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Yamareco

記録ID: 457069
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

コマノカミノ頭(蓬新道残雪期ルート)

2014年05月31日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
10:45
距離
13.3km
登り
1,133m
下り
1,130m
歩くペース
ゆっくり
1.31.4
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

4:40 駐車地点 − 5:25 東俣沢出合 − 6:15 蓬新道「広場」付近から残雪期ルートへ − 7:00 「謙信ゆかりの道」登山道に合流 − 7:30 シシゴヤノ頭 − 9:00 P1464M − 9:30 P1460?M − 10:10 1370M付近で断念 − 11:20 P1460?M − 11:45 P1464M − 13:15-13:37 シシゴヤノ頭 − 13:57 「謙信ゆかりの道」登山道から残雪期ルートへ − 14:20 「広場」付近で蓬新道に合流 − 14:50 東俣沢出合 − 15:25 駐車地点
天候 晴れ
気温 朝16℃くらい 午後26℃以上
日の出 4:24 日の入り 19:00
過去天気図(気象庁) 2014年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
蓬沢沿い林道終点付近に駐車。
茂倉新道登山口の分岐から1.6km。
駐車地点に近づくにつれて林道には石が転がったりして荒れていた。
路肩スペースに5台くらいは止められる。
帰るときにはほかの車が3台いた。
コース状況/
危険箇所等
登山届

新潟県警察にメールで登山届を提出した。
http://www.police.pref.niigata.jp/osirase/sangaku/

道の状況

■蓬新道
林道終点から東俣沢出合までの沢沿いの道は荒れ気味だが、小さな標識カード、赤テープ、黄色ペンキマークがこれでもかというくらいほどこされている。
小さな渡渉ポイントが数ヶ所あるが、迷うところはなかった。
小さな沢際や小さな崖斜面で道の細くなっているところがあるので慎重に通過する。
東俣沢は幅は狭いが水流が強く、水に入らずに渡れるポイントを判断するのに多少悩んだ。
東俣沢出合からは山道になり、尾根を上がっていく。

■蓬新道の残雪期ルート
道が尾根から蓬峠方面にそれはじめてすぐ、山と高原地図に「広場」とあるのはここではないかと思われる(あるいはそれよりも手前かもしれない)、残雪におおわれた広場があった。
テープがいくつもあったので、残雪期ルートの分岐はここだろうと見当をつけた。
そこからヤブこぎらしいヤブこぎもせずに、広々とした残雪の尾根に上がれた。
山と高原地図に「謙信ゆかりの道」と書かれているシシゴヤノ頭への尾根まで、大部分残雪の上を歩けた。
やや急な斜面が出てくるので、残雪の状態によってはアイゼンが必要になる。
最後の10分くらいだけ背丈ほどの笹ヤブをこいで「謙信ゆかりの道」の尾根に出た。
尾根に出たあたりの登山道にはいくつも赤テープがあった。

■シシゴヤノ頭−1464Mピーク
1464Mピークへの尾根はシシゴヤノ頭ですぐ旭原方面の登山道と分かれるが、ヤブに入る踏み跡が見当たらなかった。
適当にヤブの斜面を下ると、下に見えていた残雪まであっさり下れた。
帰りにシシゴヤノ頭に登るときもそれほど苦労しなかった。
残雪があったのはけっこう急な斜面で、雪が固ければアイゼンが必要になる。
アイゼンをつけずにへっぴり腰で下った。
帰りは朝よりも雪がやわらかく、アイゼンなしで問題なく登れた。
コマノカミノ頭まで、はじめはかなり残雪の上を歩くことができたが、やがて完全なヤブこぎになる。
ただし、それほどきついヤブではない。
たまにツルにひっかかるくらい。
そういうときはナイフでツルを切って進んだ。
かすかな踏み跡があればそこをたどった。
踏み跡は、かつての登山道というより、足拍子岳にいたるこのコースが現在も残雪期を中心に歩かれていることを示しているように思われた。
片手にピッケルを持ってヤブをこいだ。
ザックにピッケルをつけると、石づきが枝にひっかかってもっとわずらわしい思いをすることになる。
ピッケルがザックと背中のあいだに挿せるならそれが一番いい。
ヤブの中ではクマ鈴をつけなかった。
これまでに2回、ヤブにクマ鈴を取られたことがある(気がつくと鈴がなくなっていた)。
尾根上でがさがさ音を立てて動いていればクマにこちらの存在を知らせるのに十分だということにしているのだが、どんなものだろう。

■1460?Mピークから1370M付近まで
1464Mピークの西隣には1460メートルほどのピークがある。
そのどちらかがコマノカミノ頭なのだが、地図によって表記が異なる。
1460?Mピークから先に進むと間もなく相当の急斜面になり、ヤブがきつくて下るのに手こずった。
きついといっても、本当にきつかったヤブとくらべればややきつい程度だ。
それでもかなりきつい。
30分ほど下って、1370M付近で急斜面が一段落した。
クロガネノ頭と足拍子岳が間近に見えるが、いったん1260Mくらいまで下ってから登り返さなければならない。
時刻はすでに10時をまわっており、日帰りが不可能なことはわかったので、それ以上進むのはあきらめた。
そこから足拍子岳までは特に難しいところもなさそうなので、残雪のない時期なら1泊で往復できるかどうかといったところだろう。
1460?Mピークに向けて登り返すときは、下ったときにはわからなかった踏み跡があった。
踏み跡もヤブにおおわれているが、踏み跡のないところを進むのにくらべればはるかに楽だ。

全般に、特に言及しなければならない危険箇所はなかった。
まとまった雨が降れば、東俣沢などの渡渉ポイントは当然危険箇所になりうる。
尾根でヤブの開けたところにはブユやハチなどの虫がけっこういたが、あまりこちらに寄ってこなかった。
防虫ネットをつけていなかったが1ヶ所も刺されなかった。

■蓬新道の夏道(伝聞情報)
すでに夏道を通行している人もいる。
土樽から蓬峠をまわって旭原に下りるという2人連れに出会った。
夏道をたどってきて水場を目前にした急斜面のトラバースで、1人が30メートルほど滑落したそうだ。
滑落したところに雪はついていなかった。
下の沢が残雪に埋もれて平らだったので無事にすんだ。
もう1人も沢に下り、2人で沢の残雪の上を歩いて水場まで登った。
滑落しなかった方の人は土樽在住の大ベテランだったが、蓬新道の残雪期ルートのことは知らなかった。

※コマノカミノ頭の位置について
山と高原地図(2011年版)や百山百色サイトでは、1464メートルのピークをコマノカミノ頭としている。
ところが地理院地図やカシミール3Dの地図では、その西隣の1460メートルほどのピークをコマノカミノ頭としている。
私には判断がつかないので、この記録では両ピークをあわせておおまかにコマノカミノ頭としておく。
林道終点付近に駐車。黒金沢出合という標識が倒れていた。クロガネ沢というのはもっと下流のようだが。
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林道終点付近に駐車。黒金沢出合という標識が倒れていた。クロガネ沢というのはもっと下流のようだが。
ここでマークを忠実にたどると3回渡渉させられるが、実は1回ですむ。
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ここでマークを忠実にたどると3回渡渉させられるが、実は1回ですむ。
東俣沢の出合。渡りやすいポイントは行きと帰りで異なった。
東俣沢の出合。渡りやすいポイントは行きと帰りで異なった。
山と高原地図に「広場あり」と書かれているあたりで残雪期ルートに入る。
山と高原地図に「広場あり」と書かれているあたりで残雪期ルートに入る。
雪をたどって残雪期ルートの尾根に出る。
雪をたどって残雪期ルートの尾根に出る。
尾根に出たポイントに赤テープの目印をつけた。自分の赤テープは帰りにすべて回収してきた(はず)。
尾根に出たポイントに赤テープの目印をつけた。自分の赤テープは帰りにすべて回収してきた(はず)。
残雪期ルートの雪はまだ十分残っていた。
残雪期ルートの雪はまだ十分残っていた。
シシゴヤノ頭の尾根直下まで残雪が続いている。
シシゴヤノ頭の尾根直下まで残雪が続いている。
10分ほど笹ヤブをこいでシシゴヤノ頭の尾根に出た。
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10分ほど笹ヤブをこいでシシゴヤノ頭の尾根に出た。
大源太山。
シシゴヤノ頭からコマノカミノ頭を望む。
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シシゴヤノ頭からコマノカミノ頭を望む。
はじめは残雪の上を進むことができる。
はじめは残雪の上を進むことができる。
1464Mピークにて。山と高原地図などによれば、ここがコマノカミノ頭。
1464Mピークにて。山と高原地図などによれば、ここがコマノカミノ頭。
1464Mピーク西隣の1460Mほどのピークにて。カシミール3Dによれば、こちらがコマノカミノ頭。格好の展望台が突き出している。
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1464Mピーク西隣の1460Mほどのピークにて。カシミール3Dによれば、こちらがコマノカミノ頭。格好の展望台が突き出している。
クロガネノ頭と足拍子岳に進むのはここで断念。
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クロガネノ頭と足拍子岳に進むのはここで断念。
1460?Mピークへの登り返しがきつい。踏み跡のおかげでだいぶ助かった。
1460?Mピークへの登り返しがきつい。踏み跡のおかげでだいぶ助かった。
1460?Mピークの展望台に座って休んだが、気がつくと巻機山を眺めていた。ほかの山はあまりよく見なかった。
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1460?Mピークの展望台に座って休んだが、気がつくと巻機山を眺めていた。ほかの山はあまりよく見なかった。
左手のシシゴヤノ頭まで引き返す。
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左手のシシゴヤノ頭まで引き返す。
蓬新道残雪期ルートを下る。
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蓬新道残雪期ルートを下る。
東俣沢。木の上に足をのせ、対岸の浅いところに向けて水流をまたいだ。
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東俣沢。木の上に足をのせ、対岸の浅いところに向けて水流をまたいだ。

装備

個人装備
ピッケル
アイゼン
時計
地理院地図/山と高原地図2011年版/コンパス
デジタルカメラ
GPS
ICレコーダ
クマよけ鈴/スプレー
軍手
レインジャケット
レインパンツ
スパッツ
ヘッドランプ
3L弱
食糧
2日分
救急用品
ナイフ
防寒着
インナーグローブ
シェルター
マット
シュラフカバー/インナーシュラフ
防虫ネット
ザック
35L

感想

先週蓬峠から蓬新道を下ろうとしたが、残雪でトラバース箇所が危険だと判断して断念した。
蓬新道には残雪期ルートがあるというので、少しでも雪のあるうちにとさっそく確認してきた。
「謙信ゆかりの道」の尾根直下で笹ヤブをこいだのをのぞけば、まだ立木もまばらでなだらかな尾根と沢の残雪を堪能することができた。
一度登っておけば安心して使えそうなルートだ。

せっかくなので、シシゴヤノ頭から足拍子岳をめざした。
残雪はいくらもなく、大部分がヤブこぎだった。
早く進もうとあせらなければ、ヤブこぎもそれなりに楽しい。
登山道を歩くのにくらべると足を酷使せず、腕と上体の力をかなり使う。
水泳のような疲労感をともなう全身運動だ。
どうしても体が前かがみになりがちだが、なるべく背筋を伸ばした方が楽だ。
コマノカミノ頭までしか到達できなかったが、ひさしぶりのヤブ尾根に満足した。

今回はだれにも会わないことに期待したのだが、「謙信ゆかりの道」の尾根およびシシゴヤノ頭で、2グループ5人の登山者と出会った。
どちらのグループにもすごい人がいた。
それぞれたとえば足拍子岳や矢筈岳に登っており、登り方や危険箇所を教えてくれた。
私はまだ矢筈岳を具体的な目標にしていないので、相手がくわしい話をしてくれても理解できないのが残念だった。
ふだんは主にインターネットで情報を集めているが、直接話を聞くのはやはり格別だ。

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