ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 4064575
全員に公開
ハイキング
九州・沖縄

フクジュソウと石灰岩、チャートと上福根山

2022年03月09日(水) [日帰り]
 - 拍手
MISB その他2人
体力度
3
日帰りが可能
GPS
07:40
距離
9.7km
登り
1,150m
下り
1,158m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:18
休憩
1:23
合計
7:41
8:58
116
スタート地点
10:54
11:10
23
11:33
11:36
108
13:24
14:02
80
15:22
15:47
29
16:16
16:17
22
16:39
ゴール地点
久連子岳までは滑りやすい泥と崩れた石灰岩の急傾斜が続く山道、続く岩宇土山までも石灰岩の連続する岩山で、いずれも落石と滑落に注意がいる。積雪期にはかなりの難所だと思う。
白崩平分岐から上はしばらく常緑樹の植生が続くがほどなく再び岩山となり、シャクネゲの群落を抜けるとチャートの岩盤が積み重なる上福根山山頂。
下山時の白崩平までの杉林はこれもまた急傾斜で濡れた土の日は相当滑ることでしょう。白崩平のフクジュソウは気を付けないと株を踏みつけそう。撮影や鑑賞は植物保護を第一に臨みたいものです。
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2022年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
九州自動車道御船I.C下車、甲佐町経由、国道445号線で二本杉峠越えて久連子まで。登山口前に15台程度の駐車スペース有り。(久連子古代の里の上)。災害復旧工事中の為平日はダンプカーの往来有り。
コース状況/
危険箇所等
二本杉峠越えや久連子分岐までの445号線、及び林道のいずれも離合困難の個所が複数あり、狭い道が不安の方は八代から県道25号線で五木村経由で久連子まで行くコースが安心でしょう。
その他周辺情報 温泉は「五木温泉夢唄」あり、500円/大人(70歳以上は350円)
国道445号線登りの途中にある七郎次水源で水を汲む。
2022年03月09日 07:44撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3/9 7:44
国道445号線登りの途中にある七郎次水源で水を汲む。
上福根山登山口到着。
既に10台近く先客あり。
上福根山登山口到着。
既に10台近く先客あり。
家を5時出発、9時から登山開始です。
2022年03月09日 09:01撮影 by  DC-TX2, Panasonic
1
3/9 9:01
家を5時出発、9時から登山開始です。
のっけからこの勾配に一同驚く。
2022年03月09日 09:06撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 9:06
のっけからこの勾配に一同驚く。
いやいや落ちてこないでよ。
2022年03月09日 09:06撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3
3/9 9:06
いやいや落ちてこないでよ。
ふ〜と一息です。
2022年03月09日 10:21撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 10:21
ふ〜と一息です。
久連子手前もまた危険地域。
砕け散る石灰岩はまるで白骨に見える。
ここは白骨ルートか。
2022年03月09日 10:56撮影 by  DC-TX2, Panasonic
7
3/9 10:56
久連子手前もまた危険地域。
砕け散る石灰岩はまるで白骨に見える。
ここは白骨ルートか。
久連子山頂から五葉松越しに。
2022年03月09日 11:08撮影 by  DC-TX2, Panasonic
1
3/9 11:08
久連子山頂から五葉松越しに。
岩宇土山までも石灰岩台地を行く。
この地質がフクジュソウを育むわけだ。
2022年03月09日 11:19撮影 by  DC-TX2, Panasonic
8
3/9 11:19
岩宇土山までも石灰岩台地を行く。
この地質がフクジュソウを育むわけだ。
緩斜面の落葉樹林帯は鹿による食害がひどい。
2022年03月09日 11:37撮影 by  DC-TX2, Panasonic
1
3/9 11:37
緩斜面の落葉樹林帯は鹿による食害がひどい。
ネット内は立派に保護されている。
2022年03月09日 11:37撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3
3/9 11:37
ネット内は立派に保護されている。
岩宇土山とうちゃく。
2022年03月09日 11:41撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 11:41
岩宇土山とうちゃく。
風穴で暖かさを確認中。
2022年03月09日 11:44撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3
3/9 11:44
風穴で暖かさを確認中。
岩宇土山を越えると地質ががらりと変わり、
チャートが現れた。
2022年03月09日 12:09撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 12:09
岩宇土山を越えると地質ががらりと変わり、
チャートが現れた。
赤い色をまとったこれもチャートだ。
2022年03月09日 12:28撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 12:28
赤い色をまとったこれもチャートだ。
打ち捨てられた林道を抜ける。
2022年03月09日 12:29撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3/9 12:29
打ち捨てられた林道を抜ける。
日陰に少量の残雪あり。
2022年03月09日 13:13撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3/9 13:13
日陰に少量の残雪あり。
上福根山とうちゃくです。
山頂も固いチャートが占めていました。
2022年03月09日 13:51撮影 by  DC-TX2, Panasonic
4
3/9 13:51
上福根山とうちゃくです。
山頂も固いチャートが占めていました。
山頂で出会った方に写していただきました。
ありがとうございました。
6
山頂で出会った方に写していただきました。
ありがとうございました。
ここにはハリモミが多いね。
触ると日本一痛い樹だという。
2022年03月09日 14:12撮影 by  DC-TX2, Panasonic
4
3/9 14:12
ここにはハリモミが多いね。
触ると日本一痛い樹だという。
山頂株はツクシシャクナゲ群落。
岩地で空中湿度の高い所に生育するという。
2022年03月09日 14:14撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 14:14
山頂株はツクシシャクナゲ群落。
岩地で空中湿度の高い所に生育するという。
葉裏のオレンジ色が特徴。
2022年03月09日 14:15撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 14:15
葉裏のオレンジ色が特徴。
このチャートの横縞は積み重なった縞だろうか、
それとも亀裂に侵入したほかの成分?
2022年03月09日 14:34撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3
3/9 14:34
このチャートの横縞は積み重なった縞だろうか、
それとも亀裂に侵入したほかの成分?
白崩平への分岐を右へ下ります。
2022年03月09日 14:54撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3/9 14:54
白崩平への分岐を右へ下ります。
急勾配の滑りやすい山道。
よくこの高い所に植林したものです。
2022年03月09日 14:57撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3/9 14:57
急勾配の滑りやすい山道。
よくこの高い所に植林したものです。
フクジュソウが現れました。
2022年03月09日 15:23撮影 by  DC-TX2, Panasonic
4
3/9 15:23
フクジュソウが現れました。
まだまだ沢山咲いていますね。
2022年03月09日 15:23撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 15:23
まだまだ沢山咲いていますね。
金色の輝きが何とも言えない美しさです。
2022年03月09日 15:25撮影 by  DC-TX2, Panasonic
6
3/9 15:25
金色の輝きが何とも言えない美しさです。
萼片が花弁の半分しかないので、
ミチノクフクジュソウと分類されたとか。
2022年03月09日 15:26撮影 by  DC-TX2, Panasonic
2
3/9 15:26
萼片が花弁の半分しかないので、
ミチノクフクジュソウと分類されたとか。
日陰ではもう閉じかけてカップ状。
2022年03月09日 15:28撮影 by  SOG02, Sony
2
3/9 15:28
日陰ではもう閉じかけてカップ状。
白崩平到着。
2022年03月09日 15:34撮影 by  SOG02, Sony
3/9 15:34
白崩平到着。
この下にも沢山咲いていた。
2022年03月09日 15:45撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3
3/9 15:45
この下にも沢山咲いていた。
甲乙つけがたし。
2022年03月09日 15:45撮影 by  DC-TX2, Panasonic
6
3/9 15:45
甲乙つけがたし。
少し系統が違うような・・。
2022年03月09日 15:47撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3
3/9 15:47
少し系統が違うような・・。
久連子岳を背景に要塞のようですね。
2022年03月09日 16:13撮影 by  DC-TX2, Panasonic
1
3/9 16:13
久連子岳を背景に要塞のようですね。
標高差1000mのアップダウンでしたが無事帰着。
疲れました。
2022年03月09日 16:40撮影 by  DC-TX2, Panasonic
3/9 16:40
標高差1000mのアップダウンでしたが無事帰着。
疲れました。
ここから番外編。
これはアオバトの羽根らしい。
1
ここから番外編。
これはアオバトの羽根らしい。
この枯草は何だ?
帰宅後調べるとマツカゼソウのようだ。
2
この枯草は何だ?
帰宅後調べるとマツカゼソウのようだ。
この枯れ花は不明?
沢山あり。
(分かりました、種子が出た後のタンナトリカブト)
2
この枯れ花は不明?
沢山あり。
(分かりました、種子が出た後のタンナトリカブト)
これはヤマボウシ。
1
これはヤマボウシ。
鹿のフンあり。
樹の幹の食害の犯人。
4
鹿のフンあり。
樹の幹の食害の犯人。

感想

2月に入るとフクジュソウの開花で賑わう岩宇土山周辺だが、寒波による積雪や凍結を考え3月に入ってからの鑑賞登山を選んだ。幸い温暖な日が続き、道路も山中も雪や凍結もなく安心・安全な登山となった。
待望のフクジュソウもまだ沢山咲いていて、今回が初見の同行者にも喜んでもらえて良かった。
久連子岳、岩宇土山、上福根山ともに急勾配のなかなかハードな山域であることに素直に驚いた。フクジュソウ鑑賞という甘い期待とはうらはらに、標高差1000mの体力の要る厳しいコースということを思い知らされた。(岩宇土山から白崩平に降りれば楽です)
しかし辺り一面に散らばる石灰岩と岩峰、色とりどりのチャートなど、九州の他山ではあまり見ない風景とそれを演出している地質にも大いに満足させられた山旅でした。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:297人

コメント

MISBさん、こんにちは、ベルクハイル(bergheil)です。
九州ではフクジュソウが見ごろのようですね。きれいな写真、ありがとうございました。四国はまだ開花したレコが上がってきてないですが、もうすぐかなと思います。

ところで岩の写真で、石灰岩、チャートなど出てきて、「あれ?長崎、佐賀あたりでそういう地質はあったっけ?と思いましたが、なんと熊本県まで遠征でしたか、お疲れ様です。その辺りはジュラ紀付加体の「秩父帯」か、白亜紀付加体の「四万十帯」ですね、


ところでチャートは、露頭で見ると大概、層状構造をもっていますが、チャートの元は元々、深海底で、放散虫(ほうさんちゅう)というシリカ(SiO2)骨格をもったプランクトンの死骸(骨の部分)が堆積して形成されたものです。
 なのでそのチャートの層は、堆積時に形成された層構造です。
その堆積速度は非常に遅く、約1ー10mm/1000年 と推定されています。
1mの厚さのチャート層だと、10−100万年も時間がかかっていることになりますね。
2022/3/11 8:53
bergheilさんこんにちは。

いつも詳しい解説付きのコメントありがとうございます。とても参考になります。

今回はフクジュソウの鑑賞登山でしたが、意外にも面白い地質に満ちていて満足でした。

石灰岩で出来た久連子岳や岩宇土山も印象的でしたが、その先のチャートにも驚きました。
これまでチャートと言えば円礫や小石程度のものが多く、層状チャートは初めて見ました。bergheilさんが説明してくださるように、あの縞模様は深海底で堆積した痕跡なんですね、見られて良かったです。

登山口の久連子から上福根にかけては仏像構造線の北側に位置し、秩父帯となっているようです。さすがに即答ですね。

上福根山の山頂ではかなり厚い層状チャートが山積していて、それに腰かけて昼飯を食べました。話を聞けば100万年の時間に接触していたのですね。おかげで帰宅してからなんとなく老けた感じがします。(笑)
2022/3/11 15:02
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら