記録ID: 2928536
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積雪期ピークハント/縦走
霊仙・伊吹・藤原
金糞岳北尾根周回
2021年02月15日(月) [日帰り]
体力度
4
1泊以上が適当
- GPS
- 10:20
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 1,321m
- 下り
- 1,318m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 10:01
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 10:20
6:59
287分
スタート地点
17:19
ゴール地点
〇想定リスクと結果、対応
1.雪崩→最初の急登で表層30cm下でザラメ雪。スラッシュ雪崩は無かった。林道でデブリ多い。リスク軽減のために朝一に急登を上るべき。
2.時間(8-10時間想定)→結果10:20。気温上昇により、湿雪となり、1.2割増しとなった。今後、融雪期は、通常計算の1.2倍の計算とする。
3.雪割れによるヒドゥンクレバス→かなり多かったが、深さはそれほどないものばかり。2人とも2、3回落ちたが助かった。直近トレースより内側1m程度を歩く。ストックで確認。
4.ツリーホールド、藪穴など→2人とも数回落ちた。胸ほどまでの深さもあり。危険。ストックで確認する。
〇その他
1.今回はロング、ハードになる可能性があったため、念のためMAXを想定して、食糧カロリーをいつもの2倍の1600kcalとしたが、このほか、非常食300kcalを消費した。飲み物は快晴時の高温を想定して念のため1.5L用意したが、1.2L消費した。結果的にちょうど良かった。ビバーク想定して非常食は常に1000kcal(最低1日分のビバークとして)は準備しているが、もう少しあっても良いかもしれない。
2.12本とピッケルは持参せず、チェーンアイゼンと念のため自分のみウィペット2本を持参した。結果的にスノーシューのみで問題なかったが、この判断は微妙だと思う。12本爪は持参した方が良かったかも。
3.民話の『竹生島の話』で、金糞岳は伊吹山に首を切られて、伊吹山より低い山になったと伝えられている。ちなみに『古事記』では、ヤマトタケルが伊吹大明神と戦って敗れる物語がある。伊吹山は暴れん坊だったようだ!!。
4.鉱石を溶精する際に生じる金屎(かなくそ)が、山名の由来であるとする説がある
1.雪崩→最初の急登で表層30cm下でザラメ雪。スラッシュ雪崩は無かった。林道でデブリ多い。リスク軽減のために朝一に急登を上るべき。
2.時間(8-10時間想定)→結果10:20。気温上昇により、湿雪となり、1.2割増しとなった。今後、融雪期は、通常計算の1.2倍の計算とする。
3.雪割れによるヒドゥンクレバス→かなり多かったが、深さはそれほどないものばかり。2人とも2、3回落ちたが助かった。直近トレースより内側1m程度を歩く。ストックで確認。
4.ツリーホールド、藪穴など→2人とも数回落ちた。胸ほどまでの深さもあり。危険。ストックで確認する。
〇その他
1.今回はロング、ハードになる可能性があったため、念のためMAXを想定して、食糧カロリーをいつもの2倍の1600kcalとしたが、このほか、非常食300kcalを消費した。飲み物は快晴時の高温を想定して念のため1.5L用意したが、1.2L消費した。結果的にちょうど良かった。ビバーク想定して非常食は常に1000kcal(最低1日分のビバークとして)は準備しているが、もう少しあっても良いかもしれない。
2.12本とピッケルは持参せず、チェーンアイゼンと念のため自分のみウィペット2本を持参した。結果的にスノーシューのみで問題なかったが、この判断は微妙だと思う。12本爪は持参した方が良かったかも。
3.民話の『竹生島の話』で、金糞岳は伊吹山に首を切られて、伊吹山より低い山になったと伝えられている。ちなみに『古事記』では、ヤマトタケルが伊吹大明神と戦って敗れる物語がある。伊吹山は暴れん坊だったようだ!!。
4.鉱石を溶精する際に生じる金屎(かなくそ)が、山名の由来であるとする説がある
天候 | 曇り 気温2~6℃ 最大風速6m/s程度 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場は3~4台駐車可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所多数あり。ほぼすべてバリーションルート。林道も雪崩れているので危険。 気温が高いため、全体的に雪が重い。スノーシューでも普通の雪道の1.2倍程度は疲れる。いつもより2割程度時間がかかる計算で余裕を持った登山をしないと日が暮れる。雪崩やヒドゥンクレバスの危険がある中、ヘッドライトでの歩行となる。結果的に事故、遭難のリスクが増大するため、時間の確保は非常に重要となる。 最初の稜線取付きへの尾根道は斜度30度程度の急登。雪が緩んでいたので滑る。ここは朝一の気温が低い時間に上るべき。今後、気温上昇するので、いつ雪崩れてもおかしくない。ちなみに2kmほど林道を歩いて橋を渡って尾根を登り稜線に取付くコースもあるが、こちらの方が雪崩跡のデブリが多く、より危険だと思う。 金糞岳への少し手前に1箇所、短いが痩せ尾根、藪の急登あり。ここが一番危険。絶対に雪庇は歩かないこと。今回の雪の状況では雪庇に乗ったら絶対に崩落して奈落へ落ちる。 全体的に雪庇の雪割れが想定以上に尾根側に付いており、前日のトレースを踏んでいくとほぼ間違いなくヒドゥンクレバスに落ちる。クレバスの幅が大きい場合、最悪雪庇をすり抜けて崖下の奈落へ落ちる可能性あり。 林道は、山側から雪崩れている箇所が非常に多い。目の前で小規模の雪崩にも遭遇した。シカが4頭、滑落して死亡していた。山側斜面にシカが飛びまわっていた。こういった場合は、雪崩誘発の危険性が高くなるので、行く先にシカがいないかどうかも確認する必要がある。 今後、雨が降ったり気温上昇するので、今回のコースは今後はリスクが高くなるかも。 |
写真
撮影機器:
装備
個人装備 |
ジオライン長袖シャツ
モンベルのウィックロンジオサーマルロング
ロングパンツ(モンベルマウンテンガイドパンツ中厚手)
モンベルのジオラインバラクラバ
防寒テムレス
非防寒テムレス
レインウェア上下
3シーズントレッキングシューズ(ノースフェイスヴォルト)
ザック(グラナイトギア38)
パン2個とドーナツ2個(すべて消費)
非常食(柿の種)
スポーツドリンク1.5L(1.2L消費)
地図(地形図)
ヘッドランプ(レッドレンザーMH5を2個)
予備電池
GPS(ガーミンmap64sとetrex30)
筆記用具
ファーストエイドキット
保険証
スマホ
BDウィペット(直径12cmのスノーバスケットへ交換)
ココヘリ
防寒着(化繊ジャケット)
ツェルト(juza)
チェーンアイゼン
スノーシュー(ノースイーグル)
総重量12kg位?
|
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感想
今日のルートは、yamanekoさんからご紹介いただいたバリルートです。
金糞岳北尾根自体は、2019年の積雪期にチャレンジしたが、激しい藪と雨で撤退した苦い思い出のある場所。いつか雪のある時期にリベンジしようとチャンスを狙ってました。そして今日は、おそらく今シーズン最後のチャンスだろう。いても立っておいられなくなり決行することを決めると、タイミングよくwataさんと連絡がとれ、二人で行くこととなった。だが、yamanekoさんはご都合が合わないようで・・・。そこだけが本当に残念でした。yamanekoさん、ありがとうございましたm(__)m。
ちなみに、このルート、雪の状況、藪の出方、ホワイトアウト、気温など状況が異なると一気に難易度が上がります。タイミングが非常に難しいルートです。
行かれる場合は、リスクに応じて潔い撤退を前提とした計画が必要です。
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お声がけ頂きながらもご一緒出来なくて、失礼しました。それにしても凄い山行ですね。まず、コース取りを見てびっくり。私は八草谷にかかる橋を渡って北尾根に登られるものとばかり思っておりましたが、いきなりトンネル東側から北尾根に取り付かれたんですね。この長距離コースにチャレンジされるのはgreenriverさんならでは。wata12さんも素晴らしいご健脚ですね。
私と家内がご一緒させて頂いたら、足を引っ張るのは必定で、日没までには到底下山出来ないのは間違いありません。
この日は一日中、金糞岳を見ておりました。朝のうちは山頂部に雲がかかっていましたが、昼前から雲が上がって良かったですね。伊吹山は夕方まで雲がほとんど取れることがありませんでしたが、金糞岳は午後も陽光が当たってそこだけ輝いているようでした。素晴らしい山行の達成、お目出度うございます。
こんにちはyamanekoさん。コメントありがとうございます。
また、今回、ご都合つかないような突然の連絡で申し訳ありませんでした。またの機会がありましたらなにとぞよろしくお願い致します。
稜線取付きですが、気温が高く雪が緩んでいる中、八草谷から痩せ尾根経由で登るのはリスクが高いことと、登山口でお会いしたkurooさん、WinRiverから、最初から稜線へ乗り上げてもそれほど時間差はないとのご助言、そして2/7のhushiyamaさん、neo-nさん、-black-さんの山行記録などを検討して、登山口からすぐに稜線取付きに決めました。
wataさんのスタミナは知っていたので、装備と食料以外は、まあ心配はしていませんでした(笑)。山に登る頻度は自分よりもかなり少ないのに、いつもやり遂げています。そんな様子に、いつも「凄いなあ・・・」と感心しています。
天候はあまりよくありませんでしたが、確かに金糞岳山頂から見た伊吹山は終始ガスの中でしたね。曇り基調であったことが、雪のゆるみ進行を遅らせ、水分補給の観点からも安全面に寄与した感じがします。ただ、私自身はあまり認識していなかったのですが、wataさんから、「今日、いつもより遅いけど、体調悪い?」と聞かれ、温度計の気温と体感温度の相違を自分自身に問うてみたところ、気温の割にはいつもより体温が上がっていないのに気づきました。その後は、体内のグリコーゲン不足だろうという判断で、いつもより頻繁に多めに食料と水分を口にしました。おそらく、直近4日のうち、3日間、山にいっていたため、筋肉内のグリコーゲンの蓄積量が大幅に減っていたのでしょう。前日の軽量では、2kg位、体重が減ってましたので。こういったときは、とにかくガス(食料)を入れるしかないので、事前に想定して、当日の朝、コンビニでいつもの倍のカロリーを確保しました。いつもより少し遅かったかもしれませんが、それほど疲労もせず、リスク管理はきちんとできていたと思います。
ちなみに、自分の赤線が伊吹山の南から八草峠あたりまでつながったので、今度はトガス、奥のテラスあたりを狙って赤線北上を検討しています。奥のテラスと烏帽子の稜線は、等高線がかなり狭く少し細いのと、レコが上がってませんので、きっと無理なんだろうと思っていますが、この辺の情報をお持ちではないでしょうか。
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