城山湖〜峰の薬師・高尾山


- GPS
- 05:57
- 距離
- 19.7km
- 登り
- 1,195m
- 下り
- 1,198m
コースタイム
- 山行
- 4:39
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 5:58
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
・復路:高尾山口駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・通ったルートはいずれも整備良好、道標完備。 ・ただし、大垂水峠からの高尾山学習の道は、大平林道から山頂寄りの入口にパイロンが置かれ、通行止めの様子でした。事前リサーチしていなかったので安全策を取って一丁平経由で迂回しました。 |
その他周辺情報 | ・峰の薬師のトイレは「便所」という表記通り昔むかしの暗いぼっとん式でした。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
1/25000地形図
コンパス
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
雨具
防寒着
ストック
水筒
時計
着替え
カメラ
GPS
|
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感想
このところ、週末のたびに天気予報が悪いか所用があるかで山に行けない。何とか平日に有休が取れたのを幸い、コロナで人の多い週末は敬遠したい高尾山界隈を歩くことにした。未踏の城山湖から峰の薬師に立ち寄り、南高尾山稜を西行して高尾山に至る計画だ。
朝6時過ぎの常磐線がびっしり立ち客の出る混雑であるのに驚きながら、下りの京王線に着席して橋本駅へ。城山湖最寄りの大戸行きバスを終点で降りたのは当方一人だった。のどかな集落の末端にあるバス転回所からわずか歩くとゲートがあり、遠くに本沢(ほんざわ)ダムの堤体が見える。
城山湖を堰き止めているのは本沢ダムで、城山ダムが堰き止めているのは1km余り離れた相模川水系の津久井湖。城山湖は水系的には江の島に注ぐ境川に属する。ややこしい。そもそも両者は揚水発電の上池−下池とするために築かれたのに、なんでこんな紛らわしい名前を付けたのか、理解に苦しむ。
車道の坂をそんなことを考えながら登っていくと丁字路に至り、右に曲がってひと登りで駐車場が見えた。ご老人が右手の金刀比羅宮へ続く階段を登っていく。ダム本体への近道だが、とりあえず直進して城山湖散策路駐車場へ向かう。実は会社のヘタレ歩く会向けに、ここから峰の薬師を経て津久井湖畔へ下りるハイキングを考えており、トイレなどの施設を下見しておこうという次第。古びて小規模ながら一応水洗であることを確認し、ここで頭にタオルを巻いて山歩き装備を固めた。
広場を横断して20mほど上に見える車道へ登り、若干戻って金刀比羅宮へ。向かって右手の坂をちょっと上ると龍籠(たつご)山展望台だった。視界はよく開けており、今日は霞みがちだが、かすかに横浜ランドマークタワーなどが見えた。風景写真の大きなパネルもあるが、どうも景色と一致しない。休憩していた女性に尋ねたが、「新しいパネルだけどなぜでしょうねえ」と要領を得なかった。
車道に戻ってダムに向かう。風がなく、登山シャツ1枚でちょうどいい暖かさ。路傍の桜がすでに五分咲き状態なのには驚いた。ソメイヨシノに見えるが何か早咲きの別種なのだろうか。
ゲートを通ると堂々としたロックフィルダムの堤体が見えた。草で覆われてなかなか感じがいい。地下230mの発電所に至るインクラインの端が見えるかと思ったが、確認できなかった。見かけるハイカーは、手ぶらの人も多い70〜80歳代と思しき男性がちらほら。そのままダムの反対側へ回り込んで階段を登り、山道にかかる。湖に沿って軽いアップダウンの後、急な木段をひとアルバイトすると青少年センターからの道と合流した。
間もなく草戸山。休憩中の高齢女性とあいさつし、東屋の展望台で汗をぬぐった。見晴らしは龍籠山に一歩譲るようだ。この先大垂水峠までは12月に辿ったコースを逆行するのが基本で、途中、南側の峰の薬師に立ち寄りする。段差が高過ぎる擬木の階段に難儀しながら2、3度アップダウンを繰り返せば榎窪山北分岐。左へダムへ戻る車道を分けた後、すぐの二股を行先表示のない左へ入れば山頂を巻いて南分岐に至る。右が大垂水峠方面で、まずはまっすぐ峰の薬師方面へ。
電波中継施設の傍らを通り、道をふさぐ黒い柵を脇からすり抜けると、ほどなく無粋な鉄筋3階建ての奥の院が見えた。ここからまた車の通れる林道風になり、ヘアピンカーブを曲がりこむと足下に津久井湖が見えた。もう一度津久井湖の展望が広がった所が峰の薬師入り口。モクレンなどの花が咲く明るい境内だったが、閉ざされた売店前には半世紀前のものと思しき壊れた自販機が放置されていた。「便所」の看板の先には古い汲み取り便所。決して汚れてはおらず、トイレットペーパーも掛けてあって”現役”と知れたが、若い人は近寄り難いだろう。
別に車道が通じているので徒歩の参道兼登山道の整備はどうだろうと思ったが、意外に立派で歩きやすい道が下まで続いていた。急な尾根に歩きやすい斜度のジグザグ道が刻んであり、何人か登っていくお年寄りともすれ違った。
標高200mほどで県道に下りた。歩く会で三井大橋に向かうので、その県道をショートカットする細道を踏査する。グーグルのストリートビューが途中で切れていて、私道などになっていたら困る。オメガループで下る道の先は森の中に続いており、無事に反対側まで通じていることを確認できた。
プロテインバーのおやつで小腹を満たして折り返す。ここが標高150m、榎窪山南分岐が410mだからその差250m余。薬師まで20分、南分岐まで40分というコースタイムだった。その先、三沢峠からは若干登り基調ながら全般に平坦な道が続く。小さなピークは無視して巻き道を進み、木彫りフクロウのベンチを通過。12月はここで作者の人に会った。この区間は時おり現役世代のハイカーやランナーも通る。
入沢山と中沢山の間の見晴台にほぼ予定通りの時刻に到着、昼食とした。今日は16Lのリュックにしてコッヘルを置いてきたので、テルモスの紅茶とお握り、コンビーフという組み合わせ。なお、これを「クッカーとサーモス」と言ったら全く感じが出ないというのは、当方だけだろうか。
道志川の注ぐ津久井湖を足下に、大室山の横に頭をのぞかせる富士山を遠望しながら腹を満たし、出発。前回無視した中沢山頂に立ち寄り、徐々に高度を上げて、536mの大洞山は南高尾の最高峰となる。そこからは国道20号に近づきながら下り、仮復旧した崩壊地を過ぎて大垂水峠歩道橋に至った。国道の舗装が年度末のおかげかピカピカに新しくなっていた。
次は最後に学習の道経由で高尾山に登り返す。小さな沢を二つ横切り、植林帯から大平林道との交差部に飛び出した。地図があったので学習の道を確認すると、何やら赤テープが貼ってある。行く手を見ると、入口には道をふさぐパイロン。途中まで林道経由でも行けるようだが、その先の山頂方向にも赤テープが貼ってある。
一昨年の台風19号やその後の水害等で各地の登山道はかなり傷めつけられ、さらにコロナで復旧が遅れているケースも多い。結局、安全策を取って一丁平経由で迂回した。広くて歩きやすい登りだが、少々足も疲れてきた。向こうに明るい一丁平の見晴台が見えた所で、右にショートカットする分岐が現れたので迷わず右折し、トイレ前で汗をぬぐった。
ついに老若男女が行きかう高尾〜陣馬のメインストリートに合流した。マスクを装着して歩く人が半数以上。山の中でこの程度の人出ならそこまで気を遣わなくてもいいと思うのだが・・・。歩きやすいので元気を取り戻して加速し、最後に階段をひと登りして高尾山に到着、そこでマスクを装着した。
混雑する週末の高尾山を知る者の目では「すいている」とも言えるが、普通に考えればとても平日の山とは思えない人出だった。春休みなのか、高校生、大学生といった年齢層も目立つ。数少ないが外国人の家族連れもいた。
さらりと頂上を一周し、トイレに寄って下山の途に就く。ルートは一番南寄りで登山道らしさの残る稲荷山コース。一気に木段を降り、自然研究路5号路などと別れた所でマスクを脱いだ。まだ登ってくる人が結構いる。軽いアップダウンを経ながら徐々に標高を下げて見晴台。東屋は屋根を取り払われており、かつてあったはずの古いトイレは影形もない。
右下の樹間に道路と家が見えだし、ケーブルカー駅のアナウンスが聞こえてきた。左へカーブを切るとその清滝駅が見え、階段を下れば登山道は終了。再びマスクを着けて駅前広場へ向かう。ここの桜もかなり開花していた。今年は本当に花が早いようだ。
後は12月に続いて京王高尾山温泉の世話になるだけ。まだ午後3時前、しかも平日とあってガラガラかと思ったが、比較的若い層でそこそこにぎわっていた。さすが高尾山おそるべしと言うほかない。
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