記録ID: 28953
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沢登り
日高山脈
歴船川キムクシュベツからペテガリ岳〜サッシビチャリ川1839峰南面直登沢
1993年08月03日(火) 〜
1993年08月08日(日)


- GPS
- 128:00
- 距離
- 44.4km
- 登り
- 3,046m
- 下り
- 3,022m
アクセス | |
---|---|
コース状況/ 危険箇所等 |
歴船川キムクシュベツ沢→ペテガリ岳→1599峰手前→サッシビチャリ川→1839m峰南面直登沢(右股)→1839m峰→ヤオロマップ岳→1599峰手前→サッシビチャリ川 1993/8/3-8(6-0) 8/3 快晴:林道終点(8:45)→キムクシュベツ沢出合(9:30-10:00)→標高550右岸支沢との出合(14:30)C1 前日、大樹の高校の校庭でC0。林道は六段沢の出合まで車が入った。沢は前々日までの大雨による影響を心配したが、水量は普通。歩きにくい河原を歩き、キムクシュベツ沢出合まで。途中1ヶ所泳ぐ。 【キムクシュベツ沢】 ・1の函 出合からすぐ1の函となる。水流をまたいで左岸をへつり、出口で少し泳ぐ。 ・2の函 2の函はこれといった特徴なし。知らずに通り過ぎる。 ・3の函 3の函手前の450m支沢出合にトイ状5m滝があり、左岸をショルダー(別の人の肩に足を乗せて上げる)で乗っこす。3の函入口に釜を持った滝がある。右岸を空身でへつり、落ち口を左岸に跳び、後続のザックをひっぱりあげる。へつりで釜に落ちたら水流に巻き込まれそう。3の函の最後は左岸を小さく捲き気味にへつり、出口は泳いで突破。トップは岩花に任せる。 ・4の函 4の函は中をへつったり泳いだりして通過。このあたりから沢全体が函状になってきて増水時には時間がかかりそうだ。ここまで黒色塊状の細粒砂岩泥岩、Co520m付近から上流は珪白色で不均質な部分が互層状となって現れる。Co520m付近を過ぎると沢がひらけ、河原状のところも出てくる。Co550支沢出会いにC1。良い天場。もちろん大増水すればやばい所ではある。 8/4 晴れ:C1(7:10)→三股標高722(11:40-12:10)→ペテガリBカール(14:10)C2 朝気温が低いので少しゆっくり出る。 ・5の函 手前に大きなプールをもった滝がある。これは少し左岸を登ってからブッシュを使って小さく巻く。滝の落ち口へのトラバースで少々緊張する。その後、かなり狭い函状となり、長坂が空身で15m泳いで突破する。 ・6の函 Co640mの水線の二股手前が6の函。左岸の少し高い所をへつって水に飛び込む。微妙なバランスがいる。 ・7の函 右岸をへつって突破する。 ・8の函 手前に1ヶ所小さな雪渓があったが、上にのって通過。8の函はおおむね右岸をへつって突破。沢全体が広く明るい函であった。 キムクシュの函は思ったよりもスケールを感じなかったが、綺麗だった。三股から先、Bカールへの詰めは快調なナメ滝が切れ目なく続き、ゼイゼイハアハア言いながらどんどん高度を稼げる。Bカールは思ったより快調。カールそのものは小さいが、良い天場。 8/5 晴れ:C2(7:10)→ペテガリ岳(8:30〜9:00)→1599峰手前(14:30-50)→標高点825(17:00)C3 Bカールの天場からは左側のコルに突き上げる沢筋を使ってすんなりと稜線へ抜ける。西沢に続いて2度目のペテガリだ。1599までの稜線行動は持ち水も飲みつくし、脱水症状となってしんどかった。1599手前から水を求めてサッシビチャリ川へと下る。ナメ滝のクライムダウンの連続となり慎重に下りる。Co1200からガレガレの沢。時間がなくなり・825にてC3。支沢の少し上流に雪渓があって寒かった。明日は移動、休養日とする。 8/6 晴れ:C3(6:30)→1839峰南面沢出合(8:10)C4 休養日、釣りなどして楽しむ。 8/7 晴れ:C4(4:50)→稜線(11:00〜20)→1839峰(11:40〜13:00)→ヤオロマップC5(15:00) 3:00起床。天場から朝焼けの39を望む。39南面直登沢へ。標高700まで函状。全て中を行く。釜の中の段差で1ヶ所ショルダーして後続を引っ張る。右股へ入り、10m滝を左岸直登。続く釜滝は右岸を小さく捲く。次々と現れる小滝を直登していくと傾斜のある雪渓とガレへ。標高800付近の函状にかかる雪渓は乗ったり捲いたりして通過。判断は楽だ。標高1000付近に大滝。下部の安定した雪渓から滝の下段に移り、右岸の岩盤をフリーで登り、落ち口へ。易しいが高度感が凄い。再び雪渓に乗り、上の二股。正面が岩壁で行き詰る。雪渓から右岸に移り、トイ状の滝へ。取り付きは後続をサブザイルで確保。上部のチムニーはメンバーに抜けてもらってシュリンゲを垂らしてもらう。その上部から岩盤ナメ滝とトイ状滝の連続。3ヶ所でザイルを垂らす。やや逆層気味でてこずるものもあったが、おおむね快調に登れた。源頭は急な草付きとなり、熊の踏み跡を辿りながら頂上東のコルへ達す。39南面は迫力ある岩盤と滝登りの沢。雪渓の状態しだいで難易度が変わる。 39頂上からは360°の展望。じっくりと今山行の満足感に浸る。C5としたヤオロの頂上からの十勝の夕焼けと夜の星空がとてもきれいだった。 8/8 晴れ:ヤオロマップ(6:30)→1599手前(7:30)→1839峰南面沢出合(10:00〜12:00)→林道(14:30) サッシビチャリ川を下り、再び39南面の出合へ。出合では残りのそーめんを食べ、山行中続いた晴天に感謝する。サシビチャリ最後の函はどんぶらこと泳いで下る。左岸に林道。 |
感想
キムクシュの函は思ったよりもスケールがなかったが、長くきれいな渓相で格調の高さを感じた。今回1839m峰南面直登沢右股は雪渓の要素が多く、もっと滝身が出て欲しかった。左股も興味深い。メインの準山は最後のポントナ直登沢と恵庭滝沢が有効だった。
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