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記録ID: 358790
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ハイキング
白神山地・岩木山

【東北ワンダー7】白神岳(黒崎口/蟶山から山頂往復)

2013年10月15日(火) [日帰り]
 - 拍手
GPS
06:05
距離
13.9km
登り
1,121m
下り
1,113m

コースタイム

黒崎口駐車場(180m) 5:20 15℃
登山口(240m) 5:30
二股分岐(325m) 6:05
最後の水場(550m) 6:35
蟶山分岐(825m) 7:05
P977(977m) 7:45
十二湖分岐(1215m) 8:15
白神岳山頂(1235m) 8:30-45 13℃
十二湖分岐(1215m) 9:00
蟶山分岐(825m) 9:55
最後の水場(550m) 10:25
二股分岐(325m) 10:55
登山口(240m) 11:15
黒崎口駐車場(180m) 11:25
 Total 27,000歩
 累計標高差 上り1070m 下り1070m
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2013年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
蟶山(まてやま)コースは特に危険な箇所はありません。
他のコースについての聞き書きを以下に記しておきます。

白神山荘ご主人・西口氏のコメント

二股コース:
もともと白神岳の山頂に至る道は二股コースしかなかった。蟶山コースはのちに一般向けに開拓されたもの。
二股コースは渡渉箇所があり降雨で急激に水量が増えやすい。稜線に出る急坂は勾配30度もあり、すべて補助ロープが設置されているものの、苦労する。特に下りには勧められない。

十二湖コース:
長い距離のため歩く人は少ない。身の丈の笹が山道を覆っているので、雨や露で笹が濡れているときは、雨具をつけていないとぐしょぬれになる。
歩行時間がかかるので、日暮れが早い秋には勧められない。
まだ暗いうち、に登山口・記帳所のノートに入山申告。
2013年10月15日 05:30撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 5:30
まだ暗いうち、に登山口・記帳所のノートに入山申告。
登山口、お先真っ暗。何やらオドロオドロしい。
2013年10月15日 05:32撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 5:32
登山口、お先真っ暗。何やらオドロオドロしい。
登山口近く、門番のブナの大木も影絵のよう
2013年10月15日 05:35撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 5:35
登山口近く、門番のブナの大木も影絵のよう
二股分岐です。もう無理はせず、あっさり蟶山コースを選択しました。
2013年10月15日 06:05撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 6:05
二股分岐です。もう無理はせず、あっさり蟶山コースを選択しました。
はじめは緩い傾斜の山道がつづき、「最後の水場」
2013年10月15日 06:37撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 6:37
はじめは緩い傾斜の山道がつづき、「最後の水場」
標高600mを過ぎたあたりから急に勾配がきつくなります。
2013年10月15日 07:02撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 7:02
標高600mを過ぎたあたりから急に勾配がきつくなります。
蟶山分岐。ここからブナ林の稜線歩き。
2013年10月15日 07:06撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 7:06
蟶山分岐。ここからブナ林の稜線歩き。
朝日の日射しが林間に射し込んできます。
2013年10月15日 07:14撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 7:14
朝日の日射しが林間に射し込んできます。
ブナ原生林のなかを行きます
2013年10月15日 07:19撮影 by  DSC-WX100, SONY
1
10/15 7:19
ブナ原生林のなかを行きます
P977m付近の道標
2013年10月15日 07:47撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 7:47
P977m付近の道標
可憐な黄葉
2013年10月15日 07:54撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 7:54
可憐な黄葉
舮作崎方面の日本海。
ちなみに、舮作崎:へなしざき
2013年10月15日 07:55撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 7:55
舮作崎方面の日本海。
ちなみに、舮作崎:へなしざき
主稜線が近い
2013年10月15日 08:02撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:02
主稜線が近い
二股コースの尾根
二股コースの尾根
山頂の避難小屋が見える!
2013年10月15日 08:08撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:08
山頂の避難小屋が見える!
主稜線の分岐。十二湖方面への笹道
2013年10月15日 08:15撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:15
主稜線の分岐。十二湖方面への笹道
主稜線の分岐。山頂方面へのこれも笹道
2013年10月15日 08:15撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:15
主稜線の分岐。山頂方面へのこれも笹道
向白神岳の主稜線、きょうは雲がかかって十分には展望できません
向白神岳の主稜線、きょうは雲がかかって十分には展望できません
山頂はもうすぐです。
2013年10月15日 08:18撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:18
山頂はもうすぐです。
登ってきた蟶山コースの尾根筋、そのまま日本海へ連なっています
2013年10月15日 08:21撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:21
登ってきた蟶山コースの尾根筋、そのまま日本海へ連なっています
たおやかな山頂部
2013年10月15日 08:23撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:23
たおやかな山頂部
最高峰には白神大権現の石の祠。昔は毎年地元のひとたちが二股の道をよじ登って、お参りしたそうです。
2013年10月15日 08:28撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:28
最高峰には白神大権現の石の祠。昔は毎年地元のひとたちが二股の道をよじ登って、お参りしたそうです。
山頂のトイレ棟、ちょっと立派すぎ
2013年10月15日 08:28撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:28
山頂のトイレ棟、ちょっと立派すぎ
山頂の避難小屋
2013年10月15日 08:29撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:29
山頂の避難小屋
三角点まであと一歩
2013年10月15日 08:29撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:29
三角点まであと一歩
三角点頂上
2013年10月15日 08:31撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:31
三角点頂上
三角点頂上、遠くかすかに岩木山が見えるのですが、写真には写っていません。
2013年10月15日 08:42撮影 by  DSC-WX100, SONY
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10/15 8:42
三角点頂上、遠くかすかに岩木山が見えるのですが、写真には写っていません。
頂上から南に連なる稜線
2013年10月15日 08:42撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:42
頂上から南に連なる稜線
東の方面はすでに雲に没して、遠望がききません
2013年10月15日 08:43撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:43
東の方面はすでに雲に没して、遠望がききません
主稜線の道ばたに枯れたリンドウ。蕾は開花することもなく朽ち果てて…
2013年10月15日 08:52撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:52
主稜線の道ばたに枯れたリンドウ。蕾は開花することもなく朽ち果てて…
下り始めると、早くもガスが湧いてきました
2013年10月15日 08:57撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 8:57
下り始めると、早くもガスが湧いてきました
ブナの紅葉を楽しみながら、往路を下って行きます
2013年10月15日 09:23撮影 by  DSC-WX100, SONY
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10/15 9:23
ブナの紅葉を楽しみながら、往路を下って行きます
淡々しい紅葉です
2013年10月15日 09:24撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 9:24
淡々しい紅葉です
山毛欅は命の樹木
2013年10月17日 04:36撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/17 4:36
山毛欅は命の樹木
ブナにからまりついた蔦類
2013年10月15日 09:38撮影 by  DSC-WX100, SONY
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10/15 9:38
ブナにからまりついた蔦類
ブナ林が続く
2013年10月15日 09:40撮影 by  DSC-WX100, SONY
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10/15 9:40
ブナ林が続く
枯れたブナもまた命の源
2013年10月15日 09:41撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 9:41
枯れたブナもまた命の源
快調に登山口に到着。雨に降られずに下山できて、ありがとう
2013年10月15日 11:17撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 11:17
快調に登山口に到着。雨に降られずに下山できて、ありがとう
白神山地の案内板でおさらい
2013年10月15日 11:18撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 11:18
白神山地の案内板でおさらい
国道101号線から白神山系を振り返る。お天気は下り坂、どんどん山は雲のなかへ
2013年10月15日 14:58撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/15 14:58
国道101号線から白神山系を振り返る。お天気は下り坂、どんどん山は雲のなかへ
下山してから深浦の不老ふ死温泉で汗を流しました。日本海の波打ち際の露天風呂(混浴)には、ちょっと度肝を抜かれました。
2013年10月15日 16:05撮影 by  SH-13C, SHARP
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10/15 16:05
下山してから深浦の不老ふ死温泉で汗を流しました。日本海の波打ち際の露天風呂(混浴)には、ちょっと度肝を抜かれました。
お世話になった白神山荘、ご主人の西口暁男氏のお話は無類に面白かった。
2013年10月16日 06:39撮影 by  DSC-WX100, SONY
10/16 6:39
お世話になった白神山荘、ご主人の西口暁男氏のお話は無類に面白かった。
撮影機器:

感想

◇はじめに
 東北の山旅の第七弾は白神岳。
 わたしは元来こういう地味な深い山が大好きなんです。
 山域の広大さからすれば、せめて10/15からゆっくり時間をかけて歩きたいと考えましたが、大型台風が襲来するとのことで、天気予想がガタガタと崩れてしまいました。前日(10/14)八甲田山を下山したその足で、そのまま五所川原経由で十二湖まで移動し、翌日(10/15)お天気が崩れる前に登り切ることにしました。
 悠久の白神山地に不似合いなカミカゼ登山になってしまったのは、内心恥じ入るところです。

◇上り・登頂・下り
 黒崎口の駐車場に着いたのは早朝4時頃、見上げると満天の星空。
 真っ黒な杉木立に囲まれ、自分がまるで夜の底にいるように思われます。
 この様子なら、今日の午前中くらいお天気はもちそうだ。
 朝食の雑炊を食べ、山支度を整え、白み始めた頃に駐車場を出発。

 ほとんど登りはじめからブナ林です。ただ思ったほど太くはない印象。
 リスが二匹、幹から枝へ駆け抜けて行きました。
 二股コースは何やら危なげなことが書いてあるので、蟶山コースを躊躇なく選択しました。
   ※蟶(まて):辞書で調べると、マテ貝のマテらしい。なぜ山の名称に?

 見晴らしや展望もほとんどないまま、静かな山道を淡々と登ります。
 紅葉・黄葉もいずれも淡々しい色彩です。
 途中、深浦の舮作崎方面の海が遠く見えました。
 標高1100mを越えると森林限界で、急に展望が開けてきます。

 十二湖コースへの分岐点から山頂への主稜線は天空の散歩道。
 登る途中も、山頂にも、ひとの気配はありませんでした。
 避難小屋に泊まって、四囲の山々、眼下の日本海など朝夕の光景を独り占めできたら、どんなに贅沢な気分になれるでしょうか。
 頂上では、なお日射しもあって写真の自分撮りをしたりして遊んでいました。
 残念ながら、嵐の前の雲がすでに湧き始めていて、遠くの山々の展望はあまり得られませんでした。

 下山は、往路をそのまま戻りました。
 途中順次登ってくるひとに会いました。2人×5組+1人×1組。
 お天気が下り坂なのに、みなさんのんびりを歩いていて、こちらの方が心配になります。

◇深浦周辺
 白神岳の往復はお昼には完了したので、午後は深浦周辺を徘徊しました。
 十二湖は、たくさんの湖が森に囲まれてひっそり水を湛えています。今年は、十月に入ってからぬるい日々が多く、紅葉にはほど遠い状態でした。例年だと十月中旬が紅葉の見頃のようですが…

 深浦の海岸は、さまざまな岩礁が美しい。
 温泉施設も海沿いにいくつかあるようですが、今回そのうちのひとつ「不老ふ死温泉」の日帰り入浴を利用しました。その露天風呂には、度肝を抜かれました。
 波打ち際まで数メートル、間近に日本海の荒波を見ながらの入浴です。頭上には鴎がゆらゆらと浮遊し、潮風が冷たく吹き抜けて行く。
 おばちゃんも一緒の混浴なのですが、そんなことより、海に浸っているような感覚のなかで、入浴中のひとはみな、魂を抜かれたみたいな惚けた表情をしていました。ことばを失うとあんな顔つきになるものでしょうか。

 その夜は黒崎登山口のすぐ入口にある白神山荘に泊まりました。
 宿泊はわたしひとり、ご主人の西口さんから白神山地のこと、深浦の地理・歴史のこと、ご自身のヒストリー、などなど汲めども尽きせぬお話をうかがいました。
 
 そんなお話を聞きながら、昼間の深浦の風光を思い浮かべ、白神山地とはただ単に山域のことではなく、山・海・ひとの生活…この領域をすべて含んだもののなかにあるということが朧気ながらわかってきました。
 世界遺産と喧伝しても、なかなか世間受けしないのは無理もないのです。
 なにか深い充足感をもって、その夜は眠ることができました。
 

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