藪&残雪の川桁山と観音寺川の桜


- GPS
- 06:28
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 829m
- 下り
- 955m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
4~5台ほど停められます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山道概況】 1)千石川登山口〜1,192m峰(スキー場分岐) 登山口からしばらくは林道を通ります。 林業の作業道が枝分かれしていたりしますので迷いこまないように。 川から離れていくと、右手に平坦な地が現れ、目の前に尾根が見えますが、登山道はその尾根とその尾根の向こう側にある沢との間を通って行きます。 ピンクテープが少ないながらもありますので、目印になります。 登山道が尾根に沿うようになると、20cmほどの残雪が続くようになります。 傾斜が急なので、チェーンスパイクを使用しました。 稜線に出ると、やがて方向の書かれていない道標が立った分岐に出ます。 2)1,192m峰(スキー場分岐)〜山頂 山頂から伸びる尾根を進んでゆきます。 激藪というほどではありませんが、笹や木の枝、倒木などで道が若干不明瞭です。 ピンクテープも見当たらず、雪渓から夏道に戻るときは夏道を探すことになります。 残雪も部分的にあり、風下に雪庇が出来ていますので要注意。 3)山頂の稜線 山頂は1m以上の残雪に埋もれていました。 また、山頂のある稜線は風下に雪庇が突き出ており、要注意です。 観音寺川からの登山道はこの稜線の風下側から稜線に上がるため、雪庇が出来ているこの時期では通行不能であるように見えました。 4)スキー場分岐〜877m峰下分岐 1,192m峰からは、リステル猪苗代に向かって登山道が伸びています。 全般的にほぼ夏道で、藪もなく快適な登山道です。 877m峰が尾根上にありますが、登山道はその峰をトラバースします。 トラバース部分は道が細いので要注意。 トラバースを終えると「バーベキュー広場」と「スキー場」との分岐に出ます。 5)877m峰下分岐〜リステル猪苗代 道標に従い、分岐から「バーベキュー広場」に向かって進む道は、かつて階段が整備されていたようでしたが、今はそのステップが土や落ち葉に埋もれ、階段に使われた木材が少しだけ見える程度の道になっています。 斜面を九十九折れで下って行きますが、リステル猪苗代まで残り標高差40mほどの地点から木の伐採作業による倒木などで道が不明瞭になり、草木を掻き分けながら進みました。 【水場】 なし 【トイレ】 なし 【地形図】 25,000分の1 関都 |
その他周辺情報 | 【温泉】 ホテル リステル猪苗代 大人1,000円(毎月26日は500円になるとのこと) ※ホテルと猪苗代駅との送迎バスが運行されているようです。 運行時刻や日帰り温泉客は利用できるかなどは要問合せ。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ(1)
折畳傘(1)
1/25
000地形図(1)
ゲイター(1)
シルバコンパス(1)
ダウンジャケット(1)
筆記具(1)
保険証(1)
飲料水
ポケットティッシュ(1)
行動食
タオル(1)
レインウェア(1)
携帯電話(1)
計画書(1)
ウェットティッシュ(1)
腕時計(1)
予備食糧
軽アイゼン(1)
トイレットペーパー(1)
熊鈴(1)
予備靴紐(1)
マグカップ(1)
トレッキングポール
|
---|---|
共同装備 |
医薬品類(1)
エマージェンシーシート(1)
携帯用簡易トイレ(3)
ツェルト(1)
サバイバルシュラフ(1)
調理用バーナー(1)
バーナー用ガス(1)
クッカー(1)
折畳ナイフ(1)
オールウェザーブランケット(1)
サムスプリント(2)
|
感想
お気に入りの山の一つ、額取山を登ってその存在が気になっていた山、川桁山に登ってきました。
他の山に比べ、ネットでの情報の少ない山なのですが、どんな山なのか興味を持ち、千石川登山口より登り観音寺川登山口へと降りるコースを計画。
千石川沿いに位置する別荘地を抜け、一番奥の手頃なスペースに車を置いて出発します。
最初は林道を歩いていきますが、徐々に雪が現れ始めます。
雪には動物以外の足跡はなく、登山者の少なさを物語っていました。
登山道が尾根に沿うようになると残雪に急勾配が加わるようになり、ツボ足では限界を感じたのでチェーンスパイクを装着。
爪を食い込ませながら登りますが、急勾配のため雪のない尾根に避難し登ります。
程なく夏道とも合流し登っていきますが、この時期ではまだ刈払いがされるわけもなく、笹や木の枝、折れた木の枝が行く手を遮るため掻き分けつつ進みました。
また、残雪が現れると当然登山道が覆われてしまいますが、ピンクテープなどの目印がないため道の続きがどこにあるのか分からず、辺りを見回して道を見つけ出し進む必要もありました。
そうしてようやく山頂に到達。
山頂は1m以上の残雪で覆われて真っ白。
背後の磐梯山方面の眺めはイマイチですが、南〜東〜北の眺めは良く、安達太良連峰などが良く見えました。
本当は山頂でお昼としたいところですが、真っ白で風もあったため、このまま下山し、その途中の手頃なスペースで取ることにしました。
下山は計画では観音寺川へと下りるコースですが、まずは今いる稜線から東へ下りなければなりません。
しかし、山頂のある稜線は風下である東側に雪庇が発達しています。
とても下りられる様子ではありません。
誰か登山者が通りかかればどうやって登ってきたのか尋ねようかとも思いましたが、誰も来る様子がなかったので、進退について自問自答します。
斜面を直下降する登山道ではなく、尾根を下りるか。
ただ、稜線から見る感じ、残雪が多く下りるにも容易でない上、登ってきたコースと比べ登山口までの距離もあります。
登りで思ったより体力を消費してしまったので、良い方法とはいえません。
ならば、来た道を戻るか。
でも、残雪&急勾配のあまり尾根に逃れたあの道を安全に下りることができるのかどうか。
「遭難」の二文字が一瞬頭をよぎりました。
冷静にしばし考え込み、そういえば途中に分岐があったことを思い出します。
1,192m峰からリステル猪苗代へと降りる登山道が確かあったはず。
地形図で改めて確認すると、南西に伸びる尾根を通るルートのようです。
これならば日当たりが良く雪も少ないはずだと判断し、このルートで下山することにしました。
1,192m峰まで戻り、計画にはなかった道を歩いていきます。
どうやらその読みは正解だったようで、落ち葉で足元が少々不安定ながらも、雪のない快適な道が続きました。
踏み跡はありませんが道は明瞭。
順調に下りていくと、再び分岐に出ました。
どうやら、リステル猪苗代のスキー場に下りる道と、バーベキュー広場に下りる道の分岐のようです。
スキー場に下りる道は不明瞭であったので、進路をバーベキュー広場へ下りる道に変更します。
相変わらずピンクテープによる目印はありませんが、足元を注意してみると道が分かります。
しかし、残り標高差40mほどのところで、林業か何かで切り倒された木に道が遮られるようになってしまい、ルートが不明瞭に・・・。
でも、下りる方向は明白なので、道なき道も構わず歩き、無事にリステル猪苗代にたどり着きました。
あとは、川桁駅にデポしておいたMTBを回収し、車に戻るのみ。
川桁駅まで、観音寺川沿いの桜を見ながら歩きます。
聞いていた通りの満開の桜です。
人も多く、屋台まで出店する中を歩いて川桁駅でMTBを回収。
平坦なところはこれで飛ばします。
別荘地内の登り勾配が疲れた身にとても応えましたが、その分、その後の温泉が心地よかったのは言うまでもありません。
普段以上に疲れた山でしたが、残雪期におけるリスクとその対策について考えさせられ、今後の計画を立てる上で非常に良い教訓を得た山となりました。
山頂の稜線では、「もう少し進めば打開策になるルートが見つけられるんじゃないか」「そろそろ退くときかもしれないけど、あとちょっと・・・」との迷いに葛藤もしましたが、やっぱり、退く勇気は大事ですね・・・。
「どういう状況で退く決意をするのか」を身に付けるのも必要な経験なのだと感じました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する