乗鞍岳 剣ヶ峰 第七駐車場〜


- GPS
- 07:57
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 1,426m
- 下り
- 1,423m
コースタイム
- 山行
- 6:26
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 7:58
5:19 乗鞍高原スキー場第七駐車場到着 -6℃
5:43 駐車場出発
6:44 ゲレンデ最上部到着(警告看板前)
9:22 肩ノ小屋到着
9:44 肩ノ小屋出発
10:36 乗鞍岳剣ヶ峰山頂到着
11:08 乗鞍岳剣ヶ峰山頂出発
11:31 肩ノ小屋到着
11:56 肩ノ小屋出発
13:03 ゲレンデ最上部到着(警告看板前)
13:42 駐車場到着
平面距離 14.1km
沿面距離 14.6km
記録時間 08:09:22
最低高度 1,593m
最高高度 3,026m
累計高度(+) 1,500m
累計高度(-) 1,502m
平均速度 1.8km/h
最高速度 6.4km/h
登り歩行時間
駐車場〜肩ノ小屋 3時間39分 5:43〜9:22(休憩含む)
肩ノ小屋〜乗鞍岳剣ヶ峰山頂 52分 9:44〜10:36(休憩なしだが多数の小停止含む)
下り歩行時間
乗鞍岳剣ヶ峰山頂〜肩ノ小屋 23分 11:08〜11:31(休憩なし)
肩ノ小屋〜駐車場 1時間46分 11:56〜13:42(小休憩含む)
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全ルート雪上歩き 駐車場から肩の小屋までスノーシュー 肩の小屋から剣ヶ峰山頂まで10本爪アイゼンとピッケル 肩の小屋から駐車場まで10本爪アイゼン |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
飲料
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
ポール
|
---|
感想
昨年は2月26日に乗鞍岳を目指したが、最初の未圧雪ゲレンデにおけるスノーシューでも10cm程沈み込んでしまう歩行の疲れと位ヶ原から上部の強い向かい風により肩の小屋東脇までで撤退していた。
今年は先週そろそろ乗鞍岳の季節だと思い、ほぼ乗鞍岳専用となってしまっているスノーシューの歩行練習をしておいた。
飛騨の山友さんに乗鞍岳への山行予定があれば一緒させてもらいたい旨を連絡したら、3月4日に再び3県合同山の会集結の運びとなった。
その後、5日の方が風予報が良好なため変更となり、5日なら山友さんの奥様も休日のため一緒に行けるとのこと。
奥様と一緒に歩けるのは昨年3月の美ヶ原以来1年振りとなる。
うちのカミさんも奥様と一緒なら安心だとご機嫌。超健脚でスキーのお二人と一緒ではほぼソロになってしまうので心配なのだ。
最終的に5日は見晴らしが良くない予報になっていたが、そのまま5日決行となった。
自分としては風が弱いことが一番の望みで、晴れ予報なら何の不満もない。ただし、風予報は難しく先週の高ボッチ山は悪い方に、2週間前の黒斑山は良い方に外れていた。
乗鞍高原スキー場第七駐車場に空きはあったが満車に近い状態で車が多い印象だ。昨年と3年前は10台もなかった気がする。
6時くらいから歩き始めたいということで、駐車場で朝食をとるため少し早く出発したが、予想時間より早く到着した。
予定通り朝食をとっていると山友さんから声がかかった。車が到着してヘッドライトを点灯して何か準備している様子が見えていたが、山友さん達だとは思っていなかった。
食べかけのバナナを慌てて押し込んで準備を開始する。
自分が早く到着することを見越して山友さん達も早めに出発したようだ。互いに到着しているのなら、さっさと出発しましょうということだが、毎回自分が最後尾での出発となってしまう。
スノーシューを履きヘッドライトを付けて出発。GPSのログ記録を開始していなかったので少し歩いた所で開始。
従来はこの時点で自分はどんどん離されてしまうのだが、山友さんも立ち止まってログ記録を開始していた。
昨年は第七駐車場からのゲレンデが未圧雪(コース未使用)のためスノーシューでも10cm位沈み込みとても歩き辛かった。
今回はトレースが多くあり、凍っているのもありほとんど沈み込むことがなく、スキーの後ろを同じ速さで進むことが出来る。
登り坂ではスノーシューのヒールリフターを上げて歩行を楽にするのだが、リフターに手をかける際に前かがみになったらザックのボトルポケットからスポーツドリンクが落ちて斜面を滑落していった。山友さんがログ記録開始のためたまたま後ろにいたのでドリンクボトルを回収してもらえたが、凍った傾斜の雪面でペットボトルはゆっくりだが止まることなく滑り落ちていってしまった。
その後は膝を雪面について上半身を前に倒さないようにしてリフターを操作するようにした。
やがて日の出を迎えヘッドライトは不要になった。
かもしかリフト最上部への急登も難なく登り、朝陽がわれわれを照らした。一旦ここで小休憩。
なだらかなゲレンデを左に巻いてゲレンデ最上部を目指す。
ゲレンデ最上部を過ぎるとゲレンデ用の圧雪はなくなりスノーシューやワカン必須の領域となるが、凍っているのもありつぼ足でも歩ける様子だ。
ここで低温のためコンデジの電源が入らなくなった。コンデジを肩ベルトに付けたカメラケースからズボンのポケットに移動して人肌で温めることにした。
この先の急登はかなりの傾斜でシールを貼ったスキーでも逆滑りしてしまう状態で右の樹林帯を九十九折に登る。
過去2回スキー隊についていくことが出来なかったので急登でのスキーの登りや逆滑りを見ることはなかったが、今日は快調に歩けているのかスキー隊がゆっくりと歩いてくれているのか大きくは離されていない。
しかし、太ももは筋肉痛で一歩一歩スノーシューが重く感じられる。
位ヶ原の登り手前で休憩。パンを食べたりゼリー飲料を飲んだりしてエネルギー補給。ここを登り切れば肩の小屋口にあるトイレや肩ノ小屋が見えてくる。
登りは急ではないが長く辛い登りとなる。ただし、風が無い。日差しも暖かく少し汗ばむくらいだ。
スキーのお二人は少し西側を歩いているが真横か斜め前くらいに見えている。
風の無い位ヶ原上部を歩いていると決して楽ではないが、幸せな気持ちになった。
乗鞍岳はとても良い所だが、距離も長いし風があったらきついし登り切れるのか不安も大きかった。
スキーのお二人とは徐々に離れ、前を歩く様子が見えているが、お二人もなかなか到着しない。
しばらくの間あえて前を見ず足元を見て歩き顔を上げるが、全然近づいた様子がない。
そんなことを繰り返してようやく肩ノ小屋に到着した。
目の前には高く急峻な乗鞍岳がそびえている。
エネルギー補給をして、スキー、スノーシューをアイゼンに履き替え、最小の荷物とピッケルを持って山頂アタックに挑む。
3年前とは異なり積雪は少なく、このルートを登れば良いという明瞭なトレースはない。3年前は夏道に近い左側のトラバースだったと思うが、テカテカな状態をまずは直登して高度を稼ぐ。
直登はきつく、時々足を止めて振り返ったり周囲の様子を見る。途中から左にトラバースするが、雪の深い所としかりと踏まないとアイゼンの爪が食い込まない所が混じっている。深い所ではピッケルも根本まで刺さってしまう。
トラバースを終えて蚕玉岳に到着すると景色も変わり、真っ白く大きな窪地と化した権現池を眺める。高山方面、穂高連峰方面どちらも雲が邪魔をして何が見えているのか識別出来ない。
剣ヶ峰はあと少しだが、まだまだ高く大きくそびえて見える。
山友さんは鳥居付近に見えていて、一気に登ってしまいたいが、息ハアハアでも時々足を止めないと前に進めない。最後は10m進んでは止まりの繰り返しとなり、ようやく鳥居をくぐった。
鳥居にはほとんどエビの尻尾は無く、寒々とした光景ではない。今までほとんど無かった風がここでは吹いている。
途中で見えていた大きなガスも晴れたが、穂高連峰や高山方面にあるガスは相変わらずで遠望を楽しむことは残念ながら出来なかった。
近くの眺望は楽しめたし、そんなに寒くもなくたっぷり山頂を楽しむことが出来た。
下りは登って来たルートより右側の夏道に近いルートを下山した。雪の深い所とクラストして固い部分が入り混じっている。
深い部分が少し続き、山友さんが走って下るのを見て自分も真似をしてみたが、急に硬い部分が表れて爪が刺さらず右側に滑り落ちた。5m程滑ってピッケルの刃で自力停止したが、山友さんが右前にいたので身を挺して停止させようとしてくれていた。
いつも何か心配をかけてしまう未熟者で申し訳ないと思っている。
ピッケルの刃は効いたが、体はうつ伏せの体勢にすることが出来なかった。ずいぶん前に百名山関連のTV番組でピッケルワークの解説を見たことはあったがすぐに実践出来るものではないと感じた。
ピッケル使用は2度目で、3年前の乗鞍岳山行のために初めて購入し、乗鞍岳専用となっている。
それまではピッケルの必要となる山には行かないので必要のない物と考えていた。
今回のプチ滑落は危険な場所ではなく、何十メートルも滑ってしまうようなものではなかったが慎重に行動することへの戒めになった。
肩ノ小屋で最後の食事をとり下山を開始することに。
ゲレンデに出るまではスノーシューで歩く方が良いのだが、過去2回ともアイゼンのまま下山しているので自分はアイゼンのまま、奥様はスノーシューで。
暑いのでアウターパーカーを脱ぎ、ザックに詰め込んだ。この冬新調したザックは雨蓋の位置を変えられるので目いっぱい伸ばして防寒着でパンパンになった。
徒歩の二人は過去にこの下山で道迷いの経験があるので、今回は二人で協力して道に迷わずスキー隊にあまり遅れず下山完了したいところだ。
自分の道迷いは三本滝レストハウス脇で中央のルートに入らず左に進む登山者について行ってしまったことと明確なので問題ないはず。問題はそこからの未圧雪路をアイゼンのままで歩けるかだ。昨年は膝くらいまで沈み込んでしまうため、スノーシューに履き替えていた。
トレースのある所を歩けばアイゼンでもほぼ沈むことがなく、たまに20cm程沈む程度で問題ない。
下山を開始してすぐに剣ヶ峰はガスに包まれていて、肩ノ小屋の背景もグレーになっていた。このままどんどん天候が悪化するかと思いきや、時々振り返るとガスがとれて青空が見えたり、時々刻々と変化していた。
位ヶ原から下の樹林帯に入ると日差しが強く風がないので下りでも暑くなりミドルレイヤーのジャケットを脱いで長袖Tシャツになった。ザックの中はいっぱいなのでジャケットを腰に巻き付けて歩く。
手袋も暑いので既に外していた。
少し下って右に川が流れている辺りに来ると下から弱い風が吹き上げてやや寒くも感じるが、着替えるほどではない。
急坂の下りも登り時に通ったルートを使って難なく通過。過去には股下くらいまで埋まりながら通過していた。
日当たりの良い場所では朝と異なり雪面はシャーベット状になって緩んでいた。
12時半過ぎにスキー隊は下山完了と連絡が入っていたが、気付かず奥様に電話が入った。下山後のコーヒータイムの為湯沸かしの都合を聞きたかったようだ。水平な場所を歩いていたので、最後の斜面を下り切れば第七駐車場に到着のはず。
スキー隊に遅れること1時間少しで徒歩隊も下山を完了した。
用意していてもらったコーヒーを駐車場でいただきながら山談義をして帰路についた。
次の3県合同山の会は4月の鏡平になりそうだ。
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