蝶ヶ岳(三股登山口)



- GPS
- 25:25
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 1,450m
- 下り
- 1,450m
コースタイム
2日目 6:30蝶ヶ岳ヒュッテ-10:30三股駐車場
天候 | 1日目 雨後曇り後晴れ 2日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
下山後の温泉 ほりでーゆー(500円)、食事処四季の郷が併設。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
今回は息子を初めて宿泊登山させる。今回の登山の目的は、彼に宿泊登山の
楽しさを知ってもらう事だ。
今回の参加メンバーは、T、Y、私と小6の息子の4人。
1日目
4:00新横浜出発。高井戸ICから中央道に入り、談合坂SAで朝食。
ギャルソンバーガーがうまいんだ。元気が出る。
天気は雨。天気予報は1日目、2日目共に曇りまたは霧、一時雨。
メンバーに雲を呼ぶ男、Tがいるが、彼の為せる業か。純粋な息子の心が
Tの邪心に勝ち、何とか晴れてほしいものだ。
諏訪湖を越え長野道に入ると、雨は一層強くなった。
安曇野ICを降り、コンビニで買い足し。今回Tがバーナーで使える
トースターを購入。昼食でハムチーズトーストを作るため、食パンがほしいが
普通の食パンがない。高級食パンの金の食パン(6枚切)を購入。
三股駐車場に到着すると、雨は止み、霧となった。いいぞ、息子。
Tは6月の大菩薩峠登山で天罰を受け、登山靴が壊れたので、ニュー登山靴を
購入。12本歯のアイゼンが付けられる優れ物だ。
Yは前回登山時のリュックとズボンに続いてストックを購入した。徐々に装備を
充実させている。
9:05登山開始。小雨が降り始めたので、リュックにレインカバーをつける。
息子には、今回初対面のTとYがどのような人物かを、事前に紹介しておいた。
Tは山のプロフェッショナル。登山経験が豊富でヒマラヤの5000m級の山を過去に
2回経験している。しかし昨年息子が登頂した丹沢の塔ノ岳は、複数回登頂してるが
晴れたのは私と登った1回のみ。その時も山頂付近で雲が現れ、冷や汗をかいた、
雲を呼ぶ男。
Yはミュージシャンでギターがメチャクチャうまい。作詞作曲もするアーチスト。
だから登山メンバーは、Yが絶景に出会ったらその感動を素敵な言葉で
表現してくれる事を毎回期待するのだが、残念ながら未だかつて表現してくれた試がない。
後、いつも一緒に登山をするKというヒドイ男がいるのだが、今回は参加
してないので、ここでは割愛させて頂く。
今回のルートは北アルプスの入門編として紹介されていた。きっと余裕をもって
山頂まで行けるはずだ。
12:00まめうち平のちょっと先で昼食。バーナーをセットし、豚キムチ鍋を作った。
山で食べる豚キムチ鍋の美味さを息子に知ってほしかった。美味いと言っている、
大成功だ。
そしてハムチーズトースト。これも美味い。金の食パンだけあって、モチモチして
甘い。息子は汗が冷えて震えていたが、紅茶オレで暖まった。
13:00出発。上りがきつくなった。ちょっと上ると心臓がバクバクする。
息子は疲れて手がフワフワすると言ってた。私のペースが早かった様だ。
先導をTに交代。ゆっくり、休憩を取りながら上った。
標高2500mを過ぎると森林限界を越え、高木が無くなり、背の低いハイマツ帯と
なった。息子は疲れ果ていたが、大滝山分岐を越え少し上がると、雲の上に出て
急に展望が広がった。息子はそれを見ると、
「うわー!」
と言って、両手を広げて走り出した。常念岳がはっきりと見える。少し上ると
そこは蝶ヶ岳山頂だった。素晴らしい景色。息子も感激した様だ。
蝶ヶ岳ヒュッテで宿泊の手続き。登山客のピークはお盆のため、ピークは
越えている。寝床は一人一畳。なんと快適な!
雲が結構あったため、珍しい現象に遭遇した。ブロッケン現象。
太陽光が背後から差し込み、影の側にある霧粒によって光が散乱され
見る人の影の周りに虹と似た光の輪が現れる。
17:00日の入り。ここで私と息子は頭が痛くなった。まさかの親子で高山病か!?
上りがきつかったからなあ。
17:30夕食。その後寝床で休憩。
20:00、周りの人々が星を見に外に出る動きがあったので、それに便乗し
Tと外へ出た。すると…
空一面の星空。月が無く、天の川がはっきり見える。すごすぎる。
3年前に北岳で見た星空もすごかったが、今回の方がすごい。
22:00に再度息子とYと外に出た。半月が上ってたが、天の川は見える。
息子は、
「宇宙が近い!」
と感動していた。寒くて5分しか外にいなかったが、流れ星を2つ見る事が出来た。
2日目
4:30早くに出発する登山者の動く音で目を覚ました。
外に出てみると、朝焼けが素晴らしい。黒紺青黄橙赤のグラデーション。
みんなを起こすと、東の空の切れ間から太陽が昇った。西の穂高連峰が
モルゲンロート。昨日の夕方は逆光で見えなかった穂高連峰の岩肌が、
正面からの太陽光ではっきり見える。すごい。
「私は雲を呼ぶ男じゃないでしょ?」
Tがつぶやいた。いや、君の邪心に息子の純粋な心が勝ったのだ。
「日本人で良かった、あれ、誰かのパクリ?」
…?アーティストのYがほざいた。素敵な言葉が出ず、残念。
5:30朝食。私も息子もまだ頭痛。
6:30下山開始。登山者の情報によると、三股駐車場から工事のため
交通規制をしている田しい。通行可能なのは、12-13時と15-16時。
12時よりも早く下山しても、待たなければいけない様だ。
ペースを上げずに、4時間かけてゆっくり下った。
10:30三股駐車場に到着。交通規制の看板に、
「本日解除」
のラベル。ラッキーと思い、車を走らせると
途中ショベルカーが道を塞いで通れない。結局工事をしていて12時まで
待たなければならなかった。「本日解除」のラベルはなんだったんだろう?
帰りは日帰り温泉「ほりでーゆー」でさっぱり。天然ラドン温泉。
微量な自然放射線が人体に刺激を与えて、毛細血管を拡張し
新陳代謝が向上、免疫力や自然治癒力(ホメオスタシス)が向上するそうだ。
この様な刺激効果を、「ホルミシス効果」と言う。
残念ながら私と息子の高山病には効果が無かった。
ほりでーゆーに併設されている食事処「四季の森」で昼食。
T曰く、
「きっと昨日の夕食も今朝の朝食もあまり食べてないから、
エネルギー切れで頭が痛いんですよ。炭水化物を取れば2-3分で
フォー!と復活するからしっかりご飯ものを食べたほうが良い。」
というので、私と息子は信州サーモン丼を注文。安曇野市を
中心に販売されているご当地グルメ丼だ。
信州サーモンとは、ニジマスのメスとブラウントラウトのオスを交配させた
マス類の養殖品種。美味かった。残念ながら、フォー!とは復活しなかった。
帰りの車中では息子が、
「お父さんが昔見てた面白いマンガって何?」と聞くので、
週間ジャンプに掲載されていた、魁!男塾とか、シティーハンターなどの
ネタで盛り上がった。いやー、楽しかった。
18:15新横浜到着。
総括をすると、本に「北アルプスの入門編」と書いてあったので
なめていたら結構大変で、高山病になってしまった。敗因は上るペースが
早かった事。もっとゆっくりだったら高山病にならなかったかも。
しかし、登山口までは雨、登り始めたら霧、蝶ヶ岳山頂では雲の上に出て
晴れ。常念岳が見れ、満天の星空が見れ、ご来光に穂高連峰のモルゲンロート
が見れた。最高の登山ではないか。
「息子に宿泊登山の楽しさを知ってもらう」という目的は果たせた。
また山に連れて行こう。
私も小学校の娘を山に連れて宿泊したいと考えています。すてきな風景が見れそうで、参考になりました。
kwnnbrさん
コメントありがとうございます。
小6の息子に北アルプスの素晴らしい景色を見せたいと考え、蝶ヶ岳を選択しました。
高山病になったけど、非常に満足していました。今年も北または南アルプス宿泊登山に連れて行く予定です。
山小屋もきれいなので娘さんも楽しめると思います。お気をつけて!
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