両神山(赤岩尾根〜八丁尾根〜狩倉尾根)◆VRの醍醐味と試練と◆
- GPS
- 09:59
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 1,579m
- 下り
- 1,580m
コースタイム
- 山行
- 9:23
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 10:00
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【赤岩尾根】 バリエーションルート スタートから赤岩峠までは快調に標高を上げます。赤岩岳は大きく回り込んでルンゼを登りますが足元ガレなので落石注意。 ここから先、P1までの岩稜部が核心です。私はP1手前(取り付き)の登り上げが一番緊張しました。フリーである程度難しい岩場を昇降できる経験・技術がないと難しいと思います。さらにマークの少ない岩稜帯でのルーファイも求められます。 【八丁尾根】 一般登山ルート クサリは多いものの、あまり難しくはありません。人気の山なので混雑時はクサリの順番待ちや昇降スライド渋滞が発生しそうです。 【狩倉尾根】 バリエーションルート テープ、マークはほぼ無いので確実なルーファイ技術・能力が必要です。基本的に尾根伝いですが、部分的に大岩を巻いたり、急傾斜を下ったり、藪を漕いだりして、数値上のアップダウンよりかなり体力を消耗します(時間もかかりました)。アンテナピークから最後の下りはかなりの急傾斜なので、ここも気を使います。 狩倉尾根では1ヶ所で大きく道迷い、その他にもプチ迷走を何ヶ所かでしています。 このログは山行に使われませんよう、お願いいたします。 |
写真
感想
これまで未踏だった百名山・両神山。さまざまある登山ルートでも登るとしたらクサリ場が面白そうな「八丁尾根ルート」かなどと考えていたところ、つい先日hastler1208さんからとても魅力的なレコが上がりました。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4219449.html
八丁尾根を中心にバリエーションの赤岩尾根と狩倉尾根で挟んで周回するオリジナルコース、その足跡を追わせていただきました。
赤岩尾根は取り付きがやや分かりにくいものの、その後はテープもあり、歩きやすい道を登っていきます。杉林を九十九折で登っていくと植生はブナやミズナラに、新緑が気持ちのいい林を登って赤岩峠に乗りました。
ここから尾根を進みます。いきなり目前に現れる赤岩岳の迫力に圧倒されますが、ここは大きく巻いていきます。脇から登った山頂で、この先いくつもあるピークもこんな感じかと、やや安心しかけました。
しかしここからが本番でした。細尾根や急傾斜の下りを経て現れた岩壁、ペンキも矢印もない岩稜を自分の判断でルート取り、全身を使って登っていきます。何とか無事に登り切り、進んだ先では岩場でのルーファイ・判断力が求められました。
八丁尾根、両神山頂を経て狩倉尾根へ進みます。白井差ルートや第二ルートと併用する区間はテープもあり、歩きやすい道でしたが、ここから逸れて狩倉尾根に入った途端、様子が変わりました。テープ、マークはなく、GPSログを追いながらルートを見つけていくことになります。木の枝を掴んで急斜面を降りたり、覆い被さる枝をかき分けたりしながら進んだ先、崖で行き詰まりました。ログが左斜面へ巻いているものの、下り口が見つけられずウロウロする中、右側に降りられそうな斜面を見つけて、進んでみます。しかしその先も行き詰まり「ここはダメ、こっちもムリ」とウロウロするうちに尾根から離れてしまいました。地図を追いながら「このまま下って、左へ巻いていけば復帰できるのでは」と甘い考えが頭をよぎりますが、過去何度か失敗した経験から、鉄則の「元に戻る」を自分に言い聞かせます。方角を確認し、登れそうな斜面を探して何とか尾根に復帰、その先へ進むことができました。
岩稜の登攀など技術的な要素、ルートファインディングの経験や能力、そして状況判断力など様々な要素が試され、そのいずれも自分にはまだまだ足りないと自覚し直しました。いろんな意味で密度の濃い一日でした。
コメント
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お久しぶりです。
僕の両神山レコをお気に入りにされてるなと思ったら、もう行かれたんですね😱なんというクイックレスポンス!
初めての2本のバリルートを繋げるとは素晴らしいチャレンジ精神です😉
岩登りの赤岩尾根、ルーファイの狩倉尾根と大別できると思いますが、バリの難しさとしては狩倉尾根ですかね、ひとけのなさに加えてウザい小枝で見落としが悪く巻いて下りたりするうちに進行方向を見失いがちになりますし。
ルーファイは勘や経験も必要ですが、いろんなヒントや情報をキャッチする眼力を磨くことなのかなと。
そういう意味でこの山域はバリルート天国ですから、またいろんな方々のレコを参考に通われてみると楽しいかと思います😊
あ、赤岩尾根P1巻かれたんですね、次回はぜひピークを!
辿ってきた赤岩尾根と両神山、狩倉尾根がカッコよく見えますから🤣
お疲れさまでした!
貴殿の足跡を追わせていただき、濃密な一日を過ごしてきました
おっしゃられる通り、赤岩尾根と狩倉尾根はともにバリエーションルートと言っても、その性格がまったく違いますね。hastler1208さんの「岩登りの赤岩尾根、ルーファイの狩倉尾根」が言い当てていると思います。表面上の危険度は赤岩尾根の岩稜が目立ちますが、実は私も難しさで言ったら狩倉尾根の方がそう感じました。山の深いところで試されているような・・・
>ルーファイは勘や経験も必要ですが、いろんなヒントや情報をキャッチする眼力を磨くことなのかなと。
本当にそう思います。経験を重ねるとともに、「感じ取るアンテナ」を磨くことも大切ですね。
赤岩尾根のP1踏んでいないことは、今言われて初めて気付きました それまでの緊張〜解放の連続で、もはや「ひとつやふたつ登っても巻いてもいいや」になっていたかもしれません(笑)。
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