奥利根 楢俣川洗ノ沢から笠ヶ岳
- GPS
- 11:46
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 1,607m
- 下り
- 1,604m
コースタイム
天候 | 曇りのちガス 一時小雨(雷雨なし)片品村28℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
入渓は林道のヘアピンカーブから踏み跡があります。 最初500m単調なゴーロのあと倒木のかかる2段8m階段状で、上段は残置ロープあり。その上4mナメは右壁から。 その先1150位までが1km以上、長く単調なゴーロ歩き。途中で左岸の登山道尾根に脱渓する記録が多いですが、それだとショボ沢で勿体ないです。 1150から少しずつ岩盤が発達し、ハイライトは1250前後からの白ナメ。恋ノ岐川によく似てますが川床が白系で模様付きでした。1250左岸に大きなテン場あり。1330位までナメに癒やされた後は1500まで無数の小滝が続き、滑りやすい黒に岩質が変わってヌメリも出てきますが、1本を除いてフリーで登れます。高巻いた1380滝は大きくて見応えあり、巻道もしっかりしてました。 1500より巨大ゴーロで登り辛い渓相に。しかしワーストは1600〜のヤブ。殆ど屈んだ姿勢で張り出す枝と戦いながら1kmD+250m上げるのに絶望の2時間(自分がヤブに慣れてないのもあり)。1830位の大岩より先コメツガ幼木のヤブを細い沢型に沿って空中ヤブ漕ぎ30分。沢源頭の草つきに出て、お花畑が広がるもつかの間さらに灌木とシャクナゲ帯を突破。 すると突然ロックガーデンが開けます。蛇紋岩でフリクションは効きませんが、ガバ豊富で快適ボルダリング。タカネナデシコ+イブキジャコウソウ開花期でピークは過ぎてますがピンクの群落が沢山。これだけのナデシコ群落は初めて見ました。 1級上でロープは使わず。故ひろた氏の遡行図を参考にしました http://sonosoranoshitade.web.fc2.com/sonosoranoshitade6/sennnosawasokouz.jpg |
写真
装備
個人装備 |
7mm30m(不使用)
ラバーソール
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感想
今年の沢はじめは5時スタートで林道歩きから。橋まで行かずヘアピンカーブ右手にて入渓する杣道を発見。単調な河原歩きから間もなくして広い釜とトロ、そして倒木のかかった2段滝で眠気が覚める。深山の雰囲気で映えますが階段状で2段目には残置ロープまであって、ヌクビ沢みたく破線コースでも良い位の出始め。その後1kmまたずっとゴーロが続いて、左岸を並行する登山道尾根が離れ出すまでに見せ場が全くなく魚影もほぼなし。
そこで脱渓することも可能ですが、我慢して上流へ進むと長いゴーロに混じって岩盤が出始め、1250から上で見事なナメに出会いました。恋ノ岐川そっくりで一回り小さくした感じですが断続的に700mほど続き、川床が白っぽいマーブル模様。この区間のナメは事前調べであまり出て来ず、予想してなくて嬉しいサプライズでした。途中大きなテン場があり、5mナメ滝では釜で足つかず泳ぎました(水量多めかも)。
その後またゴーロとなるも1380で水飛沫と轟音が聞こえ始め大きな滝が。ひろた氏の記録では6m滝となってますが高低差10mありそう?で見応えたっぷりでした。滝壺直下へ進んでから左岸をよじ登ると明瞭な巻道があって手前から巻いてる様子。落口へもすんなり出れます。その先は岩が黒っぽく、遡るにつれてヌメリも多くなりラバーでは小難しい所もありつつ、フリーでサクサクと登れる小滝が無数に続きました。
しかし核心はさらに先でした。1600位から灌木の枝が引っかかるようになり、沢幅は狭くかがんだ姿勢で進む羽目に。灌木の垣間から見える稜線の遠さに絶望。1700では10m/分しか進めず、ヤブは激しくなる一方で時間だけが過ぎて行く。1830付近に記録通り沢筋に1mくらいの大岩を発見。右岸の細い沢筋に入りましたがコメツガ幼木の酷いジャングルで、今度は屈むと進めないので横を這う幹を綱渡りして空中ヤブ漕ぎ。枝の反発に抗わない方向に薄い踏み跡が出て来たので、追って漕いでいくと目印の大岩が見え、やがて源流の一滴がある草付き斜面に出ました。キンコウカが一面咲いていて晴れていれば天国ですが小雨。
ツメて行くと今度は灌木とシャクナゲのコンビが阻む。幸い短く20分弱で脱出するとおーー、ロックガーデンだ。蛇紋岩だけどガバ豊富なボルダリングで、ヤブから抜け出た開放感もあって楽しい所でした。さらにサプライズが。タカネナデシコがあちこち群落を作っており、北アもピンク系のコザクラ等が集まるお花畑はあったけどナデシコだけ何でこんなに…?って思うほど集中して咲き誇ってる。笠ヶ岳頂上標識がピンク色の理由も分かりました。
登山道下りの出だしは雨でツルツルのガレ場で、振り返るとまるで早池峰山みたい。湯の小屋へは9kmと長い尾根で17時下山。自分にとっては色々な要素があって充実した遡行でした。
コメント
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洗ノ沢楽しそうですが、詰めの藪漕ぎがかなりきつそうです。登り9時間、復路2時間半のロングのワンデイ!
いつも頑張りますね。どうもお疲れ様でした。
hareharawaiより
返信遅くなりました💦1380滝あたりまで行って戻って登山道にエスケが手軽ですね。でもここヤブ漕いだ後の開放感と岩ガーデンは結構楽しかったので、泊りありかなとも思いました。
ヘイヅル沢やその奥は興味あれど、ソロではなかなか手が出ず宝川になっちゃいます😂
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