記録ID: 41579
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ハイキング
甲斐駒・北岳
他人任せで敗退・・・北岳
2009年06月25日(木) [日帰り]
![情報量の目安: B](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_B2.png)
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.3km
- 登り
- 1,393m
- 下り
- 1,395m
コースタイム
広河原6:05--御池分岐6:30--8:13二俣8:35--11:00間違えた沢上部岩(ルート探し)11:20撤退開始--12:00間違えた沢基部(正規ルート)--12:30二俣13:10--14:35広河原
天候 | 曇り後晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年06月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
芦安を朝1番の5:10の乗り合いジャンボタクシ(9人乗り)は8台が待機していたが乗車は4台で合計30人程度が広河原へ。そのうち半分は釣人で半分が登山者。 二俣の手前200m位で夏道から大樺沢雪渓に入る。 朝1番で来た登山者で二俣から八本歯のコルに行くのは私ともう一人の単独行だけ。 単独行者が15分ほど先行して二俣を出発。 そのトレースについて歩いていたら八本歯のコルまでの中間より少し上でバットレス側の雪渓に入ってしまう。この時点では何も疑うことなく100mくらい遅れながら付いて行く。 次第に雪渓は急になり45度位、その時、先行の単独行者がスリップし私の脇を物凄いスピードですり抜け、仰向けのまま滑り落ちて行った。合計で150mはスリップしたと思うがどうにか小石が多く落ちている部分で停まる。幸い、途中に大きな落石もなく大怪我は無かったようである。上から声をかけるが大丈夫だとの返事でしっかりした足取りでそのまま下山していった。単独行者は6本爪のアイゼンとダブルストックで登っていた。 私も50mくらい上の単独行者のスリップ基点まで登ってみたがそこは特別な所でなく普通の斜面であった。更に雪渓は急になり最後は60度ほどになる。私は6本爪の軽アイゼンしか持ってこなかったことを反省しつつもピッケルを持って来ていたのでピッケルを雪の斜面に深く刺し、身体を確保しながら1歩1歩進み、雪渓上部から岩場に抜ける。 しかし岩場は脆く10mくらい登って道を探すが判らない。辺りを見回すと左側、かなり離れた所に、八本歯のコルに登る梯子が見えて、初めてバットレス側の雪渓を詰めてしまったことが判った。もう退却するしかない。急な雪渓を下りるとき私も1度、スリップ、転倒したが反射的にうつぶせに反転してピッケルを雪面に打ち込み5mほどでスリップを停める事ができた。 間違えた雪渓の基部に戻ったのは12時を過ぎてしまい、これから八本歯のコルに行き、キタダケソウ群生地を往復するのは日帰りでは無理と判断してそのまま下山。 |
写真
感想
北岳の二俣から八本歯のコルのルートはこの時期は始めてであったが過去に登り4回、下り5回通っており、今まで道の間違えそうな箇所の記憶が無かった。そのため事前にガイドブック、インターネットでルートを確認もすることなく地形図だけを持って登ってしまった。
先行者を信じてそのトレースになんの疑問も持たずに付いて登ってしまったのは恥ずかしい大失敗である。一昨日から昨日の大雨で雪渓上のトレースは判りにくい状況ではあったが、雪渓の分岐点で左側雪渓(正規にルート)にもトレ−スらしき跡が見えていたが間違ったルートにも先行者以外のトレースも確認できたので疑うことなく付いていってしまった。いつもに比べてバットレスの岩場が近く見えるのと、雪渓があまりに急なので途中から疑問を持ちながらも、雪渓から尾根に入り込むポイントを見過ごしてしまい雪渓を上部まで詰めてしまったのかなとも考えてそのまま雪渓の1番上まで登ってしまった。
先行の単独行者の滑落を目の前で見て、冷静心を失っていたこと、俺はお前とは違いスリップしないで登り切ってやるという先行者に対して変な競争心を持ってしまったこと、アイゼンは6本爪であるがピッケルがあるので急な雪渓を登りきれるという驕りがあったことがルートを確認せずにそのまま間違えたルートを登ってしまった原因と猛反省している。
今まで北岳には何度も登っているがキタダケソウは見たことが無く梅雨の合間の晴天、満を持して来たのに自己嫌悪に陥りながら遅く登ってきた登山者と声を交わすのを避けるようにして寂しく下山した。
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fujinohideさん
私が白根御池のルートを取ったのは、
今回fujinohideさんが経験されたことを
恐れていたからです。
すなわち、あの雪渓でルートを間違えないか、
バットレスの方向に向わないか、
滑落は大丈夫か、、、。
雪渓歩きは怖いです。
それでも大半の人が何事もなく過ぎるので、
そこにある恐怖を忘れてしまう。
fujinohideさんの記録を読むとその怖さが伝わりますね。
Y-chan
やはりY−chanさんでしたか?
Y−chanさんの山行記録にコメントします。
この時期は始めてのくせに、何回も歩き慣れた道での油断があり、事前にルート確認を徹底しなかった私のミスでルート間違いは自業自得です。
唯一、臆病な私は万が一のためピッケルを持参したのが救いでした。
後から登ってきた10人くらいの人達も誰もピッケルを持っておらずスリップしたら大丈夫かな不安な気持で見送りました。
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