富士山 重力に従順な私です(登り360分、下り70分)
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 1,465m
- 下り
- 1,452m
コースタイム
07:30 駐車場奥の取っ付き
08:20 雪のないザレ場(約20分朝食)
09:13 6合5勺(約15分栄養補給)
10:30 7合目(約10分休憩)
11:25 8合目(約15分休憩、上着・手袋装着)
12:17 9合目(約10分休憩)
13:05 9合5勺(約15分休憩、エネチャージ)
14:07 富士宮山頂(約5分休憩、感慨に浸る)
14:35 富士山頂上(約5分滞在)
14:48 富士宮山頂(約7分下山準備、膝サポーター締め直し)
15:11 9合5勺
15:16 9合目
15:22 8合目
15:35 7合目
15:50 6合5勺
15:55 6合目
16:00 新6合目
16:05 5合目駐車場の取りつき
登り360分(休憩込み425分、かかり過ぎだろ!)、下り70分(同85分、スキーでもシリセードでも滑落でもありません。最後まで愚直に2足歩行しました)
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
富士山スカイラインは5月20日に夜間通行止めが解除されています。私が到着した時は上側の道路沿いの駐車場は満杯で、下側に回り込んだ駐車場に余裕で停められました。 5合目Pのどこにトイレがあるのか分かりませんでした。御殿場のコンビニが登山前の最後のトイレで、19時半に自宅に戻るまでトイレには行ってません(全部汗で蒸発したか?)。 駐車場取っ付き〜7合目: 最初からアイゼン装着、両手ストックで上がりました。6合目あたりで途中雪のない個所があります。アイゼン外す人とそのままの人と半々ぐらい。ザレ場を右斜めに横切り、再び雪面にでます。ザレ場は5−10センチくらいの小石を落としやすいので要注意(登ってきた雪面の方へ落ちていきます)。私が20分休憩している間に3つ落ちていき、皆さん大声で"Rock!"と叫んでました。と思ったら、落石の「落」でしたね。 7合目〜9合5勺: ひたすら雪面を上ります。5合目駐車場からずっと雪は柔らかく、アイゼンの効きはよくありません。 9合5勺〜富士宮山頂: GWの頃の記録では、アイゼンも刺さらないと報告されていましたが(あの斜面でアイゼン刺さらなかったら、どうやって上るのでしょうか??)、雪は柔らか目でした。アイゼンなしで登ってきた人を一人見かけました。 富士宮山頂〜富士山頂上: 風は穏やかな日でしたが、時折強い風がしばらく吹き付けます。稜線を歩きましたが、手すり側を歩いたほうが安全です。 下り: 9合5勺の途中までは慎重におりましたが、そこから一気に飛び跳ねるように下りました。雪が良いクッションとなり膝への負担も少なく、毎度の雪山下山のごとくどんどん下りました。 5合目駐車場: 翌日の日曜日にも再度登る人たちが、駐車場にテントを張っていました(宴会も始まってました)。 |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
|
写真
感想
ヤマレコを見ていたらまた雪のある山に行きたくなって、片付けてしまったピッケルやアイゼンを引っ張り出し富士山へ。いつかは登ってみたいと思っていた富士山の初登山。mamepyonさんやyaimatsuさんやnosterさんの最近のアップを見て無性に行きたくなり、天気をチェックしたらバッチリ。9合5勺からの雪のアイスバーンも柔らかくなったようなので思い立ったら吉日です(「今でしょ!」というべきか)。でも早朝に湾岸から東名へ向かう途中、本牧JCTでルートミス。ボーとしていて新保土ヶ谷バイパスへ向かうはずが磯子方面に進んでしまう。仕方なく一般道で横浜町田へ(30分ロス)。5合目駐車場からの登り始めでも忘れ物に気が付き、車に戻り30分弱ロス。幸先悪く嫌な感じが・・。
5合目から7合目までまったくペースが上がらない。どんどん抜かれる。皆さん1時間半くらいで到達しているのに、倍の3時間もかかっている。本当に辛かった。前夜、職場の仲間15名くらいで銀座で飲んでいて、2次会に誘われたのを断るために「明日富士山に登るので」と見えを切ってしまった。撤退するにも7合目では早すぎる。せめて9合目あたりでないと格好がつかない。というわけで、自らを奮い立たせて上を目指す。幸い7合目からは途中で食べた朝ごはんのおかげか多少ペースがあがる。それでも9合目についたときには正午を回っていた。9合5勺についたのが1時5分。mamepyonさんたちと同じように、今頃お鉢回りをしているはずなのに・・。下山時間も気になったが、思案の末に山頂を目指す。2時過ぎにやっと富士宮山頂の鳥居をくぐる。やれやれ。
神社を横に回り込み剣ヶ峰を望む。標高差は残り60メートルほど。3月の奥白根では急斜面を登りきったところで、あと23mの標高差を残して撤退してしまったが、今日は気力が十分だ。2時半過ぎに到達。いい気分、いい眺め。しばし満喫した後、さあ下山。まだ大きな仕事が残ってます。でも登りのカメさん状態とは裏腹に、下山は重力に逆らわずうさぎさんのように飛び跳ねるがごとく快調に飛ばします。途中9合目の山小屋あたりで、単独行の若い女性が登ってきました。テン泊の荷物が見えましたが、穏やかな夜を無事に過ごされたことを祈ります。8合目付近でも数名のパーティが登ってきました。こちらも御無事で。今日は最高の富士山デビューとなりました。感謝、感謝!
蛇足ながらシリセードについて
富士山はロングランのシリセードが楽しめる格好の斜面です。登山者の多くの人がスキーヤー、ボーダーに負けじとシリセードで下りていきます。多くの人がアイゼンをしたままです。外された方がいいのでは?と個人的には思っており、あえて書きます。技術も経験も少ない私ごときがコメントするのも気が引けますが、滑落停止の体勢を思い出してください。うつ伏せになり靴底をできるだけ上に高く上げます。ピッケルの石突も雪面に引っかからないよう持ち上げます。アイゼンや石突が雪面にひっかからないようにするためです。シリセードもピッケルで制動しているとはいえ、スピードが出過ぎてしまうと、ついつい止めようとして足も出てしまいます。この時、アイゼンが引っ掛かり、これが支点となって体が宙に放りだされる危険があります。あるいは、アイゼンが引っ掛かり、変な風に足が捻じ曲げられ怪我をする可能性もあります。さらに、制動が効かなくなってしまったら、アイゼンを向けて登山者に突っ込んでいく可能性もあります。
シリセードを批判しているのではありません。私も時々楽しみます。数年前に84歳で亡くなった親父が若いころ山をやっていて、私が本格的に山をやり始めた20代の頃に、残雪期にビニール風呂敷を尻に敷いて滑って降りたという話を懐かしそうに話してくれました。当時はそれがシリセードなるものとは知りませんでしたが、30年程前の5月連休に尾瀬に行った際、親父口伝の方法で至仏で初体験し、シリセードの楽しさを知りました。
富士山の今頃の緩い雪であれば、スピードは出ないし、アイゼンが引っ掛かることもないでしょうが、ぜひ安全に楽しんでください(還暦近くなると説教臭くなってすみません)。
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