鶏冠山〜木賊山



- GPS
- 09:10
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 1,589m
- 下り
- 1,584m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 9:10
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 下山後、白龍閣の日帰り入浴を利用(500円)。 |
写真
感想
山梨百名山の四天王、山梨県内「最恐」とも言われる鶏冠山へ行ってきました。
5時半くらいに西沢渓谷の駐車場へ到着。紅葉の時期には早いし、空いているもんだと思っていましたが、すでに何台もの車が停まっていました。久々の天気のいい週末なので、外出するかたが多いのでしょう。
腹ごしらえをして6時にスタート。駐車場から朝日を浴びる鶏冠山が見えます。文字通り鶏冠のようにギザギザとし、岩峰が垂直にそそり立つ様を見ると、ドキドキワクワク、恐怖心と高揚感をいだきます。
西沢渓谷までの散策路を進み、吊り橋を渡ったところで右にそれ、鶏冠山を目指します。徒渉する箇所があり、ハイカットの靴だったのでギリギリそのまま渡れましたが、ミドルカットやローカットの靴ならば、サンダルに履き替えたほうがよさそうです。
徒渉してからは尾根歩き。登山道はやや不明瞭ですが、目印がよくつけられており、気をつければ道迷いはなさそうです。しかし、とにかく急登。第一岩峰のコル、そして第二岩峰まで胸を突く登りです。
それまで樹林帯でほとんど眺望はありませんでしたが、第二岩峰に至ると一気に展望が開けます。快晴の天候だったため、景色は抜群です。この景色が見られるなら、それまでの苦労も報われます。
しかし、ここからが難所。第二岩峰から先は長い鎖が伸びており、高度感とスリルが増します。鎖場を越えると、いよいよ核心部の第三岩峰がそびえます。ここは鎖なし。迂回路もありますが、迂回しては、この鶏冠山へ来た意味がありません。山梨「最恐」を身をもって感じますが、いつも以上に3点支持を確実にしながら、よじ登っていきます。
「最恐」なのはここだけで、垂直に近い岩を登り切ると、ついに第三岩峰のピーク。360度のパノラマで、景色が爽快です。鶏冠山は奥秩父山塊のただなかに位置するので、周囲は山、山、山。アルプスとは違った山深さがまたいいです。10月なのに夏日という天候でしたが、山を吹く風はどこか涼しく爽やかで、少し色づいてきた葉っぱも見られ、確実に秋の訪れを感じます。ずっと眺めていられる景色でした。
行程が長いので先を急ぎます。鶏冠山の岩稜をピストンするのは、危なさとかつまらなさとか、いろいろな意味で嫌だったので、木賊山を目指して縦走します。しかし、この縦走路も決して楽ではなく、むしろたいへんだったかもしれません。危険箇所はないものの、道は荒れ、倒木は多く、シャクナゲなどの木々をかきわけながら進むようなところもあり、しんどかったです。さすが、一般登山道でない、破線ルートなだけあります。
第一岩峰からの未整備な登山道で思いのほか時間がかかったのと、絶景に見とれてしまったのとで、木賊山に着いた時には時間が押し気味でした。願わくば甲武信ヶ岳にも、という欲張りな望みは諦めて、中央道の渋滞も気になるので、下山を急ぎました。
木賊山からは登山道がよく整備されています。それまでの破線ルートとは大違い。大袈裟ですが、文明を感じました。いかに一般登山道がありがたいかということです。日ごろ、人知れず登山道を整備してる人がいるんだろうと思うと、本当に感謝です。
歩きやすい道とは言え急坂なのは間違いなく、疲労が蓄積した体にはしんどかったですが、どんどん下っていきます。しばらくするとシャクナゲのトンネルになりました。ものすごい群生地で、初夏に歩いてみたくなります。
徳ちゃん新道と近丸新道の分岐では、近丸新道を選びました。ずっと尾根の徳ちゃん新道より、沢に近い近丸新道のほうが、多少涼しかったと思います。
下山中、何人もの登山客とすれ違いました。ほとんどがテント泊装備で、甲武信に向かう人たちでした。やはり、この天候で出かけてきた人は多いようです。
途中、白い岩石が大量に転がっている箇所を通り、よくよく石を見たら石英が大量に含まれていたので、調べたら珪石という岩石でした。昔、と言っても50年くらい前まで、このあたりは三富鉱山と言われる鉱山で、工業用の珪石を採掘していたようです。さらに下ると、トロッコの廃線跡が残っていたり、火薬を保管していた倉庫跡があったりして、おもしろかったです。登山道がこれだけ整備されているのは、作業のために入山する人が多かったためかもしれません。
下山後は国道140号沿いにある、三富温泉郷・白龍閣の日帰り入浴を利用しました。建物は昭和感プンプン。硫黄臭のする温泉らしい温泉は源泉掛け流し。笛吹川を臨む露天風呂も気持ちよかったです。好みの分かれるところかもしれませんが、ぼくはこの、ずっとつかっていられるぬるめのお湯がとても好きです。これで500円だから、ありがたいです。本当に充実した一日で、いい登山ができました。
一般登山道ではないので、道が荒れていたり、不明瞭だったりしますが、通行止めにはなっていないです。
目印はありますので、気をつけて歩けば、道迷いすることもないと思います。
一番の難所の第三岩峰も、3点支持をしっかり行えば、登れます(もし第三岩峰を下りる時は迂回路を使うと思いますが)。
しかし、鶏冠山〜木賊山間の登山道は特に荒れていたり、不明瞭だったりするので、気をつけてください。
そうだったんですね。
「鶏冠尾根通行止」の看板は、もしかしたら昔のものかもしれませんね。
鶏冠山は山梨百名山にもなっていますし、最近は木賊山へ縦走する人も多少はいるので、少しずつ登山道化してきていると思います。
ただ、まだまだ未整備ですし、あくまで自己責任で歩くのは言うまでもありません。
おっしゃる通り、下りより登りで使うべきでしょうね!
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