【北見山地】三角点沢三ノ沢左俣[チトカニウシ山東面直登沢]遡行・熊ノ沢川右俣下降
- GPS
- 07:56
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 921m
- 下り
- 787m
コースタイム
- 山行
- 7:56
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:56
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・熊ノ沢沿いの林道は、600m左岸枝沢を渡るところまで車で入れる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
遡行図と記録参照 |
その他周辺情報 | ・チトカニウシ山周辺は国有林であり、下記の地図に詳細な地名が記載されている。 https://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/keikaku/other/attach/pdf/abasiriseibu-10.pdf ・出発地周辺は陸上自衛隊遠軽駐屯地の訓練宿舎だったようだが、最近使われている気配はない。 ・チトカニウシ山にある三角点名は、千登蟹山。 |
写真
装備
備考 | ・ラバーソール適 |
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感想
【計画の経緯】
前日に、2日連続で登るつもりで音更川流域へ行ったが、あんまり面白く無い山域だったのと、意外に雪渓が少なかったので、この日は「北海道の山と谷3」でわざわざ未遡行の沢として紹介されている、チトカニウシ山東面直登沢へ行ってみることに。
【記録】
○アプローチ
下山予定の熊ノ沢へ車を置きに行くと、意外に奥まで車で入れてラッキー。道普請したばかりの跡もあり、ちょうど良いタイミングだったようだ。Takenaka車を置いて、レンタカーで陸上自衛隊遠軽駐屯地の訓練宿舎方面へ。が、こちらの道は荒れていて、あまり奥まで入れずに駐車。
ここは何故か虫(ヌカカ?)が多く、不快な場所だったが、仕方なくここで出発準備をし、歩き始める。訓練宿舎には独特の雰囲気があったが使われている気配はなく、適当に奥まで行き、多少藪を漕いで奥白滝林道へ出る。奥白滝林道は、はじめは車でも通れそうな林道だったが、進むにつれ荒れていき、最後には沢を歩いた方が速いくらいになる。最後の堰堤を越えて本格的に入渓。
○遡行
589m二俣を左の三ノ沢に入ると、左岸を上流に向かう獣道を発見。これを辿れば楽に上流へ行けるかと思って辿ってみたが、上へいってしまって藪っぽくなり、結局藪を下る羽目になって、タイムロス。獣道の利用は計画的に。
気を取り直して遡行すると、いくつか滝が出てくるが、いずれも快適に直登。これらを「巻いた方が早いだろう」などと書いている北海道の山と谷の執筆者は、センスがない。
675m二俣は左に入ると、沢がゴルジュ状になる。ここは雪渓が残りやすい場所のはずだが、雪渓は皆無。これはありがたい。760mの1:8二俣が問題の場所で、北海道の山と谷3では「直登沢は、函の中に左岸から注いでくる枝沢のどれかのようだ」と書かれているが、この760mの右が直登沢かつ本流であり、枝沢ではない。水量や地形図の等高線から、正面のルンゼが本流でも直登沢でもないことは明らかなのに、やはりこの執筆者にはセンスがない。
さて、760mを右に入ると9m滝があり、結構立っているが、ラバーソールならフリクションが最高。快適にフリーソロし、フェルトの後続にはお助け紐を垂らしておいた。以降は820m二又まで快適な滝がこれでもかと連続し、まるで谷川岳の沢のように開放的で、素晴らしい。
820m二又は両側は滝だが、左の本流の滝は登れそうにない。右の滝を登ってトラバースし、本流に戻る。するとまたしても快適なナメと小滝が連続し、素晴らしい渓相。
970m1:2二又は、右の方が水量が多いが、直登沢は左なので左へ。この先にある階段状ナメ滝も美しく、大変癒される。が、これが終わると急に険悪そうなゴルジュとなる。何が出てくるかと期待半分不安半分で進むが、意外にも快適に登れる滝ばかりでゴルジュは終了。その後も問題なく楽しく登れる滝が続いて、いつしか源頭の様相に。
山頂まで行くのは藪漕ぎが面倒そうなのでやめることにして、水がなくなった時点で左のルンゼを選択。獣道を辿って楽をしようと思ったが、結局こちらも最後は厳しい藪漕ぎになる。それでも山頂に行くのに比べたらだいぶ楽だったはずである。
○下降
尾根を越えても藪漕ぎは続き、暫く下ったところで漸く沢型が出てくる。こうなればペースは上がり、どんどん下っていく。この沢は、予想した以上に滝の少ない沢で、本当にハイペースで下れ、つまらないが有難い。そしてTakenakaの沢下降ペースは非常に早く、遡行図を描いていると完全に置いてかれる。
677mの二俣を過ぎたあたりから渓相が良くなり、小滝が出てきて多少のアクセントとなる。最後は堰堤が出てきたところで径路も出てきて、これを少し歩けばTakenaka車に到着。石北トンネルから吹いてくる冷風が印象的だった。
Takenaka車に乗ろうとしたら、なんと鍵をレンタカーの方に置いてきてしまったとのこと。不幸中の幸い、時間はあるし、歩けないほど遠くもないので、Takenakaに責任を取ってもらってレンタカーまで行ってもらった。
【感想・総評】
北海道の沢のバイブルとも言える「北海道の山と谷」でわざわざ未遡行として紹介される沢がどんな険谷なのだろうと身構えていたが、実際は悪さはほぼなく、快適で楽しい沢だった。拍子抜けな感じはあるが、ともかくしっかり記録を残すことができて満足である。それにしても、この程度の厳しさならば遡行できる人は多くいるだろうに、北海道においてこのような沢登りをする人が殆どいないということが実感された。
今回のルートは、北見山地における快適で楽しい日帰り沢登りルートとしてお薦めである。道外からわざわざ行くような沢ではないが、道内の方、もしくは日高や大雪の沢からの転進する方には良い選択肢であろう。3級下程度。
紋別観光も含めて5日間楽しかったです!
ありがとうございました。
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