名残の雪山 北八ッ満喫(調子に乗って歩きすぎ)!
- GPS
- 29:00
- 距離
- 18.7km
- 登り
- 1,380m
- 下り
- 1,187m
コースタイム
10:55海尻駅-(送迎車)-11:25稲子湯11:39-13:16しらびそ小屋
3/29(日)
6:49しらびそ小屋-7:56中山峠8:05-8:16にゅう分岐-8:51にゅう9:05-9:43にゅう分岐-10:00中山10:05-10:32高見石11:00-11:13丸山11:20-11:49麦草ヒュッテ12:05-12:14大石峠-12:37出逢ノ峰12:40-13:11五辻-13:40ピラタス山頂駅-14:25ピラタス山麓駅
天候 | 3/28(土)曇りのち晴れ 3/29(日)晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年03月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
しらびそ小屋の宿泊者は小海線の駅から稲子湯まで送迎があります。(要予約700円) 雪の下に氷が隠れている場所があります。 中山峠への最後の登りが少々気を使うところ。 でも、6本爪のアイゼンとダブルストックで問題ありません。 ピラタス山麓駅の下りでは、最下部で土が出ています。 |
写真
感想
○プロローグ
今年の冬は暖冬のせいかあまり雪を踏んでいません。おまけに泊まりで山に行こうとしても、この週末を逃すとしばらくは無理そう。そんな訳で、週の前半から八ヶ岳のお天気をチェックしていましたが、どうやら週末は曇りベースながら晴れ間も出る予報です。
よ〜し、行こう!今回のテーマは「憧れのしらびそ小屋に泊まる」。木曜日に宿・切符とも手配が済みましたが、金曜日の夜は送別会。帰宅は23時になりました。そこからパッキングのチェックです。トホホ…
○3/28(土)
無事寝過ごすとなく起床。予定どおりのあずさ3号で小渕沢へ。そこから小海線で海尻へ向かいます。小海線の車窓からは目指す八ヶ岳は半分から上にガスがかかっています。まあ、こんなものかなと思いながら、海尻駅に着くとしらびそ小屋の奥さんが迎えにきてくれていました。同乗者は私のほかに2人。稲子湯の先のゲートのところまで送ってもらいました。
今日の行程はしらびそ小屋まで。準備を済ませてゆっくりと登り始めます。すぐに雪道になりますが、最初は斜度もゆるいのでアイゼンは着けません。小さな沢沿いを行きますが、曇天の中、まだまだ沢には氷が付いています。
やがて沢を渡った先から斜度が急になります。ここでアイゼンを着けます。雪の下には氷が隠れており、アイゼンの爪が良く効きます。いい感じです。
こまどり沢を渡ってひとがんばりするころ、青空が広がってきました。木の間に硫黄岳の爆裂火口壁が見えると、しらびそ小屋はもうそこです。
しらびそ小屋に着いたときにはすっかり天気が良くなっていました。全面結氷したみどり池の向こうには、林を従えて天狗岳がど〜ん。すごく気持ちのいい景色です。
13時過ぎには小屋の受付を済ませて、後は本を読んだりしながらゆっくりと過ごしました。さすがは歴史ある山小屋です。常連客の方々が次から次へとやってきます。
夕食は18時前から。今日は1時間半くらいしか歩いていませんが、山小屋に来るとなぜか食欲が増してしまいます。ご飯3杯をペロリ。
その後、前夜の寝不足が利いていたので早めに寝床へ。新館2階の大部屋には布団がたくさん敷いてありましたが、使われたのは1/3程度でゆっくりと眠れました。
夜中に起きて見た星空も綺麗だったなぁ。
○3/29(日)
今日の予定はお天気次第で決めようと思っていました。5時半に起きるといい天気です。6時の朝食前にみどり池の前へ出てみると、朝日に天狗岳が赤く染まっています。今朝も良いものを見せてもらいました。
しらびそ小屋の朝食はおかずのほかにとろろがついてきます。これがあれば何杯でもいけちゃうところですが、3杯にしておきました。(それでも食べすぎ!)
準備をして7時前に出発です。
まずは中山峠を目指します。最初はゆるやかに登っていきますが、稲子岳の岩峰を右に見るようになると、だんだん急になってきます。
そして峠の直下は結構な急斜面。昨年、新雪が降った直後にここを下ったときには、図らずも尻セードになったところです。
アイゼンの爪を慎重に利かせながら一歩一歩慎重に行きます。自分は6本爪。前爪がないのでなるべく小さくステップをとって、フラットに足を置けるところを選んでいきます。でも、ぐんぐん高さを稼ぐこうした登りは、きついけれどかなり好きです。
峠へ到着したのが8時前。小屋から1時間少々で着きました。予定していた時間を大幅に短縮しています。
佐久側には雲海が広がり、天狗岳は青空に映えています。風も穏やかで今日は絶好のコンディションです。
ここで本日のコースを思案。にゅうを往復してから中山経由でまずは高見石へ。そこでの時刻と疲れ方次第で、渋の湯へ下るか、大きく足を伸ばしてピラタスまで行くかを決定することにしました。
中山峠から天狗岳を背に中山方向へ向かいます。やがて右ににゅうへ行く道が分かれます。メインルートを外れるのでトレースはどのくらいあるのか気になっていましたが、バッチリでした。
にゅうへは一度緩やかに下り、登り返してます。最後に岩の山頂へ左を巻きながら登ってみるとここも絶景です。
硫黄岳の爆裂火口を左に、東天狗・西天狗が並ぶのが印象的です。茶臼山・縞枯山も良く見えます。遠く浅間山、金峰山も姿を見せています。ただ富士山は見えませんでした。
茶臼・縞枯方向の下のほうには真っ白な白駒池と湖畔の青苔荘。ということはその左の方に見える屋根は高見石小屋。う〜ん、結構距離があるなぁ。
十分に景色を堪能してから来た道を引き返します。
メインルートに戻ってから中山へ向います。ここも枯れた林越しに雪の白と空の青が映えて気持ちのいいところです。
ちょっと急な雪のオープンバーンを登って、林の中に入ると中山山頂。そこを過ぎれは中山展望台です。天狗岳、南アルプス、中央アルプス、木曾御嶽、乗鞍岳などが居並んでいます。何度来ても強風で寒かった中山展望台も今日は穏やかでなんとなく優しい感じです。3月も末、春が来たということなのかな?
展望を楽しんだら、高見石小屋に向けてさくさく下ります。いつも思いますが、雪で岩や木の根が隠れた雪道は歩くのが夏よりずっと楽チン。
にゅうからは随分遠く見えた高見石小屋ですが、思いのほか早くに着いた感じがしました。小屋前のテラスで日向ぼっこをしながら、アンパン、チーズ、コーヒーでエネルギー補給。小屋の寒暖計は3℃を指していましたが、日差したっぷり、無風なので快適です。
30分弱休憩した後、高見石に登って周りの景色を楽しんでから出発。まだ時間も早いし、ピラタス方向まで足を伸ばすことにしました。
小屋横の道を通って一度渋の湯方向へ向い、5分ほどで丸山方向への道に入っていきます。これまでは白駒池経由で麦草峠へ向ったことしかなかったので新鮮。山頂付近に展望が利くところあると聞いていたので、踏みあとを頼りに林の中に入っていきます。2〜3分で視界が開けた展望地です。なんだか秘密の場所に入り込んだようで嬉しくなりました。
丸山山頂から麦草峠へ向けては、結構急な下りが続きます。こいつは登りはつらそうです。もう一度軽く登り返してしばらく行くと林が途切れて、雪原に出ます。赤い三角屋根が印象的な麦草ヒュッテへ到着。ちょっと疲れも出てきました。
さすがに今日は茶臼山・縞枯山を越えていくコースはパス。大石峠を左に入り、出遭いの辻、五辻を経てピラタス山頂駅へと向うコースを取ります。
ここはXCスキーのコースになっていたり、スノーシューツアーが行われているコースだと聞いていました。確かに急な登りもなく、穏やかなコースです。開けた雪原を行くと思えば、林の中を行く道があったり。時には展望が広がるところ(特に五辻の先が気持ち良かった〜)もあり、単調ながら楽しく歩けます。でも、スノーシューのほうが楽しそう。日当たりの良い雪原はツボ足だと時々ズボっといきます。
やがて正面に北横岳が見えるようになるとピラタス山頂駅へ到着。15時のバスまで時間があるので、歩いて下ってしまいます。
最後のところで雪がなくなって土の道になりました。季節が進んでいるのを実感しながら、登山口に無事到着しました。
いや〜、天気に恵まれてよく歩いた〜。今回も気持ちのいい山歩きができました。
茅野に着いてから駅近くのビジネスホテルでお風呂に入ってサッパリ。ビールを買い込んで上りの特急あずさに乗り込みます。
右に甲斐駒、鳳凰三山、左に八ヶ岳、茅ヶ岳。日が延びたこの時期、ビールを飲みながら暮れなずむ山をなんだかボーっと眺め入ってしまいます。ゆったりとした時間が過ぎていきます。
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