年末で、27年間勤めていた会社を退職し、一人で会社を立ち上げた。営業、製造、経理などなど、すべてを一人でこなさねばならず、なおかつ、設立当初は収入の当ても無かったので、妻の手前上、山行きをじっと堪えて、黙々と仕事に勤しんでいたのだ。
そして、昨日である。なんとなく食っていけるだけの目途らしきものが立ってきたので、山行きを解禁することにした。
体力も相当落ちているので、半年振りの山行きをどこにするか悩んだのだが、当日は「第39回大阪府チャレンジ登山大会」が催されており、人ごみの中を後ろから急かされるように歩くのは嫌なので、ダイトレではなく、花見を兼ねて二上山に登ることにした。
前日の天気予報によると、当日は絶好の行楽日和で、まるで初夏のような温かさとの事。半年振りの山行きではあるが、どうやら、無事に楽しめそうである。9時過ぎ出発という、ゆるい計画で、家を出た。
【二上山駅〜上ノ池横登山口】
河内松原から古市へ向かう近鉄南大阪線の車内は、ポツポツと空席が見える優しい空間であった。iPodを聞きながら、車窓から外を眺めると、日曜日午前中特有の心浮き立つ春の日差しが、家や畑を緩やかに照らしているのが見える。
古市で乗り換えのため下車すると、丁度目の前のホームに吉野行の列車が入って来るのが見えた。あわてて飛び乗ったのだが、これがなんと、先ほどの電車とは打って変わり、朝の通勤電車並みの混雑なのだ。
(なんでこんなに混んでいるのだろうか?)よくわからないまま、ザックを足元に置き、電車のドアに肩肘を突くような恰好で、その車両に乗り込んだ。発車してその理由はすぐに分かった。その電車は急行だったのだ。満員の乗客は、皆、吉野へ行くのだろう。そして、この急行は、次の「尺土」という駅までどこにも止まらないということも判明した。俺が降りようとしていた駅は、その中間にある「二上山駅」である。なんとなくむなしく気持ちになりながら、電車に揺られていくこと数分、「二上山駅」と書かれたホームが俺の目の前をすべるように通り過ぎた。
そんなマヌケな事をしてしまったので、上ノ池横登山口に着いたのは11時前であった。
【上ノ池横登山口〜雌岳中腹】
二上山にはなんやかんやで既にもう7回近くも登っている、にも拘わらず、未だに未踏破ルートが存在する。できるだけ、新しいルート歩くよう心掛けているのだが、それでも、まだ、歩いていないメジャールートが存在するのだ。
上ノ池横登山口からのルートも大きいものだけで、3本ある。ひとつは、登山口に入ってすぐのところにある銀峰を踏んで雄岳中腹に至るルート(自分では勝手に「銀峰ルート」と呼んでいる)。後の2本はそこから少し行ったところのベンチのある分岐地点で、左右二本に分かれて再び合流する道である。左の道は急階段を登り滝坪という三角点を通って尾根沿いを歩く道、右は谷筋をつめて途中で尾根に上がる道である。それぞれの道は、二上神社へ至る分岐地点で合流し、そこからは雄岳を目指して一本道になる。
俺の場合、この谷筋ルートが未踏であった。短い距離だが今回はここを歩く。合流地点手前で急な登りがあったが、まあ、たいした事はなかった。
この合流地点で、距離的には、丁度、半分ぐらいである。しかし、ここからが大変なのだ。ガツリガツリと急な岩階段を登っていく。一息つけるような場所も無いので、力まかせに登っていき、(もう、だめだ〜)と思ったところに、鉄製の階段が現れる。手前の木に掴まって、しばし休憩(俺の中では、この木を勝手にお助けの木と呼んでいる)。
階段を上った後も急な道と階段が続く。最後はシャリバテのようになりながら、なんとか雄岳頂上手前の分岐地点まで行きつくことができた。幼稚園児でも登ることができるような低山になんという有様であろう。半年間のブランクか、それとも、単に日頃の不摂生が祟っただけなのか、情けない気持ちで、雌岳中腹で飯を食った。
【雌岳】
半年振りに俺を迎えた二上山の桜は、まるでむせび泣くかのように、その花びらをすべて散らしてしまっていた。家から担いできた重たい三脚は、全く用をなさないようである。
老若男女、沢山のハイカーが次から次へと登ってくる。普段なら空いている中腹のベンチも人で埋まっていた。仕方が無いので、相席のような形でベンチの隅に座らせてもらい、弁当を食った。ソフトクーラーに入れてきた冷えたビールがたまらなくウマイ。一時間ほどボーッとして、下山を開始する。
【雌岳中腹〜当麻寺】
岩屋峠を直進して二上神社と竹内峠との分岐を左に折れる。このルートも未だ足を踏み入れたことのないルートだ。すこし行くと、やたらと倒木の目立つ場所に出くわした。人口的に切り倒されたのか、大風で倒れたのかは、良くわからないが、その光景はひどく異様で、ある痩せた杉の木などは、別の木に覆いかぶさられて弓のような状態のまま、みしみしとしなっていた。
足早にそこを抜けると、急に開けたところに出た。原岳と書かれた板が添えつけられている。奥の方には少し広い場所があり、ベンチも設えてあったので、しばし休憩。ここから眺める二上山がとてもよかった。
そこから少し先に、二上神社と麻呂子山との分岐。どちらに行こうか悩んだのだが、今回は二上神社側に下りることにした。麻呂子山ルートはまた今度歩くことにしよう(こうやって未踏破ルートがだんだん増えていくのだ)。
急な山道を下っていく。誰ともすれ違わない。この時間、こんな道を通って二上山に登る酔狂ものは流石にいないのであろう。右手に池が見えたと思ったら、舗装された道に出た。
この舗装道路は、山口神社と当麻寺を山側で結ぶ道だ。左に行けば山口神社、右に行けば当麻寺である。地図を見ると、駅に行くには右の方が近そうだ。当麻寺に向かってのんびりと歩いていった。
当麻寺を過ぎた辺りから、やたらとハイキング姿の人々が目に付くようになってきた。何やろう、と思っていると、当麻寺駅の途中の相撲館に大勢の人々がたむろしているのが見えた。どうやら、某新聞社主催のウォークラリーのようなものが開催されていたらしい。いつもは静かな当麻寺駅構内も人であふれ返っている。(やれやれ…)心地よい疲労感とともに、車中の人となった。
【エピローグ】
やはり、半年間のブランクは、相当堪えたのだろうか、帰宅後、撮影した写真をPCに取り込んでいたら、不覚にもそのまま机の前で眠り込んでしまった。途中、何度か家人に起こされたのだが、それを無視して、風呂も飯も食わずに泥のように眠った。
これからは季節も良くなるので、ぼちぼちと山歩きを初めていこうと思う。
※山レコの今月の写真容量がいっぱいになったので、画像は、また今度上げることにします
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
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Paperbackさん こんばんは。
長い間記録がなかったのでどうなさっていたのかと思っていました
起業されていたんですね。
さぞかし、大変だったとお察しいたします。
無事会社も軌道にのられたようですので、
これからは山行 楽しんでください 。
二上山は私も未踏のルートがありますので、全ルート
制覇したいですね。
ダイトレ Solo Walking Guide なんと素晴らしい
大変な労力をかけた完全なガイドですね。
これからの参考にさせていただきます
お久しぶりです。
コメントありがとうございます。
27年間、ひたすらサラリーマン生活だったので、独立した時には、右も左も分からず、やらなければならない事が、後から後から出てきましたので、その間、山行きは敢えて自制していました。
低山にもかかわらず、二上山は本当にやみつきになる山ですよね。行く度に未踏のルートが見つかって、次は
ココ、そのつぎはココと、考えるだけで楽しくなる山ですね。
「ダイトレ Solo Walking Guide」見切り発車で公開してしまいました。拙いサイトですが、少しでもstaygoldさんのお役に立ちましたら嬉しいです。
気候もよくなってきましたので、暇を見つけてちょくちょくと山歩きをしようと思っています。
もし、山でお会いした時には、お声掛けさせて頂きますね。
宜しくお願いします。
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