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Yamareco

記録ID: 3162053
全員に公開
ハイキング
近畿

地蔵谷峰☆雲洞谷より大谷源流域のシャクナゲ尾根へ

2021年05月08日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
04:46
距離
11.3km
登り
790m
下り
795m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:44
休憩
0:03
合計
4:47
10:06
132
スタート地点
12:18
12:21
152
14:53
ゴール地点
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2021年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
大谷林道入口の近くの道路余地に
コース状況/
危険箇所等
林道以外はバリエーションルート
大谷の右岸尾根は踏み跡はあるが所々ユズリハやアセビの藪あり
最後の谷の下降は踏み跡なし
左岸の支谷にかかる小滝
2021年05月08日 10:30撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
5/8 10:30
左岸の支谷にかかる小滝
美しい新緑の谷
2021年05月08日 10:41撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 10:41
美しい新緑の谷
左手の谷との出合のトチノキの大樹
2021年05月08日 10:48撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 10:48
左手の谷との出合のトチノキの大樹
谷に入る
2021年05月08日 10:51撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 10:51
谷に入る
谷奥のカツラの大樹
2021年05月08日 11:12撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 11:12
谷奥のカツラの大樹
ca610mの東尾根の新緑
2021年05月08日 11:31撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 11:31
ca610mの東尾根の新緑
新緑とサワフタギの花
2021年05月08日 11:54撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 11:54
新緑とサワフタギの花
尾根には次々と山毛欅の大樹
2021年05月08日 11:57撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 11:57
尾根には次々と山毛欅の大樹
2021年05月08日 12:06撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 12:06
地蔵谷峰山頂に
2021年05月08日 12:19撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 12:19
地蔵谷峰山頂に
真新しい山名標
2021年05月08日 12:20撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
5/8 12:20
真新しい山名標
東峰を望んで
2021年05月08日 12:38撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 12:38
東峰を望んで
白倉三山(右)、その彼方に武奈ヶ岳(中央左)と釣瓶岳(左)
山々の展望は黄砂のせいで霞んでいるのが残念
2021年05月08日 12:42撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
5/8 12:42
白倉三山(右)、その彼方に武奈ヶ岳(中央左)と釣瓶岳(左)
山々の展望は黄砂のせいで霞んでいるのが残念
経ヶ岳(右)〜イチゴ谷山(中央)への稜線
左手彼方に蓬莱山
2021年05月08日 12:55撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 12:55
経ヶ岳(右)〜イチゴ谷山(中央)への稜線
左手彼方に蓬莱山
東峰(p757)のピークには
焼け焦げた大樹
2021年05月08日 12:57撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 12:57
東峰(p757)のピークには
焼け焦げた大樹
北側からは微かに野坂山地の山々のシルエット
2021年05月08日 13:01撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 13:01
北側からは微かに野坂山地の山々のシルエット
尾根を進むとシャクナゲの群落に
2021年05月08日 13:10撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 13:10
尾根を進むとシャクナゲの群落に
シャクナゲは終盤ではあったが
2021年05月08日 13:15撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 13:15
シャクナゲは終盤ではあったが
地蔵谷峰を振り返る
意外にも鋭鋒
左が登ってきた尾根
2021年05月08日 13:26撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 13:26
地蔵谷峰を振り返る
意外にも鋭鋒
左が登ってきた尾根
山毛欅の大樹
2021年05月08日 13:35撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 13:35
山毛欅の大樹
ca650からp524への下りには大きく展望が開け
蛇谷ヶ峰から武奈ヶ岳への眺望
2021年05月08日 13:47撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
5/8 13:47
ca650からp524への下りには大きく展望が開け
蛇谷ヶ峰から武奈ヶ岳への眺望
新緑の源頭から
#2の谷に下降
2021年05月08日 14:05撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 14:05
新緑の源頭から
#2の谷に下降
再び林道を歩くと、
足元に注意!
2021年05月08日 14:22撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 14:22
再び林道を歩くと、
足元に注意!
大谷に沢沿いのヤマツツジ
2021年05月08日 14:43撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 14:43
大谷に沢沿いのヤマツツジ
雲洞谷の休耕田にはサワオグルマの大群落
2021年05月08日 15:12撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 15:12
雲洞谷の休耕田にはサワオグルマの大群落
ヤマフジ
麻生川にかかる橋より
2021年05月08日 15:19撮影 by  E-PL6 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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5/8 15:19
ヤマフジ
麻生川にかかる橋より

感想

前回の山行で訪れた青葉山はあまりにも多くの人とすれ違ったのだが、やはりこの時期に敢えて登山するのであれば人と出遭うことは期待されないような山にしようと考える。

しかし、人と出遭わない山ということになると知名度が低い、登山口へのアプローチが不便、地味で登山路の魅力に乏しい、あるいは一般的な登山路が通じていないといった条件のうちいくつかを満たす山だろう。思いついたのは朽木の山奥にある地蔵谷山であるが、上記の条件をほとんど満たすところである。

過去のレコも百里ヶ岳にかけて積雪期に縦走した私のもの以外に数本しか見当たらない。前回は西側の能家から登ったのだが、今回は地蔵谷峰から東に伸びる尾根を辿りたかったので、雲洞谷の大谷林道からアプローチすることにする。奥美濃や奥越の奥深い山に比べればアプローチはましではあるが、朽木の中心部からかなり山奥に入ることになる。

この日は晴れの予報ではあったが、朝から曇天が広がっている。京都市内から見上げる比叡山は黄砂のせいでかなり霞んでいる。新緑が進むのが早い。R367を北上すると比叡山の山肌を賑わせていた新緑のパッチワークは緑の色がかなり濃くなっている。

朽木から能家に向かう県道に入ると、さすがにこのあたりでは周囲は新緑が綺麗だ。北川の川沿いを上流へと進むと小さな集落が次々と現れ、長閑な山村風景が繰り広げられる。

大谷林道の入口には車を停める余地がないので、少し先にある道路の余地に車を停めて出発する。防獣ネットを開けて林道へ入る。林道沿いには数戸の瀟洒なログキャビンが現れ、こんなところに別荘!?1と驚くことになるが、どうやらあまり人が訪れている気配が感じられない。

林道が大谷の左岸に移ったところで右手の小さな支谷に小さな滝がかかっているので寄り道をしてみる。林道沿いの草原状の斜面では満開のヤマツツジの鮮やかな朱色が周囲の新緑と見事なコントラストを見せる。濃厚な甘い香りがするかと思えば、薄紫色の山藤も花盛りだ。
左岸の尾根から下山するのに適切な尾根や谷を探しながら歩くと、美しい新緑の谷が目に入る。p524の南側ca500mから南に下る谷だ。

対岸の河岸段丘には苔むした石垣の跡が次々と現れる。かつてはここに古い集落があったのだろう。左手に分岐する大きな谷との出合には樹肌が苔むした大きなトチノキがある。谷を渡渉して樹を見上げにいく。そのまま谷を辿ることにした。谷沿いには崩壊気味の林道が続いている。

やがて上流の二俣にたどり着くと、林道は終わるが、どちらの谷沿いにも踏み跡が続いているようだ。谷奥では自然林が広がっていることを期待していたが、植林が続く。谷沿いには所々でトチノキと炭焼き窯の跡が現れる。

谷の源頭が近づくと今度は株立ちするカツラの大樹が現れた。水がほとんど切れるあたりで、左岸の斜面を登って、p478から続く尾根に乗る。驚いたことに尾根上には林道が現れる。ここからは西側の小ピークca610mに登りたいところだが、ピークから東に延びる尾根が明らかに傾斜が緩いので、林道を先に進んでみることにする。目指す尾根に辿り着くと左手のなだらかな斜面には新緑の自然林が広がっている。

ca610mのピークが近づくとここでも右手から林道が登ってくる。先ほどの林道の続きのようだ。このピークで能家からの登山道と合流する。確かに尾根上には薄い踏み跡が現れるが、尾根上にはユズリハや馬酔木の藪が頻繁に現れる。よくよく見ると以前に行われた切り払いの痕跡があるが、おそらく数年もするとユズリハが繁茂して進むのも困難な藪になってしまうだろう。

地蔵谷峰に向かって尾根を進むと、頻繁に現れるブナの大樹がこの地味な尾根の救いだ。足元に咲くイワカガミの花と馬酔木の若葉の紅色が尾根に彩りを添える。

地蔵谷峰の山頂が近づき、尾根の傾斜が増すとようやく下生は少なくなる。山頂は樹林に囲まれて展望のないところだ。真新しい木製の小さなプレートが増えているように思う。

山頂からは東峰への長い吊尾根に入る。尾根からは所々に南側の展望が開け、白倉三山の彼方に武奈ヶ岳と釣瓶岳が見える。東尾根への登り返しから振り返ると樹間に地蔵谷峰が見えるが、地図からは予想できないようなかなりの鋭鋒に見える。

p757の東峰の山頂はブナと思われる焼け焦げた大樹がある。おそらく落雷で焼けたのだろう。健在であれば素晴らしい巨樹だっただろうと思われうる。山頂から北に延びる尾根をわずかに下降してみると、ようやく北側の展望が広がった。黄砂のせいだろう、空気が澄んでいれば三重獄を中心とした野坂山地の山々が綺麗に見えるのだろうが、肉眼でおぼろげに山のシルエットを認めることが出来る程度だ。

東峰からは南東に向きを変えて、次のピークca760mへと向かう。こんピークの方が先ほどの東峰よりも標高が高いようだ。吊尾根は痩せ尾根が続くが驚いたことに尾根上はシャクナゲの群落が続いている。

シャクナゲの藪は通過するのが困難であるが、しっかりと切り払いがされた痕跡があり、道が続いている。今年は花期が早いせいか、シャクナゲの花々は完全に終盤であったが、どうも花つきが良くないように思われる。当たり年にであればこの尾根は圧巻のシャクナゲの花を見ることが出来そうだ。

ca650mからは北東に向かう尾根に踏み跡が続いている。南に向かう尾根に入る。急下降ではあるが、すぐに尾根の左手に展望が大きく開け、武奈ヶ岳から蛇谷ヶ峰までの奥比良の稜線を俯瞰することが出来る。この日の一番の好展望地であった。

P524にかけてはヒノキの植林が続く。下生えのない植林は下降しやすいが単調な景色が続く。p524を過ぎてca500mのあたりに来ると前方に新緑の美しい源頭が目に入る。林道を歩きながら尾根からの下降にと目星を付けていたところだ。

源頭を下降するとすぐにも細い流れが現れるが、V字の谷沿いの斜面を下るうちに前方の谷の入口近くで苔むした炭焼き窯の跡が見えてくる。

林道の入口に近づくと防獣ネットが開けられている。水が張られただけの水田の脇には緑色の稲苗がいくつも置かれたいたので、これから田植えをするところなのだろう。林道脇には群生する黄色い花はウマノアシガタのようだ。

駐車地に戻り車を、水田の周囲にはキク科の黄色い花が数多く咲いている。サワオグルマのようだ。耕作を放棄された水田では一面に黄色い絨毯を敷いたようになっている。その景色は美しいが、限界集落の人手の減少によるものなのだろう。この北川沿いの美しい山村風景が末長く続いてくれることを願いながら、京都への帰路につくのだった。

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訪問者数:504人

コメント

どマイナー
yamanekoさん 遅いコメでスミマセン💦
こちらの記録を見落としていました。
どマイナーな山のマイナーなルートはこちらだったんですね。
新緑の写真がとても素敵です。
新緑のブナって凄くいいですよね。
とってもyamanekoさんらしいお山ですよね🤗
2021/5/12 13:01
Re: どマイナー
いえいえ、わざわざレコを訪れて下さり有難うございます。
よくよく考えたら、この山は近江百山の一つなので、もっとレコがあがってもおかしくないと思うのですが、過去のレコが実に少ないですね。hanaさんもE-yamaさんも百山を達成するには登らなくてはならないところですね。
いかれるならシャクナゲの季節が良さそうですよ。とくに東峰から先が圧巻です。
2021/5/12 14:42
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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