記録ID: 31623
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沢登り
日高山脈
中の川・北東面沢→神威岳→夏道→ニシュオマナイ沢→中ノ岳→ペテガリB沢→ペテガリ岳→西尾根
1991年07月26日(金) [日帰り]
コース状況/ 危険箇所等 |
中の川・北東面沢→神威岳→夏道→ニシュオマナイ沢→中ノ岳→ペテガリB沢→ペテガリ岳→西尾根 1991/7/26〜8/1(5-2) L:本多和茂(3)AL:野村恭史(4) M:石崎啓之(2)、いはら 7/26 晴れ→曇り→雨:林道終点(10:40)→中ノ川奥二股C1(14:20) 林道終点は882ポコの南あたり。中ノ川はかなり増水気味で渡渉が大変だった。一度Mが水流に足をすくわれた。歩く所に赤いペンキがあり、自然とそれに従って歩いていく感じとなった。S字の函手前の函は左岸のルンゼ状を捲ける。残置ロープあり。S字の函は左岸のブッシュの中に踏み跡、デポ旗あり楽。三股前の函は水流があって中を行けず(行けないこともなさそうだったが、全員泳ぎを得意とするわけじゃないし大変そうだった)右岸から出合の滝も含めて捲く。奥二股の真ん中に天場。増水の心配はなくいい天場だが雨が降ると水が溜まる。夜中の雨で水の中に寝ている状態になり、外に水出しに出たりした。まさかこんなに雨が降るとは思わなかった。入山早々Mには辛い思いをさせてしまったな〜と思いきや、あの悪条件の中よく眠っていたMもいた。 7/27 雨→曇り:C1=C2 停滞。雨で増水して動く気もしない。Mの誕生日だというのでLはネーベンの飴をプレゼントした。 7/28 晴れ:C2(6:30)→中ノ川神威北東面沢コンタ1000二股C3(17:30) ちょっと水が多い。Lはしばらく偵察しに行く。行けることは行けるが苦労しそう。まあピークまでは行ける、とその時は読んでいた。 はじめから函状で両岸が立って狭くなっている。函状の中は水流強く、何ヶ所か捲く。なかなかしょっぱい捲きを強いられる所もあった。途中、ちょっとした段差でLはバランスを崩し、後ろ向きにドボンと落ちた。何しろ水が冷たい。沢が南へ屈曲する手前の函状の段差は中を行けなくて高捲いて40mのアプザイレン。沢が南へ屈曲してからが核心。 水流のため途中から中を行けなくなり、左岸ののっぺりした岩壁を登り(これは難しい)残置のシュリンゲを使って沢へトラバースして降りるが、Lは一回目着地(水?)に失敗し、足をすくわれ元の所まで流される。再び例の難しい岩壁にトラバースするが落ちる。うんざりした。三度目の正直で次の函まで行き、この段差はショルダーだと決め、例の所をシュリンゲ掴んで後続は手を繋いで引っ張り上げる。函の段差をショルダーで抜ける。そこからまた函状で水流強く、ブッシュに逃げる。ここはL空身でザイルを出して行った。途中で雪渓が見えたのでブッシュを高捲きしていって40mアプザイレンで支沢渡って沢に降りる。ここはザイルをフィックスしたが、ALが後ろを人間ピンでフィックスしたためMが一緒に水に落ちるというアクシデントもあった。Lは現場を見ていないが、MとALのコンタクトがうまくとれてなかったということだ(ちょっとした段差を勢いよく降りたため流されたという話だったが)。雪渓は不安定で、もしすぐ下まで行っていたら両岸とも結構立ってるし大変だっただろう。 あとは滑滝続くけど、中をどんどん行ける。コンタ900位の滝で、ALトップで右岸沿い登りザイル出す。それほど難しくない。Lは捲いてってさらに上からザイルを垂らす。この滝には残置ハーケンがあった。コンタ1000二股で時間切れと判断しC3。よい天場。 7/29 晴れ:C3(8:30)→神威岳(11:40-12:30)→夏道が沢に合流(13:30)→ニシュオマナイ二股(14:30-15:00)→ニシュオマナイ沢コンタ600 C4(16:10) 天場出てすぐ上の滝でザイルを出す。右岸を捲く。水流があって怖いしヌルっていた。Mはゴボウ。あとは快調に登れる滑滝。どんどん高度を稼げる。詰めはハイ松じゃないブッシュ。ピークには謎の三角点おやじがいた。夏道は急で踏み跡程度。決していい道じゃない。沢に出合ってからは沢の中を行った方がいい。コンタ600に泊まる。左岸のいい天場。 7/30 晴れ:C4(5:10)→中ノ岳の肩(7:30-8:30)→ペテガリ沢との出合C5(17:45) 中ノ岳へ登るニシュオマナイ沢はどんどん登れる滝が出てくる。全てノンザイルで中を登っていくが高度感は結構ある。詰めのブッシュは笹。これは思ったよりずっと楽。稜線には踏み跡あり。 コルからペテガリ沢へ下る。下りは急。上部はガレで落石には気を使う。滑滝のクライムダウンなども結構やる。二股の大滝は40mのアプザイレンで下は大雪渓。側面はボロボロの泥壁でちょっといやらしい。右岸のルンゼを使ってブッシュに逃げて延々と高捲き。途中土砂崩れで怖い所あり1ピッチフィックス。また、露岩に土が乗ってブッシュが生えている所などもあり気を使わされる。あとはうまく降り口を探して下りる。この雪渓はかなり大きく、うまく乗れたとしても結構斜度があり滑ったら下まで落ちて大変なことになりそうだったので捲いた。それからはクライムダウンとアプザイレンの連続。アプザイレンはほとんどピンがあった。沢が屈曲する上に雪渓がありこれは乗って左岸沿いに行った。途中、左岸からの沢型が入っていて気を使ってルートファインディングする。降り口はなんでもないが、ちょっと怖かった。すぐ下の滝をアプザイレンし、M字状の滑滝をややシビアなクライムダウンした。屈曲に雪渓。直接アプザイレンしても落ち口は不安定で乗れそうもない。そこで少しクライムダウンしてブッシュをトラバースしていって雪渓に乗る。さらに2つほど雪渓があり白い煙がもんもんとしている。Lが偵察に結構時間を食う。AL、Mは心配していたようだ。ここの雪渓は全て乗った。降り口と乗り口にちょっとした気を使い、ルートファインディングが必要だった。雪渓の切れ目で沢の中をトラバる時などは滑って雪渓の下に流されたらヤバイと考えつつ結構緊張した。みんな疲れきってペテガリ沢に着く頃にはもうどんよりと空は曇ってきていた。 7/31 雨→晴れ:C5=C6 台風から変わった低気圧で停滞。いい休養日になった。午後は晴れてきて夜は星空。みんなで花火をする。 8/1 晴れ→曇り→雨:C6(5:10)→ペテガリB,C沢出合(5:40)→ペテガリ岳(11:00-50)→ペテガリ山荘(14:40) B,C沢出合まで河原。気合の入りすぎたLはB,C沢出合を通り過ぎてしまう。Mがしっかり地図読みをしていてくれた。 B沢は水量多くなく岩盤状。どんどん滑滝が出てくる。下のほうで1ヶ所捲いたのは判断ミスだった。トイ状の滝や丸太の滝もあり、丸太の滝では抜け口でシュリンゲを垂らした。チムニー状の滝でザイルを出したのはミス。要らなかった。コンタ1100ぐらいに例の逆層ヌルヌルの滝。途中ハーケンが打ってあった。ここはLがハーケンのある核心手前までいき、そこからザイルを出して核心のトラバースをした。このトラバースはフリクションを神頼みにしてのなかなかしょっぱいもの。アイスハーケンをぶち込んでザイル1ピッチフィックス。途中シャワークライムを強いられる所もあり、天気が良く暑い日なんかはさぞ楽しいことだろうよ。ちなみに僕は冷たくて冷たくて泣けてきた。あとはどんどん飽きるくらい滝が出てくる。全て中を行ける。1ヶ所崩壊した雪渓があったが何でもない。これは僕らが中ノ岳から見た時は崩壊していなかった。もし捲くとしても側面はそんなに立っていないし何とかなりそうだった。詰めは思ったよりも濃いブッシュでピークにポコンと出る。ピークでスパークリング○○○を飲んで登頂を祝う。またしても謎の三角点おやじが現れた。 西尾根はただひたすらだるい。死ぬかと思った。いい道だけどね。ペテガリ山荘と伊原の車を目にした時、このメインは貫徹した。寒くて大変だったけどいい夏メインだったな〜。その後4人は帯広駅にC1を設けハゲ天をアタックした。 |
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