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雪山ハイキング
甲信越
【笹子雁ヶ腹摺山】笹子駅から笹子雁ヶ腹摺山〜米沢山〜お坊山〜大鹿山〜景徳院バス停
2014年03月25日(火) [日帰り]


体力度
4
1泊以上が適当
- GPS
- 05:29
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,254m
- 下り
- 1,127m
コースタイム
7:45笹子駅-8:20登山口-9:20笹子雁ヶ腹摺山(休憩)-10:25米沢山-11:00お坊山-11:35大鹿峠-11:55大鹿山-13:05景徳院-13:10景徳院バス停
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口から笹子雁ヶ腹摺山の山頂まではほぼ雪が無く、アイゼンは不要。 山頂を過ぎて米沢山方面序盤は積雪がかなりあるので(特に下りは)アイゼン必須。 以降、南向き斜面では残雪が無いのでアイゼンを外し、北向き斜面ではアイゼン再装着、を繰り返す。 アップダウンが多くちょっとした岩場もあり、積雪が多い場所では登山道(というか地表)が見えない。地図とコンパスを携行すること。 なお、笹子雁ヶ腹摺山ピストンであれば完全に春山なので、アイゼンを着けない山行が可能。 富士の眺めもとても良いので、今週末あたりぜひ、訪れてみては? |
写真
本日のスタートはここから。実は、前日までお隣の初狩駅から鶴ヶ鳥屋山に登る予定だったのだが、友人に話したところ「先週の連休中に死者が出たらしい」との報。事故があったばかりの山に登るのもちょっと気が引けたので、急遽計画を変更し以前から気になっていた笹子雁ヶ腹摺山に登ることにしたのだった。
駅に着いてトイレに寄っている間にバスが出てしまった(というか時刻表通りであれば絶対に間に合わない)ので、国道20号沿いを登山口まで歩く。バスに乗れていれば「新中橋」というバス停まで運んでもらう予定だった。まあ、もとより期待はしていなかったが。
馬頭観音がひしめき合う奇妙な情景。この一角で馬が頻繁に死んでいたとは思えないので、沿道の開発の折りに移設されてきたものだろう。馬頭観音は移設したら意味ないんだけど…え?破壊されなかっただけマシ?
自分はよく取り付きで迷うのだが、今回も登山口を入ってすぐのこの場所で迷った。地図の通り左の尾根を目指すか、しかし右手にも道が見えるような…そうしたら右手の斜面の上から、親切な地元の方が「道はここだよ!」と声をかけてくれた。感謝。
樹林の隙間から目指す笹子雁ヶ腹摺山がちらちらと見える。登山道には雪はまったくなく、気温もぐんぐん上がってきたので、早々に着ていた上着を脱いで半袖になった。それでも汗が噴き出すほどの陽気…
笹子雁ヶ腹摺山に到着。標高1,357.7メートルピークで、三等三角点(点名:黒川)がある。なぜ点名は黒川?黒岳という別名はあるらしいが。なお、古くは「御殿」「笹子御殿」などと呼ばれていたらしい。一説によれば、もともとは笹子峠のことを「雁ノ腹摺」と呼んでいたのが、いつの頃からかこの山のことをそう呼ぶようになり、この近辺に「雁ヶ腹摺山」と呼ばれる山がいくつもあったことから、頭に村名を冠して名付けたという。
このピークからは南アルプスの峰々も大きく望むことができる。ちなみに大月市からここまで登ってきたわけだが、このピークおよびこの先の尾根筋は甲州市(旧東山梨郡大和村)との市境となり、登山者は両市を出たり入ったりすることになる。
同所にて笹子雁ヶ腹摺山を振り返る。こうして見ると、斜面の向きによって残雪の有り無しがはっきりしている。なお、「御殿」という別称はこの台形の山容が御殿の屋根のように見えることから付けられたそうだ。
米沢山に到着。笹子雁ヶ腹摺山とほぼ同じ標高1,357メートルピーク。その差わずか70センチ。偶然とはいえ奇跡的な一致だ。この山にも別称があり、その名を「ヨゲ沢山」「矢平(ヤダイロ)」という。米沢山という山名は、前者が変化したものかも知れない。
お坊山に到着。標柱には1,421メートルと書かれているが、実際にはここは標高1,430メートルピークである。この山は3つのピークから成っており、ここは中央峰。西峰はやや低く1,412メートルで「トクモリ」と呼ばれ、東峰は1,421メートルのその名もズバリ「東峰」である。実はここにある標柱の1,421メートルは東峰のそれであるが、古くは東峰を「お坊山」と呼び、中央峰を「門井沢ノ頭」と呼んでいたことから発生した誤謬であろう。
今回は東峰へは行かないので、ここから大鹿峠へ下降する。ここでアイゼンを再装着。ところで、お坊山の山名の由来として「昔、笹子に住んでいた娘が、恋に破れて池(葦ヶ池)に身を投げ、その怨霊が大蛇となり、旅人を悩ませていた。そこに通りかかった親鸞(しんらん)が娘の怨霊を鎮めた」という伝説があるそうだが、親鸞がお坊さんだからお坊山なんだろうか。山との関連もよくわからない。
この辺りが一番積雪が深かった。比較対象として約100センチのステッキを置いてみたが、同等かそれ以上の深さがある。この時点ではまだ午前中だから歩きやすかったが、午後になると踏み抜き地獄になっていたかも知れない。
大鹿峠に到着。別名を天神峠とも。なお、この場合の天神とは本日の終着点の景徳院ではなく、その手前(峠側)に現存する氷川神社を指すようだ。この峠からは道標にあるように笹子駅を目指すことも出来るが、今回は甲州市に降る予定なので、そちらには行かない。
登り終えるとすぐに大鹿山のピークに出る。標高1,236.1メートルピークで、三等三角点(点名:大鹿山)がある。この山名の由来は諸説あるが、単純に大鹿(伝承によれば百貫とも)にまつわる伝承が多い。その鹿を狩るために追い始めた場所が初狩(初狩駅の辺り)であったり、その鹿を持ち帰った場所が初鹿野(初鹿野駅…現在の甲斐大和駅の辺り)であったりと、この大鹿のエピソードは随所に見られる。なお、田野側(景徳院の辺り)では「雨沢ノ頭」と呼んでおり、単純に雨沢の源頭部に位置する山という位置付けで、鹿にまつわる伝承はない。
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