雪始め 西穂独標


- GPS
- 24:14
- 距離
- 7.9km
- 登り
- 670m
- 下り
- 673m
コースタイム
11/30 西穂山荘6:40-7:30丸山-9:10独標10:00-10:55西穂山荘
西穂山荘11:55-13:30西穂高口
天候 | 11/29 曇り、夜は時々雪 11/30 快晴♪ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
高山〜新穂高ロープウェイ:バス 〜西穂高口:ロープウェイ |
コース状況/ 危険箇所等 |
独標の頂上付近は要注意です |
写真
感想
雪始めに西穂独標に行ってきた。昨年、始めて雪山経験したのがここ。西穂の山荘に泊まった。今年はテント泊です。
ロープウェイを降りて、熱い天ぷらそばを食べて、13時半出発。ん?トレースが無い。平日とは言え、この時間で先頭ですか。一応、ワカンを履きました。まっさらで真っ白な雪の上を、赤リボンを確認しながらサクサク歩く。快感〜♪
今回の荷物は冬テン泊のフル装備。あえて知りたくないから計量していないが、ずっしりと来る。息を整えて、汗をかかないように、じっくりと歩く。荷物の高さが頭より10cmくらい飛び出しているから、低い枝をくぐる都度に雪が首筋に落ちてくる。フードをかぶると大丈夫だが、暑くて、やがて脱いでしまう。また枝をくぐる。雪を被る。これの繰り返しが愚かしくも楽しかったりする。
途中で足のずいぶん速い方に抜かれる。その方はつぼ足でした。
やがて山荘前の急登にさしかかる。アイゼンとちがって、ワカンだとつま先を蹴り込むことができない。やや広めの逆ハの字にしてワカンの歯を効かせて乗り込む様に登った。
雪がチラつき始め薄暗くなって山荘到着。白とグレー、黒のモノトーンの世界。山小屋等の人工物がかえって物寂しさを強調する。誰も居ないんじゃないの、という雰囲気だが、山小屋に入るとストーブが焚かれており、ちゃんと人が暮らしていた。ほっとすると同時に眼鏡が曇った。
受付を済まし小屋から一段下がったテン場へ行こうとするが、深い吹き溜りで歩けない。ザックを背負ったまま、イモムシごろごろで転がり落ちた。一度は脱いだワカンをあらためて着けて整地をする。パウダースノーでなかなか土台が落ち着かない。だんだん面倒になり、適当なところで良しとしてシャベルで表面をならしてテントを張る。四隅の張り綱をストック2本、ピッケル、シャベルを深く刺し込んでとめる。荷物をテント内に放り込み、ひと段落した時には暗くなって、雪が強くなっていた。朝寝坊で遅れているK隊長の事が気になりだし、迎えに行くかとヘッデンを取り出していたら、隊長が豪傑笑いしながら登場した。
陽が翳ると急速に気温が下がり色んな物が凍り始める。シュラフに潜り込んで湯を沸かしホットウィスキーを飲む。美味い。風音とテントを打つ雪の音を聞きながら眠りについた。寒さに何度も目覚めた。課題はマットだ。
夜が明けると晴れていた。放射冷却でめちゃくちゃ寒い。相変わらずゆったりと仕度して、日の出と共に出発。小屋の傍らから丸山への登り口を行くが、この日もファーストだ、いきなり腰までのラッセル。両腕でピッケルを持ち、上から押さえ込み、膝で乗り込み、足で踏む。それを繰り返す。いくらやっても遅々として進まない。一旦踏み締めたつもりでも、あらためて乗ると太腿まで沈む。ワカンを履いているのにだ。とても乗り越えられると思えない。戻ろうかとの思いがよぎる。それを口にすると、隊長が替わろうかと聞いてくる。んー、もう少し頑張ります。ひたすら雪を踏み越す作業を続ける。雪の上に特徴的な兎の足跡がある。上に向かっている。こんな雪の中で兎は何をしているのか。餌があるわけないよね。縄張りパトロール?物好きなやっちゃ。こっちもか。
兎の足跡をたどると沈み込みが少ないのに気付いた。不思議。元々の登山道で新雪の下が踏み固められているのか?兎はそんなことを気にするのか?
ひと坂越えると歩けるようになり、丸山手前でまた吹き溜りだ。今回はヒントになる兎のトレースも無い。膝で歩くように進むが、身体が左右に傾くとどこまでも沈んでいく。息が上がってしまい隊長が前に出る。後ろから見るとまるで犬掻きように泳いで行く。ようやく丸山に着いた。普段なら10分かそこらで着くはずだが、1時間近くかかってしまった。
さて、こうしていられない。独標めがけて先に進む。ここで足の速い方に追い抜かれる。すごく早くて、たちまち見えなくなった。昨日とは一転して、快晴である。笠ヶ岳が美しい。乗鞍、白山、富士山も見える。高空を飛ぶジェット機の飛行機雲がくっきり。丸山を越えた稜線では強風で雪が吹き飛ばされており、全く不自由しなくなった。頑張って歩くと独標の基部に着いた。一部では岩が透明な氷に覆われており緊張する。ピッケル、アイゼンが活躍した。独標からの眺めは格別だった。
雪山は、埃も泥も無くて、ゴーロや藪もなくて、虫もいなくて、汗もかかなくて、眺めは綺麗で、静かで、最高ですね。ひとつ間違えると大変なことになってしまうけど。これからも慎重に楽しみたいと思います。
kuro aさん、こんにちは。
美しい、景色と、レコ文に心が引き込まれました。
レコ文を読ませていただいて、情景が思い浮かんでくるようでした。
雪山テント泊、羨ましい。私は、まだ勇気がありません。
雪の穂高に、ますます早く、行きたくなりました。
でわでわ。
SIBAWANさん
コメントありがとうございます
寒かったけど楽しかったです
可愛いワンコですね
どこかでお会いできる日を楽しみにしています
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