吹雪に耐えた甲斐があった 常念岳



- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 1,547m
- 下り
- 1,547m
コースタイム
4:55 一の沢駐車場
5:15 一の沢登山口 5:25
6:45 エボシ沢 6:55 ※アイゼン装着
10:00 常念小屋
◆2日目
6:00 常念小屋
7:30 常念岳山頂 7:35
8:25 常念小屋 9:00
10:10 エボシ沢 10:20 ※アイゼン着脱
11:15 一の沢登山口 11:25
11:40 一の沢駐車場
天候 | 5/5麓は曇り、2000m辺りから吹雪 5/6快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■エボシ沢まで 序盤は雪無しです。 沢手前から雪が増えてきますが、アイゼンなしでも通行可。 ■エボシ沢〜常念乗越 奥の方はまだまだ雪山でアイゼンが必須です。 乗越手前の急斜面は日によっては雪が硬い可能性があるのでピッケルが必要かも。 ■常念山頂まで 小屋からしばらくは岩と雪のミックス。 中盤以降はほぼ雪でした。 吹雪の後なので新雪気味でしたが、これは参考外? ■温泉 下山後は三股登山口で有名な[ほりでーゆー四季の郷]で入浴。 http://www.holiday-you.co.jp/spa.html ■食事 常念つながりで穂高駅付近にある[そば処常念]で食事。 http://www.soba-jyounen.com/index.htm |
写真
感想
GWを利用して常念岳に行ってきました。
本当は新穂高から槍ヶ岳を予定していたのですが、5日午後から雨予報で断念。
ただ、翌6日は晴れが期待できそう。
そこで5日は午前中に小屋に到着出来る常念、燕を候補に再計画しました。
ところが調べていくと燕は土砂崩れの影響で7:30まで通行不可の模様で常念岳で決定に。
◆1日目
当日は朝5時頃スタート。
空は完全に曇ってました。
早朝、駐車場は7割ほど埋まっていましたが、全て前日の方の模様で
あたりはひっそりとしていました。
舗装された道を20分ほど歩くと登山口に到着。
併設のセンターでトイレ休憩と登山届を提出して登山開始です。
雪無しの樹林帯をしばらく歩くと徐々に足元に雪の部分が増えてきますが
このあたりは春山といった感じで歩きやすいです。
小屋までのほぼ中間点のエボシ沢あたりでこの日最初の下山の方とすれ違い、
ここから先はアイゼンが合ったほうがいい、ということを聞いて
アイゼンを装着します。
実際、ここからは硬く締まった雪のエリアになっていきますので
このあたりでアイゼンを履いた方がよさそうです。
ちなみにこのあたりから小雪が降り始めました・・・。
しばらく歩くと傾斜のきつい坂が見えてきました。
乗越手前の坂は夏道と異なり雪渓を直登するというもの。
下山の方いわく上は風速20mで吹雪いている、とのこと。
この坂、しばらく登るとどんどん角度がきつくなります。
ピークは45度を超えているのではないでしょうか。
慣れていないメンバーもいるので念のため後ろつきます。
足元は硬い雪なのでアイゼンがよく効くのですが、上に登るにつれ
吹雪いてきて強風が吹くたびに緊張感を強いられます。
吹雪で先が見えないのでゴールが分からないのも精神的につらい。
すれ違う下山の方々も一様に緊張の表情でした。
安全のために撤退を考え始めた矢先、トラバースが現れました。
2日前のヤマレコを見ていて乗越の手前にトラバースがあることを知っていたので
とりあえず小屋まで頑張ることにします。
トラバース自体はそこまでに比べると緩やかなのでかなりホッとしました。
そして何とか乗越に出るとそれまでを上回る超強風!
顔に雪が叩きつけられ痛い!GWとは思えない!
吹き飛ばされそうになりそうになりながら一目散に小屋に逃げ込みます。
小屋では濡れた道具を整理し、ストーブの暖かさで生き返ります。
落ち着いたところで自分たちの直後に到着されたソロの方とビールで乾杯。
まだ11時前なんですけどね。。。
前日は100人近く泊まっていたとのことでしたが、この日は最終的に15人くらいだったでしょうか。
さすがにこの天候だと小屋のお客さんは少ない模様で12人部屋を我々4人で個室状態。
外は吹雪いていてやることがないので他のメンバーは早々に就寝。
自分は他の登山者の方たちとお酒を飲んだり談笑しながらこの日は就寝。
◆2日目
4時ぐらいに起床。
予報だと8時ぐらいから晴れにはなっていましたが、
外に出てみると雲は多いものの既にところどころ青空が見えていました。
5時になり朝食を食べていると小屋の方が「槍が見えてきましたよ」とのこと。
お客さんみんなで食堂の窓際に行って「おお〜」との声。
宿泊者数が少ない分、妙な連帯感があります。
6時に山頂に向けて小屋を出発しましたがこの時には完全に快晴、
風は少し強いですが絶好の登山日和。
乗越に上がると槍側は抜けた青空、安曇野方面は雲海と素晴らしい景色です!
序盤は岩と雪のミックス。
この時点で既にアイゼンを履いていましたが岩が微妙に歩きづらいです。
登っていくと徐々に雪の割合が増えていきます。
前日の吹雪の影響かサラサラの新雪でした。
足が埋まる分、つぼ足気味に登れるので急斜面もそこそこ登りやすい。
そのまま一気に山頂まで!
山頂はやや狭いです。
ほかの方たちとまとまって登ったので手狭に。。
しかし、山頂からは蝶ヶ岳への尾根はもちろん穂高や
裏銀座方面もよく見えました。
遠くにはたぶん後立山?や白馬?も見えます。
いや〜、アルプスの山々を見渡すことが出来て素晴らしいです!
麓側は大雲海ですし眺望は言うことなし。
後続からも続々と登られてきていたのでそそくさと山頂を後にします。
一度小屋に戻って休憩し、いよいよ下山開始です。
まるで示し合わせたように10人ほどでまとまって小屋を出発します。
下山は前日の吹雪で乗越からの急斜面の路面状況が気がかりでしたが、
若干もろいながらもガリガリに固まっているよりは下りやすい状況でした。
数時間後には太陽光でもっともろくなりそうなのでタイミング的にはギリギリかも。
滑ってしまえば200mは落ちてしまいそうな斜面を慎重に下ります。
途中から雲海の中に入ってしまい辺りはホワイトアウト気味。
ただ、斜面を下り終えてしまえばあとは難所もないので
メンバーも表情が緩みます。
その後、エボシ沢まで戻り、川の水でアイゼンを洗ったりしながら
メンバー全員、無事下山出来ました。
◆総括
初日の吹雪はどうなることかと思いましたが、
終わってみれば素晴らしい景色に出会えました。
全行程でものすごい危険個所は無いですが、やはりカリカリになった
急斜面は神経を使いますね。
自分は高所恐怖症なのでなおさらです。。
ちなみに下山時に軽アイゼンで急斜面を登ってくる方がいましたが、
大丈夫だったのでしょうか・・・。
なにはともあれ残雪登山の総まとめとして良い登山でした。
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