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Yamareco

記録ID: 625632
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

北ア 涸沢岳西尾根(積雪期)

2014年12月27日(土) 〜 2014年12月29日(月)
 - 拍手
jassmine その他2人
GPS
56:00
距離
17.7km
登り
2,047m
下り
2,047m

コースタイム

1日目
山行
7:32
休憩
0:18
合計
7:50
9:20
116
11:16
11:16
72
12:28
12:28
12
奥穂高登山口
12:40
12:58
9
白出沢
13:07
13:07
243
涸沢岳西尾根取付
17:10
幕営(2177m付近)
2日目
山行
10:20
休憩
1:10
合計
11:30
6:00
40
幕営(2177m付近)
6:40
6:40
90
2400m幕営適地
8:10
8:10
40
南陵との合流点
8:50
8:50
17
9:07
9:07
13
ナイフリッジ
9:20
9:20
130
F沢のコル
11:30
11:40
90
13:10
13:10
37
13:47
13:47
103
南陵合流点
15:30
16:30
60
幕営地、テント撤収
17:30
1923m?地点に下り幕営
3日目
山行
4:16
休憩
0:00
合計
4:16
10:40
75
1923m?地点
11:55
11:55
105
西尾根取付
13:40
13:40
76
ポイント:あくまで今回の場合 (2~3日前の降雪でトレース、ステップ明確)

テント場は1800m付近、2400m付近に平坦地。その途中も小さなテントなら張れるところがところどころにある。
樹林帯には赤テープがところどころにある。(下部は随所にある)
稜線に出てからは、フィックスロープがかなりの部分である。(雪が深いと埋まっている可能性あり)
ルンゼ以降の稜線は強風で、雪面はクラストしている。しかしアイゼンの歯は問題なく刺さる。
樹林帯の登りはつぼ足でOK
稜線以降、蒲田富士やルンゼの登高も12アイゼン+シングルアックスでOK
ルンゼの登りはダガーポジション+フロントポインティング。
ルンゼの下りもロープなし、シングルアックス、ダガーポジション+フロントポインティングでOK
視界がよければ、赤旗をたてるのは南稜と西尾根の合流地点1か所でOK
(他にも、立てたほうがよい場所は何か所かあり)
降雪後でトレースがなければ、樹林帯ではかんじきがあったほうがよい。アイゼンで下るのでも可能かも。
天候 27,28日 晴れ、無風 28日夜から降雪、29日は曇りときどき小雪(みぞれ?)
27,28日 朝 -10℃、昼間 -5℃
29日   日中0℃前後 と、3日間とも暖か
過去天気図(気象庁) 2014年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
穂高平山荘へのショートカット道の道標。
ショートカット道はトレースもなく急登なので、通常の登山道を進みました。
2014年12月27日 10:18撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
12/27 10:18
穂高平山荘へのショートカット道の道標。
ショートカット道はトレースもなく急登なので、通常の登山道を進みました。
穂高平避難小屋。このあたりは広々してとてもきれいな雪原でした。
2014年12月27日 11:16撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
12/27 11:16
穂高平避難小屋。このあたりは広々してとてもきれいな雪原でした。
2014年12月27日 12:28撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
12/27 12:28
白出のコルへの登山道の案内板
2014年12月27日 12:29撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
12/27 12:29
白出のコルへの登山道の案内板
白出沢を渡ったところ
2014年12月27日 12:40撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
12/27 12:40
白出沢を渡ったところ
白出沢を渡った先のリボン。ここから樹林帯に入ります。
この左を左上。
2014年12月27日 12:58撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
12/27 12:58
白出沢を渡った先のリボン。ここから樹林帯に入ります。
この左を左上。
この太い木が西尾根取りつきの目印です。(リボンあり)。右の斜面が西尾根
2014年12月27日 13:08撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
12/27 13:08
この太い木が西尾根取りつきの目印です。(リボンあり)。右の斜面が西尾根
2177m付近で幕営
2014年12月27日 17:10撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
12/27 17:10
2177m付近で幕営
2400m付近の幕営適地。6〜8張くらい可能。
テントの上の斜面を登ります。
2014年12月28日 06:40撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 6:40
2400m付近の幕営適地。6〜8張くらい可能。
テントの上の斜面を登ります。
南稜と合流する尾根が見えます。この稜線を左へ。
右は南稜。
この合流点は下山時にまちがって南稜に入りやすいので、旗をたてておきます。
2014年12月28日 08:06撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 8:06
南稜と合流する尾根が見えます。この稜線を左へ。
右は南稜。
この合流点は下山時にまちがって南稜に入りやすいので、旗をたてておきます。
稜線を東へすすみます。
2014年12月28日 08:10撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 8:10
稜線を東へすすみます。
西に笠ヶ岳・抜戸岳山稜
2014年12月28日 08:16撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 8:16
西に笠ヶ岳・抜戸岳山稜
たぶんジャンダルム。見る方向が違うとなんだかわかりません。
2014年12月28日 08:45撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 8:45
たぶんジャンダルム。見る方向が違うとなんだかわかりません。
蒲田(がまた)富士南側をトラバース
2014年12月28日 08:47撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 8:47
蒲田(がまた)富士南側をトラバース
F沢のコル直前のナイフリッジ。午後雪が崩れやすくなる前に戻りたいものです。
2014年12月28日 09:07撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 9:07
F沢のコル直前のナイフリッジ。午後雪が崩れやすくなる前に戻りたいものです。
F沢のコルの先の岩場。右側のルンゼから登ります。フィックスロープあり。ダブルアックス&キックステップで。
2014年12月28日 09:10撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 9:10
F沢のコルの先の岩場。右側のルンゼから登ります。フィックスロープあり。ダブルアックス&キックステップで。
北側。槍ヶ岳が望めます。
2014年12月28日 11:07撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 11:07
北側。槍ヶ岳が望めます。
涸沢岳手前は強風のためクラストしていました。
アイゼンの爪を効かせながら慎重に登ります。
2014年12月28日 11:07撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
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12/28 11:07
涸沢岳手前は強風のためクラストしていました。
アイゼンの爪を効かせながら慎重に登ります。
涸沢岳山頂 3110m到着!
2014年12月28日 11:28撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
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12/28 11:28
涸沢岳山頂 3110m到着!
山頂から見る前穂高岳と富士山
2014年12月28日 11:35撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
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12/28 11:35
山頂から見る前穂高岳と富士山
槍ヶ岳
2014年12月28日 11:35撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
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12/28 11:35
槍ヶ岳
歩いてきた西尾根。まさに尾根線です。
2014年12月28日 12:28撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
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12/28 12:28
歩いてきた西尾根。まさに尾根線です。
往路を戻ります。再びナイフリッジ
2014年12月28日 13:04撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
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12/28 13:04
往路を戻ります。再びナイフリッジ
旗をたてておいた南稜との合流点。回収して帰ります。
2014年12月28日 13:47撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
12/28 13:47
旗をたてておいた南稜との合流点。回収して帰ります。
撮影機器:

装備

個人装備
12アイゼン ピッケル(バイル) ストック スコップ わかん ハーネス ヘルメット カラビナ スリング テルモス ビーコン 雪用ビニール袋 GPS アタックザック
共同装備
8mmx30mロープ 1 スノーバー or デッドマン1 コッヘル(大2) ICIテント・スノーフライ・雪用ペグ20一式 ライター ガスカートリッジ250g 3 ガスバーナー22 赤布10 旗竿10 無線機2 プローブ1 スノーソ―1

感想

年末年始は天候が崩れるとの予報から、出発を当初より1日早めて27(土)未明とした。
これが幸いし、アタック日を含めたはじめの2日間は快晴、無風、しかも比較的暖かいという最高の天候に恵まれた。

下山日から徐々に天候が崩れ始め、曇り時々雪だったが、風もなく暖かく、行動に全く支障はなかった。
また、おそらく10パーティー近く西尾根にはいっており(別途中崎尾根を目指すパーティーも複数いた)トレースは全ルートにわたり明確、全くラッセルなしのベストコンディションだった。

1日目、新穂高温泉Pを遅い出発。駐車場は8割がた埋まっている。
穂高平避難小屋へのショートカット道は急登のうえトレースがないため断念し、正規の登山道を迂回する。
積雪はふくらはぎくらいか。2〜3日前に降った雪と思われるが、パウダースノー。
トレースがあるので終始つぼ足で歩く。アイゼン、かんじき不要。

蒲田川右俣林道は沢だが、上部斜面があまり高くない&樹林帯のためよほどでなければ雪崩の心配はなさそうである。
涸沢岳西尾根のとりつきは白出沢出合を渡ったつきあたりの斜面を左上したのちにある。
左上するところも、とりつき(太い木がある右の斜面)も赤テープ(リボン) がありわかりやすい。
その後の西尾根下部もところどころに赤テープがある。

西尾根はかなりの急登。
トレースがあり登りやすいはずだが、随所でステップを踏み抜いて時間をかけてしまう。
このため幕営予定の2400m平坦地まで行くのをあきらめ、2198mの小ピークより手前で幕営する。17時過ぎ。
平坦部分はあまり広くなく、一部斜面となった上に設営。

2日目、テントに荷物をデポし、アイゼンとハーネス、ヘルメット、ガチャ類、ロープを持って出発する。
尾根歩きだが、念のためビーコンをつける。
最初はつぼ足で、途中からアイゼン、ハーネスを装着。

2400mの幕営適地は他の人の山行記にあるように、平坦な部分がかなり広く8張くらいは可能である。
この日は3~4張くらいのテントがあった。10人以上入山していることになる。
その先の広い斜面をさらに登り稜線にでると、南稜と西尾根の合流点である。
帰路でまちがえて直進し南稜に入ってしまいやすい箇所なので、目印に赤旗を立てておく。
稜線を左へ進む。ここから山頂まではほぼ稜線伝いとなる。
ほぼ真西に進むルートで、北側(滝谷側)は雪庇があるので、南寄りを歩く。
稜線上はかなりの部分にフィックスロープがはってあったのでルートはわかりやすい。

どこが山頂かよくわからない蒲田富士(がまたふじ)を通過すると、狭い雪稜のナイフリッジ。
最初に歩いた人は勇気が必要だったかもしれないが、ここもすでにトレースがあるので歩きやすい。
1歩1歩靴の形の穴に合わせて足を置く。
ナイフリッジの先にはF沢のコルがあり、その先にわかりやすい三角形の黒っぽい岩場がある。
コルから三角形の岩の右下の雪のついた小ルンゼ(フィックスロープあり)をのぼり、さらに右の広いルンゼに出る。
ここもフィックスロープがある。
このルンゼは急なので、ハイダガーポジションでアイゼンのつま先をけりこみつつ登る。
ダブルアックスに越したことはないが、1本でも他方の手指をさしこみながら登れる。
(ルンゼではなく、その右の小尾根を登るほうが容易との記録もあった)

ルンゼをのぼりきるとまた稜線に出るが、このあたりから風が強くなり、ところどころ雪面が凍っている。
アイゼンの歯をしっかり食い込ませることに注意する。

涸沢岳山頂に近づいたあたりで、北側(左側)の谷に落ちるロープ、そこをアッセンダーで登ってくる人あり。
北穂高岳を往復してきたとのこと。
涸沢岳から奥穂高往復はよく聞くが、北穂に行く人もいるのだ。

左に槍ヶ岳から大キレット、右にジャンダルムを臨みながらひたすら稜線を歩くと、ようやく涸沢岳山頂に到着。3310m
富士山も見える。冬季しか見られない無人の涸沢を見逃したのは残念。

下山。往路を戻る。
F沢のコル手前のルンゼの下りは思ったほど難しくなく、後ろ向きでピッケルとアイゼンのつま先蹴り込みで降りる。
ロープは最後まで出さずに済んだ。
南稜との合流点で赤旗を回収し、右の斜面に降りる。

テント場到着。いままで我々のテントだけだったが、今日入山してきたパーティーのテントが3張くらい増えている。
明日から天候が崩れるのに入山してくる人が結構いるのには驚いた。

翌日の天候悪化を見越して少しでも降りておくことにする。
荷物をまとめ、テントを撤収して暗くなった道を下る。
1800m付近の平坦地まで降りる予定だったが、1900m付近に良いテント跡地があったので、そこで幕営。
張り終えたくらいの時間から降雪となる。

3日目、
一晩で30cm程度の降雪も朝には小降りに。

当初トレースは全く消えていたが、のんびり出発したため、上のテント場からの下山者でトレースはしっかりつけられていた。
雪が深いので最初わかんで歩く。 が、トレースがしっかりしているのですぐにはずしてつぼ足で下る。
しかし、新雪で重いザックのためしりもちの連続(註:私だけ)。歩くより転んでいるほうが多いのでは。
樹林帯なのでころんでも危険はないが、いったいいつ到着するのかわからないペースとなる。
最後はシリセードで下る。

徐々に斜度がおちてきて、どうにか普通に歩けるようになると、しばらくして西尾根取付きに躍り出た。
白出沢以降は登山道を歩く。気温は0℃くらいで、ぱらつく雪もほとんどみぞれに近い。
穂高平小屋からはトレースがあったため林道を少しショートカット。
新穂高温泉Pに戻り。

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積雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
槍ヶ岳/飛騨沢ルート/新穂高温泉起点槍平経由
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
奥穂高岳/白出沢ルート/新穂高温泉起点白出沢穂高岳山荘経由
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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