追悼登山は「仙丈ヶ岳」「甲斐駒」を日帰りで
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 2,194m
- 下り
- 2,194m
コースタイム
- 山行
- 8:39
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 9:02
天候 | 晴れ、時々曇り。山頂はガス |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
仙流荘からバスで北沢峠。定刻は6:05ですが、並びが長いと早めに出発します。当日は1便は5:50発、時間を稼げて助かりました。バス乗り場にベンチがあるので番号順にザックを置き順番とりしてからチケット購入の列に並びます。チケットは自動販売機。帰りは最終が16:00、遅れないようにしましょう。 【自家用車】 駐車場は前泊した仙流荘を利用。宿泊しない場合にはバス停の先に公共の無料駐車場があります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース状況】 仙丈ヶ岳は良く整備された登山道。夏は特に危険箇所無いと思います。小学生やそれ以下の子供も登っていました。甲斐駒は「双児山」と「駒津峰」の2つの山で登り返しがあるのでピストンは心折れます。甲斐駒は「直登コース」と「巻き道コース」がありますが、岩に慣れていない方は「巻き道」の方が良いでしょう。「直登コース」は登り向きです。梯子、鎖がついていないので下りに使うのは時間がかかり危険度も高いです。山頂でカップルに直登コースはどうですか?と聞かれたので下りに使うのはきついですよと答えたのですが、そのまま行ってしまいました。自分が直登と巻きの分岐少し手前まで巻き道で下りてきても、まだかなり高い所にいたのが見えました。 (GPSはスイッチ入れ忘れたので過去に全く同じコースへ行った方のを拝借しています。) |
その他周辺情報 | 下山後は仙流荘の日帰り入浴。これは宿泊の湯と同じです。一人600円。22:00までやっているので便利です。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
装備
個人装備 |
ザック(1)
非常用ツエルト(1)
雨具上下(1)
ハイドレーション(1)
ナルゲンボトル(1)
ヘッドランプ(1)
救急キット(1)
昼食(1)
行動食(1)
トレッキングポール(1)
ドライレイヤー(1)
ベースレイヤー(1)
ソフトシェル(1)
携帯電話(1)
カメラ(1)
手袋(1)
靴下(1)
シューズ(1)
コンプレッションタイツ(1)
地図(1)
GPS(1)
磁石(1)
非常食(1)
ショートパンツ(1)
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感想
夏休みを利用して登りがいのある南ア2座にチャレンジ。南アが好きだった父(うちの長男からみて「じいちゃん」としておきます)の追悼登山に妹夫婦と来ることにしたらおじいちゃん子だった長男(といっても社会人ですが)が急遽参加することに。私は仙丈と甲斐駒の2座、その他3人は仙丈のみです。長男の山経験は小学校の遠足で行った高尾山だけ、それに高所恐怖症だというのに大丈夫でしょうか。もちろん山の道具など何も持ってなくて仕方なく着るもの含め全部私の道具を流用。雨具だけは途中のモンベルで購入しました。
出発は北沢峠。バスに並びます。登山者の車がどんどん入ってくるのでザックを置いてまず場所を確保。切符売り場があく頃には長蛇の列です。バスが15分早く出発したのですこし貯金ができました。正味9時間で仙丈ヶ岳と甲斐駒を登頂するにはありがたい余裕です。後半の甲斐駒の方がしんどいのは判っていたので前半で少しでも貯金をつくる作戦です。仙丈ヶ岳までは特に難所もなくガスがかかって展望もなかったので写真もあまり撮らずにさくさく進みます。頂上で写真を撮っていただいたご婦人。私の格好見て「駆け上がってきたら下から1時間半でしょ?」と恐ろしいことを仰る。「いえいえ駆けていないのでそんなに早くないです」と私。山頂はガスガス。360度全部ガスです。展望を楽しむこともなく、時間も押しているのでジェルで補給して小休止の後下ります。小仙丈へ向かう途中で向こうから見慣れた姿が。長男でした。高尾山だけの山経験でも大丈夫のようです。「妹夫婦は?」と聞いたらかなり早い時間にぶっちぎってきたとのこと。なるほど。「山頂は?」と聞かれたので「この先、すぐだよ。」親子の会話、こんなもんです。
下りは登ってくる人とのすれ違いが多く、時間かかります。幼稚園児思われる女の子も登ってきます。将来はスーパー山ガールになりそうです。結局登りとあまり変わらない時間で北沢峠着。なんとか目標の4時間は切りましたが、これからきつい甲斐駒が控えているのでのんびりはしていられません。長衛荘のベンチを借りてジェルで補給、お水を頂いて甲斐駒に出発します。しばらくするとバスの運転手さんが降りてきました。
運「軽快だね。どこへ行って来たの?」(注:ここでどこへ行ってきたのという質問は既にどこかへ登ったというのを前提にした問い、登山者を良く観察してます。この時間に甲斐駒のみの登る人はいません。さすが。)
私「先ほどまで仙丈にいました。これから甲斐駒に登ります。」
運「帰りはどうするの?どこかに泊まるの?」(注:これは黒戸へ下り七丈小屋へ泊まるか北沢峠へ泊まるとこを前提とした問いですね。観察されているの判ります。)
私「いいえ、16:00のバスまでに戻ります。」
運「そうか、頑張ってね」(注:たぶん無理そうだったら指摘されているはずです。どうやら試験合格したみたいだ。)
実際にはもう少し長い会話でしたが、あまり驚いていないところから推察すると同じようなことをする人は他にもいるようです。
さて時間がどんどん押して余裕がなくなってきました。双児山から駒津峰の登りがとてつもなくきつく感じます。同じ方向に行く人はなく、すれ違いの下山者ばかりです。「直登ルート」と「巻き道」の分岐で、どちらに行こうと思案。巻き道から下山してきた女性に挨拶すると「運命の分かれ道ですね。」「そうですね。やはり男は黙って直登ルートですかね。」と軽口叩いたのもそこまで。「直登ルート」に取り付いてしばらくして足が攣りました。このルート、鎖も梯子もないので、どこかで無理をして体を引き上げないと前に進みません。その瞬間、太ももがガチガチに固まってしまいました。急傾斜の岩場でストレッチするわけにもいかず軽くマッサージをして頂上を目指します。なんて遠いのでしょう甲斐駒。前回は黒戸尾根を結構楽に登ったので少しなめてました。天国のじいちゃん、孫には優しいみたいですが、実の息子にはあくまで厳しい。ガスが風に吹かれてどんどん上がってきます。ガスに霞む山頂見えてきました。人の声などしません。もうほとんどの人が降りてます。頂上は私含め3人だけ。一人は私が登頂すると同時に下山開始。展望全くないし、バスの時刻ギリなので休憩もそこそこにざれた巻き道を下ります。途中何人も抜いていきます。皆さんのんびり、北沢峠泊なのでしょう。その中でソロの男性「最終のバスきつそうですね。」私「そうですね、でもまだ急げば間に合いますよ。お先に。」大丈夫だろうかあの人。登りにすれ違いで会ったパーティにも再び遭遇します。双児山では残り1時間。なんとかなりそうだ。北沢峠着15:43。妹夫婦は仙丈からその1分前に帰還したそう。長男は14:00頃下山して余裕でバスの一番の椅子に座ってました。長男は妹夫婦を待つため1時間半も山頂にいたそうです。色んな人との会話楽しかったよと。長男がいた時の山頂は晴れていたそうです。天国のじいちゃんに見守られて初心者の長男含めて全員無事に下山できました。南ア好きだったじいちゃんありがとう!!
【日帰りで仙丈ヶ岳、甲斐駒両方登る方へのアドバイス】
1. バスは一番乗りを狙う
複数台出るときは早く並び(というかザックをベンチに置いて場所取りをして切符購入の列に並ぶ)最初のバスを狙う。
2. コースタイムの60%で歩ける脚力をつける。
CTは仙丈が6時間40分, 甲斐駒が7時間10分, 合計13時間50分なので、休憩込みでCTの65%でギリギリ間に合うペースです。余裕を持って戻るにはCTの60%のペースで行動し、残りの5%を休憩で調整する感じでしょうか。
3. 混雑した日を避ける。
当然1番で登るので下りには登ってくる登山者とすれ違います。ここで全部譲っていると意外に時間をロスします。実際仙丈の登りと下りはあまり時間変わりませんでした。下りでほとんど譲っていたので休憩には良かったのですが、感覚的には7,8分はロスしている感じです。夏休み以外の平日がベストですね。
4. どちらが先か?
甲斐駒の方がきつい(水平距離が短いのにほぼ同じ標高を稼ぐ)ので先に済ませた方が、良さそうです。まあ余裕で帰ってこられる人ならどちらでも大差ないのでしょうが。
5. 荷物を軽く
日帰り前提なら荷物たくさん持つ必要ありません。水も1Lもあれば充分でしょう。今回水は少し多すぎました。1本目終わった後に長衛荘で補給すれば良いわけです。
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