仙丈ケ岳 昨年のリベンジ成功


- GPS
- 30:00
- 距離
- 26.7km
- 登り
- 2,120m
- 下り
- 2,122m
コースタイム
5:30長衛荘‐8:00小仙丈岳‐9:30仙丈ケ岳‐12:00長衛荘‐13:30戸台
天候 | 1日目 晴れ 2日目 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
戸台駐車場から雪があり、所々アイスバーン状態で滑りやすい。長い河原歩きは前日の雪でふわふわで気持ち良い。丹渓山荘からは斜面の登山道はガチガチのアイスバーンであったがノーアイゼンで慎重に登る。北沢峠に近くなるに従い雪も深く、しっかりしたトレースに導かれ山荘に着く。 早朝の雪はしっかりしており、アイゼンを利かして進む。森林限界で朝日を迎えるが、少し風が出てくる。小仙丈ガ岳からも時折雪煙が舞うが、トレースがしっかりして気持ち良い稜線歩きができる。山頂直下のナイフリッジは慎重に通過すると、360度の眺望の仙丈ケ岳に立つ。気温が上がらないため下山はアイゼンをしっかり利かして快適に下った。 |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
毎年正月に「初詣」代わりに山に出かけている。今年の正月は天気も安定するとのことなので、元日に「義理」を果たし、早速計画した。この時期の山としては、北アルプスは天候が安定しないのでどうしても南アルプスや八ヶ岳になってしまう。昨年、1月3日に仙丈ケ岳に行ったが、典型的な冬型の気圧配置で稜線は猛烈な強風になり、おまけにトレースもほとんど消えてラッセルしながらやっと小千丈ヶ岳に着いたものの、そこから先の本峰は遠く、断念した。その悔しい思いもあって、再度チャレンジすることにした。
1月2日、今日は北沢峠までなのでゆっくり出発し、9時半戸台の登山口に着。正月を山で過ごしたと思われる登山者の車が2〜30台停まっていた。駐車場一面は凍った雪になっており、ここから長い雪の河原歩きが始まる。2時間ほど行った丹渓山荘からは凍った雪の斜面の登りが続き緊張する。途中下山する登山者にあったが、「昨日、今日と上は吹雪でとても山頂まで行けず引き返した」いう人が何人かいた。「昨年と同じかな」と思いながら進むと、徐々に雪が深くなりポッと南アスーパー林道に出た。昨年も泊まった長衛荘には4時間半ほどで到着した。昨年お世話になったご主人と奥さんが笑顔で迎えてくれ、早速甘酒のサービスを受けた。凍て付く外とは別世界の暖かい山荘の中でゆっくり焼酎など飲みながらくつろいだ。そのうち、ソロや団体さんの登山客が着き、約20人ほどになった。夕食時はみんな楽しそうに酒を飲みながら会話が弾んでいた。
少し寝不足ですっきりしない気分で朝5時半出発する。星も出ているが、樹林帯では薄暗く、かなり積もった雪にしっかり付いたトレースに導かれ前進する。ちょうど森林限界あたりで鳳凰三山の南の方向から日の出を迎えた。すぐ右横には気品のある北岳とその後に富士山が鎮座していた。日本第1位と2位の名山が同じフレーム内に治まる場所は限定され、貴重なツーショットになった。木々の遮るものがなくなってくると少しずつ風が出て、昨年のことが頭をよぎる。しかし、先行者が引き返してこないことを見ると、何とか行けるだろうと勝手に思い込む。小仙丈ケ岳から見る本峰は雪煙もなく、快晴の空に輝いており、何人かの挑戦者が小さく見えていた。「よーし、行けるぞ」と気合を入れなおし、稜線に一歩を踏み出す。時々、突風が襲うが昨年のそれに比べたら「そよ風のようなもの」と思いながら気持ち良く前進する。最後のナイフリッジは少し緊張したが、確実に足を運び通過。山頂からは快晴の360度の絶景が待っていた。南アルプス連峰から富士山、甲斐駒、八ヶ岳、浅間山、北ア、中央ア、御岳など「日本の屋根」がパノラマになって迫り、暫らくの間我を忘れて見入ってしまった。仙丈ケ岳は冬に3回登ったことになるが、今回が一番感慨深いものがあった。美しいものを見ると妙に感傷的になったりするのは年齢からくるものなのかな、とひとりつぶやいてしまった。
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