インドヒマラヤを見に〜ダラムサラからトリウンドへ、シャクナゲの道を行く
- GPS
- 16:00
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 1,911m
- 下り
- 1,922m
コースタイム
マクロードガンジ(1770m)06:45−(道迷い)−ダラムコット07:30−ガル寺院(2116m)08:06/08:10−マジックビューカフェ09:22−トリウンド(2875m)11:00
2日目:
トリウンド(2875m)06:00−スノーライン(3156m)06:52/10:42−トリウンド12:10/15:35−アッパーバグス17:50−マクロードガンジ18:10頃
※上記地図はGoogle Mapで表示できます。Googleとはルートがちょっと違いますが、これでほぼ合っていると思います。
天候 | 1日目:晴れ→ガス→雹&雷雨→晴れ→曇り 2日目:晴れ→曇り→雹&雷雨→晴れ→雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス | ダラムサラ→マクロードガンジ(ダライラマの亡命本拠地)バスで30分 |
コース状況/ 危険箇所等 |
簡単な地図はマクロードガンジの観光案内所でもらえます。(但し概念図) ルート概要や時間についても教えてもらえるので、行く前日までに寄るといいでしょう。 マクロードガンジの旅行会社でガイドも手配できます。テント・食事込みで1500ルピーくらい(1人参加の場合) 往路:ダラムコット(DHARAMKOT)−ガル寺院(GALU MANDIL)経由(メインルート) ダラムコットより先はほぼ石畳で非常によく整備されています。 ダラムコットへの道は2つありますが、車道であるTIPA ROAD経由の方が楽で迷いにくいと思います。もう一方はかなり坂が急な上に分岐がいくつかあり、ダラムコットが初めてだとわかりにくいです。(迷った) ダラムコットよりガル寺院までは車道の他に石畳のショートカットルートがあります。ダラムコットのオートリクシャー乗場(チャイ屋あり)にて"Where is the short-cut route to Triund?"と聞くと教えてくれます。 同様にGALU寺院でもチャイ屋で道を確認すること。それ以降はほぼ1本道で迷うことはないと思います。 ガル寺院まではマクロードガンジからオートリクシャーでも行けます。約300ルピー(600円) トリウンド(Triund)−スノーライン(Snow line): スノーラインに行けば氷河があると言われたのですが、つまりはただの雪渓です(笑) 最初ちょっと登りがありますが、ほぼトラバースで平坦です。景色は抜群なので時間があればぜひ。ここに泊まってもいいかも。 復路:滝−バグス(BHAGSU)村経由 トリウンドより南への尾根道を途中まで下り、そこからバグス村へと斜面をトラバース気味に下りていきます。 尾根道は問題ないですが、折り返してバグス村へと向かうトラバース道の取り付きがわかりにくい(みんな思い思いに下ってるから?)のと、通行量が圧倒的に少ないので、安全上ガイドか道を知っている人と同行した方がいいと思います。一旦トラバース道に入ってしまえばわかり易いですが。 道は地元の人の通行路といった感じで、ガレ石が重なり歩きづらいです。が、日本アルプスを歩いている人なら全く問題はありません。 トリウンドでの宿泊: 一番情報がなくて困ったのがこれでした。泊まれる、とは聞いていたのですが。 結論として、トリウンドでもスノーラインでも宿泊可能です。 1.チャイ屋(1泊1人100〜300ルピー) トリウンド中心部に3軒、スノーラインに1軒。 毛布と寝袋を貸してくれます。ビニールで囲まれているので、プライバシーさえ気にしなければ実は一番暖かいかも…。日本の昔タイプの山小屋に似てます。 2.貸しテント(1泊1人500ルピー/毛布と寝袋付き) プライバシーは守れそうですが、かなり寒いそうです。チャイ屋が管理してます。 3.ロッジ(1泊1室500〜1000ルピー) 尾根の北側(スノーラインに向かう方)に2軒、尾根の南側に1軒あります。 北側のロッジは1軒が政府管理、1軒が民営。 政府管理の方は4つくらい部屋があるようでしたが、インターナショナルスクールが貸しきっていました。 民営の方はダブルベッドで2部屋。壁と屋根の間に隙間が開いてるのでかなり寒そう。ベッドも湿ってたし…。ダラムコットのゲストハウスで予約可。 南側のはトリウンド中心部から10分くらい、ちゃんとしたロッジで値段も高いそうです。山の景色はこちらが一番いいと思います。マクロードガンジのトレッキング会社で予約可。 私はチャイ屋に100ルピーで宿泊。 チャイ屋で貸してくれる毛布や寝袋はぬくぬくでしたが、くさいです(笑)。まあ、これは仕方ないですね。山だし。 水・食事: ルート上にもトリウンドにもスノーラインにもチャイ屋があるので、水(ペットボトル)やスナック類、チャイやコーヒーなどのホットドリンク、簡単な食事が手に入ります。但しボッカで上げているので値段は町の2-3倍はします。(といっても日本よりは安いですが) 登山ポスト:もちろんありません。 下山後の温泉: はありませんが、バグス手前の滝と、バグス村のシヴァ寺院の沐浴池で水浴びは出来ます(笑) |
写真
感想
ダライラマの亡命地として有名なダラムサラ。
実際はダラムサラ郊外のマクロードガンジという村になります。(アッパーダラムサラとも言う)
この町自体に来ることが目的だったけど、折角ヒマラヤの麓なんだもん、トレッキングもしたいよね!ということで、最もお手軽コースであるトリウンドに行ってきました。
トリウンドだけなら日帰りで行くのが一般的ですが、今年は天候が不順で、いつもだったら晴天続きのこの時期にも雨や曇りの日が多い!
マクロードガンジで数日様子をみた結果、朝晩なら晴れる確率高し、ということで泊まりを視野に入れて出発です。
とはいってもトリウンドで泊まれるかどうか、一向に情報が集まりません。
何軒もの旅行会社や観光案内所、ホテル、登山協会にまで聞いても、
「ロッジが1、2軒あるとは聞いているけど…」
「テントなら泊まれるよ」←そして激烈に寒いらしい
といった体たらく。
えーい、こうなったら当たって砕けろだ!
だめなら日帰りで帰ってこればいいさっ!!
とホテルをチェックアウトだけして、同宿の日本人男子と一緒に出発しました。
張り切って早朝から出発したものの、隣村のダマルコットに行くまでに道迷い。
こっちの方が急坂だけど早いよ、と言われた道を行ったものの、途中の分岐で間違った方へ行ってしまったりして30分近くのロスをしてしまいました。
ダマルコットからトリウンド直下まではほとんど水平?と思えるようなトラバース道でじわじわ高度を上げていきます。
単調といえば単調ですが、下界の眺めと満開のシャクナゲロードが楽しませてくれます。
最後の30分だけジグザグで急斜面を一気に詰め、トリウンド到着!
でも…真っ白!
肝心の山は姿さえ見えません。
11時でも遅かったかあ。
とりあえずチャイ屋で泊まれることを確認して天気待ちがてら散策することにしました。
が、霧は濃くなるばかり。
その上、最上部のロッジに着いた直後に雷雨が。
たまらずロッジに逃げ込んだものの、その内雹まで降ってきて缶詰状態。
折角防寒着持ってきたのにチャイ屋に置いて来たので着れません。
毛布を借り、ガタガタ震えながら待つこと2時間。
ようやく雹が止んだので急いで荷物を取りに戻る途中、見る見るうちに雲が晴れてヒマラヤが姿を現しました。
うひょー!これが見たかったんだよ!!
でもそれも30分だけ。
瞬く間にまた雲の中に入ってしまいました。
やっぱりこれは泊まるしかない!
同行の日本人男子は日帰りなので、そのまま下山。泊まりは私だけです。
一番安かった100ルピーのチャイ屋に泊まったのですが、シュラフマットの上に毛布2枚敷き、もっふもふのダウンシュラフの上にさらに毛布1枚。
これにフリース&レインジャケット着て寝たら汗ばむくらいぬっくぬくでした。
寝具は全部貸してくれます。まあ、くさかったけど…。
夜、ふと目が覚めて小屋を出ると…
ほぼ満月の光に照らされて草原は波立ち、雪山は白く浮きあがり、眼下にはマクロードガンジやダラムコットの街明かり…。
自分の影は黒々と長く延びて、月面にいるような、水底に沈んでいるような。
・・・そんな不思議な光景が広がっていました。
月明かりで星は見えなかったけど、夢のような眺めでした。
翌朝は登山ガイドもしているというチャイ屋の主人がスノーラインまでタダで案内してくれました。
「もっと上まで行こうぜ!クランポンもロープもあるし、テントもあるから大丈夫。今日は途中の洞窟に泊まって、明日行けるところまでアタックしよう!」
…とか言われても、ロープがいるレベルの雪山デビューをインドで(しかもこの個人装備で)する気はなかったので丁重にお断りしました(笑)。大体この靴じゃクランポンつけられないよ。
スノーラインでゆっくりしたかったので、チャイ屋の主人には先に帰ってもらい、のんびりまったりヒマラヤに対峙しました。
トリウンドにはインターナショナルスクールの生徒の他に5人くらい泊まっていたようなのに、誰もスノーラインには来ず、3時間も絶景独り占め。
やがてヒマラヤに雲がかかりはじめ、上がってきたインターナショナルスクールのダンスィー軍団がうるさくなってきたあたりでトリウンドに戻りました。
トリウンドに戻ると、また雨&雹が。
今日登ってきた人達の雨宿りでチャイ屋はギュー詰め。
その中にいたやたら陽気なラマ僧&チベット女性2人&ノルウェー人男性の4人組みがバグス村経由で下山するというので、一緒に同行させてもらうことにしました。
トリウンドの南側はヒマラヤの終わりへの尾根。
空に浮かんでいるような草原の馬の背を、女性2人とラマ僧が歌うチベットの歌を聞きながらぐんぐん下っていきます。遊牧民の歌って本当に広いところのための歌なんだなあと実感。
それぞれ2‐3年前に徒歩で国境を越えて亡命してきたという女性2人の話も聞けて、有意義な下山でした。
とはいえ道は踏み跡程度だし、後半はザレ石の急斜面なので、メインルートに比べるとレベルは高め。北アルプスとか、そんな感じです。
最後はまた雨が降り出し、傘をさしながらの下山。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2ヶ月のインド旅行、これがメインイベントだったわけではありませんが、久しぶりにヒマラヤが見られて楽しかった!
でもそれより何より、下山時の長く伸び高く響く掛け合うようなチベットの歌声が、トリウンド特有の草原の風景とともに心に残り、ダラムサラという土地ならではの最高のトレッキングとなりました。
コメント
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poniさん、しばらくここで見かけないと思ったら
インドだったんですね!
日本の山とはまた趣が違って良いですね。
羊とかいるし
山の写真からなんか空気が伝わってきます。
へへへ〜、インドだったんですよ
空気伝わりましたか♪
羊とか、自然保護!な日本では考えられないですよね。
でも美ヶ原も徳沢も昔は牧場だったし、これから変わっていったりするのかな
今頃のコメントすみません。
トリウンド、数年前の9月に日帰りで行きました。
景色すばらしく、人も犬も静かでリラックスしていてほんとにいいところでした。
レコ読ませていただいて幸せです。ありがとうございました
コメントありがとうございます♪
briankovさんも歩かれたことがあるんですね
本当にいいところですよね!
マクロードガンジ自体もインドの他の町に比べると穏やかですが、トリウンドはさらにのんびり出来て、私もすっかり気に入りました
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