倉見山から濡れ落ち葉岩場で危険な破線ルートを経て感動の杓子山へ、そして明見尾根を下る
- GPS
- 07:15
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,334m
- 下り
- 1,214m
コースタイム
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 7:15
天候 | 晴のち曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
高尾07:24(JR中央本線・富士急行直通) 三つ峠08:46 復路: 葭池温泉前16:36(富士急行) 大月17:16/17:29(JR中央本線) 高尾18:13 |
写真
感想
友人が以前行って富士山が見えなかった倉見山に行きたいというので計画した。
自分は前に行った時↓は富士山がよく見えたが、それから6年も経っている。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-731763.html
その時は東桂駅から登り寿駅へと下りたが、その時次回は倉見山から南側の杓子山まで繋いで歩いてみたいと思ったので、今回は三つ峠駅から登り縦走してみることにした。
杓子山も富士山がよく見える山なので倉見山から杓子山まで富士山を眺めながら楽しく歩けると考えたのである。
前線通過に伴う昨日の雨も止み、朝はまだ雲が残っていたが西から晴れていきそうだ。
高尾駅から乗り込んだ富士急行線直通の中央本線は思いのほか空いていた。
今日が平日に挟まれた祝日ということもあるだろうが、乗っていた登山客も大月駅手前で次々と降りていくところをみると、この季節になると登山対象も近場の山にシフトしてきているのだろう。
三つ峠駅で降りた人もほとんどが三ッ峠山へ向かうようだった。
この辺りに来ると街中でも富士山が堂々と裾野を広げている姿を見ることができる。
登山口となる厄神社へ参拝し、出発。
砂防ダムまでは林道だったが、ここからいきなり急登が始まり、ちょうど笹子からの本社ヶ丸への登りのように一気に尾根まで上がってしまう感じだ。
尾根まで上がってしまうともうそこが倉見山山頂。
ここで富士山の展望が楽しめるはずだったのに、1時間余りの間に富士山は雲に隠れてしまっていた。
移動性高気圧にすっぽりと覆われた秋晴れと違い、今日は西高東低の気圧配置による冬晴れだったため、その場合標高の高い山はこんな風に北西からの雲に覆われてしまうことがある。
富士山も見えないし時間もまだ早かったので、そのまま杓子山に向かうことにする。
倉見山から杓子山への稜線は登山地図では破線ルートとなっていることもあり、相定ヶ峰で寿駅への道を分けると、とたんに登山道は不明瞭になる。
それでもピンクテープが親切に付いているので道迷いすることはなさそうだ。
倉見山からまずいきなり180mほど高度を下げる。
そういえば、倉見山〜杓子山は大月方面の権現山や高川山から富士山を見た時にその前方にそびえているが、その間の鞍部はかなり低かったなと思い出す。
実線ルートならロープが親切に付いていたりしそうだが、破線ルートなのでそういったものは一切ない。
岩の上に落葉が厚く積もっていて、それが昨日の雨で濡れていて滑る。
全体的に尾根も痩せていて、そして2箇所ほど「攀じ登る」岩場がある。
だいたいのルートはピンクテープを付けてくれているのだが、実際どの場所を通るかは自分で見極める必要があった。
崖の岩の上に濡れ落ち葉が積もっているのでスリップすると転落してしまうため、3点確保を確実に実践しながら登っていく。
一度両足が滑ってしまい、片手で持っていた立木にぶら下がったようになってしまった。
身体も180度回転した感じになり、このまま勢いよく落ちてしまうかとかなり危険だった。
普段腕力には自信がないのだが、このような時は火事場の馬鹿力的なものが出るのかなんとか助かった。
20年余りの登山経験の中でも今まで一番怖かったのは、剱岳よりも北穂高岳〜涸沢岳の間のところ↓だったのだが、実際危険な状況になったこともあり、それを超えた怖さだった。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-953630.html
破線ルートをなめてはいけない。
全然富士山を眺めながら歩ける楽しい稜線、ではなかった。
その後杓子山までに落葉の積もった急斜面が続くのだが、そこで1人杓子山から下ってくる人とすれ違った。
振り返ると登山道というよりは崖に向かって落ちていくような急斜面で、ここをよく下るなあと驚嘆した。
ここを倉見山〜杓子山まで登る感じで計画してよかったと思う。
杓子山は以前、忍野村役場付近から登ったことがあるが↓、
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-476262.html
南側からはハイキングコース的な安全な登山道だったが、北側はこんなにも険しいのである。
その代わりこの北側斜面にはブナの原生林が太くうねってたくましく育っていた。
杓子山には今まで雲がかかっていたようだが、それが流れたのか山頂から後光が射すように明るくなってきていて、そこへ向かっていく。
杓子山山頂に到着しても結局は富士山から雲は取れず、陽射しもなく寒かった。
ただ昼食のため1時間余り山頂でゆっくりとしていると、富士山から雲が取れ山頂が見える時も、暖かな陽射しが降り注ぐ時もあった。
もう今年の秋山も終わりだなあという寒さだった。
杓子山山頂は展望がよく、北西側、御坂山地の向こうには南アルプスが見えるし、南側には鉄砲木ノ頭(明神山)の向こうに箱根の山々、南西側の愛鷹山の向こうには伊豆半島までよく見える。
面白かったのが北側で、山梨県郡内地方の山々である、今倉山や高川山などを見下ろすことができる。
一番奥には大月駅前にできた東横インも小さく見えていて、その後ろに岩殿山もちゃんとそびえている。
下りは富士急行線の駅まで直接歩くのに近い明見尾根へ。
この尾根も途中から破線ルートになるので、そこからは実線ルートの不動湯方面に下りようかとも考えていた。
ただ途中で会ったいかにも歩きなれていそうな方が破線ルートを歩くつもりということなので、その方に付いていくような感じで破線ルートに挑戦することにした。
ただその方はいつの間にか先へ先へと行ってしまったので、登山アプリも活用して尾根を忠実にたどっていくことにする。
ピンクテープもあるのだが、最後の方は林業用の道と錯綜している感じだった。
最終的には明見湖近くの住宅街に無事到着。
葭池温泉前駅まで市街地を歩いていると、富士山から雲が取れ、きれいに姿を現した。
そんな富士山を眺めていると、その前に「インプラント きぬた歯科 JR西八王子駅前」の看板が。
この歯医者「いやいや、ここから西八王子まで行く人いないでしょ」とつっこんでほしいのか、あちこちかなり遠方まで看板があり有名になっているようだ。
中学生の時、西八王子駅前にできた歯医者がこんな風に有名になるとは思いもしなかった。
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