雪に凍えるカタクリーシダクラ尾根から御前山ー天地山から下山
- GPS
- 07:46
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 1,461m
- 下り
- 1,550m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
昨年、惣岳バス停からシダクラ橋を渡ってシダクラ尾根に取り付いたが、今回は手前の境橋バス停下車、栃寄沢沿いの林道から「とちより亭」に出て、そこからシダクラ尾根に向かった。入口さえ間違えなければ、810mピークまで、容易に出られる。下山に使えそう。 810mピークー御前山:何回か急登の場所があるが、道は明瞭。今回は標高1100mより上部に積雪があったので慎重に上る。惣岳でハイキング道と合流する。カタクリはこの1−2週間、気温が低い日が多かったのでまだ開花していない株も多い。 御前山ーオオダワ:道はよいが、結構アップダウンがあり、長く感じる。 オオダワー天地山ー奥多摩駅:鋸山分岐から奥多摩駅に向かうとすぐ奥多摩駅・鋸山/大岳山の道標があり、「行き止まり」という道標が示す方向が天地山入口。天地山直下の登り返しはロープのある岩場で、イワウチワの小群落のある大岩の上のロープの上の岩場が少し急傾斜なので慎重に登ること。下りの場合高度感があってやや怖い場所。ここを過ぎれば危険箇所はなく、最後の674mピークの先の尾根分岐を左に下れば奥多摩駅まで1時間ちょっとで出られる。 |
写真
感想
日曜日、楽しみにしていた津久井湖城山公園の歴史ガイドウォークが雨で中止になり、映画鑑賞(記録映画「先祖になる」−(陸前高田の被災老人と気仙大工による家再建物語)とあいなった。
雨上がり、せっかくの日差しの中を歩きたいーーどこを歩こうか迷ったが、昨年歩いたシダクラ尾根を別ルートから入り、帰りは大岳からサルギ尾根あるいは天地山方面でイワウチワの状況を観察しながら歩くことにした。
奥多摩駅7時33分発の小菅行きバスに乗り込む。結構ハイカーが乗っていた。私は境橋下車、もう人グループも降りた。橋から栃寄沢方面を見ると正面右に810mピーク露思われる山、栃寄林道の東側に栃寄沢右岸尾根が見える。手前は多摩川だ。
少し戻って林道を進む。20分弱進んで、御前山登山口に出る。ここを直進すると御前山避難小屋に出るようだ。途中栃寄大滝もある。この道を通り過ぎて、20分くらいで栃寄森の家、その先にとちより亭駐車場が見える。3台車が停まっている。ハイカーかな?
とちより亭は火曜日はお休み、その脇の石段を上がって山道に入る。右に古い木橋を見ながら左の山道を進む。少し先で鳥居をくぐる。松浦本のとおりに進み、安心する。社を左に見ながら進むと、少し先で尾根末端を乗り越すような場所に出る。ここから左上に続く尾根に乗る。尾根をはずさないように進み、ジグザグの巻き道が途切れるあたりから尾根をはずさないように進む。15分くらい登ると電波塔のある810mピークに到着。西側の昨年登ってきたシダクラ沢側の斜面を見ると、昨年に比べ、邪魔だった切り落とされた枝などの残材はだいぶ整理されたように見えるが、実際歩いてみないと良くわからない。
軽く補給して先を急ぐ。一旦下って最初の急登を過ぎると緩やかな植林地の登り、時折現れるスミレの花などに癒されながら進むと標高950mあたりから再び急登、810mピークから45分くらいで1062mピークの岩稜地帯に出る。標高1100m付近から雪が現れる。一昨日、日光などで見られた降雪の日に降ったものだろう。遠く雲取方面も白いものが見えている。
やがて、残雪の間から蕾をつけたヤマシャクヤクやハシリドコロなどが見えると、カタクリの株も見えてきたが、ほとんど葉だけしか見えない。この寒さで開花が遅れているのだろう。残雪の斜面を進むと、ようやく開花株が見え始めるが、その上ではまた開花株はなくなる。雪に埋もれたカタクリの花はしぼんだまま開かない。凍えているのだろうーー
少し進むとアセビの広場手前で雪が増えてくる。すべりやすい雪道ーー一昨日の降雪以後、誰も歩いていないようだー岩尾根を巻く道を慎重に進む。カタクリは雪の下だ。30分くらい雪道を登ってハイキング道と合流、惣岳に出る。ここで多くの登山者がヌカザス尾根や月夜野駐車場方面から登ってきている。特に南側の月夜野からのコースはカタクリ開花株が多かったらしい。雪は私が歩いてきた北斜面以外はほとんど残っていなかったようだ。稜線ではカタクリは開花しており、撮影しながら山頂に進む。雪融けで泥道だ。結局御前山には11時ころに到着。予定より少し時間がかかっている。南側には三頭山、北側には雲取山方面が見えている。
山頂付近にはかなりの数のハイカー、空いているベンチを探して100円のおにぎり弁当を食べる。弁当といってもおにぎり二つに鮭やふりかけなどがかかっているだけだ。10分もたたないうちに出発。とけかかった雪がついている階段を滑らないように慎重に下ると、カタクリの咲くハイキングコースの下りとなる。撮影しながらゆっくり進む。1280mピークを過ぎて、山頂から30分くらいで露岩のピーク、その先15分くらいのところでクロノ尾山の道標。ここから中尾根・神戸岩方面に下ることができるようだが、山と高原地図ではコースの線はなく、中尾根の名前だけが入っている。さらに15分強進むと鞘口山、ここには2組のハイカーが休憩中。私の先に下っていた単独ハイカー氏と大岳山方面から縦走してきたカップルだ。大岳山方面には雪はほとんどないという。一息入れてすぐ出発し、ほどなくオオダワ(鋸林道)に出た。トイレ休憩してすぐ出発。12時前にオオダワに出られれば大岳からサルギ尾根も考えていたが12時半を回ってしまったので、今回は天地山経由で下山することにした。
鋸山方面に登り始めるとすぐカタクリの群落。撮影中にハイカー二人とすれ違う。大岳山(巻き道)・奥多摩駅分岐を過ぎ、鉄梯子を登ると再び鋸山・大岳山ー奥多摩駅分岐。奥多摩駅方面に進み、すぐ先で道標、ここの道標の「行き止まり」方向が天地山入口だ。入口の少し先で大きな団体が昼食休憩中。聞くとこれから天地山に向かうという。イワウチワを見たというから登りは鉄五郎尾根か、サルギ尾根かーー奥の院は行っていないというーー聞き忘れた。
20分強下ると天地山のとがった山頂が見えてきた。鞍部から岩尾根の登り。ロープ手前の大岩に出るとイワウチワが待っていた。終盤だが、まだ咲いていてくれて感謝。しばらく撮影してロープの岩場を登る。一番最後のロープを終えてからが少し厳しいが、しっかり足場、ホールドを保てば大丈夫。下りの際は少し怖いところ。1時50分前に山頂の大岩に出る。
下のほうで先ほどの団体の女性の声がし始めたので、水だけ補給して休憩なしに出発。難所は過ぎたので、ここからはやや緩やかな下りが続く。天地山の標高は981m、最後のピークが674m、標高差300mの道のり、30分ほどで分岐のピークが見える。ピークの少し先が尾根の分かれ道だ。ミツバツツジが何度か見える。分岐にはテープがあり、わかりやすい。14時半前だ。
分岐から130mくらい下る。14時40分、10分強でテープのある林道合流点に出る。林道を早足で下る。10分強で怖い犬小屋前を通過、すぐ先で目印の水道メーターのある五差路に出る。きれいな花や緑に囲まれた民家の煙突から煙が出ているー囲炉裏があるのか、薪ストーブかーー。どんな人が生活しているのだろうーー??
奥多摩駅に向かって急ぐ。道端に咲くニリンソウに足を止める。キケマンやムラサキケマンなども咲いている。その先に地元のご婦人がなにやら草を摘んでいる。挨拶するとクレソンだという。クレソンは無論西洋から導入されたもの。明治時代、西洋料理とともに日本に紹介され、最初に上野の精養軒で使われたものが不忍池で野生化し、その後全国に広がって、山のほうの河川中流域まで入り込んだという。クレソンを持って帰るよう勧められたので少しいただき、晩御飯のイカの刺身のつまとしたがおいしかった。
ご婦人にお礼を言って足早に海沢大橋、もえぎの湯を通過し、奥多摩駅前のスーパーで多摩のしずくを買って、帰りの車中の友とした。駅に到着すると電車はすぐ出発、明るいうちに帰宅できた。
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