愛宕山 表参道から月輪寺経由


- GPS
- 07:01
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,169m
- 下り
- 1,240m
コースタイム
- 山行
- 5:49
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 6:52
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
2023年6月24日(土)
愛宕山(京都府)参詣登山
火防の神様、愛宕神社表参道の登山口となる二の鳥居を午前9時40分にスタート。二の鳥居まではJR嵯峨嵐山駅から徒歩で試峠を経由して1時間ほどかかった。試峠でいささか体力を奪われた。さて、登山口を出発してすぐに愛宕山にかつてあったケーブルカーの軌道跡を参道横に見ることができる。まだ余裕はある。
登山開始してからも風がなくとにかく蒸し暑い。昨年の夏の京都トレイル鞍馬寺・鞍馬山コース思い出す。あの時は暑さで途中棄権した苦い記憶がある。愛宕山はひたすら上り道を歩く。時折水平道が現れるのがうれしい。ところどころで京都市街を見渡せるスポットがある。渡月橋辺りの桂川の美しい曲線も見える。参道脇には愛宕神社までの距離を表示する板碑型の丁石と地蔵型の丁石が立っているのがおもしろい。丁石は鳥居元の一の鳥居を起点として五十丁ある。
二の鳥居を出発して約30分で三合目小屋に到着した。
三合目小屋を10時15分に出発というか素通り。茶屋跡の案内板があるところがちょうど50丁の真ん中の25丁目あたりとなる。三合目小屋から25分も歩くと京都市街を見渡せる場所に出る。ちょうど桂川が美しく曲線を描く、嵐山の渡月橋辺りも見ることができる。途中五合目小屋、七合目小屋もあるが、どちらも登山者で満杯。愛宕山はすごく人気のある山ということが分かる。人の行き来が絶えない。それでもスニーカー登山で行くと痛い目に合う山。それなりの装備で登山する必要がある。
参道の板碑丁石については刻まれている漢数字は読めるが、石仏丁石については文字が磨滅しているせいか判読不能のものが多い。三合目小屋から45分で「水尾の別れ」の分岐地点に着いた(午前11:00)。二の鳥居登山口から約1時間20分かかった。
「水尾の別れ」の分岐を出発。必ず休憩場所には登山者が休憩している。「樒(しきみ)売場の小屋(ハナ売場)」を過ぎる。板碑型丁石、地蔵型丁石を参道脇に見つつ歩く。展望のきく場所からは「サンガスタジアムby KYOCERA」も見える。
午前11時20分に総門(黒門)に到着。この黒門は愛宕神社の神宮寺であった白雲寺の総門であった。慶応四年(1868)の神仏分離令により白雲寺は破却された。この黒門は白雲寺の遺物の一つでもある。京都側の総門でもあったことから「京口総門」とも呼ばれたともいう。
白雲寺はまた、明智光秀とも関係が深い。天正十年(1582)5月28日、中国地方の毛利氏と交戦中の羽柴秀吉を援護することを織田信長から命ぜられた明智光秀が、戦勝祈願と連歌会に参加するために愛宕神社に参詣した。
光秀は愛宕神社でおみくじを引き、最初の2回は凶であったが、3度目にして大吉を引き当てたという。
その夜、白雲寺にして連歌会を催し、有名な「ときはいま天(あめ)が下(した)しる五月(さつき)哉(かな)」の歌を詠んだ。「とき」は光秀の出自「土岐(とき)氏」のことであり、今まさに明智(土岐氏)が天下を獲る五月となった」という意味であるという説もある。この時点ですでに光秀は主君である信長を倒すことを決意していたということであろうか。
とにかく翌朝、光秀は居所である亀岡城に戻り、そして夕刻、光秀は信長が止宿する本能寺に向けて進撃を開始する。
この白雲寺の遺構を忍ぶものは黒門以外にはない。ちなみに光秀が本拠地亀岡から愛宕神社に行き来した道は「水尾の別れ」の分岐であろう。
黒門を過ぎ、燈籠が立ち並ぶ石段を上りきると「愛宕神社」の額がかかげられている鳥居が現れる。さらに進むとやっと「愛宕大神」の額が掲げられている愛宕神社の拝殿に着いた。午前11時40分であった。二の鳥居登山口からはちょうど2時間かかったことになる。
拝殿は意外に簡素なものである。奥の方にもぐるりと回ることができる。それぞれお参りする拝殿がある。正面の拝殿に戻り、愛宕神社の火防のお札を買い求めた。
下山は「月輪寺道」をたどることとする(午前11時55分)。石段を下りて左手に「月輪寺道」道標がある。
月輪寺道」道標から「月輪寺」方面に下山する(午前11時55分)。
木の根や石がごろごろしている山道である。表参道よりも歩きにくい。ひたすら下るのみ。展望箇所もほとんどない。途中で昼食をとる。
1時間ほどで月輪寺に到着(午後12時50分)。通行料(維持費)300円が必要。まるで関所のよう。しかもやたら立ち入り禁止や注意書きの張り紙、案内板、ロープ類が目立つ。通行料のみ払い立ち去る。
月輪寺からすぐのところの山道で鹿と遭遇。崖下から山道に現れ目の前をゆっくりと通り過ぎて山側の方へ消えていった。
2時間ほど退屈な山道を下り林道に下り立つ。林道降下地点には「空也滝」の案内表示が多くある。右手の沢沿いに道が作られておりそちらを進む(13時35分)。愛宕山「月輪寺道」道標から1時間40分ほどかかった。
空也滝には不動明王が祀られている。滝のそばは涼しい。しかし、やたら外国人の集団が来ている。空也滝から帰りの林道でも滝の場所を外国人にスマホを見せられながら日本語で聞かれた。何か外国人旅行者向けのサイトに載っているのだろうか。
空也滝を見て再び林道に下り立ち。林道を下ってゆく。途中、東海自然歩道の分岐に出る(14時10分)。そこから10分ほどで登山開始地点の二の鳥居に戻ってくることができた(14時20分)。二の鳥居から愛宕山・愛宕神社、月輪寺、空也滝を経て二の鳥居まで戻ってくるのに4時間40分ほどかかったことになる。
⇒試峠⇒一の鳥居15:00⇒化野念仏寺15:10〜15:30⇒愛宕街道⇒二尊院15:50⇒落柿舎15:55⇒
二の鳥居から清滝川にかかる「渡猿橋」を渡る。ここからの急坂が愛宕山帰りの肉体にはきつい。さらに試峠の急坂も体にこたえる。暑さも重なりへろへろの状態で「一の鳥居」にたどり着く(15時00分)。
ここからは愛宕街道を嵐山まで下ってゆく。時間に余裕がったので途中、「化野念仏寺」に立ち寄った。
二尊院辺りで急に観光客(特に外国人観光客)が増えてきた。気持ちに余裕がなくなり、二尊院も落柿舎が外から眺める程度ですます。一の鳥居から1時間20分(途中、化野念仏寺に立ち寄る)ほどかかってJR嵯峨野線嵯峨嵐山駅にたどり着いた(16時20分)。
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