巻機山(桜坂〜ヌクビ沢〜井戸尾根〜桜坂)
新潟県
muku-muku
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 1,331m
- 下り
- 1,319m
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| 過去天気図（気象庁） | 2012年07月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
一度はスノーブリッジ上を強硬突破しようと雪渓に上がったが、表面は完全に氷化しており全くフリクションが効かず数歩あるいたところで、命からがら撤退！ やむなく急斜面を大きく巻きスノーブリッジを迂回してようやく対岸のアイガメノ滝にたどり着く。 しかし、この強行軍で著しく体力と筋力を消耗する。
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感想
夏の新潟の山登り、巻機山を攻略するにあたり、コース選定を行う際に水場の無い、炎天下の尾根道を登るよりも、沢の涼やかな風を感じながら、しかも携行する水の心配がいらないと云う理由で安易に沢道を選んだ。 しかし、この選択は大きな間違いであったことが沢登りの序盤で思い知らされた。 まずは、吹上の滝に架かるスノーブリッジ。 雪渓の上部から沢の水面までは6〜8m程あろう大きな雪渓であった。 私は対岸に付けられたルートへ向かうためにその雪渓を横断しようと雪渓の上部にアイゼンも着けずに乗った。 しかし、表面は完全に氷化しており、アイゼンの無しでは全くフリクションが効かず、二、三歩歩いたところで動けなくなった。 これ以上進めばどこかで必ず滑落し、数十メートル滑った挙句に8m程下の沢か岩へダイブ！ 戻るために数歩下るにはさらにスリップしやすく、滑落すれば進んだ場合と全く同じ結果となるだろう。 私は、四つん這いになり、ストックの石突き部分を握って、氷に突き刺しながら命からがら取り付け点に戻る事が出来た。 その後、今度はこの大きな雪渓(スノーブリッジ)を迂回して対岸のルートへ向かう作戦に変更し、滑りやすい草付きの斜面をトラバースした。 これも足を滑らせれば斜面と雪渓の間にはまり、数日間は発見されないだろう。 その次は、急斜面に茂るチシマザサを強硬突破する。 とにかくササが太く密なために(タケノコ採りだったら嬉しいのに…)ストックやらザックやらが引っ掛かり非常に歩きにくい。 そしてやっとの事でアイガメノ滝の右岸に出る事ができた。 その後しばらくは河原を進む事になったが、ヌクビ沢の出会いで最初で最後の遡行者と出会った。 彼が「silverwolf」さんでこの後、行者の滝を過ぎた辺りからルートが不明瞭なところが度々あり、やがて協力して進む事になった。 道すがらに彼のここまでの話を聞くと、一度は割引沢を遡行したが、多量の雪渓で引き返してきた事、途中の沢で落水し、カメラと片耳をダメに(鼓膜が破れていたそうです。)した事など、本当に沢筋の登山の怖さを自身の体験と併せて思い知った。 そして、山頂をめざして登って行くも、私の足は序盤のツケが回って来たようで激しい痛みを伴い、足が上がらなくなってきた。 これでは、「silverwolf」さんにも迷惑がかかると思い、ツエルトでのビバークを決意した。 そこで「silverwolf」さんに自宅の電話番号を託し、先に行ってもらうようお願いしたが「共に主尾根に上がろう」と励まして頂き、迷惑をかけながらもなんとか沢をツメる事が出来た。 その後は体力も回復し、山頂を極め、暑さでヘロヘロになりながらも井戸尾根経由で何とか下山を果たし、「silverwolf」さんと渾身の握手を交わした。 とにかく、沢をなめてはイケナイ。 そして、「silverwolf」さん本当にありがとう。
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