荒沢(野須張)

- GPS
- --:--
- 距離
- 4.1km
- 登り
- 474m
- 下り
- 474m
コースタイム
- 山行
- 3:30
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 3:50
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
コロナ禍は治まるどころか再爆発したかの様相を見せる。人間こもってばかりもいられない。密にならない山を探してストレスを解消を図る。前回の鳴沢峰は、大谷山までしか行けなかった。それでも山行後の気分は爽快だった。やっぱり人間は体を使って汗をかかなければならない生き物なのだ。そんなことを考えていたら急に山に行きたくなった。
行動時間が長いのはダメ。かといって短すぎるのもダメ。込み合うところもダメ。帯に短しタスキに長し。行くべきか行かざるべきか悩みは深い。ハムレット状態から選び出したのが五頭連山の野須張(のすはり)。山容は一般的な三角形だが「山」の字は付かない。石戸登山口から登る。ここからは厳冬期に登ったこともある。問題は時間だが、行き詰まったら潔く撤退有るのみである。
急ぎ計画書を作って出発。街の屋並みを抜けると青空の下、五頭連山が目に入ってくる。菅名岳の山並みの向こうには、守門岳の深く刻み込まれた爆裂火口(諸説あり)が連なる。ほれぼれする光景である。インスタントカメラでは、その光景を撮影するのは無理というものだが、他の人にも見せたいと思う景色である。
石戸の登山口で準備をしていると、おじさんが話しかけてきた。フキノトウを採っているようである。「どこへ行くんだい」と聞く。「野須張」と答えると「あれは荒沢だ」という。そういえば「荒沢峰」と書いてある資料を見た覚えが有る。しかし「峰」という字は付かず、単に「荒沢」ということである。
なぜ「野須張」になったかという、おじさんのいわれを要約すると「野須張」と呼んでいる地域に、声の「でかい」有力者がいたからだということである。そちらの地域の方に、有力な政治家とか登山家等がいたのでもあろう。昨今の政治状況に重ね合わせると成程と思わざるを得ない。
登山口前の道路脇に駐車スペースはある。道路脇の広場はその他にもあり車の置き場には困ることはない、と思う。歩き始めて直ぐ右手に小さな社があり、手を合わせ広い道を進む。木の枝が落ちていたり、倒れた雑木が道を覆っていたりする。登山シーズン前の手つかずの登山道の雰囲気である。イワウチワが数輪、ピンクの花を咲かせていた。もう春なんだなあ。芽吹く前の木々の間から柔らかに日が射し込む。いい季節である。
突然ゴ〜ッという音がした。その音の方を見ると山の襞から雪が雪崩落ちたようだ。落ちるところを見ることはできなかったが、一筋のヒドに泥が付いた赤茶けた雪が連なっていた。春爛漫なんていう言葉もあるが、油断ならないのは、冬も春も同じである。
道は断続的に雪に覆われるようになる。道は尾根上から外れ斜面をトラバースする箇所も出てくる。ピッケルとアイゼンも持ってきたが、それを使用するほどではない。と言ってもトラバースは、滑ったら真っ逆さまだから緊張する。それを避けて雑木の尾根筋を歩いたところもある。
右手には青空に飯豊連峰が輝いている。ホント、飯豊の雪の白さは別格である。真っ白というよりは、銀色に輝いているのだ。春霞の中にうっすらとピラミダルな磐梯山が見えた。それまで全然気づかなかったが間違いなき磐梯山、わが故郷の山である。ぼこぼこと荒沢の山頂は見えている。あと一息だ。しかし、ここから山頂往復一時間から一時間半と見る。休憩も入れると往復二時間は見たい。心引かれるところはあるが、潔く撤退とする。その前に景色を眺めながら、あの山この山と腹ごしらえしながら大休止する。
事前に日付だけ除いて、計画書を作っておけば、山頂まで到達できたと思う。「思い立った日が吉日」という格言もある。しかし、それがなかなか出来ないのだ。思い立っても長続きせず、思い立つことがクルクル変わるからである。つらつら思うにいい加減ということかな。そんなことはどうでもいいが、周りは山、やま、ヤマ、ほんと日本は山国である。少し下ると雪は全くない。春の一日暑くもなく寒くもなく、一人、山に遊んだ日である。
郷屋水芭蕉公園
帰りに郷屋水芭蕉公園に寄り道する。ウイークデーでコロナ禍に有るためか人出は少なく、駐車場もガラガラである。いつもは交通整理員に誘導されて遠方から歩くことになるのだが余裕で最奥の駐車場まで入れた。水芭蕉は今が盛り。「小尾瀬」ともいわれるが、たしかに尾瀬の一部を切り取った感じのする公園である。
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