湯元から日光白根山 〜あわや滑落、そして無念の撤退〜


- GPS
- --:--
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 1,407m
- 下り
- 578m
コースタイム
7:00 湯元スキー場登山ポスト
7:35 スキー場第2リフト上の登山口
9:30 外山鞍部
10:40 前白根山
11:20 避難小屋
11:30 奥白根山登山口
13:00 急登斜面登りきる
13:05 撤退決意
13:45 避難小屋
14:40 前白根山
16:05 白根沢分岐から白根沢を下り、スキー場登山ポスト
16:15 ビジターセンター駐車場
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
東北自動車道から清滝ICへ。いろは坂は除雪されており問題なく通行できた。湯元6Km手前から雪道になった。チェーンは持っていたが、AWDを過信してノーマルタイヤのままビジターセンター駐車場まで行く。 スキー場の上の登山口からワカンで歩くも、外山鞍部への急登開始直後にアイゼンに変更。アイゼンがよく効いたが、前日?にシリセードで降りた登山者のおかげで登りづらかった。鞍部から天狗平経由の前白根までは雪が柔らかい。前白根から避難小屋へ向かう稜線はクラスト状態でなおかつ踏み抜きが多い。避難小屋への下り坂、奥白根の樹林限界近くまでは雪が柔らかい。森林限界より上の急斜面は、皆さん斜面右側の雪が固いルートを登っている。12本歯のアイゼンを蹴りこみながら進んだ。風はなかったが、ひどく体力を消耗した。下山は斜面の反対側(斜面を見上げて左側)の無雪期の登山道を降りたが、こちらはひざ上までのふかふかの雪で、雪崩を起こさないよう慎重かつ大胆に一気に下った。風の関係で同じ斜面の左右でこのような対照的な状況になるのか、この時がたまたまそうだったのか分からないが、滑落の危険と隣り合わせの固い雪よりも、ラッセル登山が好きな人は、樹林帯を抜けた後、斜面を大きく左に進んで登れば全く異なる登山が楽しめるかも。 前白根からの下りは、天狗平を過ぎたあたりでルートを外れて腰まで雪に埋もれながら樹間をかき分けて白根沢に降りた。奥白根のふかふかの急斜面を降りるのと同じように一気に白根沢を下りスキー場へ到達(GPSのログは天狗平でiPhoneのバッテリーが切れたため、白根沢の下りは記録されていない)。スキー場を歩いて下りる。ビジターセンター駐車場に到着後、歩いて5分の奥日光高原ホテルの日帰り温泉で、気持ちのいい硫黄泉を楽しみ帰宅した(入浴料800円)。 |
写真
感想
連休を利用して前から行きたかった積雪期の日光白根に向かう。自宅を4時少し前に出て、ビジターセンターには6時半ごろ到着。外山鞍部への登りでかなり体力を消耗。前白根についたときには先へ進むか迷った。時間的には想定時間よりも早かったので、避難小屋へと向かった。奥白根の急登はやはりきつかった。休憩しながらの登りだが、斜面が急なのでおちおち休憩していられない。慎重に登っていったが、最後のほうで足腰の踏ん張りが衰え、あわや滑落の事態に(というか、滑落だった)。アッと思った瞬間に、ピッケルでブレーキ制動の体勢にしなくてはと頭の中で考えるも、何もできず。偶然にもピッケルがぐさりと雪面深く刺さり、手首に巻いたピッケルの紐が命綱となり、ぶら下がった状態で命拾いしたことに気が付く。私の守護神である不動明王の救いか、1月に黒檜山を登った際に赤城神社で買い求めた登山お守りのご加護か、九死に一生を得た。あの固い雪面では五色沼側へまっさかさまにどこまでも落ちて行っただろう。滑落は斜面の右端の稜線近くを登っていた時で、雪はさほど深くついておらず、ピッケルが根元まで深く刺さったこともまるで奇跡だ。何とか体勢を立て直して急登を登り切った。1時半までに頂上へ着けば、明るいうちに下山できる計算だったので、時間的にはトライできたが、この時点で先へ進む気力も体力もなく、頂上までの残りの標高差23Mを残して1時5分に無念の撤退を決意。急登は天気に恵まれて風も穏やかだったが、これが今の自分の限界と悟った。女優の春馬サンはよく登ったものだと感心する。そうだ、あきらめるのはまだ早い。三浦さんも全く山に登れない状態から鍛え直し、あのお歳でエベレストに登ったではないか。まずは体力づくりに取り組もう。神のご加護に感謝しつつ深く反省の山行だった。
コメント
この記録に関連する登山ルート

初めまして!
天狗平で夏道に誘われましたか
夏道に誘われると白根沢に引き込まれる可能性が大なんですよね・・・
私も死ぬかと思った事がありました・・
気をつけて下さい。白根沢は、遭難されたかた多数いらしゃいますから
無事で良かったです。
けど、湯元からのルートが白根は最高なんですよね!
NikkoMonkeyさん、投稿ありがとうございました。面白いペンネームですね。そういえば日光はお猿さんが多いんですよね。私の生まれ育った故郷も、焚き火にあたることで有名な猿達がいる野猿公苑があります。日本モンキーセンターというのもあって、小学生の頃は「友の会」のメンバーになっていました。
ところで天狗平から入ったのは夏道だったんですね。実は外山鞍部からの道を下るのが嫌で、何にも邪魔されずまっすぐ降りられると期待し、白根沢には自ら突入していきました。問題なくスキー場へ到達しましたが、危ないところだったのですね。以後、気を付けます。最近、山に復活したばかりですが、どこかでお会いできることを楽しみにしています。
奥白根のあの急登途中でお声がけし、お見送り後に撤退しましたmfaysalです。
当方も帰路の体力を考えて、あそこで撤退を決めました。
軽々登っているように見えたので、まさか滑落の危機に遭ったとは思いませんでした。
ご無事で何よりです。
mfaysalさん。投稿ありがとうございました。あの登りは本当にきつかったですね。今でも脛やふくらはぎ、太もも、お尻の筋肉が引きつっています。言葉を交わした後、同じルートを降りていかれたようでしたが、さぞかし大変だったでしょうね。私は山行記録にも書いたとおり、たまたま斜面の反対側の道をとり、ふかふかの雪の中を大胆に一気に下りることができました。またどこかの山でお会いできるのを楽しみにしています。
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