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記録ID: 3860053
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雪山ハイキング
北陸

【奥越】経ヶ岳(保月山ルートから)

2021年12月25日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
10.1km
登り
1,240m
下り
1,229m

コースタイム

日帰り
山行
8:00
休憩
0:00
合計
8:00
9:30
50
10:20
80
11:40
70
12:50
50
13:40
110
天候 曇り時々晴れ(下山後,18時ごろから吹雪)
過去天気図(気象庁) 2021年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
奥越高原青少年自然の家の前まで除雪されているため,適当なスペースに駐車。スペースは結構余裕あり。
コース状況/
危険箇所等
<積雪状況>
・保月山までは30cm程度の積雪だが,それ以降雪が次第に深くなり,杓子岳以降はほとんど藪は隠れて十分な積雪となっている。今日は沈み込みはそれほどなかったが,少し雪が腐ってガクンと沈み込む感じの疲れる雪だったため,終始スノーシューを履いた。今後の寒波で状況はガラリと変わると思われます。

<ルート上の注意>
・今回は積雪がまだ少なかったため楽に通過できたが,保月山と杓子岳の中間あたりに現れる牛岩の前後の区間は,積雪が多くヤブが十分埋まっている場合は,ナイフリッジ+牛岩の右手を巻く際の急斜面トラバース+牛岩直後の雪壁登り が出てきて少し難易度が上がり,ほどよくスリリングな登山が楽しめる。そのため,積雪期にこのルートを通る場合は,(ワカンorスノーシューは当然ですが)アイゼンとピッケルは携行したほうが良い。特に下山時は,積雪量によっては雪壁の下りで難渋する可能性もあるため,ロープもあるとさらに安心(なくてもバックステップで下ることは可能ですが)。
・また,切窓のコルから経ヶ岳山頂への急登は,クラストして雪面が硬くなっていることが多いため,ここでもアイゼン・ピッケルがあると安心。
今日は夜から数年に一度クラスの寒気が来襲するとのことで,さすがに無理かな〜と思っていたのだが,現地に来てみると穏やかな青空が出ている。とりあえず登ってみますか。
今日は夜から数年に一度クラスの寒気が来襲するとのことで,さすがに無理かな〜と思っていたのだが,現地に来てみると穏やかな青空が出ている。とりあえず登ってみますか。
車を停めた奥越高原青少年自然の家から少し歩くと,すぐに除雪は途絶え,雪道となるが,この1週間でかなり解けてしまったようで,路上の積雪は10cm程度。
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車を停めた奥越高原青少年自然の家から少し歩くと,すぐに除雪は途絶え,雪道となるが,この1週間でかなり解けてしまったようで,路上の積雪は10cm程度。
まだ積雪が少ないので,夏道どおりに登山口から登っていく。積雪は30cmほどだが,少し雪が腐っており,時間差でガクンと沈み込む疲れるタイプの雪質のため,スノーシュー装着。
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まだ積雪が少ないので,夏道どおりに登山口から登っていく。積雪は30cmほどだが,少し雪が腐っており,時間差でガクンと沈み込む疲れるタイプの雪質のため,スノーシュー装着。
林道をまたぐ。雪が多いときはこのカーブミラーが半分くらい埋まった状態になるので,まだまだ雪が少ない。
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林道をまたぐ。雪が多いときはこのカーブミラーが半分くらい埋まった状態になるので,まだまだ雪が少ない。
保月山へ。(今,写真を改めて見て気が付いたけど,左手に写ってる木,アダムとイブの木ですね。)
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保月山へ。(今,写真を改めて見て気が付いたけど,左手に写ってる木,アダムとイブの木ですね。)
保月山に着。この辺りでようやく積雪が増え始め,50cmを越えるくらいになった。
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保月山に着。この辺りでようやく積雪が増え始め,50cmを越えるくらいになった。
行く手の尾根が,風下に長いガスの尾を引いて,幻想的な眺めだ。積雪が十分ならナイフリッジが発達する区間だが,今日はどうだろうか。
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行く手の尾根が,風下に長いガスの尾を引いて,幻想的な眺めだ。積雪が十分ならナイフリッジが発達する区間だが,今日はどうだろうか。
厳冬期は美しいナイフリッジとなる区間に差し掛かったが…うーん,やっぱり雪の量がまだ足りないなぁ。残念。
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厳冬期は美しいナイフリッジとなる区間に差し掛かったが…うーん,やっぱり雪の量がまだ足りないなぁ。残念。
そして,冬季の保月山ルートの難所である,牛岩が見えてきた。
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そして,冬季の保月山ルートの難所である,牛岩が見えてきた。
牛岩は,尾根通しに行こうとすると向こう側が切れ落ちていて難渋するため,夏道と同様に右手から巻くが,ここは雪が多い場合はかなり急な雪面をトラバースすることになり,ちょっぴりスリリングな箇所。しかし,今回はまだ雪が少なく,楽に通過できた。
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牛岩は,尾根通しに行こうとすると向こう側が切れ落ちていて難渋するため,夏道と同様に右手から巻くが,ここは雪が多い場合はかなり急な雪面をトラバースすることになり,ちょっぴりスリリングな箇所。しかし,今回はまだ雪が少なく,楽に通過できた。
巻き終えた後に,牛岩を振り返る。雪を被ってアルペンチックな風貌。
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巻き終えた後に,牛岩を振り返る。雪を被ってアルペンチックな風貌。
そして,牛岩通過後に出てくる急登箇所。ここも,積雪が十分な場合は,藪がほぼ完全に埋まって急な雪壁となり,雪壁登りが楽しめる箇所。しかし,今回はご覧の通り積雪が足りず,ただの藪斜面登りである。(ちなみに,夏道はこの箇所の左手斜面を巻き上がるように付いている。)
そして,牛岩通過後に出てくる急登箇所。ここも,積雪が十分な場合は,藪がほぼ完全に埋まって急な雪壁となり,雪壁登りが楽しめる箇所。しかし,今回はご覧の通り積雪が足りず,ただの藪斜面登りである。(ちなみに,夏道はこの箇所の左手斜面を巻き上がるように付いている。)
もうすぐ杓子岳。次第に積雪が増えてヤブが埋まり始め,美しい雪尾根となっていく。
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もうすぐ杓子岳。次第に積雪が増えてヤブが埋まり始め,美しい雪尾根となっていく。
霧氷も青空に映えて美しい。
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霧氷も青空に映えて美しい。
振り返ると,大野市街は雲海に包まれている。
振り返ると,大野市街は雲海に包まれている。
杓子岳に到着。
ここからは美しい雪原漫歩。
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ここからは美しい雪原漫歩。
左手には勝山市街にかけてのパノラマ。
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左手には勝山市街にかけてのパノラマ。
白亜の天空台地。
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白亜の天空台地。
たおやかな白銀の稜線に,一筋のトレースを記していく。
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たおやかな白銀の稜線に,一筋のトレースを記していく。
ダイナミックに青空へガスを吹き上げる稜線。
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ダイナミックに青空へガスを吹き上げる稜線。
真っ白な中岳が近づいてくる。
(ここまで少し前のものと思われるワカントレースがあったのだが,中岳で引き返されたらしく,中岳以降はノートレースとなった。)
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真っ白な中岳が近づいてくる。
(ここまで少し前のものと思われるワカントレースがあったのだが,中岳で引き返されたらしく,中岳以降はノートレースとなった。)
歩いてきた稜線を振り返る。
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歩いてきた稜線を振り返る。
おっ,ガスが晴れて,主役の経ヶ岳も姿を現し始めた。
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おっ,ガスが晴れて,主役の経ヶ岳も姿を現し始めた。
見えた見えた! やっぱり中岳から見る雪の経ヶ岳は,最高にかっこいい。
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見えた見えた! やっぱり中岳から見る雪の経ヶ岳は,最高にかっこいい。
ガスがちぎれ飛ぶダイナミックな風景の中,湯谷山へ続く稜線や,経ヶ岳直下の池ノ大沢の台地も見えてきた。
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ガスがちぎれ飛ぶダイナミックな風景の中,湯谷山へ続く稜線や,経ヶ岳直下の池ノ大沢の台地も見えてきた。
経ヶ岳を眺めながら稜線を辿っていく。やはり積雪期の経ヶ岳には,1000m級の山とは思えないような風格がある。
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経ヶ岳を眺めながら稜線を辿っていく。やはり積雪期の経ヶ岳には,1000m級の山とは思えないような風格がある。
この辺りまで来ると,けっこう新雪が積もっており,歩いていて気持ちがいい。
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この辺りまで来ると,けっこう新雪が積もっており,歩いていて気持ちがいい。
霧氷の木々の間を縫っていく。
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霧氷の木々の間を縫っていく。
切窓のコルに到着し,池ノ大沢を見下ろす。まだ藪が出て黒々としているが,ガスの間に見え隠れする幻想的な雪の平だ。
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切窓のコルに到着し,池ノ大沢を見下ろす。まだ藪が出て黒々としているが,ガスの間に見え隠れする幻想的な雪の平だ。
経ヶ岳への最後の急登。地図上の距離はわずかなのだが,けっこう急で,毎度のことだが思ったより時間がかかる。(今回は雪が柔らかく,スノーシューのまま登れたが,この区間はクラストして雪が硬いことも多く,アイゼンが必要になることもある。)
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経ヶ岳への最後の急登。地図上の距離はわずかなのだが,けっこう急で,毎度のことだが思ったより時間がかかる。(今回は雪が柔らかく,スノーシューのまま登れたが,この区間はクラストして雪が硬いことも多く,アイゼンが必要になることもある。)
眼下の雲海に見惚れつつ登る。
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眼下の雲海に見惚れつつ登る。
山頂まであとわずか。
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山頂まであとわずか。
経ヶ岳山頂に到着。標柱は頭だけわずかに出ていた。
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経ヶ岳山頂に到着。標柱は頭だけわずかに出ていた。
さて,お楽しみの山頂からの景色は…。って,あららガスが…
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さて,お楽しみの山頂からの景色は…。って,あららガスが…
一瞬にしてガスってしまった。さっきまで晴れてたのに…残念。
一瞬にしてガスってしまった。さっきまで晴れてたのに…残念。
さては冬将軍が近づいてきたか。これはゆっくりしていられんな。休憩もほどほどに,ガスに煙る稜線を駆け下りていく。
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さては冬将軍が近づいてきたか。これはゆっくりしていられんな。休憩もほどほどに,ガスに煙る稜線を駆け下りていく。
帰りは切窓のコル付近から中岳の山腹をトラバース気味に登ってショートカットし,ちょっと楽をした。この斜面も美しい。
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帰りは切窓のコル付近から中岳の山腹をトラバース気味に登ってショートカットし,ちょっと楽をした。この斜面も美しい。
急ぎ足で下山を続け,牛岩を巻き終えた頃,ガスが再び晴れ始め,青空に。もう少し山頂でゆっくりすればよかった…と一瞬思ったが,この後確実にやってくる悪天候のことを思い直し,下山を続ける。
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急ぎ足で下山を続け,牛岩を巻き終えた頃,ガスが再び晴れ始め,青空に。もう少し山頂でゆっくりすればよかった…と一瞬思ったが,この後確実にやってくる悪天候のことを思い直し,下山を続ける。
ガスの合間に見え隠れする大野市街を眺めながら,下山。
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ガスの合間に見え隠れする大野市街を眺めながら,下山。

感想

 経ヶ岳は個人的に好きな山で,なんだかんだで福井の山の中では一番回数を登っているのではないかと思う。冬季はいろいろなルートから登れて面白い山なのだが,特に杓子岳や中岳から見る積雪期の経ヶ岳は1000m級の山とは思えないような堂々とした風格がある。
 今回はまだまだ積雪が足りず,楽しみにしていた牛岩前後の区間も手ごたえがなく残念だったが,杓子岳に登り上げた後の経ヶ岳までの稜線は既に白銀の世界となっており,心行くまで雪原の散歩を楽しめた。
 しかし,標高の低いところではなかなか藪が埋まってくれず,毎年のことながら,この時期の登山はもどかしい。早く積雪が増えて,自分の歩きたい山の自分が歩きたい尾根を思うままに歩き回れるようになるといいのだが…。夜から降り出した雪に期待。

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