上落合橋の駐車場に到着した時点では、置かれている車は1台のみ。静けさに包まれた場内で軽く準備を済ませ、八丁峠とは反対方向へ車道を歩き始める。
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11/30 6:33
上落合橋の駐車場に到着した時点では、置かれている車は1台のみ。静けさに包まれた場内で軽く準備を済ませ、八丁峠とは反対方向へ車道を歩き始める。
30分ほど歩くと、日窒鉱業(現・ニッチツ)の旧社宅の建物群が見えてくる。
入口にはチェーンが張られ、「立入禁止」と書かれた札が下がっているが、ここを通らなければ登山口に到達できないので、通らせてもらう。
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11/30 7:02
30分ほど歩くと、日窒鉱業(現・ニッチツ)の旧社宅の建物群が見えてくる。
入口にはチェーンが張られ、「立入禁止」と書かれた札が下がっているが、ここを通らなければ登山口に到達できないので、通らせてもらう。
「赤岩峠登口」の標識。
余談だが、このニッチツという会社は、この先の雁掛トンネル入口の左脇の県道(埼玉県道210号中津川三峰口停車場線)にある素堀のトンネル前にも柵を設けて立入禁止にしていたりする。つまり、公道(といっても通り抜け不可能な道だが)を封鎖しているのである。鉱山施設への侵入者を防ぐための措置として特別に認められているのだろうか。
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11/30 7:03
「赤岩峠登口」の標識。
余談だが、このニッチツという会社は、この先の雁掛トンネル入口の左脇の県道(埼玉県道210号中津川三峰口停車場線)にある素堀のトンネル前にも柵を設けて立入禁止にしていたりする。つまり、公道(といっても通り抜け不可能な道だが)を封鎖しているのである。鉱山施設への侵入者を防ぐための措置として特別に認められているのだろうか。
平成6年度ニッチツカラオケ大会大滝村長賞のトロフィー。
廃屋を荒らす輩が絶えないのは悲しいことだが、出て行く際にトロフィーを置いていく方もちょっと理解できない。あまり嬉しくなかったのかな?
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11/30 7:05
平成6年度ニッチツカラオケ大会大滝村長賞のトロフィー。
廃屋を荒らす輩が絶えないのは悲しいことだが、出て行く際にトロフィーを置いていく方もちょっと理解できない。あまり嬉しくなかったのかな?
社宅群の中の道を進んで行くと、石垣の上に赤色の「火事用心」と書かれた垂れ幕が下がっており、登山口の目印になっている。
ネットで見た写真では白いボロ布だったと記憶しているので、最近付け替えられたようだ。
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11/30 7:05
社宅群の中の道を進んで行くと、石垣の上に赤色の「火事用心」と書かれた垂れ幕が下がっており、登山口の目印になっている。
ネットで見た写真では白いボロ布だったと記憶しているので、最近付け替えられたようだ。
古い道標。
「左←赤岩神社入口 右→群馬懸上野村ニ至ル 柳瀬鉱業所」という文字が刻まれている。秩父鉱山は昭和12年に日窒鉱業に買収される以前は柳瀬商工が所有していた。
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11/30 7:06
古い道標。
「左←赤岩神社入口 右→群馬懸上野村ニ至ル 柳瀬鉱業所」という文字が刻まれている。秩父鉱山は昭和12年に日窒鉱業に買収される以前は柳瀬商工が所有していた。
その隣には登山者に注意を促す注意書きが。
平成12年に立ち往生事案発生…標識自体はボロボロだが、書かれている内容は比較的新しかった。
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11/30 7:06
その隣には登山者に注意を促す注意書きが。
平成12年に立ち往生事案発生…標識自体はボロボロだが、書かれている内容は比較的新しかった。
この簡素な橋を渡った先が赤岩峠への登山口となる。
準備を整え、いざ出発。
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11/30 7:06
この簡素な橋を渡った先が赤岩峠への登山口となる。
準備を整え、いざ出発。
登山道はすぐに樹林帯に入り、キツい勾配で標高を稼いでいく。
登り一辺倒で、ドッと汗が噴き出す。
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11/30 7:40
登山道はすぐに樹林帯に入り、キツい勾配で標高を稼いでいく。
登り一辺倒で、ドッと汗が噴き出す。
登れども登れども急坂が続く。
そろそろ峠かなと思って見上げた眼前には、未だ続く急勾配…
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11/30 7:48
登れども登れども急坂が続く。
そろそろ峠かなと思って見上げた眼前には、未だ続く急勾配…
ようやく赤岩峠に到着。
登山口付近で準備に少々手間取ったので、所要時間は実質50分程度か。
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11/30 8:03
ようやく赤岩峠に到着。
登山口付近で準備に少々手間取ったので、所要時間は実質50分程度か。
峠に展望はないが、立木に道標が付けられていた。
今回は赤岩尾根に集中したいので、大ナゲシはまた今度。
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11/30 8:04
峠に展望はないが、立木に道標が付けられていた。
今回は赤岩尾根に集中したいので、大ナゲシはまた今度。
まずはガレ場の急登となるが、ここまでキツい登りをこなしているので大したことはない。
登り切るとルートは右に折れるが、左側に展望の良さそうなピークがあるので寄って行くことにする。
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11/30 8:12
まずはガレ場の急登となるが、ここまでキツい登りをこなしているので大したことはない。
登り切るとルートは右に折れるが、左側に展望の良さそうなピークがあるので寄って行くことにする。
左側のピークから浅間山を遠望。
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11/30 8:16
左側のピークから浅間山を遠望。
こちらは八ヶ岳。だいぶ冠雪している。
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11/30 8:17
こちらは八ヶ岳。だいぶ冠雪している。
これから登る赤岩岳。
近く見えるが、本当にすぐ登れてしまう。
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11/30 8:17
これから登る赤岩岳。
近く見えるが、本当にすぐ登れてしまう。
尾根に取り付くと、いきなり岩登りとなる。
目印もあり特に難しい岩場ではないので、問題なし。
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11/30 8:20
尾根に取り付くと、いきなり岩登りとなる。
目印もあり特に難しい岩場ではないので、問題なし。
登山道では基本的に目印のテープやリボン、ペンキ等を追っていくのがセオリーだが、この山域はその数が極端に少ないので注意が必要。
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11/30 8:31
登山道では基本的に目印のテープやリボン、ペンキ等を追っていくのがセオリーだが、この山域はその数が極端に少ないので注意が必要。
ものの十数分で赤岩岳に到着。1,570メートルピークで、三角点などは埋設されていない。山名の由来は、後ほど。
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11/30 8:32
ものの十数分で赤岩岳に到着。1,570メートルピークで、三角点などは埋設されていない。山名の由来は、後ほど。
山頂から浅間山方面。
写真左に見えるピークが大ナゲシである。
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11/30 8:33
山頂から浅間山方面。
写真左に見えるピークが大ナゲシである。
ここからは尾根を歩き、急峻なピークをいくつも越えていくことになる。この岩場は中央を直登する。
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11/30 8:36
ここからは尾根を歩き、急峻なピークをいくつも越えていくことになる。この岩場は中央を直登する。
これが赤岩岳の山名由来となった煉瓦色の岩。
尾根上では頻繁に見掛けるが、山麓でも同じような岩が見られるのかは不明。
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11/30 8:40
これが赤岩岳の山名由来となった煉瓦色の岩。
尾根上では頻繁に見掛けるが、山麓でも同じような岩が見られるのかは不明。
この辺りにはケルンが多い。
道標の代わりとして積まれているのだろうか。
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11/30 8:42
この辺りにはケルンが多い。
道標の代わりとして積まれているのだろうか。
アップダウンを繰り返しながら、尾根上の道を進んで行く。
この辺りには特に迷いそうな地形はない。
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11/30 8:48
アップダウンを繰り返しながら、尾根上の道を進んで行く。
この辺りには特に迷いそうな地形はない。
突如立ちはだかる1,583m峰の前衛峰。
直登できそうに見えるが、単独行なので無理は禁物。
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11/30 8:57
突如立ちはだかる1,583m峰の前衛峰。
直登できそうに見えるが、単独行なので無理は禁物。
左下方に目を遣ると、真新しいフィックスロープが…
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11/30 8:58
左下方に目を遣ると、真新しいフィックスロープが…
古びた残置ロープに新しい仲間(?)が加わり、いくぶん頼もしく見える。
この日は前日の雨で岩が濡れておりスリップが怖かったので、有り難く使わせてもらった。
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11/30 8:58
古びた残置ロープに新しい仲間(?)が加わり、いくぶん頼もしく見える。
この日は前日の雨で岩が濡れておりスリップが怖かったので、有り難く使わせてもらった。
登り切って支点を確かめると、2本のボルトでしっかりと固定されていた。当面は頼っても問題なさそうだ。
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11/30 9:01
登り切って支点を確かめると、2本のボルトでしっかりと固定されていた。当面は頼っても問題なさそうだ。
日当たりの良い場所で小休止。
行動食用に持ってきた大学いも「風」大福。食べてみると単に芋あんの入った大福だった。なかなか美味い。
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11/30 9:10
日当たりの良い場所で小休止。
行動食用に持ってきた大学いも「風」大福。食べてみると単に芋あんの入った大福だった。なかなか美味い。
いよいよ赤岩尾根の核心部、1,583m峰が出現。
この巨大な岩峰は巻くことが出来ないので、岩壁を登って越えなければならない。
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11/30 9:16
いよいよ赤岩尾根の核心部、1,583m峰が出現。
この巨大な岩峰は巻くことが出来ないので、岩壁を登って越えなければならない。
まずは取り付き。
足元に張られた残置ロープを使ってトラバースといきたいところだが、だいぶ擦り切れていて信頼性が低いので、もう少し下方へ下って岩壁を自力でトラバース。別段難しくはない。
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11/30 9:19
まずは取り付き。
足元に張られた残置ロープを使ってトラバースといきたいところだが、だいぶ擦り切れていて信頼性が低いので、もう少し下方へ下って岩壁を自力でトラバース。別段難しくはない。
この場所は振り返って撮影。
飛び降りるにはちょっと高さがある段差で一見難しそうに見えるが、岩の隙間に足掛かりが豊富にある。慌てずに三点支持で降りれば問題なし。
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11/30 9:19
この場所は振り返って撮影。
飛び降りるにはちょっと高さがある段差で一見難しそうに見えるが、岩の隙間に足掛かりが豊富にある。慌てずに三点支持で降りれば問題なし。
さて、見上げる岩壁。結構な高さがある。
フィックスロープが見えるが、古びていて頼るのは危険。幸い、ホールドは豊富にあるので、自力で登る。
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11/30 9:22
さて、見上げる岩壁。結構な高さがある。
フィックスロープが見えるが、古びていて頼るのは危険。幸い、ホールドは豊富にあるので、自力で登る。
登り切ったら上方を見上げながら右側へ。
赤色の目印が見えたら、そこを目指して攀じ登っていく。中盤を過ぎると左手に残置ロープがあるのでそちらへ向かい、このロープの支点となっている立木を掴める位置まで攀じ登る。
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11/30 9:24
登り切ったら上方を見上げながら右側へ。
赤色の目印が見えたら、そこを目指して攀じ登っていく。中盤を過ぎると左手に残置ロープがあるのでそちらへ向かい、このロープの支点となっている立木を掴める位置まで攀じ登る。
立木を掴み、振り返って景色を撮影。良い眺めだ。
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11/30 9:28
立木を掴み、振り返って景色を撮影。良い眺めだ。
足下を撮影。なかなかの高度感。
後はそのまま天井まで上り詰め、天井付近の立木に手をかけながら右手にトラバースしていき、立木のテープを目印に屋根に上がる。
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11/30 9:28
足下を撮影。なかなかの高度感。
後はそのまま天井まで上り詰め、天井付近の立木に手をかけながら右手にトラバースしていき、立木のテープを目印に屋根に上がる。
登り切ったところが1,583m峰の最高点である。
山頂を示す標識などはないが、石標などが埋設されている。
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11/30 9:34
登り切ったところが1,583m峰の最高点である。
山頂を示す標識などはないが、石標などが埋設されている。
核心部を過ぎると再び尾根歩きとなる。
ここからは迷い込みやすそうな支尾根が多く現れ、慎重にルートを探っていく必要がある。自分も写真の場所で支尾根に引き込まれて大きな段差を下ってしまい、肝を冷やした。ここは左に折れる踏み跡を追うのが正解。
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11/30 9:50
核心部を過ぎると再び尾根歩きとなる。
ここからは迷い込みやすそうな支尾根が多く現れ、慎重にルートを探っていく必要がある。自分も写真の場所で支尾根に引き込まれて大きな段差を下ってしまい、肝を冷やした。ここは左に折れる踏み跡を追うのが正解。
P4は樹林帯のピークで、こちら側からだとあまり特徴がない。
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11/30 10:05
P4は樹林帯のピークで、こちら側からだとあまり特徴がない。
続くP3、P2のピークは、直登せずに巻きながら越えて行くことができる。
ところで、ここに至って突然、人の気配が…
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11/30 10:27
続くP3、P2のピークは、直登せずに巻きながら越えて行くことができる。
ところで、ここに至って突然、人の気配が…
話し声が聞こえる。子供の声?どうやら家族連れのようだが…
声の主を耳で追っていると、真新しいピンクのリボンが目に付いた。ごくごく最近付けられたもののようだ。
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11/30 10:35
話し声が聞こえる。子供の声?どうやら家族連れのようだが…
声の主を耳で追っていると、真新しいピンクのリボンが目に付いた。ごくごく最近付けられたもののようだ。
話し声の主はやはり家族連れの4人パーティで、話を聞くとどうやら八丁峠から両神山に登るつもりが、分岐を間違えてこちらに入り込んでしまったらしい。樹林の中で一際目立つピンクのリボンを追うあまり、道標や看板の注意書きを見落としてしまったようだ。
ところで、自分もピンクのリボンを追っていたらP1のピークを巻いてしまったらしい。P1から両神山を撮るつもりだったのだが…
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11/30 10:46
話し声の主はやはり家族連れの4人パーティで、話を聞くとどうやら八丁峠から両神山に登るつもりが、分岐を間違えてこちらに入り込んでしまったらしい。樹林の中で一際目立つピンクのリボンを追うあまり、道標や看板の注意書きを見落としてしまったようだ。
ところで、自分もピンクのリボンを追っていたらP1のピークを巻いてしまったらしい。P1から両神山を撮るつもりだったのだが…
ほどなく、八丁峠に到着。
ここからは一般の登山道を下る。
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11/30 11:01
ほどなく、八丁峠に到着。
ここからは一般の登山道を下る。
戻ってみると、駐車場は満車で、路上駐車も。
さすが百名山、といったところか。
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11/30 11:25
戻ってみると、駐車場は満車で、路上駐車も。
さすが百名山、といったところか。
両神山を撮り損ねたので、帰りしな林道の脇に車を停め、ギザギザの山容をカメラに収める。
逆光に浮かぶシルエットに、得も言われぬ神々しさを感じた。
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11/30 11:51
両神山を撮り損ねたので、帰りしな林道の脇に車を停め、ギザギザの山容をカメラに収める。
逆光に浮かぶシルエットに、得も言われぬ神々しさを感じた。
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