【釣瓶岳・武奈ヶ岳】ある日、森の中…
- GPS
- 05:46
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,240m
- 下り
- 1,162m
コースタイム
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 5:41
天候 | 曇り(稜線では強風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
○高島市朽木栃生・白倉岳登山口近くの道路脇余地に自家用車を駐車[スタート地点] |
コース状況/ 危険箇所等 |
○上り、朽木栃生の釣瓶岳登山口(地蔵峠登山口)からイクワタ峠までのコメカイ道は非常によく整備が行き届いた快適な登山道 ○イクワタ峠〜釣瓶岳〜武奈ヶ岳〜中峠〜シャクシコバの頭は一般登山道(縦走路)につき特に問題なし ○下山路、シャクシコバの頭〜口ノ深谷入口(林道)はバリエーションルート。踏み跡は薄く目印も少ない。ルートファインディング必須。細尾根、ガレ場、倒木、急坂など有るので歩行には十分注意が必要 |
写真
感想
毎年この季節、比良や鈴鹿の稜線で鈴生りに可愛らしい花をつけるドウダンツツジ。
漢字では「灯台」躑躅と書くものだと思っていたが、先日iamrosenさんのレコで「満天星」と記載されていて、そのような表現を初めて知って感銘する。なんとロマンチックではないか。
今季は先日の竜ヶ岳に訪れた際にベニドウダンの赤くて可愛らしい花は既に見ているのだが、紅と白の縞々模様のサラサドウダンの花には未だ出逢えていない。
午後から次第にお天気が怪しくなりそうな今日は午前中にサックリと近場の比良で、サラサ(更紗)ドウダンの花が満天の星空のように咲く光景を見に行ってこようと計画した。
山行の内容についてはレコの通り。強風の吹く中、山上ではガスに包まれ眺望は残念ではあったが、たくさんの可愛い花や立派な樹々に出逢うことができた。
お目当てのサラサドウダンは今年は当たり年のようだ。かなり花付きがよい。樹の下から見上げて観ると、まさに満天の星のような迫力と美しさである。
ベニドウダンもサラサドウダンもそろそろ終盤ではあったが存分に楽しめ大満足てあった。
ところで、本日は驚きの報告をしなければならない。
ある日、森の中…と言えば…
それは登山口から登り始めて30〜40分経過した、まだ標高の低い地点だった。
調子が掴めないながらもまずまずのペースでコメカイ道の快適な登山道を登ってゆく。今朝は蒸し暑い。汗もかいてきた。喉も乾いた。少し明るいところに出たので小休憩しようと歩みを止める。
ふと振り返ると今通り過ぎたばかりの場所にサワフタギの白い花が咲いている。あぁ、もうこの花の季節か。今年初めて見るサワフタギの花を写真に納めようと5mほど戻る。
と、その時だ。私のすぐ上空で突如バリバリ・バキバキという音がした。
実はこれと同様の状況を5〜6年前に蛇谷ヶ峰で経験している。
あっ!ヤバい!慌てて後退りしながら樹の上を見る。…やっぱり!
真っ黒な獣が樹の上から下りてきた。ほんの10mほど先の場所だ。どうしよう。
しかし幸いその獣は私と反対側の斜面を谷の方へと一目散に逃げて去って行ってくれた。
体長50〜60cmぐらいに見えた。子熊であろう。近くに親が居たかも知れない。
一瞬の出来事であるが、かなり焦って慌てていた。よく覚えてないのだが後退りするときに何かに躓いたのか、滑ったのか、ズッコケて右腕を打った。15cmぐらいに渡って擦り傷を負ってしまった。さらに右足の足首も少し捻ったようだ。
今津や朽木、京都北山の奥深い山域は勿論、鈴鹿や比良でも、いつも熊鈴をぶら下げてチリンチリンと鳴らしながら歩いている。
彼らに私の存在と接近を知らせる為だ。今回、たまたま樹の上にいた彼は私が接近して来るのをじっと息を凝らして眺めていたのだろう。そのまま行き過ぎると思いながら。
しかし、偶然その樹の真下で私は休憩しようとしたのだ。しかも来た方向へ少し戻ったりカメラを構えて上方を見上げようとしたり。怪しげな行動をする人間という獣に、彼はかなり怯えたことだろう。
恐らく森の獣たちとのニアミスは今までも何回もあったのだろう。彼らも怖いからわざわざ我々に近寄っては来ない。そっと様子を見ているのだと思う。
思いがけずバッタリと出食わすことの無いように、やはり熊鈴やラジオなどを鳴らして、自身の存在を知らせよう。
登山人生2度目の貴重な恐怖体験。こんな日はすぐに撤退すればいいのに。幸いにも擦り傷と軽い捻挫だけで済んだ痛みに耐えながら、最後まで予定ルートを歩いたウリさんだった。
コメント
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吉野の山を登っていたら、後ろでバキッ!ドスン!という大きな音がしたので振り向いたら、熊がこっちを向いて止まっていた。急斜面を登って逃げることはできず、これは戦うしかないと思って、ゆっくり手を上にあげたら、熊は一目散に下へ逃げていきました。
木の上にいるのに気付かずにすぐ下を通りすぎていたんです。あのとき真上から襲われていたら確実に死んでいただろうなぁ。お互い生きててよかった。
flatwellさん、こんばんは。
吉野で、同様の体験をされてますか。生きててくださって良かった(笑)
私は5年ほど前の小椋栖のカツラ谷ルートでの経験と全く同じパターンでした。以前ヤマネコさんも樹の上の熊を目撃された事があると仰ってました。どうやら熊さんは木登りが得意のようです。上方向にも注意が必要ですね。
しかし彼らも決して好んで攻撃してくるのでは無いんでしょうね。私たちが闘うのは最終手段だと考えるのと同じように、彼らもよほど身の危険を感じた時に牙を向けるのではないでしょうか?人間ほど怖い生き物はいないですからね。
ウリさん、こんばんは。
森のくまさんには、、大台ヶ原を散策中に数十m先ですが出会ったことがあります。
それでもかなりドキリとしたのに、10mばかりとは恐怖体験でしたね!
ご無事で良かったです。
早速ドウダン祭りに行って来られたのですね(^^)
お写真を見ると、まさしく一面の星空のようでした。
まったく愛らしい、足を止めずにはいられない、素敵な花ですよねー(≧▽≦)!
武奈でアカモノも見られるんですか?
こちらも可愛いですよね♪
iamrosenさん、こんばんは。
先日のローゼンさんのレコに刺激を受けまして、ロマンチックな満天の紅い星空を観たくて堪らなくなりました。
釈迦岳の稜線に行こうか迷ったのですが、確か釣瓶〜武奈の間にたくさんあるはずだと思い出しました。でも結局サラサドウダンは武奈ヶ岳からコヤマノ岳へ向けて鞍部に下りていく途中あたりが一番たくさん咲いてました。今年は特に花付きが良いようです。
春先のミツバツツジから始まりシャクナゲやシロヤシオ、そしてヨウラクやドウダンなど、躑躅系だけでも比良はとても華やかなシーズンですね。
アカモノは武奈の山頂付近(北稜や西南稜)に多いのと、神璽谷ルートの白砂のザレ場あたりでも咲いていますよ。
uriさん、お疲れ様でした。
熊さんが上から降ってくる なんて、さすがにいままで経験はありませんが、
自分が同じ状況に遭遇したら、どんな行動を取っていたか?普通に大声上げて、
最悪の事態になっていたかも
その時に足を捻じられたにもかかわらず、10km近く歩かれていますが、
その時は緊張感もあって痛みを感じないかもしれませんが、下山後にホッと
した時に襲ってくる痛みがあると大変なんですが、それもなかったようで。
さすが、普段山歩きで鍛えられているuriさんですね。
カメさん、こんばんは。
一瞬の出来事で、声も出せずにたじろいでおりました。あまりに慌てたのでしょうね、気が付いたらひっくり返ってケガをしてしまってました。
でも子熊が走り去ってゆく後ろ姿が可愛いなぁなんて冷静な目で見ている自分もいてました。
お気づきかとは思いますが、場所は昨秋kouくんたちとご一緒した際にエスケープルートとしていた道です。しかも標高500mあまりの下界から近いところですから、ほんとうに油断は禁物ですね。
ケガは幸い現在痛みも和らいで、明々後日の山行にも支障は無さそうです。(仕事への支障は心配しないのかいっ!って?笑)
熊の遭遇、無事でよかった。ケガもたいしたこと?なくて。
わたしも一人でマイナールートの時は鈴を鳴らしますが、木上まで注意してみてませんでした。これからは注意します。
わたしはそれほど至近距離ではないですが、大峰で遭遇。遠くだったのでゆっくり観察してました。
あとはクマザサの大きな揺れとワサワサバキバキと近づいてくる何かがすぐ間近まで来たことはあります。5mほどの距離でササの揺れと音は止まり、わたしはその場から一目散で逃げたことがありました。正体は何だったのか分からず終いですが。
HBさん、こんばんは。
ご心配をおかけしました。怪我は本当に擦り傷程度で、足首の方も今日仕事をしていてもほぼ気にならない状態でした。
この日まさか比良のメジャールートで熊に出食わすとは思っていませんでした。考えてみれば奥比良の蛇谷に近い方ですので、生息率は高そうですよね。
先日の小野村割のレコで熊剥ぎの写真を嬉しがって?何枚も列挙したので熊運を引き込んでしまいましたかね😅
私たちは熊の生活領域に入り込んでいるわけなので、それ相応の覚悟をもってそれなりの対策を講じて行かねばなりませんね。
そうそう、クマザサのワサワサと言えば、先般銚子ヶ口でハルリンドウの写真を一生懸命撮影していると、背後の薮からガサガサ!と物音がして、驚いて腰を抜かしそうになりました。
しかしそれは、のちに山友となり藤原岳へも山行を共にしたfineさんという方との出逢いの場面だったのでした😃
ウリさん、こんにちは。
結構メジャーなルートで、熊に出遭われたの?? いつものご機嫌鼻歌で「あるうひ〜もりのなか〜」って歌っていたんじゃ? 小熊だと母熊が居そうで余計にビビりますね。親離れの季節らしいんで単独だったのかな〜 前回の芦生の方が遭いそうだったのにね。
「尾根上の広場に出た。」ってどこだろう? こんな感じのいい場所はイクワタ峠辺りしか記憶にないんだが、ホトラ山? P732? 教えてね。
チャリデポだとこの快適な縦走路を歩くことがソロでもできますね。下りは、てっきり御殿山ルートと思いましたが、口ノ深谷南尾根のバリルートを下られたの? 上りでも結構歩き難い個所があるんですが下りで使うとは流石です。最後のヘアピンルートのショートカットも通られている。ここは山猫さんに教えてもらったのですが行けていないんですよ。ちょっと荒れている感じもしますね。
木曜日? 昨日ですよね。ウリさんは熊に出遭って、私は家の前でカルガモ親子の引っ越しに出遭って、通勤ラッシュの府道を横断させるのに汗を流しておりました。通りがかられた方が車を止めてくれて、周りはなにごと?? って感じでしたけどね。可愛かった〜
ののさん、まいどです〜
ほんとに前々回の小野村割岳の山域なら、さもありなんなのですが、まさかのコメカイ道ですよ。油断はせずに熊鈴付けてましたが、本当に舐めてたらいけませんね。どこの山でもね。それこそ鼻歌どころか大声で聖子ちゃんの歌でも歌ってる方がいいのかも。気持ち悪がって熊も逃げていくでしょう😁
「広場」はイクワタ峠まで10分ほどの標高840mぐらいの地点です。平らな広い土地ですよ。ハゲてるのか刈り払いされたのか?テント泊でもしたくなるような場所です。
まぁイクワタ峠の方が雰囲気はいいですけどね。
帰路は御殿山ルートで無難に下ればいいものを、ウスギヨウラクツツジを見れる場所を通りたかったのでコヤマノ岳方面へ向かいました。そうなると中峠からワサビ平に下って登り返すのも面倒ですし、シャクシコバの頭から南西尾根を辿った方が、なんか玄人っぽいじゃないですか〜😁
明王谷林道のヘアピンショートカットはヤマネコさんに習って2回目でした。方向を見定めて適当に下る感じです。慣れてくると二度と林道歩きしたくなくなりますよ。
ただし地主神社さんにキチンとお参りしておかないと、何かバチが当たりそうな感じです。
カルガモの引越しとは何とも素敵な場面に遭遇されたのですね。可愛いらしかったでしょうね。写真は撮られてないのですか?
そうそう子熊が逃げて行くとき、ドキドキしながらも冷静にその後ろ姿を可愛いいなぁ〜と見ている自分も居りました。残念ながら写真を撮る余裕はありませんでした〜😂
ウリさん、まいどです。
ヤマレコ見たら、5/30に私がよく歩く愛宕山・地蔵山の北エリア、三頭山近くで熊の親子に遭遇ってレコがありました。
その近くの、芦見峠手前で物凄く大きなイノシシと遭った時なんかは、一瞬身動き取れなかったです。カメラも後追いで上手い事撮れず。
カルガモの一件では、カルガモを先回りしての安全確保とかに必死で撮れてないんですよ。近所の奥様が写真と動画を撮っておられたらしいので分けてもらおうかな? グレーチングの網目に落ちそうになってバタバタした姿や、府道で止まってくれた車の下からみんなが出てきたときは感動もんです。
ののさん、こんばんは。
愛宕山の山域でも出没するんですから、もはや何処の山でも近くに居てると思っておかないといけませんね。
結局のところ唐突に獣に遭遇したら、ジタバタするか何も出来ないかなんでしょうね。今回の私の姿も相当ぶざまだったと思いますよ。
危険が潜む山なんかに行かずに、カルガモ親子の微笑ましい姿を眺めてる方がいいんでしょうけど・・・明日も山行きです😙😁
遅コメで失礼します。
以前、私が樹上にいるクマを見たのは近くの白倉三山の南岳から西尾根を下ろうとしたところでした。南アルプスの仙丈ヶ岳の地蔵尾根という長い西尾根があるのですが、ここですれ違った男性が私達(長男と一緒でした)と出遭う前に林道沿いの樹上にいる熊と遭い、10分近く熊と対峙した挙句、林道を諦めて藪の中を迂回した・・・と興奮気味に話しておられたのが印象的でした。
かなり前のyosiokaさんのレコで今回uriさんが下山されたシャクシコバの南西尾根で熊を見かけた・・・という記事を読んだ覚えがあります。このあたりはどこで熊に遭遇してもおかしくない・・・ということですね。
いずれにせよ、uriさんがご無事で何よりです。
私もイクワタ峠〜武奈ヶ岳のルートに紅花や更紗満天星を見に行こうと思っているうちに花の季節を逃してしまいそうです。
ヤマネコさん、コメントありがとうございます。
あの体験談は白倉岳でのことでしたか。yosiokaさんの件や私のかつての蛇谷ヶ峰の件、今回の一件も含めて、かなり狭い範囲内での出来事ですね。
熊は本当に身近な動物であると改めて感じますし、それにしても樹の上に居てることが極めて多い印象を持たざるを得ません。
山毛欅を中心に樹木に関心を持つようになって、山の中で樹を見上げる機会が多いのですが、ふと立ち止まって見上げた先で私を俯瞰気味に見下す黒い獣の鋭い眼と視線が合ったりしたら・・やはり慌てふためいて腰を抜かすこと間違いなしです。冷静に対峙するなんて私には出来そうにありませんよ。
ドウダンツツジの花にも当たり年や裏表があるのでしょうか。今年は更紗ドウダンの花付きがかなり良いように思いました。
今週末でしたらどうでしょうか。ギリギリ間に合うか・・私が見上げた満天の星は、一面に敷き詰めらたレッドカーペットになっているかも知れませんね。
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