山頂のアサギマダラ乱舞に感動・御正体山・高指山縦走
- GPS
- 15:02
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,193m
- 下り
- 1,209m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道坂峠−御正体山:歩く人が少ないのか、稜線に出てからしばらくは、ささやぶが深い。雨のあとだったので、かなり濡れてしまった。藪が収まってからは気持ちの良い尾根歩きになる。最初の岩下ノ丸と最後の登りが少し急。アサギマダラの多い山だ。 御正体山ー山伏峠分岐:山頂からは前岳など三つの大きなピークを越えながらの300m以上の急下降。雨上がりなど、滑りやすいので要注意。 山伏峠分岐−高指山:山伏峠への下りはかなりの急下降で、雨の場合は特にすべりやすい。ロープ、鎖などもあり、慎重に下ること。高指山までは穏やかなアップダウンが続き、快適な稜線歩き。富士岬平、高指山周辺は若干藪っぽい。草丈がすごいので、道が分岐しているので道標の方向を確認すること。 高指山ー平野:道標に従えば問題ないが、初めてだと、登山口周辺が少しわかりにくいかもしれない。 |
写真
感想
南アルプス南部・聖岳方面縦走を延期したので、合間のウォーミングアップとして、御正体山に出かけてみた。早朝のバスも8月はなくなり、暑いのであまり8月に歩く場所ではないかもしれないが、これまでこのエリアで抜けていた場所なので、この山と、3年前にヒオウギを植栽した高指山をつないで歩いてみた。山頂でアサギマダラの群生を見るというご褒美があり、予想以上に収穫のあるハイキングだった。
始発で出発、高尾で松本行きに乗り換え、大月で富士急に。都留市駅で下車し、タクシーで道坂峠に向かう。数年前、MTBでここから道坂峠を越えて、道志から山伏峠越えをした記憶があるが、結構きつかった覚えがある。道坂トンネル手前で降りて、登山口からコースに入る。トンネルの上に出る入口の登りは急で暗い雰囲気だったが、すぐに歩きやすい道になり、標高差100mを一気に登って稜線に出た。道標があり、左(北)に向かうと、今倉山−−こちらは道が良い。右(南)に行くと御正体への尾根道ーこちらは歩く人が少ないのか、ささやぶが酷く、昨夜の雨のため体がぬれてしまった。ーーまあ、時々晴れ間が見えているので、歩けば乾くだろうと考えながら進む。藪を脱し、気持ちの良い尾根道を進むが、ガスで展望は開けない。時折、道志道周辺の集落が見える。
最初にオレンジ色のフシグロセンノウを見る。盛夏を代表するナデシコ科の花だ。さらに進むとコオニユリが迎えてくれる。フシグロセンノウのほか、オトギリソウ、ヤマホタルブクロなどの花が現れ、ヒヨドリバナの群落が目立つようになる。しばらく登ると、大きなヤマユリに出会う。今日は何かツキがありそうな気持になる。アップダウンを繰り返し、最後の急な登りを終えると登山口から一時間くらいで岩下ノ丸に出る。 ここで行動食などを補給。
岩下ノ丸からいったん下ると、しばらくはなだらかな尾根道が続く。マルバタケブキのほか、レンゲショウマも開花が始まっている。これから、どんどん開花する気配。ホタルブクロやオトギリソウの多い尾根道を進むとヒヨドリソウの群落が目立つようになり、アサギマダラが現れる。撮影のために少し近づいてもさほど逃げないので、粘って撮影ーー登っていくと、アサギマダラが何度も現れ、自分を追いかけているように感じるが、その理由はあとで分かったーー。つぼみのついた開花寸前のタマアジサイやオカトラノオを眺めながら緩やかなアップダウンを繰り返すと道標があらわれる・しかし白井平分岐の記載はない。ここから急な登り。シモツケソウやタマアジサイの咲く道を一気に山頂に進む。アサギマダラが次々に追い越すように現れるのを不思議に思っていたが、山頂に出ると、なんとアサギマダラが数十匹、山頂のオタカラコウの花に群がっている。ガスに覆われて幻想的な風景ーーこんなにアサギマダラが群生するのは初めて見たーー。今日は誰一人ハイカーに会わず、幻想的な光景を独占ーー。
よく見ると交尾している様子はないーーあとから昆虫の専門家に尋ねると、アサギマダラは数千キロも旅をする渡りをおこなう蝶で、群れで行動する習性をもつらしい。交尾は年3回くらい行うようで、秋に生まれた幼虫は日本で冬越しするらしい。国際的な渡りの調査も行われ、マーキングもなされているが、そのような個体は見当たらなかった。これから生まれる個体が渡りをおこなうのだろうかーー??
アサギマダラの様子を撮影し、昼食を食べ、休憩して出発。出発間際も再度撮影。ウバユリを見ながら山伏峠・石割山方面に下る。
最初は急下降で、昨夜の前で斜面がぬれており、滑りやすいので慎重に下る。前岳、中ノ岳までは滑りやすい急下降が多く、スピードがあまり出ない。傾斜が少し緩まり、スピードアップして山伏峠に進む。途中、送電線巡視路分岐がいくつかあり、山伏峠まで20分の道標があるが、実際の分岐には山伏峠の方向の指示は出ていないので注意が必要。
山伏峠までは結構な急下降で、雨上がりの湿った急斜面は滑りやすい。ロープや鎖も出てきて、何とか滑らないように慎重に下る。山伏トンネルの上を進み、峠の道標に出る。車のエンジン音が強くなる。道志道には降りることなく、そのまま西丹沢からの縦走路に合流、大棚ノ頭の手前に出る。ピークは約100m登ったところのようだ。そこからは下降基調だが、結構なアップダウンのある尾根道。ブナの多い道。アブラチャン純林も出てきた。巡視路の分岐も多い。ほどなく展望が開け、富士岬平に飛び出る。この辺りは草深く、縦走路が隠れるほどだ。ここで一息いれて補給。ここから下の別荘地に下る踏み跡があり、手書き道標がある。富士岬平とあるが、今日は残念ながら雲が多く、富士山は隠れている。山中湖が見えるくらいだ。草深い展望地から再び樹林の尾根道を進み、バラシマ峠を過ぎると、昨年、高指山から別荘地(さらに石割山)に下った巡視路の階段状の道が現れる。そのすぐ先の鉄塔のあるピークに出る。そのすぐ先に高指山。ここも背の高い草に覆われている。一昨年植栽したヒオウギを探すーー。平野に向かう緩斜面を下るとヒオウギの開花株が目に入る。まだ開花は始まったばかりだが、山頂付近は背の高い草でおおわれ、ヒオウギは苦しそうだ。登山道すら、藪の中だ。
少し下でヒオウギを観察、草薮が少し刈られて、何とか生存している感じ。管理も大変そうだーー。
ヒオウギの開花を確認し、依然、このヒオウギ植栽チームを組織したグループも関係する山中湖交流プラザに向かう。今日は、夏休みのイベントが開催されている。
予定より一時間早く到着するも、会場ではゴレンジャーかなにかのステージで、、間もなく芝居は終了、そのあとは、近所の高校のバンドの演奏らしいが、今日は早めに帰宅することにした。午前中には乃木坂46というグループがステージに出たらしいーー人気グループらしいーー。このあとは高校生のブラスバンド演奏、今日はこれにておいとまし、少し疲れたので旭日丘までタクシーで出る。8月初めの土曜日なので旭日丘付近は渋滞している。御殿場行バスも20分以上遅れているようだ。水陸両用のかばさん号が次々と離発着し、大勢の子供連れの客を乗せていく。長距離バスも次々に運航している。ターミナルの土産物店で地ビールのふじやまビールを購入し、飲みながらバスを待つ。
今日はアサギマダラの群生という予期せぬ光景を見ることができ、レンゲショウマやフシグロセンノウ、オニユリやヤマユリなども見ることができ、感動的なハイキングになった
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する