念願の三ツ石山馬蹄縦走(源太ヶ岳・小畚山)。温泉三昧しすぎて湯疲れの脱水か体調不良に。


- GPS
- 07:55
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,027m
- 下り
- 988m
コースタイム
天候 | 晴(前々泊・前泊時は雨) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
大宮09:59(東北新幹線はやぶさ13号) 盛岡11:46 盛岡バスセンター13:30(岩手県北バス) ↓盛岡駅東口13:42 松川温泉15:32 (松川温泉前々泊) 2日目:(松川温泉前泊) 3日目:復路 松川温泉16:20(岩手県北バス)¥1160 盛岡駅東口18:09 盛岡18:50(東北新幹線はやぶさ42号) 大宮20:39/20:46(JR湘南新宿ライン) 新宿21:19 |
写真
感想
栗駒山・三ツ石山・焼石山が自分の中での東北三大紅葉の山であり、栗駒山は4年前2018年の10月に訪問済。↓
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1618599.html
残るは焼石山と三ツ石山だが、タクシーを使わないとアクセスできない焼石山に比べ、三ツ石山は登山口となる松川温泉に盛岡からバスが出ているので交通の便はいい。
しかも松川温泉からは岩手山にも登れるので、2年前に松川温泉を拠点に2泊3日で三ツ石山と岩手山の登山を計画したのだが天気が悪く断念した。
それを今年再挑戦することにした。
ただ今回も天気予報が良くない。
ただ、最終日だけは天気が回復するようなので思い切って決行することにした。
三ツ石山と岩手山に登る予定だったが、そもそもの目的が紅葉の三ツ石山なので岩手山は諦めることにした。
9/23(祝):
雨の関東を出発。
南海上からまた台風が接近してきているが、大宮駅の新幹線ホームは大混雑している。
三連休の初日、自分たちもそうだが予定を変更しなかった人が多いようだ。
今回の台風はぎりぎり台風になった熱帯低気圧で影響もそんなに大きくないとの判断だろう。
盛岡からのバスの始発は盛岡バスセンターからで、時間もあるので30分弱歩いて確実に座れるように始発から乗っていくことにする。
以前早池峰に登った時に盛岡城近くに前泊したことがあるのだが、その時の雰囲気と違い今日は盛岡城付近ではイベントが開催されていて小雨の中かなり賑やかだ。
バスセンターから盛岡駅東口までは時刻表では10分ほどのはずなのだが、実際には渋滞のためか30分近くかかった。
盛岡駅東口のバス停はベンチもなかったのでやはりバスセンターまで歩いて行って正解だったなと思った。
バスは松川温泉まで2時間ほどかかる。
路線バスとしてはかなり長距離の部類になるだろう。
松川温泉に向かう人だけではなく、滝沢市や八幡平市の人の生活の足になっているようで途中の乗り降りも多かった。
到着した松川温泉は思っていた以上に秘境感のある場所で、予約していた松楓荘も趣のある山小屋風の宿だった。
クレジットカードもWi-Fiも使えるとのことだったので、もっと現代的な旅館かと思っていたのだが、これは嬉しい誤算だった。
宿のすぐ横が清流の松川で、野趣あふれる露天風呂も川のすぐ横だ。
このロケーションなので、名物だった洞窟風呂は増水時に壊れてしまったとのこと。
明日は大雨予報なので登山はせず、この温泉旅館でゆっくりとすることにした。
9/24(土):
東北地方の雨は台風の影響ではなく寒冷前線の通過に伴うものだったが、朝起きると旅館の横の松川の清流が一夜にして濁流になっていたのには驚いた。
山の上ではどれだけ雨が降っているのだろうか。
もっと驚いたのは影響が小さいと思っていた台風15号により東海地方が豪雨となったとのことだ。
東海道新幹線が運休になり、車内で一夜を過ごすことになってしまった人も出たとのこと。
この日は結局朝から5回もそれぞれ1時間ずつ温泉に入り、その内1回は入湯手形をもらい徒歩で10分ほどの峡雲荘にも入りに行った。
この旅館は現代的なしっかりとした旅館だったが、友人とは松楓荘の方がいいねと意見が一致した。
9/25(日):いよいよ三ツ石山登山の日。
寒冷前線も通過し、移動性高気圧により朝から気持ちのいい秋晴れ。
気になるのはなぜか昨晩から声枯れしていることだ。
夏の暑い日に登山をし、水分が足りなかった時にこんな感じになってしまったことが何回かある。
朝食をいただいたので出発は7:45位になり、既に車道に路上駐車の列が延びていて少々出遅れ感があり気が急く。
そもそも三ツ石山馬蹄縦走の周回コースのコースタイムは8時間なので、16:20発の帰りのバスの時間にぎりぎりなのである。
源太ヶ岳登山口から登り始める。
斜度が出てくると気温も高くないのに大汗が出てきて調子が良くない。
周囲は東北らしくブナの巨木のある森なのだが、それを楽しむ余裕もない。
なんだか気持ちも悪くなってくる。
今年の夏は雨などで全然山に行けず、この登山も2ヶ月半ぶりなので体力が落ちてしまったのだろうか。
でもジムでは走れているので、体力が落ちすぎているということもないだろう。
実際、脚が疲れているわけではないのだ。
それでは、治って2ヶ月も経つのに「あれ」の後遺症なのか。
そうするともう二度と山に登れない身体になってしまったのだろうか。
三ツ石山の紅葉登山が最後の登山になってしまうのか…。
そんなことを考えつつ、休み休み登っていったのだが、とうとう脚が攣り始めた。
ということは、これは脱水症状かもしれない。
昨晩から声枯れしているのも脱水症状だと考えれば合点がいく。
せっかく温泉に来たのだからと温泉三昧し過ぎて脱水になってしまっていたのかもしれない。
今朝、朝食前の温泉も余計だったかもしれない。
要するに「湯疲れ」というやつである。
両脚の前後の筋肉が攣ってしまうのだから、こうなるともう脚を投げ出して収まるのを待つしかない。
目の前には雄大な岩手山が見える最高のロケーションだが、そんなところで動けずに脚を投げ出している。
こんなことで帰りのバスに間に合うのだろうか。
友人が重い荷物を持ってくれたり、ゼリー飲料をくれたりしてありがたい。
脚が攣ったと話していると、颯爽と登ってきた見ず知らずの女性から塩タブレットをいただいた。
そんな助けもあり、なんとか源太ヶ岳までたどり着く。
三ツ石山から小畚山までの稜線がなんとなく褐色に染まっているのが見えた。
源太ヶ岳まで登ってしまうと、あとは歩きやすい気持ちのいい稜線だ。
6月の下旬に計画したが大雨で行くことのできなかった秋田駒ヶ岳〜乳頭山の稜線も見えている。
なだらかな稜線歩きで、水分も身体に回ってきたのか体調も回復してきた。
今回は三ツ石山だけだから必要ないだろうとストックは持ってきていなかったが、友人が心配して貸してくれる。
先ほどの塩タブレットの女性に会ったらお礼が言いたかったのだが、颯爽と先を歩いているに違いなく再び出会うことはできなかった。
全体的に紅葉にはまだ早かったのだろうか。
ミネカエデやミネザクラが多く、これが三ツ石山のあの真っ赤な紅葉になるのだろう。
それらが、黄色〜橙色に色付いている。
もう少しすれば真っ赤になるのかもしれないが、よく見ると散っているものも多い。
今年は夏の日照時間が少なかったためか、紅葉ははずれ年になるのかもしれない。
それでも黄色〜橙色のグラデーションはとてもきれいだし、歩いていてとても気持ちのいい稜線だ。
小畚山(こもっこやま)まで一度高度を下げ登り返す。
上空には面白い縞状の雲が出ていて、青空にとても映えている。
コースタイムをまいた分だけ休憩を取ることにしていたのだが、体調不良で源太ヶ岳まではコースタイムどおりだった。
その後体調回復に伴い小畚山で30分ほど時間をまけていたので昼食休憩にすることにした。
友人はひとに写真撮影を頼むとき基本的にはスマートフォンを渡すのだが、ミラーレス一眼を持った写真が得意そうな女性がいたので、その方には友人の一眼レフで写真を撮ってもらった。
小畚山から先がいよいよ三ツ石山までの気持ちのいい紅葉の稜線だ。
当たり年に比べれば色付きは悪いのかもしれないが、それでもこのロケーションは最高である。
三ツ石山に近づくにつれ、紅葉の度合いも増してきているように感じる。
三ツ石山の山頂にはその名の由来になった大きな岩がある。
その岩に乗って写真撮影するのが「映える」ようで、順番に写真撮影をしている。
「映えスポット」になっているのか、若い男女も多い。
昔の自分だったらそういう場所では敢えて写真を撮らなかったはずだが、ここ数年は素直になってそういう場所でも写真を撮るようになった。
結局そういう場所での写真は後から見てもやはり「映える」のである。
その場所で、先ほど小畚山で会ったミラーレス一眼の女性と再会。
また「映える」写真をたくさん撮っていただくことができた。
三ツ石山の山頂でかなり時間を使ってしまったので、バスの時間にぎりぎりになってしまい、その後はかなり急いで下りることになった。
ただ、ひとに道を譲ってもらって急いで下りることができるくらいに体調が回復していて良かった。
三ツ石山荘から三ツ石山松川登山口方面の登山道はかなりの泥濘で、こちらから登ってくる人は最初に嫌にならないのだろうか。
結果的にバス発車の30分前には下りてくることができ、洗面と着替えくらいはすることができた。
帰りのバスでは、ミラーレス一眼の女性にまた再会。
温泉に入る時間があるくらいに早く下りてきていたらしい。
今朝夜行バスで盛岡に来て松川温泉から9時頃に登り始めたらしい。
驚異的な体力だ。
話を聞くと、同じ頃に同じ山に登っていたり、これからも同じような山を計画しているらしく、またどこかの山で再会したら面白いなと思った。
コミュニケーション能力の高い友人と山に登るとこういう出会いがあるのが楽しい。
ひとりで登るときはセルフタイマーを使い、ひとに写真撮影を頼んだりしないからだ。
最後の山になってしまうかとも思ったハプニングがあったが、結果的にはまたこれからもどんどん山に登っていきたいなと思える山行となった。
あと今後、温泉+登山の場合にはくれぐれも温泉に入り過ぎる「湯疲れ」の脱水には気を付けようと思った。
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