国道156号線から細い脇道に入り,旧道の橋の上から眼下の加須良川を眺める。地形図の印象から,もし険悪な廊下になっていたらどうしようと思っていたのだが,穏やかな河原状で安心した。
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国道156号線から細い脇道に入り,旧道の橋の上から眼下の加須良川を眺める。地形図の印象から,もし険悪な廊下になっていたらどうしようと思っていたのだが,穏やかな河原状で安心した。
旧道の橋。この橋の手前側の斜面に谷に降りる踏み跡がある。トラロープまで張っており,おそらく釣り人のものだろう。それを辿って加須良川に降りる。
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旧道の橋。この橋の手前側の斜面に谷に降りる踏み跡がある。トラロープまで張っており,おそらく釣り人のものだろう。それを辿って加須良川に降りる。
加須良川のほとりに降り立った瞬間,爽やかな渓流の香気が鼻腔を満たした。いい渓だ。穏やかな流れをゆっくりと左右に渡渉しながらそぞろ歩いて行く。
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加須良川のほとりに降り立った瞬間,爽やかな渓流の香気が鼻腔を満たした。いい渓だ。穏やかな流れをゆっくりと左右に渡渉しながらそぞろ歩いて行く。
ほどなく,目的の枝谷の出合に到着。ただのヤブ沢だったらどうしよう…と心配していたのだが,思ったより水量が多く,出合いから3mほどの斜滝になっていて,ちょっと驚いた。
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ほどなく,目的の枝谷の出合に到着。ただのヤブ沢だったらどうしよう…と心配していたのだが,思ったより水量が多く,出合いから3mほどの斜滝になっていて,ちょっと驚いた。
出合はちょっと藪っぽいが,少し進むと両岸が立ち始め,なかなかの渓相に。
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出合はちょっと藪っぽいが,少し進むと両岸が立ち始め,なかなかの渓相に。
最初は小滝が続くが,大した滝は出てこない。
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最初は小滝が続くが,大した滝は出てこない。
そのうち,両岸の壁がはっきりと屹立し始め,険悪な相貌を見せ始めた。地形図からはここまでの険しさは予想していなかったので,やや緊張が走る。
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そのうち,両岸の壁がはっきりと屹立し始め,険悪な相貌を見せ始めた。地形図からはここまでの険しさは予想していなかったので,やや緊張が走る。
その中に3mほどの斜滝。ホールドが豊富で,快適に直登できる。
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その中に3mほどの斜滝。ホールドが豊富で,快適に直登できる。
見上げるような岩壁に挟まれた,なかなかのゴルジュ。まさかこんな廊下を隠している谷だったとは。
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見上げるような岩壁に挟まれた,なかなかのゴルジュ。まさかこんな廊下を隠している谷だったとは。
ややこしい滝が出てきた時点で大高巻き確定の地形が続き,重圧感を感じながら進んでいくが,出てくる滝は楽しく登れるものばかりでありがたい。
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ややこしい滝が出てきた時点で大高巻き確定の地形が続き,重圧感を感じながら進んでいくが,出てくる滝は楽しく登れるものばかりでありがたい。
多段20mほどの斜滝が連なる美しい滝場。冷たい渓水を浴びながら水線を登っていく。
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多段20mほどの斜滝が連なる美しい滝場。冷たい渓水を浴びながら水線を登っていく。
なかなか楽しい谷じゃないですか。これは当たりかも。
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なかなか楽しい谷じゃないですか。これは当たりかも。
漆黒の岩の門を通って…
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漆黒の岩の門を通って…
すると,3m滝の向こうに,大きめの滝が出現! おそらく,滝記号の位置の滝だ。
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すると,3m滝の向こうに,大きめの滝が出現! おそらく,滝記号の位置の滝だ。
3m滝を直登して大滝の前に立った。巨大な岩壁のホールの中に掛かる,立派な20mほどの滝でした。
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3m滝を直登して大滝の前に立った。巨大な岩壁のホールの中に掛かる,立派な20mほどの滝でした。
この滝は滝壺が面白い形をしており,水流が「く」の字状に折れ曲がった2段の滝壺となっている。
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この滝は滝壺が面白い形をしており,水流が「く」の字状に折れ曲がった2段の滝壺となっている。
正面から。轟々と落ちる瀑水が間断なく顔面に冷たい飛沫を浴びせてくる。なかなかの迫力。
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正面から。轟々と落ちる瀑水が間断なく顔面に冷たい飛沫を浴びせてくる。なかなかの迫力。
この滝は,右岸側にこんな感じのルンゼが降りてきており,そこから巻くことができる。谷に戻る箇所は急斜面だが,ルート取りに気を付ければ歩いて降り立てる。
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この滝は,右岸側にこんな感じのルンゼが降りてきており,そこから巻くことができる。谷に戻る箇所は急斜面だが,ルート取りに気を付ければ歩いて降り立てる。
その後も小滝が続く。
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その後も小滝が続く。
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おっと,また奥に滝の気配。
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おっと,また奥に滝の気配。
8mほどの滝。右壁から直登するが,ちょっとだけ思い切りが要る。
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8mほどの滝。右壁から直登するが,ちょっとだけ思い切りが要る。
その上にも3mほどの滝。右手から小さく巻くように登った。
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その上にも3mほどの滝。右手から小さく巻くように登った。
その後も小滝が数多く続く。
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その後も小滝が数多く続く。
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なかなか岩盤が発達した谷で,ナメ滝も多い。
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なかなか岩盤が発達した谷で,ナメ滝も多い。
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両岸は終始険しいが,登れる滝ばかりで楽しい遡行が続く。
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両岸は終始険しいが,登れる滝ばかりで楽しい遡行が続く。
美しいナメ。
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美しいナメ。
いくつか枝谷を分けて水量が少なくなり,やや藪がかぶり始めるが,谷底はナメが断続的に現れ,目を楽しませてくれる。
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いくつか枝谷を分けて水量が少なくなり,やや藪がかぶり始めるが,谷底はナメが断続的に現れ,目を楽しませてくれる。
831m二俣。△1278.8mピーク(二等・加須良)を目指すので,左俣へ。
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831m二俣。△1278.8mピーク(二等・加須良)を目指すので,左俣へ。
大分水量は少なくなるのだが,小滝が途切れない。
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大分水量は少なくなるのだが,小滝が途切れない。
さすが加須良川水系,よく岩盤が発達した谷だ。
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さすが加須良川水系,よく岩盤が発達した谷だ。
1100m付近二俣。ピークに直接出るには左俣の滝のある方を登るが,明らかにそちらのほうが水量が多く,間違いようがない。
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1100m付近二俣。ピークに直接出るには左俣の滝のある方を登るが,明らかにそちらのほうが水量が多く,間違いようがない。
驚いたのが,ここから間断なく小滝が連続すること。あとは穏やかな詰めだけ,という意識しかなかったので,ちょっとびっくり。
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驚いたのが,ここから間断なく小滝が連続すること。あとは穏やかな詰めだけ,という意識しかなかったので,ちょっとびっくり。
つるつるの溝のようになった谷の中に,これまたつるつるの小滝が続く。地味に嫌らしい地形だ。
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つるつるの溝のようになった谷の中に,これまたつるつるの小滝が続く。地味に嫌らしい地形だ。
10m近い滝まで出現。マジかよ…。直登していくが,上段で少し思い切りが要る箇所が出てきて,左手の樹林帯にモンキーで逃げ気味に登った。
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10m近い滝まで出現。マジかよ…。直登していくが,上段で少し思い切りが要る箇所が出てきて,左手の樹林帯にモンキーで逃げ気味に登った。
このあと,つるつるで登れない小滝が出てきてしまい,右岸から巻き上がるが,急な草付き斜面が続きなかなか谷に戻れない。濃厚な灌木の藪を漕いで苦しいトラバースを続ける。
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このあと,つるつるで登れない小滝が出てきてしまい,右岸から巻き上がるが,急な草付き斜面が続きなかなか谷に戻れない。濃厚な灌木の藪を漕いで苦しいトラバースを続ける。
やっと谷に戻るが,まだ小滝が途切れない。もう勘弁…。
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やっと谷に戻るが,まだ小滝が途切れない。もう勘弁…。
やっと小滝が途切れ,稜線直下の源頭部に入った。
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やっと小滝が途切れ,稜線直下の源頭部に入った。
ここは地形図上ではいかにも穏やかな地形が広がっており,気持ちのいい場所なのではないかと期待していたのだが,実際はひどい藪。まあ,そりゃそうだよな…。
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ここは地形図上ではいかにも穏やかな地形が広がっており,気持ちのいい場所なのではないかと期待していたのだが,実際はひどい藪。まあ,そりゃそうだよな…。
それでも,少し開けた場所もあり,ちょっと腰を下ろして休憩。
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それでも,少し開けた場所もあり,ちょっと腰を下ろして休憩。
二等・加須良のピークに向けて前進するが,とにかく酷い藪。どうやら,この山域は,稜線部を除き,山の斜面は過去に伐採が入ったようだ。つる性植物のはびこりがひどい。
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二等・加須良のピークに向けて前進するが,とにかく酷い藪。どうやら,この山域は,稜線部を除き,山の斜面は過去に伐採が入ったようだ。つる性植物のはびこりがひどい。
やっとの思いで稜線に出ると,藪は若干薄くなって,美しいブナ林が広がって少しほっとした。そうそう,これが今年の2月に見たこの稜線の美しい森だ。
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やっとの思いで稜線に出ると,藪は若干薄くなって,美しいブナ林が広がって少しほっとした。そうそう,これが今年の2月に見たこの稜線の美しい森だ。
そして,今年の2月は雪の下になっていて見ることができなかった,二等・加須良の三角点とご対面。なかば土に埋もれてしまっている。
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そして,今年の2月は雪の下になっていて見ることができなかった,二等・加須良の三角点とご対面。なかば土に埋もれてしまっている。
近くのブナの木に赤布が下がっていたが,もちろん積雪期のものだろう。
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近くのブナの木に赤布が下がっていたが,もちろん積雪期のものだろう。
周囲は静かなブナの森。
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周囲は静かなブナの森。
しばし逆光の中に浮かぶブナの梢を見上げて佇む。
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しばし逆光の中に浮かぶブナの梢を見上げて佇む。
さて,次は蓮如峠を目指す。稜線伝いでは藪漕ぎで相当な時間を要することとが予想されるため,一旦西側の北又入谷に降りる。濃密な笹薮の中を下降していく。
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さて,次は蓮如峠を目指す。稜線伝いでは藪漕ぎで相当な時間を要することとが予想されるため,一旦西側の北又入谷に降りる。濃密な笹薮の中を下降していく。
北又入谷の左俣に降り立った。この谷の左俣もネット上で記録が見つからなかったのだが,蓮如峠に続く右俣は穏やかとのことだったので,同じようなものだろうと予想していたが,予想通り穏やかな谷で容易に下降していくことができる。(源頭部で一箇所だけ5mほどの滝が出てくるが,左岸巻きでクリア)
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北又入谷の左俣に降り立った。この谷の左俣もネット上で記録が見つからなかったのだが,蓮如峠に続く右俣は穏やかとのことだったので,同じようなものだろうと予想していたが,予想通り穏やかな谷で容易に下降していくことができる。(源頭部で一箇所だけ5mほどの滝が出てくるが,左岸巻きでクリア)
この谷も過去に伐採が入ったようで大きな木は見られないが,それでも緑が濃い気持ちの良い谷だ。
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この谷も過去に伐採が入ったようで大きな木は見られないが,それでも緑が濃い気持ちの良い谷だ。
残念ながらキノコはあまり見られなかったが,ミズのむかごが豊作。粘りがあっておいしい。サクサク食べながら歩いて行く。
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残念ながらキノコはあまり見られなかったが,ミズのむかごが豊作。粘りがあっておいしい。サクサク食べながら歩いて行く。
760m二俣に到着。蓮如峠に通じる右俣に入り直す。
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760m二俣に到着。蓮如峠に通じる右俣に入り直す。
この二俣には,古い峠道の存在を示すかのように,ピンクテープが下がっていた。こちらから訪れる人も時々にあるらしい。
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この二俣には,古い峠道の存在を示すかのように,ピンクテープが下がっていた。こちらから訪れる人も時々にあるらしい。
気持ちの良い渓流を歩いて行く。
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気持ちの良い渓流を歩いて行く。
右手から流れ込んでいる細い流れが,蓮如峠に通じる谷筋だ。間違えないようにそちらに入る。
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右手から流れ込んでいる細い流れが,蓮如峠に通じる谷筋だ。間違えないようにそちらに入る。
小さな谷なのに,水量は豊富で水は美味しい。蓮如上人も,墨染の袖をまくってこの水を飲んだかもしれない。両岸の斜面に峠道の痕跡があるかどうか気にしながら歩いたが,それらしきものは見当たらず,水線に沿って登っていく。
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小さな谷なのに,水量は豊富で水は美味しい。蓮如上人も,墨染の袖をまくってこの水を飲んだかもしれない。両岸の斜面に峠道の痕跡があるかどうか気にしながら歩いたが,それらしきものは見当たらず,水線に沿って登っていく。
稜線の結構手前で急に水が切れ,あとは深い藪に。踏み跡はまったくなく,藪を漕ぎながら峠に向かって適当に登っていく。(時々ピンクテープが目に入るが,その下に踏み跡があるわけでもなく,あまり頼りにならない)
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稜線の結構手前で急に水が切れ,あとは深い藪に。踏み跡はまったくなく,藪を漕ぎながら峠に向かって適当に登っていく。(時々ピンクテープが目に入るが,その下に踏み跡があるわけでもなく,あまり頼りにならない)
藪をかきわけることしばし,眼前が少し明るくなり,明瞭な峠状の地形が近づいてきた。
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藪をかきわけることしばし,眼前が少し明るくなり,明瞭な峠状の地形が近づいてきた。
蓮如峠に到着。これが蓮如岩か。今年の2月は深い雪の下になっており見ることができなかったので,感無量だ。
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蓮如峠に到着。これが蓮如岩か。今年の2月は深い雪の下になっており見ることができなかったので,感無量だ。
蓮如岩のそばには石柱と石碑があるが,石柱は倒れ,石碑は割れてしまっていた。分厚く落ち葉をかぶっていたので,少し払っておいた。やはり,訪れる人はあまり多くはないようだ。
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蓮如岩のそばには石柱と石碑があるが,石柱は倒れ,石碑は割れてしまっていた。分厚く落ち葉をかぶっていたので,少し払っておいた。やはり,訪れる人はあまり多くはないようだ。
南西側の斜面。△1441.3m(三等・二重滝)に続く斜面だ。あの大きなブナの木には見覚えがある。2月はここをスキーで登っていったんだなぁ。floatcloudさんがおっしゃっていたとおり,藪はほどほどで,無雪期でもなんとか登っていけそうに見えるが,今日は残念ながら時間がないので,またの機会に。
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南西側の斜面。△1441.3m(三等・二重滝)に続く斜面だ。あの大きなブナの木には見覚えがある。2月はここをスキーで登っていったんだなぁ。floatcloudさんがおっしゃっていたとおり,藪はほどほどで,無雪期でもなんとか登っていけそうに見えるが,今日は残念ながら時間がないので,またの機会に。
こちらは北東側の,△1278.8m(二等・加須良)に続く斜面。ブナと藪が続く。
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こちらは北東側の,△1278.8m(二等・加須良)に続く斜面。ブナと藪が続く。
蓮如岩に腰かけて,しばし休憩(腰かけやすいような丸い石かと思っていたのだが,意外に細長い)。どこか谷の下の方でアオバトが不思議な声で鳴き,ときおり風をはらんだブナの梢がさわさわとざわめく。蓮如上人も同じようにここに腰かけて,森の音に耳を澄ませたりしただろうか。
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蓮如岩に腰かけて,しばし休憩(腰かけやすいような丸い石かと思っていたのだが,意外に細長い)。どこか谷の下の方でアオバトが不思議な声で鳴き,ときおり風をはらんだブナの梢がさわさわとざわめく。蓮如上人も同じようにここに腰かけて,森の音に耳を澄ませたりしただろうか。
蓮如峠で静かな時間を過ごした後,下山にかかる。横谷側の峠道は谷沿いには降りずに,峠から右岸の斜面を巻くように続いている。
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蓮如峠で静かな時間を過ごした後,下山にかかる。横谷側の峠道は谷沿いには降りずに,峠から右岸の斜面を巻くように続いている。
峠の横谷側の斜面は,特に立派なブナの森が続く。
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峠の横谷側の斜面は,特に立派なブナの森が続く。
時々分かりにくい箇所もあるが,上部は概ね踏み跡ははっきりしていて,ピンクテープもあり問題なく辿れる。峠道はやや冗長に過ぎるとも思えるジグザグを繰り返していく。おそらく,荷駄を積んだ牛馬も通る牛馬道だったのだろう。
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時々分かりにくい箇所もあるが,上部は概ね踏み跡ははっきりしていて,ピンクテープもあり問題なく辿れる。峠道はやや冗長に過ぎるとも思えるジグザグを繰り返していく。おそらく,荷駄を積んだ牛馬も通る牛馬道だったのだろう。
しかし,だいぶ下部まで降りてきて谷が開けてきたところで,急に藪がひどくなって道を見失ってしまった。この峠道を藪がはびこる夏に完全トレースするのはかなり難しいようだ。
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しかし,だいぶ下部まで降りてきて谷が開けてきたところで,急に藪がひどくなって道を見失ってしまった。この峠道を藪がはびこる夏に完全トレースするのはかなり難しいようだ。
仕方なく沢沿いに降りようか…と沢に降りたところ,目の前の対岸にピンクテープを発見!(見にくいが,写真の右側に写っているピンクテープ)
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仕方なく沢沿いに降りようか…と沢に降りたところ,目の前の対岸にピンクテープを発見!(見にくいが,写真の右側に写っているピンクテープ)
対岸に登ると,そこがちょうど下から登ってきている林道の終点だった。本当に偶然ピンクテープを見つけられて助かった。もし見逃していたら,藪に埋もれた不快な沢を延々と下る羽目になっていたはず。
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対岸に登ると,そこがちょうど下から登ってきている林道の終点だった。本当に偶然ピンクテープを見つけられて助かった。もし見逃していたら,藪に埋もれた不快な沢を延々と下る羽目になっていたはず。
横谷を眼下に,林道を歩いて帰路へ。 え?車は加須良川出合に置いたはずだけど,そこまではどうしたのかって? もちろん国道を歩いて戻りましたとも。(本当は山越えの短縮ルートを計画していたが,時間切れで安全ルートを取りました)
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横谷を眼下に,林道を歩いて帰路へ。 え?車は加須良川出合に置いたはずだけど,そこまではどうしたのかって? もちろん国道を歩いて戻りましたとも。(本当は山越えの短縮ルートを計画していたが,時間切れで安全ルートを取りました)
今回もまた、すばらしいルートですね。
ある数学の問題が解けないのは、その人の無意識層や隔離空間おける思考の拘束によるのだとか・・・昔、どこかで読んだ気がしますが、hillwandererさんのそこにおける自由度は、相当大きいようで、いつもルート選択の素晴らしさには驚嘆しています。
また文章も秀逸で、特に今回は、アオバトを写し込んだ蓮如峠の描写がすばらしく抒情的で、感動しました。
ぼくたちがそこを訪れたのも、確か6月の薮が酷い時期で、峠道のトレースは、偶然でもなければほぼ困難でしょうね。ぼくたちも、運が良くて、旧村人と思しき人たちの跡を追うことで、峠頂上に到達できました。
こんばんは! 数学は学生の頃から大の苦手でしたが笑、地図を眺めてルートをこねくり回すのは大好きです。今回は下山ルートももっと無駄なく駐車地に戻れるように組んでいたのですが、さすがに時間切れでした。横谷峠も併せて越えていれば、もっと歴史的に意義深い山行になったかも知れません。
アオバトは好きな鳥で、この鳥は本当に不思議な声で鳴きますね。何とも言えない気持ちになります。好きな鳥なのに、いつも声だけで、一度も姿を見たことがありません。
floatcloudさんの加須良越(蓮如峠)の記録は、もちろん拝読させて頂いております。林道に出るのは相当難しそうだな、と覚悟していたのですが、やはり難しかったです。やはり道というのは継続的な人間の営為があって初めて保たれるものなんだな、と藪に埋もれながら感慨深くなりました。
朽木の丹波谷を調べていて、こちらにワープしてきました。
蓮如峠、大昔に越しましたよ、たしか1969年だったか。まだ、桂、加須良が現役の頃でした。大昔過ぎて大岩があったことしか覚えていません。こんな谷だったんですね。当時はキスリング装備に地下足袋わらじでした。懐かしかったのでつい。
ややついでですが、下見のときに見つけていた、桂から少し遡ったところにある巨大なスノーブリッジで遊んだことも思い出しました。
おもしろいレポありがとうございました。
はじめまして!
桂と加須良が現役の集落だったころに蓮如峠を越えられているなんて、うらやましすぎます! 峠の前後の道がどんな感じだったか、興味がそそられるところです。
蓮如峠には、実は今年も訪問してまして、もし良ければこちらもご笑覧ください。近くに湿原が点在していることが分かった山行です。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8381804.html
丹波谷についてお調べということは、丹波越の古道を探しておられるのでしょうか。walkinさんには到底及びませんが、私も古道大好きで、沢登りなどで近くを通るたびにそれとなく探してしまいます(成果はありませんが…)。こういう山登りは本当に楽しいものですね。
レスありがとうございます。
ことしの記録も見せていただきましたよ。池塘・草原尾根、なんかそそるものがありますね。こういう探索も好きですね。
・丹波越えですが、通常の尾根道、お茶屋のあった峠からの下見、久多側クラ谷側からの下見はしました。
しかし、御林谷の北側に丹波谷というのがある!たぶん「タバ谷」が語源だと思うので、そこが本来の峠道だったのではと思った次第です。でも地図をみるとあんなコンターの目の詰まった谷を通るかという疑問があり、遡行記録がないかと探していました。峠道は無理っぽいですね、というのが結論ですが、なんで丹波谷という名前がついたのかが疑問です。
・蓮如峠の前後ですが、難儀した記録も記憶もないのです。ボクは京都北山の歩ける沢道しか通ったことはないですが、それでも草鞋で普通に歩いたと思います。その後は横谷峠で馬狩ー三方岩に登りましたが、その後が難儀でした!(風雨で白山まで何も見えず)
・時々hillwandererさんのレポを見せていただきます。今後ともよろしくどうぞ。
それ、私も思いました! 丹波谷から丹波の久多に越える、というのは地名的に自然ですよね。実際、金久昌業さんの「北山の峠(中巻)」では、「タバ谷から尾根を越えて久多の岩屋谷に越えていた」という桑原の村人の証言を紹介されています(金久先生自身は、オハヤシ谷右岸尾根〜稜線〜ミゴ谷説を取っておられますが…)。丹波谷は確かに源頭部がやや急峻で小さな滝もありますが、昔の人は結構険しい谷にも平気で道を付けたりしてるので、峠道が付いていた可能性は十分あると個人的に思います。
集落や峠道が生きていた当時に、白川郷や北部白山を歩かれておられたなんて、本当に羨ましい限りです。今では望むべくもない、素敵な山旅ですね。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
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