甲斐駒ケ岳 〜北沢峠から 四度目の正直 奇跡的に雲が晴れて眺望満点も一年ぶりのアルプスはきつかった〜
- GPS
- 07:24
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 1,201m
- 下り
- 1,124m
コースタイム
06:29 北沢駒仙小屋
06:56 仙水小屋
07:23 仙水峠
08:35 駒津峰
09:06 六万石
09:09 直登・巻道分岐 直登コース
09:51 甲斐駒ヶ岳山頂(大休止)
10:07 甲斐駒ヶ岳山頂(出発) 巻道コース
10:41 直登・巻道分岐
10:48 六万石
11:16 駒津峰
12:27 仙水峠
12:52 仙水小屋
13:16 北沢駒仙小屋
13:27 北沢峠
天候 | 曇り 強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
仙流荘からバスで北沢峠へ 土日祝日などで登山者が多いと時刻表に関係なく臨時便を早朝から随時運航してくれます 1300円/片道(運賃+手荷物料金) |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは仙流荘バス停に用紙とも度もあります。 駐車場にはトイレや無料の更衣室などもあり快適。 仙流荘には日帰り温泉もあります。 登山道は標示もはっきりしているので迷うことはないと思います。 ただし,直登コースは「山と高原地図」で破線,巻道コースは実線で書いてあります(よく見ないと気付かない)。 ご自身の力量と体力に合わせてコースを選択する必要があります。 お間違えになると,登るに登れず,下るに下れなくなり,大渋滞を引き起こし多くの登山者に迷惑をかける結果になります。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
昨夏の初めての南アルプス 甲斐駒ケ岳に初参戦からちょうど一年。
快晴カイコマさんに四度目の挑戦です。
昨夏7/15,9/1,9/15と北沢峠から登りましたが,三度とも見事なほどに山頂は雲の中。
甲斐駒ヶ岳山頂からのパノラマには一度も縁がありませんでした。
残念!!
と,いうこともあり今年の梅雨明けアルプス開幕戦は昨夏から甲斐駒ケ岳に決定済み。
計画通り行ってきました。
とはいっても,昨夏の7/15はまだ梅雨明け前だったので,今年も梅雨明けはまだだろうと思ってたのですから,急遽予定変更でしたけど(笑)
もともと梅雨明けしていない予定だったので仕事の予定を結構ハードに組んでまして。
前々週から岐阜〜埼玉〜新潟〜青森〜秋田〜岩手〜山形〜宮城〜福島〜岐阜と3200kmのハイエースで長距離移動をしながらの「みちのくシリーズ」。
その合間に期待していなかったのに,みちのく八甲田山で日曜日に急変曇り予報。
土曜日中に新潟から青森は酢ヶ湯に700km強硬移動し前夜車中泊で八甲田大岳に登り,ぬかるみにあえぎ,藪のガサガサにおびえ,雪渓におののき,湿原に感動し,ヘンなテンションになって青森nightを満喫してしまい疲労困憊。
そのままヘロヘロになりながら帰ってきて,一日おいて金曜日に大阪出張をしたうえに,諸々の流れで午前様。
で,午前様上がりに前夜車中泊のために仙流荘に向かい。
いやぁ,イカンです。
仙流荘の駐車場は到着時の18時ごろでもワンサカ車がいて。
第一駐車場に停めることができましたがこの時点で空きは少なかったです。
当日の朝に登られて北沢峠等で宿泊の方の車が多数,そこに車中泊組の車が停まり。
でも,デラ暑い岐阜の夜とは異なり涼しい。
独りハイエースの中で酒盛りです。
で,こてっと寝落ちて夢の中。
まぁ,僕もいびきをかくのでご迷惑をおかけしているのでしょうが。
夜中着で延々アイドリングをし続ける方。
真夜中着なのに,大声でハイテンションで飲み始め,宴会をされるグループさん。
早朝着でまだ臨時便の案内も出ないまま大声でおしゃべりをする団体さん。
時間を考えましょうや。
明日の早立ちに向けて車中で早寝している方もいらっしゃいますし。
ひそひそ声でもいいですやん。
そんなフルボリュームでいかなくても。
涼しい仙流荘でゆっくり眠るつもりが,今夜は度を越えた騒々しさで度々起こされて。
仙流荘での前夜車中泊も四度目ですが,ここまでのは初めて。
さすが三連休の中日。
で結局,今から思えば疲労回復していなかったんでしょうね。
朝5時前後,騒々しい団体さんのワイガヤ準備にケリ起こされ。
とても目覚めが悪く,ぐったりしながら朝食を食べていたら林道バス臨時便増発の案内。
すわっ,と着替えて準備して,林道バスの往復チケット買って列に並びます。
いっぱいになり次第,随時出発ですからほとんど待ち時間はありません。
すぐに臨時便の何便目かで北沢峠に向かいますが・・・。
やはり,甲斐駒ケ岳は雲の中。
やっぱりか・・・。
林道バスに揺られて北沢峠へ。
距離的に仙丈ケ岳に変えたからと眺望がとれるわけでもなく,初志貫徹。
甲斐駒ケ岳に向かいます。
北沢峠〜仙水峠〜駒津峰〜直登コース〜甲斐駒ケ岳は四度目。
見覚えそろそろありまして。
「この先どうなってるの?」って不安もなく。
咲き誇るお花と沢と苔むした森歩きを楽しみます。
いやぁ,気持ち良い。
仙水峠に出る直前の岩場では強風が。
浮き石を踏んで若干よろめきながら。
でも,仙水峠にいつも通りの時間で到着。
遠くの山はくっきり。
仙水峠から見上げる甲斐駒ケ岳は雲の中。
しまった,選択間違えたか・・・。
今更遅いんですけどね。
仙水峠から駒津峰までは山腹の急登。
四度目だから知ってるもん。
あれ,カラダが重い。
思ったほど太ももが上がらずいろんなところに引っかかる。
う〜む。
急登なのは知ってましたし,ここをバリッと登れる自分がいたはずなのに,結構きつい感じがするけど,あれ,こんなんだったかな?
若干の違和感で駒津峰に到着。
駒津峰からは岩場のアップダウン。
で,もんまりと咲くシャクナゲさんやワンサカ咲くイワカガミさん他のお花を楽しみながら。
雲の中で周りの皆さんカッパを着てますが,僕の感じでは雨にはならなさそうなのでカッパは着ずに,テンションあげて六万石。
ありゃ,渋滞している。
今まで三回とも渋滞しないようにスピードあげて来たのに。
ありゃ?
六万石を少し進むと,甲斐駒の頂上に向かう「直登コース」と,「マキ道コース」の分岐があります。
マキ道コースを向かうと「山と高原地図」では実線でコースを表記してある一般登山道。
直登コースを向かうと「山と高原地図」では破線でコース表記してある上級者コース。
ただ,「山と高原地図」をよ〜く見ないと,破線に気づかないぐらいの短い行程で。
登ると大変なんですけどね,楽しいですけど。
で,皆さん,直登とマキ道で選択に迷って渋滞。
コースの情報はよく仕入れて来てください。
ここでどちらにするかを迷わないでください。
団体さんがここでどちらを選択するかをご相談し初めて。
停滞しちゃいます。
で,皆さん情報が無いから意見がまとまらず。
さらに停滞。
で,迷っている団体さんに声をかけて,直登コースへ道を譲ってもらって。
直登コースに入ります。
直登コース。
岩場の尾根です。
多分,少ない経験ですけど,北アルプスや八ヶ岳だったらもっと簡単なところにクサリやハシゴがあります。
このコースには全くありません。
しかも,昨夏の時に見えてた赤ペンキも若干うっすら加減になっていて。
ルートの取り方も注意が必要でした。
直登コースが上級者コースに気づかなかったのかご存じないのか。
どうやって三点確保するのかが見えていない方。
ザックを岩に挟んですりぬけられなくなっている方。
三点確保するために「えいっ」って手を出さざるのを得ない瞬間を怖くて進めなくなる方。
同行者が身動きとれなくなっているのにイライラされている先行者の方。
身動きとれなくなって先行者のいらつきに気づいてパニックになって動けなくなる方。
渋滞にイライラする後続の方。
渋滞にイラついてコースじゃないところを無理やり登って結局コースを登っている方のルートをふさいじゃう方。
大渋滞で周囲の空気は僕も含めイラつきMAX。
で,「お先に行ってください」と道を譲られるのですが,周囲の空気のプレッシャーから,楽しんで登るより「早く抜けなきゃ」の気持ちが。
で,結局今から思えばオーバーペースになっていました。
駒津峰が2750m,甲斐駒ヶ岳山頂が2967m。
高度計を持っていないので正確な高度はわかりませんが,おそらくは2600m以上の高所で無理をしてはいけませんね。
何度もクラクラして。
でも,先を譲られて。
でさらに頑張ってクラクラ。
ただ,このころから明らかに雲の様子が変わってきました。
僕の予想では山頂まで雲の中で終わりだったのが,強風のお陰でだんだん雲が切れ始め。
絶景が見えてきます。
岩場が終わったら砂礫の急登。
絶景に後押しされながら,カイコマさんの山頂がうっすら見えてくるのに励まされながら。
そりゃ急げ,やれ励め,ウリャ,オリャ,ヨッコイサと急登をズルズル滑りながら登ります。
ここでも,昨夏に比べると赤ペンキがうっすらになっていて。
踏み跡見つけて登ってもコースと違うところで滑りやすかったり。
心なしか昨夏よりピンクテープも少ないような気が。
そうこうしているうちにも雲は切れ始め。
山頂についたころには一瞬だけ仙丈さんがお顔を見せてくれたり。
あら,意外に今回はサービスいいのね,等と思いながらいつも通りカンパイ。
プリン体さんの怖いお年頃なので,プリン0%のビールらしきものでカンパイ。
で,行動食で持って上がったパンをかじりながら。
強風でマイクロフリースを着こんで飲んでると,秒単位で仙丈さんが御開帳。
あいや,北岳さん。
あらま,塩見岳越しに富士山が。
あらら,高い空には雲があり日射しはないですが,周囲のガスは強風でどんどん飛んで。
カイコマさんの山頂パノラマはすごいです。
コミッコミの富士山に登る気は今は無いんですが,カイコマさんの上から富士山見たかったもので。
おめでとう,世界遺産。
しかも初めてカイコマさんの上から町を見降ろし。
こんなに町から近かったですか。
2967m最高!!
四度目の正直で大パノラマを頂きました。
ただ,強風で寒い。
時間も中途半端だしがっつり昼飯って気分じゃないし。
早立ちした前夜泊日帰りの山頂でいつも悩むんですよね。
メシ作って食うには早い時間だし。
どうしようって思いながらも,まあ北沢峠におりたらちょうど昼時だし。
行動食でしのぎますか。
と思って強風の山頂をマキ道使って後に。
ただ,数歩歩いちゃ富士山がきれいでパチリ。
また次のタイミングでパチリ。
おぉ,カイコマさんのマキ道から見える町はこんなんでしたかとパチリ。
団体さんの道譲りに付き合わされて停滞。
一向に先に進みません。
時間がかかるのうと思いつつも,徐々に足がもつれはじめ。
あら?なんか息苦しいうえにいろんなところに引っかかるなぁと駒津峰へ。
駒津峰からの下りで双児山に向かうか仙水峠に向かうかを若干考えながら,双児山に登り返すのけっこう疲れるよな,ってかその前のガレガレの下りこの疲れ加減の足では嫌だなと思って初めて仙水峠ピストンに。
この選択間違いでした。
駒津法から仙水峠は山腹の急登ですが一歩の高低差が大きい。
僕はこんなところを登ってたのねって感じで。
太腿がプルプルしながら一歩の高低差に耐えます。
木の根っこや岩,足場は登りでは気にならないけど下りでは結構きますね。
直登コースでムリをした結果,若干のクラクラは収まらず水ばかり飲んで。
プルプルしながら下りで途中休憩する始末。
足は踏ん張れませんし。
いやぁ,きつい。
仙水峠に着いてからの下りもガレガレ。
登る時は高揚感と「あぁここまで来たなぁ」という感じで浮き石に気づきませんでしたが,疲労困憊の状態では浮き石にぐらつき,けっつまづき,フラフラしながら進みます。
仙水小屋からの急な下りもふらつきながら何とか北沢駒仙小屋に。
なんか食うべと中に入ったら12:30で食堂営業終了。
ありゃ。
仕方なしに北沢峠まで登り返します。
行き道はスタート直後のワクワク感で足どり歩く下った坂ですが。
最後の登り返しはヘロヘロの僕にはきつく。
延々と続く道に思えました。
結局コースタイムで歩いて。
コースタイムを一時間ぐらいは巻いて行けると思っていましたが。
前週の八甲田でも登りはコースタイムでしたし。
昨夏より体力落ちているんですかね。
予定の時間を1時間押しました。
昨夏のレコと見比べてみてもやっぱり遅い。
その原因はと考えてみました。
① 前週からの疲れ(飲み疲れを含む)
疲労回復しないままアルプスに突入するのは良くないですね。
昨夏は「アルプスに行くぞ」って気合を入れて体調管理していましたし。
仙水峠から駒津峰までの違和感はこれでしょうね。
② 三連休の中日
とにかく人が多く渋滞で時間を取られ,すれ違いに時間を取られ。
しかも前夜は何度も大騒ぎで叩き起こされ。
ネタ用で寝てなかったんでしょうね。
昨夏は三連休でも初日ばっかりでしたので,今日より人が少なかったのでしょうね。
③ 2600m以上でのオーバーペース
大渋滞のプレッシャーに負けました。
ただ,これは周囲の雰囲気があるので一概に何とも言えないですが。
僕は行けるって過信もあったと思います。
すいません,調子こいてました(笑)
あの中で悠々と自分のペース守れるほど僕は周囲を気にせずにはいません。
④ 速度を気にしてた冬場
コースタイムよりも早いことがうれしくて。
冬場の里山で段差のでかい階段とかもトントン降りちゃいました。
あそこで昔みたいに恐る恐るゆっくり下りてたら下る太ももの筋肉がもっとあったでしょうに。
里山は時間気にせずゆっくりじっくり足を使わなきゃ。
トレーニングのあり方を考え直します。
まぁ,休憩時間を含まないコースタイムと,休憩した全行程との話ですが。
昨夏の自分よりも衰えたのは気になります。
一つ年は重ねましたが,今年のアルプス開幕戦。
よい経験ができました。
で,次の目標は終始どピーカンの甲斐駒ケ岳です。
待ってろ甲斐駒(笑)
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