カレンフェルトと大展望の霊仙山☆(榑ヶ畑登山口から周回)


- GPS
- --:--
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,007m
- 下り
- 999m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(R21醒ヶ井駅前交差点より県道17号多賀醒井線に入り約30分) ※トイレは県道17号線沿いの「いぼとり水」に無料駐車場とトイレがありました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
《榑ヶ畑登山口⇔汗拭峠》 工事中の林道を少し歩くと登山道の入口があり、樹林帯の沢沿いを歩くと山小屋かなやがあります。トイレ(100円)もあり、閉店中でも飲料が購入可能です。二合目になる汗拭峠まではコースタイムで20分程度で特に危険箇所はありません。 《汗拭峠⇒今畑登山口》※H26.11現在通行禁止区間になります 汗拭峠から急斜面を下り、沢沿いの道になります。途中で登山道が崩壊していますが、沢の対岸に渡り崩壊箇所を迂回できます。廃村のある落合登山口から林道を歩き今畑登山口に至ります。 《今畑登山口⇒近江展望台》 今畑集落から尾根道で芝峠を経て西南尾根に取り付きます。木々がなく石灰岩が露出した急斜面です。視界を遮るものがないので展望は抜群ですが風の強い時は転倒注意だと思いました。 《近江展望台⇒霊仙山⇒経塚山》 石灰岩に覆われたガレ場の稜線なので足元には特に注意が必要です。目印は少ないですが視界は良く目指す方向ははっきりしているので、基本的にはどこを歩いても問題ないと思います。 《経塚山⇒汗拭峠》 九合目となる経塚山から、二合目の汗拭峠までの榑ヶ畑ルートはよく整備された道で、傾斜地にはロープが設置されている箇所も多く、合目標示が目安にもなるので安心して歩けると思います。 |
その他周辺情報 | 阿下喜温泉『あじさいの里』 大人500円 http://ajisainosato.com/ |
写真
感想
雪山シーズンを目前にして、今の内に未踏の山の下見を済ませておきたいので、鈴鹿山脈の北端に位置する霊仙山に行って来ました。
鈴鹿の山は5月に釈迦ヶ岳でセブンマウンテンを完登して以来、約半年ぶりになります。
自宅から国道307号〜306号〜8号〜21号を走り、醒ヶ井駅前交差点を右折して、県道17号多賀醒井線の途中にある「いぼとり水」の無料駐車場で車中泊しました。
この駐車場から榑ヶ畑登山口までは車で15分くらいで、綺麗なトイレもあって快適でした。
明るくなってから「いぼとり水」を出て、登山口の駐車場に6:20に着くと、なんと私たちが一番乗りでした。
それから10分もしない間に次々と後続車が到着して、私達が出発する6:45には5台ほどになっていました。
駐車場から現在工事中らしい林道を歩いて、すぐに林道から登山道に入る道があり、そこから樹林帯に入ると枯れた沢沿いの道になり、10分ほどで山小屋「かなや」が見えてきました。
朝7時ではまだ開いていないようですが、水で冷やされた飲料は無人販売されているので料金箱にお金を入れて購入可能です。
「かなや」を過ぎると5分ほどで汗拭峠に着きました。ここは榑ヶ畑コースと落合コースとの分岐点になります。
丁度私たちの前を歩いていた先行者がそのまま落合方面へと歩かれて行きましたが、確かにここまで通行規制の案内はなかったように思ったので、私たちも後に続くことにしました。
汗拭峠から軟らかい土の急斜面をロープに捕まりながら、これまで稼いだ高度を吐き出すように下って行くと、台風被害で根っこから引き抜かれたような倒木がいくつも覆いかぶさった沢に降り立ちました。
ここからは平坦な沢沿いの道を歩きますが、いつの間にか先行者の姿は見えませんでした。テープやリボンの目印はありませんが、人が入ってるせいか踏み跡はあるようです。
沢の右岸を歩いて行くと道が崩れてなくなっていましたが、トラロープが対岸方向に伸びているので沢を渡渉して崩壊箇所を迂回するようです。
幸い沢幅は短く水量も少ないので、難なく対岸に渡り迂回することができました。
その後も右岸から左岸へと沢沿いを歩いて、廃村になった集落のある落合登山口に着きました。
ここで初めて落合コースが通行不能と書かれた案内があったので、やっぱり通っちゃダメだったんですね…
林道の終点に工事車両が入っていましたが、この時間はまだ作業はされていないようだったので、そそくさと落合集落を後にして林道を歩いて今畑登山口に向かいました。
登山ポストもある今畑登山口から再び登山道を登っていくと、途中の斜面に家屋が現われてびっくりしました。ここも落合同様に廃村の集落があるのですが、どちらもある程度は手入れがされているようで、とても人が住んでいないとは思えない雰囲気でした。
葛折りの道を暫く進むとやがて歩き易い尾根道になり、標示はありませんでしたが笹峠の開けた平地に着きました。
名前通り以前は笹の茂る峠だった筈ですが、今は鹿の食害によって剥げ地になってしまっているようでした。
笹峠を過ぎると徐々にゴツゴツとした石灰岩が増えてきて、目の前に西南尾根の大きな斜面がその全貌を現し始めます。
生半可でない急な道を両手両足を駆使して目に見えるピークまで登ると、傾斜が2段階になっていて、まだ倍以上の距離が残っています
まだ先があるのかと心が折れそうになるものの、後ろを振り返ると鈴鹿山脈の素晴らしい展望があり嬉しくなりました。
芝峠から約300mの標高差を小一時間かけて、ようやく近江展望台に到着しました。
近江展望台からは御池岳や藤原岳の鈴鹿の山々から、琵琶湖と湖東地区の町並みまでくっきりと見えましたが、それ以上に霊仙山に続くカレンフェルトの稜線が圧巻でした。
軽い小休憩のあと稜線を歩き始めますが、見る分には綺麗な石灰岩の西南尾根も歩くとなると大変です。
目指す方向ははっきりしていますが、特にルートの目印が見当たらないので、なるべく足場のいい岩のない場所を選んでいると、いつの間にかどんどん尾根を外れて下へ下へと降りてしまうので、時折高度を上げながら霊仙山に近づいて行きます。
歩く尾根の左に霊前山の山頂が見えましたが、弧を描くように稜線を伝っていくようです。
いつの間にか石灰岩のガレ場も終わって歩き易い道になると、霊仙山最高点(1,098m)に着きました。
南霊仙と呼ばれる最高点は360°のパノラマで、ここで初めて伊吹山などの北側の展望を見ることができました。
最高点のピークから、まるでゲレンデのような緩やかな斜面を下ると経塚山への分岐の鞍部になり、再びゆっくりと登り返すと二等三角点のある霊前山山頂(1,084m)に到着しました。
時間は11:45なのでスタートから5時間かかりましたが、ちょうどお昼にはいい時間なので、広い山頂の琵琶湖の見える場所で昼食にしました。
3連休の初日ということで多くの人が山頂や最高点で休憩されていますが、山頂周辺が広いので混雑してる感じはしませんでした。
快晴で気温も暖かい頂上でゆっくりして、12:30に下山開始しました。
来た道を戻り、鞍部の分岐点から経塚山へ向かいます。
緩やかに登って経塚山(1,040m)に着くと、標柱には九合目と書かれているので榑ヶ畑コースの九合目になるんですね。
経塚山は複数のコースの分岐点になり、柏原・上丹生方面には立派な避難小屋も見えました。
私たちは榑ヶ畑へと向かい、カレンフェルトの中をなだらかに下って行きますが、今までの山行を思い返しても、ここまでなだらかな大パノラマの稜線を歩いた経験はなかった気がします。
やがて八合目のお虎が池を過ぎ、七合目のお猿岩から六合目へと傾斜のある道になるとやっと下山らしくなってきました。
五合目の見晴台で小休止してから、急な葛折りの樹林帯に入って行きますが、傾斜のある場所にはロープが必ず設置されているので、実に良く整備された親切な登山道です。
落ち葉の多い所もロープがあることで道案内代りになるので、道迷いの心配も皆無だと思います。
四合目を過ぎた辺りから徐々に紅く色付いた木々も現われて、今年はもう山での紅葉は諦めていたのですが、思いがけないサプライズに私たちも夢中でカメラを構えては晩秋の紅葉を楽しめました。
大洞谷源頭から三合目を過ぎて、見覚えのある分岐が見えると、そこが往路で落合コースへと向かった汗拭峠でした。
分岐の案内板周辺をよく見ると、隣の木にビニール袋が巻かれていて、中に入ったメモ用紙に落合コース通行不能と書かれていました。
汗拭峠から少し下って、朝はまだ開店前だった山小屋「かなや」さんが営業されていたので登山バッヂを購入しました。
雪が降ると小屋閉めされるそうで、雪山の霊仙山にまた来たかった私たちは少し残念です。
「かなや」さんを後にして、朝も歩いた沢を少し歩くとすぐに林道になり、14:45に登山口の駐車場に到着しました。
朝に停まっていた車は全て居なくなっていましたが、駐車場からかなり下まで路肩駐車している車があったので、ピークの時はかなりの台数の車が来ていたんだと思います。
帰りは山頂から見た御池岳に近々行ってみたかったので、国道306号線の鞍掛峠を通って登山口の駐車場の下見をして、そのままいなべ市の阿下喜温泉に立ち寄って帰りました。
石灰岩のカレンフェルトや大展望の山頂と、とてもスケールの大きい霊仙山でしたが、まだいくつかの登山ルートもあるし、あのなだらかな広大な山頂が雪があるとどう見えるのかも凄く興味があります。
春の福寿草も有名なので、季節を変えて何度でも来たい素敵なお山だと思いました。
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