クワウンナイ川
- GPS
- 26:02
- 距離
- 41.2km
- 登り
- 2,255m
- 下り
- 2,459m
コースタイム
4:00清流橋-4:30ポンクワウンナイ出合-5:20 618m付近の函-11:00カウン沢出合-13:13魚止めの滝-13:23 F2-13:51 1170m二俣-15:03ハングの滝-16:00ハングの滝上で幕営
22日
5:00テント場発-5:46 F8-6:22 F10-8:30稜線9:00-10:05トムラウシ山頂10:30-14:00ヒサゴ沼避難小屋
23日
5:30ヒサゴ沼避難小屋発-6:42化雲岳6:55-9:30第一公園-11:09滝見台-11:30天人峡
天候 | 21日:晴れのち曇り 22日:晴れのち曇り 23日:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ただし、かなり距離があるので、ホテルに迎えに来てもらうか(もちろん宿泊の場合)タクシー利用が現実的です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
クワウンナイ川 前半はひたすらゴーロです。岩と流木をひたすら乗り越える必要があります。 雪解け水で水量が多かったようですが、頻繁に徒渉する必要があります。 カウン沢出合を過ぎたあたりから雪渓が出てきました。スノーブリッジの通過も必要でした。 滝の瀬十三丁は藻があまりなかったようでかなり滑りました。 ハングの滝は残置ロープが滝からやや離れたところにあります。踏み跡を正直にたどれば見つかります。 下山路 岩の上を通るところや藪こぎチックな箇所、ぬかるんだところがあります。 距離が長いです。ひたすら歩きます。 |
写真
感想
1 はじめに
夢に見たクワウンナイに行ってきました。
初めてその名を聞いたその日から3年弱。
属している山岳会の人は、沢好きの人は忙しく、
時間のある人は沢登りを好まず、
かといって単独では行ける自信がなく、
悶々とする日々を過ごしていましたが、
山岳会の重鎮のSさんから声をかけていただいたことを
奇貨として行ってきたわけです。
2 行動記録および感想
(1)清流橋から入渓点まで
道道213号線の清流橋がクワウンナイ川に架かる橋です。
この橋の天人峡寄り南側に廃林道の入り口があります。
そこから踏み跡をおとなしくたどっていきます。
ポンクワウンナイ川出合付近で沢に下りる踏み跡があります。
ここまでは特に問題ないでしょう。
(2)入渓点から魚止めの滝まで
長いです。
とにかく長いです。
飽きました。
疲れました。
普通のゴーロならばまだしも、岩や流木が大きく、足の短いnamemaniaは通過に非常に難儀しました。
岩や流木を避けようとすると藪こぎです。
さらに、ずっと右岸/左岸を歩けるわけもなく、徒渉を繰り返しこなす必要があるところ、
後述のとおり残雪が多く水量が多かったため、かなり難儀しました。
深さはだいたいnamemaniaの股下くらいでしたので、
普通の人ならば慎重に行けば流されることはないでしょう。
なお、そのように偉そうに高説を垂れているnamemaniaが流されかけたのは秘密です。
カウン沢出合付近では釣りができます。釣っていいのかという論点がありますが。
問題の釣果は、CLが8匹でnamemaniaが0でした orz
カウン沢出合から少し登ったあたりから雪渓が出現しました。
雪渓を通らないですむところもありましたが、上を通過しなくてはいけないところが多いです。
我々の時(21〜22日)はしっかりしていましたが、8月頭くらいは雪渓を通過できないかもしれません。
その頃に遡行される方は雪渓の通過方法に十分ご留意ください。
それから、入渓してすぐのころはヤブ蚊にかなり刺されました。
虫除けがあるといいと思います。
(3)滝の瀬十三丁
クワウンナイの本体ともいうべき滝の瀬十三丁ですが、想像よりもかなり滑りました。
どうやら藻の量が少ないようです。
その代わりなのか分かりませんが、半透明のヌメヌメした物体が岩についています。
その物体の上を通ったあとでソールを触ったところヌメヌメしていました。
このあたりは注意が必要かもしれません。注意のしようもないのですが。
(4)ハングの滝
ここについてはきちんと書いておきたいことがありました。
普通は右岸の残置ロープを使って滝を巻きます。
当然我がパーティーもそのつもりでした。
が、肝心の残置ロープがなかなか見つかりません。
namemaniaは接していなかったのですが、
CLは残置ロープが滝から2〜30mのところにあるとの情報に接していたそうで、
2〜30m付近に何となく登れそうな壁がありました。
CLはこここそが登るべき壁だと考えてとりついてくれたのですが、
なかなか登れないうちに、CLが乗っていた岩だか土塊だかが突如崩落し、CLは空中に。
幸い背負っていたザックがクッションになったようで、
眼鏡の破損と鼻そのほかに切り傷ができただけですんだようですが、
一歩間違えれば重大な事故になりかねなかったところでした。
その後周囲を探したところ、何のことはなく、踏み跡の先に残置ロープが。
ただ、滝からの距離は2〜30mではなく、50mくらいだったのではないかと思います。
この点について、CLが参考にした記録を書かれた方を責めるつもりは毛頭もなく、
自戒のつもりで書いているのですが、人様の記録を鵜呑みにすべきでなく、
批判的検討をしつつ参考にすることが重要ではないかと考えています。
私の記録を参考にする奇特な方がおいでになるならば、
批判的に検討しつつ参考にしていただければと思っています。
本題に戻ると、ハングの滝を巻いたあとは先に進む時間も気力もなく、
滝上の幕営適地でビバークと相成りました。
なお、こちらはブヨが大量に出ました。
つらいです…。
(5)源頭部まで
標高がどんどん上がっていく以上、雪渓の頻度が減るはずもなく、
雪渓の上を通過する時間が長くなりました。
だんだん傾斜も急になるので、滑落には十分にご注意ください。
なお、天沼のそばに抜けるつもりでしたが、一本南の沢をたどっていました。
お花畑がなかなかきれいだったのでいいことにしましょう。
(6)源頭部〜トムラウシ〜ヒサゴ沼避難小屋
稜線上は一般縦走路です。
ロックガーデンのようなところを通過する必要がありますが、
ゆっくり行けば問題はないでしょう。
ヒサゴ沼への下りは当然のごとく雪渓でした。
言うまでもないことですが、滑落しないようご注意ください。
無駄に体重の重いnamemaniaとしては、いつ滑落するかとびくびくしてました。
水がなくなっていたこともあり、ここが一番の核心部だったかも。
(7)ヒサゴ沼避難小屋から天人峡まで
こちらも長いです。
暑いです。
なかなか標高が下がりません。
水場とされているところはありません。
登山道の中を水が流れていたりもするのですが。
北海道の沢はやはりエキノコックスの問題があるので、
ヒサゴ沼避難小屋でどれだけ煮沸しておけるかは一つのポイントになりそうです。
(8)全体
パーツごとに見てみると、必ずしも高レベルではないコースではあります。
ただ、距離が長かったり、藪こぎや岩・流木の回避が必要だったりで
体力レベルはある程度のものが要求される沢です。
また、今回は天候がよく、停滞やエスケープの必要が皆無でしたが、
雨の多い時期には天候の見極めが必要で、総合的な情報収集能力や判断力が問われる沢です。
そういう意味で、ナメの美しさばかりが喧伝されるクワウンナイですが、
パーティーの構成やそもそも入渓するかについては、実力者の同伴が不可欠でしょう。
ここに限られませんが、初心者や初級者だけでの入渓は不可というべきでしょう。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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はじめましてnamemaniaさん。
スノーブリッジ、ガクブルですね。
年によっては、結構、残雪があるんですね。昨年同じ時期に入渓してますが、スノーブリッジはありませんでした。たまたま運がよかっただけですね。
わたしもハング滝上で泊まりましたが、たしかに虫が多くてまいりました。
気がついていませんでした (-.-;)
どうも失礼しました m(_ _)m
雪渓の処理に苦労したという記録に接した記憶がなかったので、そんなにたいしたことはないのだろうと思っていました。
ホテルの人に今年は雪が多かったと聞いていたので、多少はあるのだろうと予想していたのですが、これほどまでとは。
今度は雪渓のないときに行きたいと思っています。
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