寒天山道から天狗岩南尾根周回
- GPS
- 03:35
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 649m
- 下り
- 730m
コースタイム
天候 | 曇、小雨降ったりやんだり |
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過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス | 市バス公園前または宮谷通、渦森台 |
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた登山道 |
その他周辺情報 | おとめづか温泉 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
昨日の金曜日は移動性高気圧の中心直下にあって、この辺りは穏やかに晴れ渡り、春の温かさに包まれていた。しかし今日は日本海低気圧が東進して、灰色の雲が空を覆い始めている。予報では夕方から雨、明日の日曜日は雨のち曇となっていて、いずれにしても週末はあいにくの天気である。kinuasaの足の状態は改善せず、このシーズンは雪山山行は断念せざるを得ない。いきおい短時間の低山歩きに徹することになるが、天気がよければ少し遠出をして未知の山域に足を延ばしたいところだ。山行計画も、いろいろなパターンで用意して、状況次第で複数の選択肢から最適のプランを採用できるように準備しておいたのだが、今日のこの天気、その計画のどれにしたとしても、雨にやられてげんなり、という結果になりかねない。さっさと登って雨になる前に下山する、ということを最優先に考えるなら、行き先は裏山の六甲を置いてはなかろう。
そんなこんなで、またも自分にとって一番近い取り付き点となる高羽町の上、桜ケ丘から登る。ここのところ、六甲全域で道標がリニューアルされてきているが、この高羽道についてはぼろぼろの年代物が放置されてきた。このルートはもう「戦力外」扱いなのか、と思っていたが、今日、そんな卑屈な思いを払拭させる発見があったのだ。坊主山登山口近くの道標がピッカピカの新しいプレートで再生を遂げたのである。地元民としては妙に励まされる事件なのだ。
修復されて雰囲気一新の崩壊箇所跡を過ぎ、渦森台からの登山口を越えたあたりで、ぽつぽつと雨が降り始めた。おいおい、ちょっと早すぎるぜー。kinuasa曰く、まだ坊主山周回に切り替えられるわよ・・そりゃそうだが、坊主山ばっかりぐるぐる回っているんじゃ、つまらないでしょう。だんだん雨脚が強くなるのを恐れたが、むしろ収まる方向に進んでいるようだ。せめて油コブシの分岐位までは行きたいところだが、と思っていると雨は止んだ。ちょうど坊主山の北からの取り付きと寒天山道方向との分岐点に差し掛かったので、坊主山周回の思いをここで断ち、一路寒天山道へと進路をとる。堰堤下から尾根に上がろうと上を見上げると、何と、真っ青な空が広がっているじゃないか! 結局、この時しかこんな晴れ間はなかったのだが、それでもこれなら行けるぞ、と背中を押された瞬間である。
ところで堰堤下の道標は古いぼろぼろのやつがなおも頑張って立っている状態であり、ロートルの登山者としては、思わずご苦労様と声をかけたい気分になるのだった。
寒天山道は来るたびに手が入って、今日は各所で間伐が進んでいることに目がとまった。おかげで全体に明るさが増して、こんな曇った日にはありがたい。眺めも以前と比べて開けてきている。今日は結局、小雨と縁が切れない一日となりそうで、やんだ雨がまたぽつぽつと降り始めた。何度か降ったりやんだりを繰り返すうちに、油コブシ分岐に到達。ここまでは来れたと安堵する。雨は本降りになる気配がない。迷わず六甲山上へと向かう。アケビのトンネルのところに来ると、山上まであと一息。平坦で石ころの一つもなく踏み固められた尾根上の道を進む。左手の谷を隔てて六甲ケーブル山上駅が指呼の位置に見えている。この先、最後の登りは階段、階段、階段!! 階段を登り切って自動車道路に出ると、背後には瀬戸内海と大阪平野の見事な眺望が開ける。今日はあいにくの天気でくすんだグレーの世界だが、それでも肺活量が倍増したような大きな気分になれる眺め。レストランのある展望台に上がって、東から西へ、阪神間を一望する。
山上駅に入るとちょうどケーブルが到着した。こんな天気でも沢山乗客が降りてきたな、と思ったら、中国人観光客の一行であった。コロナ後の、そして中国人入国制限解除後の観光客がここにもやってきていたのだ。
我々はトイレを借りてすぐに出発。この天気ならピストンではなく、天狗岩南尾根を回って行けそうだ。自動車道路を天狗岩入り口に向かう。いつも登山者や観光客で賑わう天狗岩だが、今日は誰もいない。見事な眺望を十分堪能して、下山を開始する。このルートは芦屋以西の登山路では最も頻用され、きれいに踏まれた道となっている。おかげで歩程もはかどる。やがて傾斜が増して尾根の末端が近づきつつあるのを感じる。ここに西山谷分岐を知らせる道標が立つ。これもリニューアルされてピカピカ。この地点でメインルートの渦森台への稜線路が左に折れ曲がり、直進方向は西山谷への側路なのだが、なぜかササの狩り払いは直進方向、つまり西山谷方向になされていて、メインルートには両側からササがかかっている状態なのである。しかも、西山谷への側路(でも直進方向)が妙によく踏まれているのだ。これでは、間違えて西山谷に降りて行く人も結構出るのだはないか。まあ、谷沿いに寒天橋まで行けるわけではあるが。
我々は順当に稜線道を辿り、最後は大月谷出合に降り立つ。この大月谷は、以前、天狗岩南東尾根を登った時に取り付きに使ったことがある(天狗岩のピークに直接出る東尾根は大月地獄谷の尾根末端から取り付く)。そして久々に寒天橋を渡り、渦森台最上部の住宅街の一角に飛び出した。そろそろウメの季節。渦森台のバス通り横には小さいながらも梅園があり、様々な品種のウメが植えられているので、どんな様子か、立ち寄ってみる。ようやく一部のウメが開花を始めたばかりで、梅見にはちと早いが、開花直後の濃厚な香りに接してしばし幸福感に包まれた。
降るか降るかと終始心配しながらの山行であったが、何とか持ちこたえてくれて、六甲山麓に住まいする有難みを再び噛みしめるkinuasa,asakinuであった。
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