ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 482779
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
朝日・出羽三山

朝日連峰〜縦走路はガスと強風、えっ!サイフがない!

2014年07月22日(火) 〜 2014年07月23日(水)
 - 拍手
体力度
8
2〜3泊以上が適当
GPS
33:45
距離
32.3km
登り
2,781m
下り
2,613m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

7/22(火)
5:35 大鳥登山口
6:35 冷水沢橋
7:21 七ツ滝沢橋
7:33 七ツ滝沢水場
7:59 七曲水場
8:21-9:30 大鳥小屋(タキタロウ山荘)
11:10 三角峰下水場
11:42 オツボ峰 (御坪峰)
12:50 以東岳
14:17 中先峰
14:57 狐穴小屋
7/23(水)
5:30 狐穴小屋
5:52 三方境
6:10 北寒江山
6:33 寒江山
6:42 南寒江山
7:37 竜門山避難小屋
8:00 竜門山
8:55 西朝日岳
9:57 中岳
10:10 金玉水
10:35 朝日岳
10:55-11:19 大朝日岳山頂避難小屋(大朝日小屋)
11:44 銀玉水
13:28 古寺山
13:47 三沢清水
14:11 ハナヌキ峰分岐
14:14 一服清水
15:17 古寺鉱泉
天候 ガスと強風
過去天気図(気象庁) 2014年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー
鶴岡駅からバス、大鳥登山口バス停前の朝日屋に宿泊。翌日は5時に泡滝ダムまで送ってもらいました。
下山は古寺鉱泉から居合わせた方とタクシー相乗りさせていだきました。1時間くらい、11500円くらいでした。
コース状況/
危険箇所等
※登山口〜大鳥池
 ずっと沢沿いの道です。草につゆがついているのでだいぶぬれてしまいました。小沢がたくさん流れていたり、水場があったりするので、水は持たなくてすみます。最後はジグザグの登りになって平らになると間もなく大鳥池です。
※大鳥池〜以東岳
 大鳥池からは急坂。周りがまったく見えないのでとにかく我慢です。そのうち大鳥池が見えてくると開けてきて花があらわれます。水場への分岐がありますがここは未確認。オツボ峰は気づかず通り過ぎてしまいました。あとは晴れていれば眺めのいい稜線を登っていきます。姫小百合もたくさん咲いていました。
※以東岳〜狐穴小屋
 以東岳の小屋は緊急のときは泊まれるみたいです。以東岳の下りは、砂礫の道とハクサンイチゲやニッコウキスゲのお花畑が交互にあらわれる感じですが、道が分かりにくいところもあります。ペンキの印に注意です。下りきると草原が延々と続きます。最後に、大きな雪渓を渡ります。ロープが張ってあるのでつかまりながら渡りました。特にアイゼンはいらないと思います。※狐穴小屋〜大朝日岳
 いくつものピークを越えて行きます。特に問題のない道です。雪渓など渡るところもありませんでした。金玉水は使えないそうです。雪渓の水ならあるそうですが。狐穴小屋にも竜門小屋にも水が引かれています。ビールもありますが、高い!
※大朝日岳〜古寺鉱泉
 よく歩かれている道なので問題ありません。銀玉水の上の雪渓は完全に夏道が出ていました。銀玉水は登山道のすぐ下にたくさん出ています。古寺山の下の2箇所の水場も豊富に出ていました。
前日に泊まった大鳥の朝日屋さん。この値段でこんな豪華な食事?と思ってしまいました。
7
前日に泊まった大鳥の朝日屋さん。この値段でこんな豪華な食事?と思ってしまいました。
泡滝の駐車場。
ここから登山道に入ります。
3
ここから登山道に入ります。
こんなところに雪が残っています。
1
こんなところに雪が残っています。
アジサイがきれい。
2014年07月22日 05:58撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 5:58
アジサイがきれい。
ずっと沢沿いの道です。
2014年07月22日 06:17撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 6:17
ずっと沢沿いの道です。
最初のつり橋。
2014年07月22日 06:40撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 6:40
最初のつり橋。
まだ遠いなあ。
2014年07月22日 06:54撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 6:54
まだ遠いなあ。
2つめのつり橋。
2014年07月22日 07:16撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 7:16
2つめのつり橋。
ぶなの森。
2014年07月22日 07:26撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 7:26
ぶなの森。
だんだん沢から離れてジグザグの登りになります。
2014年07月22日 07:41撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 7:41
だんだん沢から離れてジグザグの登りになります。
沢のような道。水場がたくさんあります。
1
沢のような道。水場がたくさんあります。
大鳥小屋に着きました。
3
大鳥小屋に着きました。
山はガスっているようです。
2014年07月22日 08:48撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 8:48
山はガスっているようです。
ここで、気づきました。「サイフがない!」「どうしよう!」
6
ここで、気づきました。「サイフがない!」「どうしよう!」
とりあえず、解決。京都のJさん。ほんとうにありがとうございます。
3
とりあえず、解決。京都のJさん。ほんとうにありがとうございます。
大鳥池が見えてきました。ここまでの登りがつらかった!
2014年07月22日 10:52撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 10:52
大鳥池が見えてきました。ここまでの登りがつらかった!
周りが開けてきました。この先で転んで手のひらをすりむいてしまいました。
1
周りが開けてきました。この先で転んで手のひらをすりむいてしまいました。
チングルマ?
オツボ峰への登りです。
2014年07月22日 11:10撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 11:10
オツボ峰への登りです。
オツボ峰から以東岳にかけてヒメサユリがたくさん咲いていました。
2014年07月22日 11:58撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 11:58
オツボ峰から以東岳にかけてヒメサユリがたくさん咲いていました。
このあたりのヒメサユリは比較的フレッシュです。
2014年07月22日 12:08撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 12:08
このあたりのヒメサユリは比較的フレッシュです。
ヒメサユリの小道。
2014年07月22日 12:09撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 12:09
ヒメサユリの小道。
たくさん咲いています。
2014年07月22日 12:15撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 12:15
たくさん咲いています。
今回のベスト花ポイント。ここで、電波が通じました。サイフは送迎の車の中にあったそうです。
2014年07月22日 12:17撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 12:17
今回のベスト花ポイント。ここで、電波が通じました。サイフは送迎の車の中にあったそうです。
これで、晴れていればなあ!
2014年07月22日 12:27撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 12:27
これで、晴れていればなあ!
以東岳山頂。
この先、ヒメサユリは全くありません。そのかわりハクサンイチゲが。
2014年07月22日 13:31撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 13:31
この先、ヒメサユリは全くありません。そのかわりハクサンイチゲが。
それとニッコウキスゲ。
2014年07月22日 13:47撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 13:47
それとニッコウキスゲ。
どこまでも続く草原の道。晴れていればなあ。実際は強風でよろよろしながが進みます。
2014年07月22日 13:51撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 13:51
どこまでも続く草原の道。晴れていればなあ。実際は強風でよろよろしながが進みます。
少しガスが切れました。ここは中先峰か。
少しガスが切れました。ここは中先峰か。
もっと晴れろ!
2014年07月22日 14:12撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 14:12
もっと晴れろ!
少し良くなった?でも再びガスと強風でした。
2014年07月22日 14:17撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/22 14:17
少し良くなった?でも再びガスと強風でした。
そこで、次はこうなります。また、懲りずにワイン担ぎ上げました。
15
そこで、次はこうなります。また、懲りずにワイン担ぎ上げました。
2日目。いい感じです。
2014年07月23日 04:49撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 4:49
2日目。いい感じです。
お世話になった、狐穴小屋です。寒くもなく、なかなか快適でした。
2014年07月23日 05:38撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 5:38
お世話になった、狐穴小屋です。寒くもなく、なかなか快適でした。
今日は期待が持てるぞ。
2
今日は期待が持てるぞ。
目指す寒江山方面。
2014年07月23日 05:45撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 5:45
目指す寒江山方面。
遠くも見えてきました。
2014年07月23日 05:46撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 5:46
遠くも見えてきました。
2014年07月23日 05:48撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 5:48
もう少しで以東岳が見えそう。
2014年07月23日 05:51撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 5:51
もう少しで以東岳が見えそう。
こっちは東の方向に続く尾根。
2014年07月23日 05:59撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 5:59
こっちは東の方向に続く尾根。
西側。
2014年07月23日 05:59撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 5:59
西側。
あそこを越えていきます。今日は天気回復か?
2014年07月23日 06:00撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 6:00
あそこを越えていきます。今日は天気回復か?
でも、これが最後でした。
2014年07月23日 06:10撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 6:10
でも、これが最後でした。
2014年07月23日 06:11撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 6:11
ガスと強風の縦走は続きます。
2014年07月23日 06:57撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 6:57
ガスと強風の縦走は続きます。
花だけが慰め。
2014年07月23日 07:17撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 7:17
花だけが慰め。
ふしぎとヒメサユリはありません。
2014年07月23日 07:19撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 7:19
ふしぎとヒメサユリはありません。
竜門小屋。きれいな小屋です。このあたり、全く写真を撮る余裕がありません。
3
竜門小屋。きれいな小屋です。このあたり、全く写真を撮る余裕がありません。
中岳近く、久しぶりに出ましたヒメサユリ!
2014年07月23日 09:27撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 9:27
中岳近く、久しぶりに出ましたヒメサユリ!
桜草の仲間でしょう。ヒナザクラ?
2014年07月23日 09:59撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 9:59
桜草の仲間でしょう。ヒナザクラ?
アカモノ?どれも知識に乏しくはっきり断定できません。
アカモノ?どれも知識に乏しくはっきり断定できません。
これはわかります。コイワカガミ。
2014年07月23日 10:12撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 10:12
これはわかります。コイワカガミ。
チシマギキョウ。
2014年07月23日 10:25撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 10:25
チシマギキョウ。
ヨツバシオガマ。
2014年07月23日 10:29撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 10:29
ヨツバシオガマ。
大朝日山頂もこんなものです。
2014年07月23日 10:40撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 10:40
大朝日山頂もこんなものです。
大朝日の小屋です。だれもいません。
2014年07月23日 11:22撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 11:22
大朝日の小屋です。だれもいません。
小屋の周りにもいろいろな花が咲いています。ハクサンフウロ。
2014年07月23日 11:22撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 11:22
小屋の周りにもいろいろな花が咲いています。ハクサンフウロ。
イブキトラノオはいたるところに咲いていました。
さあ下山だ。
2014年07月23日 11:22撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 11:22
イブキトラノオはいたるところに咲いていました。
さあ下山だ。
銀玉水は登山道のすぐ下にたくさん出ています。
1
銀玉水は登山道のすぐ下にたくさん出ています。
下っていくとガスが切れてきました。
下っていくとガスが切れてきました。
山頂は雲の中。
2014年07月23日 12:05撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 12:05
山頂は雲の中。
眺めのいい尾根道を下ります。小朝日が見えてきました。
2014年07月23日 12:13撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 12:13
眺めのいい尾根道を下ります。小朝日が見えてきました。
こっちは相変わらずです。
2014年07月23日 12:18撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 12:18
こっちは相変わらずです。
こっちのヒメサユリはほぼ終わりです。
2014年07月23日 12:18撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 12:18
こっちのヒメサユリはほぼ終わりです。
それでも、これだけ咲いていました。
2014年07月23日 12:18撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 12:18
それでも、これだけ咲いていました。
小朝日の巻き道から。
2014年07月23日 12:44撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 12:44
小朝日の巻き道から。
相変わらすです。
2014年07月23日 12:54撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 12:54
相変わらすです。
古寺山、あれを越えていきます。
2014年07月23日 12:58撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 12:58
古寺山、あれを越えていきます。
振り返って小朝日。これには登りませんでした。
2014年07月23日 13:27撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 13:27
振り返って小朝日。これには登りませんでした。
2014年07月23日 13:27撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 13:27
最後のヒメサユリです。癒されました。ありがとう。
2014年07月23日 13:28撮影 by  EX-Z1080 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
7/23 13:28
最後のヒメサユリです。癒されました。ありがとう。
古寺鉱泉がゴールです。
11
古寺鉱泉がゴールです。

感想

7/21(月)
 新幹線で新潟へ。そして新しくなった「いなほ」で鶴岡へ。海がきれいでした。駅で1時間待って、バスで大鳥に向かいます。宿の夕食にはびっくり。ならんでいるのが山菜や天ぷらや肉の焼き物など。これだけでも十分なのだけれど、イワナの塩焼きだの生牡蠣だのが次々に出てきました。狐穴小屋の小屋番さんに聞かれました。「カキ出た?」「出ました!」「今年初めてだ!」小屋にやってくるみんなに聞いているようです。

7/22(火)
 5時に出発。お弁当をもらって車に乗ります。やっぱりかなりすごいガタガタ道です。30分かかりました。ほかに車は1台だけです。5時半に出発。もうひとり今日同じ小屋まで行く人と出発します。沢沿いの道はアジサイがいっぱい咲いています。草につゆがついているのでだいぶぬれてしまいました。途中の沢で足をすべらせてドボン。今回の悪いことの事始だったようです。1つめのつり橋まで1時間と少し。少し休んで30分で2つ目のつり橋。ぶなの林を少し登って、ジグザグの登りになります。水場がたくさんあるので水筒は必要ありません。
 
 大鳥小屋のベンチで朝食のおにぎりを食べます。そして、ここで気づきました。えっ!サイフがない!。荷物を何回も調べてもない!落とした?そんなはずはない!宿のフロントで清算するときにはあった!そうだ、フロントのところだ。それとも車の中か?あれだけ揺れたから。どうしよう。無一文で山の中!
 冷静になって考えます。電波は通じていません。
 1、ここから歩いて戻る。
 2、大鳥小屋の人に連絡を取ってもらう。でも、小屋にはだれもいないようです。
 3、後から来るであろう人にわけを話して何とか力になってもらう。(ちょっとずうずうしいかもしれませんが。)
 
 とにかく、下るまでの食料などは全部持っているし、必要なのは山小屋の協力費だけだから、とにかく3を第一候補に考えようと考え、待ってみることにしました。すごく時間が長く感られました。事情を話すと帰るまでかかるであろう費用を貸してくださるとか。よかった。何とか行けるかもしれない。京都のJさん、本当に、本当にありがとうございました。このご恩は一生忘れません。
 
 とにかく、先に進みましょう。大鳥池からは急坂です。周りがまったく見えないのでとにかく我慢です。それでもだんだん木が低くなりガスの中から大鳥池が見えてきました。でも上のほうはガスっているみたいです。最初のヒメサユリも見つけました。開けたところになり少し下ります。ここで第2の事件です。車石に乗って転んでしまいました。左手から落ちたようです。大丈夫か?。まず、足は大丈夫そうです。骨折などもなさそうです。手の平をすりむいてしまって血が出ていますが、あとは大丈夫なようです。まださっきのことで動揺しているのでしょうか?慎重にいきましょう。
 
 チングルマが咲いています。でもその先はガスの中です。水場への道標を過ぎ、少し先がオツボ峰ですが、なんとなく通り越してしまったようです。その先の鞍部が以前マツムシソウがきれいだったところらしいのですが、ニッコウキスゲとハクサンイチゲが少しまばらに咲いているだけです。通り越して以東岳へ登ります。このあたりヒメサユリがたくさん咲いています。そして写真を撮ったついでにスマホを見てみると、電波が通じています。さっそく電話番号を調べて、宿に電話してみます。何回か途切れたけれど、サイフは車の中にあったとか。やっぱりあの車の揺れでポケットから落ちてしまったんだ!よかった。これで1つ解決。
 
 以東岳からは風が強くなってきました。砂礫の道を下っていくのですが、風で飛ばされそうになります。ハクサンイチゲやニッコウキスゲがたくさん咲いていますが写真を撮る余裕なんかありません。そのうち少しガスが切れてきました。そろそろ疲れてきたので登り返しがつらい。最後に大きな雪渓をロープにつかまりながら渡ると、ガスの中に狐穴小屋が突然現れました。いろいろあったので疲れきった感じです。
 
 1回のはじっこに場所をとってしばらく休憩。そして夕食。お金を借りた京都の人はまだ来ません。フリーズドライのパスタとカレーのかんづめ、そしてワインです。小屋番さんが飲みましょうというので一緒に飲みました。ネイティブの山形弁スピーカーなので話が良くわからないときもありましたが、楽しいひと時でした。けっきょく京都の人は来ませんでした。連絡先は小屋についてからということだったので困りました。どうやって連絡しようか?

7/23(水)
 少し明るくなってきています。手早くパンとスープの朝食です。するとなんと昨日の京都の人が現れるではありませんか。すぐ近くでビバークしていたとか。大変だったんだ!まずは住所などを伺って再度お礼を言って出発します。周りが良く見えます。草原の山並みと遠くの山の雪渓と小屋と。どんどん登っていくとさらに遠くが見えます。以東岳の山腹あたりまで見えてきまし。ところが北寒江山の山頂から先に進むと再びガスと強風です。このあとずっとガスと強風の中です。途中花だけが慰めでした。竜門小屋で休憩して再び出発です。竜門岳を越え西朝日までの登りが一番風がひどくつらかったです。中岳は巻いていきますがこのあたり再び花が多くなってきました。晴れていればいいんだろうなあ。金玉水の分岐から登っていくと大朝日の小屋です。荷物をおいて山頂往復。そしてだれもいない小屋の前で昼食です。
 
 さあ下ろう。下っていくとガスが切れてきました。でも山頂は雲の中です。眺めが良くて気分のいい道です。ヒメサユリも咲いているのですががもう終わりかけです。少し下って登り返すと小朝日の分岐です。もう疲れました登らずに巻き道を行きます。その先最後のヒメサユリです。いつもはもうとっくに終わっているのだそうです。今回、人の親切とヒメサユリに救われた感じです。
 
 古寺鉱泉に着きます。さあ、ゴールだ!さっそく入浴を頼みますが、もうすぐ団体が来るのでということで断られました。しかたない、そこで、タクシーをたのむと、今行った人と相乗りをしてはどうかというので、車道のところまでいってお願いします。横浜から来られた2世代4人の山行の方々です。快く承諾していただきました。おかげで助かりました。ありがとうございました。出発すると、すぐに団体を乗せたバスがやってきました。「ゆったり、大朝日岳」などと書いてあります。まるで、バスの正面に水戸黄門様の印籠を掲げているようです。なるほど、これがくるのか!これにはかなわん!
 
 ということで、とんでもない山行になってしまいました。でも、みなさん、本当にありがとうございました。教訓!
「お金は、予備を用意しておく!」みなさんもお気をつけください。
 長々と書いてしまいました。最後までお付き合いありがとうございました。
 

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1505人

コメント

お疲れ様です
朝日は竜門山以北は未踏なので、地図を横手に興味深く読ませていただきました。
トラブルの中で無事に縦走できて何よりでした。
袖擦りあうも多少の縁と言いますが道中良き方々と出会われたのは日頃の行いの良さでしょう。
2014/7/24 23:59
Re: お疲れ様です
matchさん、こんばんわ。
今回は、ちょっと参りました。
でも、本当に親切な人とめぐりあうことができたことはラッキーでした。やっぱり、ソロで全てを背負って歩くような人って、他人にも優しくなれるのでしょうね。自分もそうありたいと今回つくづく思いました。

私も竜門から以東の間は歩いたことがなかったので、今回の挑戦となったのですが、天気には恵まれませんでしたが、まあ少しだけ眺められた時間帯があったので、良しとしましょうと思っています。このあたりは、大朝日付近より、もっとゆるやかな草原や笹原の尾根が続く感じです。不思議とヒメサユリはありません。悪天候のせいもあるのでしょうが、小屋意外の稜線で会った人は刈り払いの小屋番さんだけというのもスゴイ!

まあ、花はたくさん咲いていたので、今度は草紅葉でも見に行きたいですね。
2014/7/25 18:50
お疲れさまでした
tsu-pmさま
京都のjtmskです。
あの強風のなか、一日で狐穴から古寺まで下られたのですね!写真もたくさん撮られて・・・、すごいです!
今になりましたが、You Tubeに動画を上げました。
「朝日連峰 以東岳へ」
http://youtu.be/bhhSKIvwoA0
「朝日連峰 寒江山から日暮沢へ」
http://youtu.be/4z_8tXoLv_E
2014/9/15 22:19
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら